* 創業の良さは、事業設計から入れるため
・40年程前の事業のタネ銭のベースが2〜3億円。15年かけ、時節到来
 創業に踏み出した。手持ち(当時の土地時価を含め)が2億に、1億の借入、
合計3億で出発。 当然、失敗の場合の撤退時の仮説も考えていた。
 実家の時代から、「連合い」に別建ての給与を与えて、社会保険や、健康保険に
入れるのは中小企業の常識?であった。 創業にあたり、連合い選定は、実家と
バランスが条件。 嫌なことだが、社会経験と、学生時代の友人から学んだこと。
医者の奥さんに医師か、その娘を選ぶか、看護婦を選ぶかの問題に似ている。
家内が希望相手の条件かは別として、シェルターつになっていたことは事実。
 1990年辺りのバブル崩壊から、これまでとは全く違う妙な風が噴きだしていた。
戦国時代と、明治維新と、太平洋戦争の敗戦と同じ位の節目だった。その認識が
甘かったのが、最後の敗因の原因である。 万一の失敗のためのシェルターとか、
救助艇とかいうと、軽く思えるが、これは設計段階の事前組み込みでないと…。 
 地味な長期対策が前提で、出たどこ対処では無理。 
◉ 2001年の9・11テロから、不気味な売上の下がり傾向が続いて止まらなくて、
◉ 3年後に中越地震、そのまた3年後の刈羽地震で、それが加速。
◉ 更に2008のリーマンショック、止めが2011年の3・11東北大震災。
 そこで、迷いなく自主廃業の決断に…。

・「正常性バイアス」という言葉がある。 なんらかの事故や災害が起きた時、
 危険が迫っているにもかかわらず「自分は大丈夫だろう」と思う心理。
東北大震災で、これが大きな被害をもたらした。 事業も然り。
最も恐ろしいのが、これ。身辺の阿修羅を目の当りにしていたので、決断数値
を決めていた。誰ひとり、助けてはくれない!むしろ逆で。ここぞと、弱犬の
群れが襲いかかるのが娑婆。シリアスの精神が身につくのは自然の理。
・2001年の9・11テロ以来の下降傾向の売上から、会社名義の合法的裏金つくり
を始めた。解約時に、それまで積みあげた私の保険の8割の返却条件がある。
それと、家族名義の別建預金の増額。 
・最初のホテルの名義を個人にして、運営会社に貸付ていた。
(二つ目からは、法人名義に…) これを暴落した土地建物評価で会社に売却、
個人の大幅な損だしをして、数年分の個人所得の返済を求めた。その直後に、
これも認められなくなった。これは資産防衛セミナーで学んだこと。 何度も
何度も犯罪性がないか、ベテランの調査員が来訪していたが。しかし違法行為を
しないのが、私の方針。書類手続きのミスは、犯罪行為にされてしまう。
その御蔭で、無事?軟着陸したが、それが地元金融関係者に、面白、可笑しく
脚色され…。 時間をかけて、純朴に、それしか弱者の戦術はない。だから、
面白くないのである。その中で、第四銀行は100%の回収は、見事。
HP内検索で調べると、チャンと記録があった。

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2004/09/13
1259, 「裏帳簿のススメ」ー読書日記 
              ー 岡本 吏郎 (著)     

この裏帳簿の意味は、けっして危ない脱税の裏帳簿ということでなく、
「役員賞与を目いっぱい取って、生活費の差額を別通帳にプールしておく、
戦略的予備費のつくり方」、要するに「副帳簿を作っておくべし!」という内容。
私の場合、それが家内名義の別建て預金。我々中小企業の経営者は、こういう
戦略的予備費を持つという考え方は持っていないで、日々の資金繰りに追われて
いるのが大部分である。

前書の「会社にお金が残らない本当の理由」では、
・裏帳簿は絶対必要!その理由と作り方
・決算書の数字はまったく意味がない理由
・経営をするうえで知らない人が多い、たった一つの数字ー本当の数字
・これに逆らったら、お金は貯まらない「ビジネス万有引力の法則」
・間違った節約、正しい節約
・会社が稼いだお金の本当の価値
・資本主義の正体を知れば行動も変わるなどを書いているが、

「会社を経営しようというなら、一億の金を個人名義で持っていろ!」と暗示。
今度の本では、その技術論であるが、さしたて突っ込んだ内容ではないが。
経営の目的は「有利なポジショニングにつくこと」と看破、その為には、
「戦略的予備費としての合法的裏通帳を用意しておくべし」が要旨である。
デフレと恐慌に近い経済環境の中で、利益を確保することすら難しくなって
きている。

戦略的予備費を如何して確保するかは長期スパンの結果である。
「今日明日どう生存するか」が中小企業の90?の問題点であるのに、
何を今さらという感がする。
しかし、そうだとしてもやはり読むべき価値はある。

税務会計からみた中小企業戦略経営論」としてみると面白いが。

以前書いた前著についてをコピー。

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2004/01/17
1018, 「会社にお金が残らない本当の理由」 −1
                     ー読書日記
 紀伊国屋で、この本の帯につられて買ったがナカナカ面白い。
タイトルは−93・7?の会社は10年以内に潰れるー攻めるだけでは
会社は10年続かないーである。

「初めに」の出しからして刺激的な文章である。
ー「まずはキャッシュで一億を作る。」
社員5名ほどの中小企業‥とか零細企業に私が最初に言う目標である。
「零細企業にそんなことができるか?」と思うかもしれません。
しかし、会社経営をしているなら、当たり前です。
そもそも、現在日本には一億の預金を持つ人は108万人います。
総世帯4700万ですから全体の2.3?です。
50世帯に一世帯が一億を持っているのです。
でも、実際の中小企業やその社長はどうでしょうか。
資金繰りに追われているところが大半です。
何故こうなったのでしょうか?
それはほんのチョッとした差から生じています。
そのチョッとした差が生死を分けてしまいます。
… 普通の経営者は、経営の背後になっているシステムが分らないのです。
ーとのっけから読み手を引きつけていく。

 印象に残ったところを抜粋してみると
・資本主義社会そのものがボッタリの本質をもっている。
・今の日本の税制は「かっぱらい」である。
 「取りやすいところからとる!」が結論である。
・決算上の利益とは、実態とは違った税金を取るための数字でしかない。
 その粉飾決算の利益を経営者も税理士も会計士も信じきっている。
 税理士や会計士は無知もいいところ。
 ゾンビを生んでいる日本の税制に気がつかない。
 設備投資の耐用年数は実態とかけ離れている。
 その数字のおかげで、ありもしない利益を計上させられ、
 税金をボッタクラレている。
・自宅の名義は奥さんにしておくべきだ。
・「車」と「家」と「保険」を、おさえておけばお金は残る。
 ーこの詳細がナカナカ面白い
・社長で「いい人」ほど儲かってない。
 一般常識の世界で生きているからだ。
 ロータリークラブとか・・・
 それとは別の独自の指標が必要だということが分ってない。
・中小企業ー零細企業の報酬の内訳は「役員20?、社員30?」
 但し役員報酬は合法的裏金で実質的に会社の金と割り切ること。
 内部留保金と未来投資資金として割り切ること
・裏帳簿の勧め・・・・
・戦略3つ,戦術7つ
・ローリスクだからこそハイリターンを得ることができる。
 リスクは極力かけるな!ローリスクは本業の中にしかない。

 ー以上が印象に残った内容だ。

・・・・・・
2003/08/31
敗戦の時 ー有事の時代に突入
          
    2003年8月27日 池袋・かんぽ会館
      12時30分〜17時 講師清水洋
                
東京で先日『会社と個人の資産防衛セミナー』に参加してきた。
以前この随想日記に、この講師の本の感想文を書いたことがあるが、
実際のところどうなっているか聞いてみる時期にきていた。

 講師の清水洋の本を二冊読んでいたが、実際参加してみて、
日本の現状の酷さに驚かされた。

彼は税理士をしていると同時に、会社の再建・再生・債務対策などの
指導に奔走している。
その生々しい一言一言がドラマで面白くさえあった。
40人ぐらいの参加者全員が食い入るように聞き入っていた。
そのためか、講師も熱が入っていた。

ー要点を印象順に書くと

・近い将来、間違いなく国債の暴落・金利上昇・ハイパーインフレになる。
 それに備えてヘッジをしておくべきである。
 動産ー金ーなどに換えておくべきだ。
 銀行は預金封鎖もあり得る。
 戦前の預金閉鎖の法律が残っており、閣議決定だけで可能である。

・年間1万9千社が倒産といっているが、実際は転廃業を含めると
 22万社が消滅している。これは関東大震災が目に見えないカタチで
 毎年おきている以上のことだ。

・今年140兆、来年が150兆、再来年が170兆円の国債発行の予定。
 −という事は、一家の借金にすると毎年500万円の借金が増えている
 ことになる。破綻をはるかに超えている状態である。

・それをカバーするのは国債しかない。
 そろそろ銀行が、その買取に難色をはじめてきた。
 次の手段として小口にして国民に売り始めた。
 歴史的にみて、そうせざるを得なくなった時は国家財政の破綻の時期。
 第二次世界大戦の敗戦直前に、戦時国債が多発された。
 それを信じ買い取った国民は財産を失った。
 金やドルに換えていた人もいたという。そういう人が大資産家にとって
 かわった。いま無知蒙昧な国民がこぞって買い始めている。

・現在は大清算時代の有事の時だ、今までの考え方では自己防衛は不可能だ。
 今までの常識を全て捨てることだ。

・不動産はまだまだ値下がりが続く。
 良質の不動産と、それ以外の不動産の価値の差がますますつく。

・借り入れは可能な限り返すし少なくすること。

・政治家の旧守派と官僚と財界の利権のトライアングルが国家を破綻に導いている。
 国民がその自民党を支持している。
 この程度の政党の嘘に騙されている国民そのものが悪いのだ。
 
・日本政府は世界最大の金融機関である。
 郵貯に、年金、多すぎる税金をかき集め、政治家と官僚が好き放題使っている。
 道路に橋に第三者機関によるホテルや体育館などなど。
 すべて採算割れ。                      ーつづく

――――
2003/09/01
 敗戦の時 ー有事の時代に突入 −2

彼が新宿のビルの上から東京を見ると「大震災の後の無残な街の姿に見えてくる」
という。このセミナーを聞いていて、その無残な国の真っ只中に置かれて、何も
手をうってこなかった自分の鈍さに、背筋が凍る思いであった。99?の人や会社
が手をうってないとしても、大震災から疎開する1%でなくてはならないのが経営
であり、時代を生き抜くということだ。
 
 この内容を一ヶ月かけて熟慮して、手順に一つずつ落としていくつもりだ。
去年からの対策を含めて戦略は進行中だが、装置産業はこの有事は大きいハンデ。
返済能力が10~15年以内なら「良い借金」の範疇というから、一応大丈夫だ。
四棟のホテルのうち2棟が新潟駅再開発にかかる。ついているのだろうが、しかし
有事である。ある日売り上げが半分ということもあり得る。今は返済能力が100年
や500年はざらというが、その仲間内に入ってしまう可能性も無いとはいえない。
逆に考えれば、大チャンスである。その為には、自宅などの全ての資産を売払い、
その全てを金ーゴールドに換えておく位の覚悟がいる。
 頭の固まった私に果たして、それができるだろうか。できれば軽く今の大震災
から軽く乗り切ることが可能のはずである。どこまで決断できるかであろうが。
全てを賭けたゲームとして割り切っていけば面白いだろうが。
 このセミナを再度聴きに来ている人が数人いた。
何かわかるような気がした。凄い時代なのに、普段の生活の中では実感がわかない。
多くの資料を貰ってきて、何度も何度も読み返しているが、考えれば考えるほど
日本の惨状に驚きざるを得ない。
     『今は有事なのだ!!』
「今頃わかったのか?」という声が聞こえてきそうだが、実をいうと実感
として、正直そうである。 有事の意味の捉え方もあるが。

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2003/08/14
 「財産を無くす人、財産を残せる人 」ー読書日記
   ーデフレ経済下21世紀の日本型蓄財術

清水洋/著
出版社名 アスカ・エフ・プロダクツ
出版年月 2001年7月
本体価格 1,500円

[目次]
PROLOGUE 危機の時代―「危ない」か「機=チャンスか」;
1 新たな資産家、没落する資産家―今、目の前の決断の差が資産作りの分水嶺になる;
2 デフレ時代のチャンスをつかむ人、逃す人―「平成の徳政令」を味方にする;
3 デフレ時代の「逆転の発想」―このチャンスを活かせる人、活かせない人;
4 身近なところから資産対策を始める人、できない人;
5 この先五年間、日本経済の最悪状況に生き残れる人、残れない人;
6 危機にあえぐ中小企業―雇用を創出する会社、雇用を無くす会社

  ー私のマトメタ内容ですー
時代を見極めよ、そして早く決断を!

その為に日本の現在をどういう時代かを整理してみると
・「デフレ基調」に変わった。
・官僚型社会主義システムの崩壊過程にある。
・市場原理が支配する自由競争になるー競争の激化。
・レース型競争社会からゲーム型競争社会になる。
・圧倒的な「勝ち組」とその他大勢の「負け組」と分けられる。
・これから5年間は「最悪期」に入る。
国債の暴落とハイパーインフレの可能性が大である。
その結果
 ・不動産価格は5分の〜10分の1
 ・株式は5分の1から20分の1
 ・ゴルフ会員権は5分の1から1000分の1
 ・失業率は15~20?
 ・消費税は15~20?
になる。

以上はITなどの情報化や、それに伴うグローバル化が起因としている。
更にこの動きは拍車がかかるだろう。

企業としては、この流れに対して
・総資産の圧縮と借入金の圧縮
・知的集約の企業形態に変身
・固定資産を手持ち流動資金への変換
 ー手元キャッシュフロー流動性を高める。
・不良部門を徹底的に切り捨て、優良部門に集中する
・公的部門の民営化時代に先手を打つ
等への変身への決断をしなくてはならない。

以上であるが、以前この人の経営セミナーのパンフレットをみて
さっそく取り寄せて読んだ本である。
これを元に会社を変身しないと遅かれ早かれ消滅してしまう運命にある。
以前書いた随想日記をコピーしておきます。

――――――
2003年01月17日(金)
649, 損切り

ある経営セミナーの案内のパンフレットが送ってきた。
題目が 「会社と個人の資産防衛策」
副題が ーいま「損切り」してこそ新しいチャンスがつかめるー
その内容がなかなか面白い。
このパンフレットに殆ど90?が含まれている?

 その概要を書くと以下のとおりである。
・大清算時代ー含み損を吐き出してしまえ!
・個人も会社も、いまは「損切り」をしないと生き残れない。
 いまは有事の時、平時の常識を捨てなさい。
 −不採算部門の切捨て
 −不良資産の切捨て
 −不良幹部ーヘドロの切捨て
 ー倒産を恐れるな
・不動産は「短期の流動資産」と考えよ、決め手は利回り
 −まだまだ不動産の大放出が続くと思え
 −より安全で、より高利回りのものに切り替えよ
・銀行取引の全面見直し
 社長は先手を打って資産を守るべし
 ー次は地銀・第二地銀信金・・・金融機関の大編成が始まる。
   −貸してくれない銀行には返さないこと。
   −手元流動性資金の確保が絶対に必要
   −絶対に応じるなー追加担保と追加保証人
   −担保に入っている社長個人の不動産を会社に売却
・5年先を読むと先手必勝である。
 −国債の暴落から始まる大マネー戦争になる。
 その結果金利上昇・円安そしてハイパーインフレ・・
 −不動産の金融商品化が本格的に始まる。
 −円資産だけでは危ない時代。
  ゴールド・円でドル建て預金
 −事業こそ最大の資産だ。
  その事業を良くしておく事
  それはデフレに勝ている事業だ。

・・・以上がその内容である・・・

「処分すべきは処分をして、徹底的にスリムな体質にすべきだ」という事だ。
去年から、個人の事業用資産を会社に譲渡して損だしのプロセスに入った。
次に、会社のデフレからきた損だしのプロセスに入るが?
ここで思い切ってやらねばならない時期が来たようだ。
体力あるうちに先手を打ってやるべしということだ。
先行きはもっと悪くなるのは自明のことだ。
こういう時代は知恵を絞って乗り切るしかない。

この数年は負け組みの最後の整理が控えている。