閑話小題 ~シネマ観賞 ―『デューン 砂の惑星

   * ストレス解消に有難い映画!
 老いるほど、内向きになっていく昨今。週一の… 壮大な宇宙モノか、
ギャングモノを観る傾向になる。短編の実録のユーチュブばかり見ている
日々の中で、宇宙の壮大に、身を委ねるのも必要なこと。時どき、知らずに
ストレスの穴深く、陥りそうになる。老化からくる、それは甘くはない。
 総選挙が始まり、そこは戦場の真只中。<まあ、よくやるよ!>が実感。
シネマ、私にとって奥の院の寝室のTV,そして、近くのSJ【スポーツジム)、
週2~3回の昼飯のランチ、週一の酒とツマミの買出しの小さな世界…も、
慣れると、それはそれで快適。 
 …とは言え75歳の壁は、これまでの壁とは異質。何やら怪しげな物忘れ、
解釈、判断に疑問を持つこと屡々。 

≪ 『DUNE/デューン 砂の惑星』鑑賞。IMAXレーザーGT。
 原作や過去作に触れず丸腰で臨む。異世界創造の映像が凄くてここまで
来たな感はあるがシャラメアップはじめ役者陣顔圧も負けていない。ハンス・
ジマーの音楽は個性的だし作品にあっていたがやたら鳴ってる感じもあり逆に
印象が弱くなる。
 ゆったりとした話し運びは長大な古典SF感に酔えるがどうしても世界観紹介
に終始してしまうのっぺりさもあった。壮大な前振りのようなPART1。とにかく
IMAXで楽しめて良かった。
< IMAX砂の惑星ネイチャードキュメンタリーのような感じも。気になった
のが選民が白人で虐られし民が有色系なこと。次作があれば良いと思えるといい。
それを含め現代的批評性をほぼ感じなかったが、どうもヴィルヌーヴがやりたい
のはそういうことでは無いようだ。 掴めてないところもあるし面白さが増し
そうなのでさらにDUNEを知り咀嚼していこう。 ≫
 ――
▼ シネマには、週一の幽体離脱のような経験が可能にする力を持つ。
 肉体に、社会に縛られて不自由な束縛から、一歩二歩、外界に飛び出る
ことも必要になる。自由、平等、博愛も考えてみれば妄想のようなもの。

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7155,閑話小題 ~免許換えの時節に 
2020年10月16日(金)
   * あと3ヶ月で免許の書換え
 75歳まで、あと3月になった。それに向けて認知症検査があり、その結果、
講習を受けてきた。‘眼鏡の買換えの必要性あり’で、早速、「メガネスーパー
で有料の検査をうけて、自宅用と外出用の二つを注文することに。
 最近マスコミに、検査を有料だが、詳細まで検査をしているという広告を頻繁
にみていた。 なる程…、自動車免許用の眼鏡の買換え需要用に、有料で逃道を
提示して俎板にのせて注文を仕留めるシステムと思い知った。2つで10万円は、
年金暮らしには厳しいが、仕方がない。 この10年来は、「ジンズ」「眼鏡市場」に、
切替ていたが、久々の眼鏡店は、少しエキサイティング! 時間と、年金が飛ぶが
如きに飛んでいく。 <来店戦術に、有料検査>とは、考えたもの!
 ―
   * ライデンの楽勝の筈だったが…
 アメリか大統領選挙、ライデン候補の楽勝の筈だったが… 得体のしれない
アメリカのこと、何やら強烈な??をうってくる筈! トランプにとって、
落選=バッシングは、それは過酷である。ここまで、アメリカの裏表をサラケ
出してくれただけでも、世界にとって、アメリカにとっても、長い目でみて、
良しである。日本と韓国は、法務大臣の首のすげ替えに失敗したが、アメリカは
今のところ上手く進んでいる? あと数週間、アメリカのドタバタ喜劇が愉しめる!
 
 数千万、数億人を抹殺した、ヒットラースターリン毛沢東は、酷いことを
したもの。 地上に悪魔と、その協力者が徘徊している! 自由、公平、博愛の
名目を元に… このコロナ禍も何やら悪魔の臭気が、漂っている! 時の権力者
にとって願ったり叶ったり。そこで果して22世紀は、やってくるのでしょうか? 

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6789,閑話小題 ~台風19号談 
2019年10月16日(水)
   * スポーツジムの台風の体験談より…
 マスコミは、最悪の地区向けに、東北大震災の大津波の到来並みに警報を
出していた。何か数千、数万の死者が出そうな… 命拾いをした被害者は、
異口同音に、「まさか、ここまで危険とは思いもしなかった」と。
この位でもよいのでは? でも、外国からみたら、一日だけ、ワールド・
ラグビーが中止で、「何、これ!」だろう。

 台風騒ぎの後、初めてスポーツジムで、さすがに普段より少し少なめ。
 ヨガ・エアロの行列に並んでいると、いつものグループの人たちの世間話が...
・大きな声で言えないが、千曲川の堤防決壊がなかったら、県内、とりわけ
 中越地区の信濃川沿岸に、 あの水が流れ込んでいた。(これは、1人、
 TVの前で私も呟いていた…)
・どの位の水位か、興味本位で俺も高見の見物?に行ったが、濁流が満杯の
 信濃川は、見ているだけで怖ろしくなる。あれが決壊すれば、それこそ、
 市内は泥の海。 ただ、俺のような野次馬が多いのにも…
・近くの栖吉川、全く数位が少なかった。これは、万一の場合に流すつもり?
 やはり千曲川の決壊… 風は思っていたより吹かない、雨台風ということ。
 大したことがなくて良かった。今朝は晴れ、何時もの信濃川沿岸に行こうか。

 ところで、この騒ぎで気づいたことがある。
日本列島は数百年来の台風被害のため、強固な防災公共事業列島になっている
のでは。もし、これが東南アジアだったら、数百、数千人の死者が出ていた?
 としても、温暖化の直接的災害が、こうも、露骨に日本に来るとは。
そういえば、オウム教の死刑の執行直後に、名古屋、首都圏を通り抜けた
台風があった。これまで、台風の直撃が少ない地区だけに、教祖様の怨念?
かと彷彿させられた台風。台風15号と、この19号も、首都圏直撃。
 毎年の行事にならなければよいが。

 千曲川の水害で… こういうの、仏教的にみて、 他山の石として胸をなで
おろすのが一番、良くないというが。 …これだけは、自然の成せること? 
ワールドカップラグビー関係者からして、一日だけの中止で終わって良しと
思うのは仕方がない。 オリンピックに台風直撃のシュミレーションには、丁度
良い材料と課題を与えてくれた。

 ところで、こういうのって続くから~ 気を付けないと、本当!

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6425,閑話小題 ~わたしにとってドモリは武器である 
2018年10月16日(火)
          『バーカウンターは人生の勉強机である』島地勝彦著
   * 『意識が稲妻、舌は蝸牛』なら持てるは!
 『プレーボーイ』元編集長で100万分雑誌に育てあげ、集英社の社長を最後に、
10年前にリタイア、現在は新宿伊勢丹に2014年に『サロン・ド・シマジ』という
店を開いて現在に至っている。連載していた架空の雑誌の立ち飲みバーを現実に
開店させたもの。週末には本人が現にシェーカーを振っているというから幸せな
ことだ。 で、先日、図書館で、この本を見つけて借りてきたが面白い。
島地といえば、開高健とのジョークバトルが繰り広げられた名対談集、
『水の上を歩く? 酒場でジョーク十番勝負』が面白かった。それをキッカケに
ブラック・ジョークを探し求めた時期があった。 …20年になろうか。

≪ マスターの流暢な説明を聞きながら、90歳の瀬戸内寂聴は20代の秘書に
 負けず杯を重ねた。すらすらウイスキーの蘊蓄を披露している最中に、突然、
瀬戸内さんが言った。「マスター、今夜はつまらないわよ。どうしてドモッテ
くれないの。あんたの吃音には色気があるんだから」
 そう、マスターは生来のドモリである。カ行とタ行に弱く、素敵なレトリック
が浮かんでも舌の上で音にならないで死んでいく。
その昔、同期の現作家がドモリで、初任給を懐にすし屋に行ったときのことだ。
2人ともトロが食べたいときに、「ト」が口から出てこない。
「おまえ頼んでくれと…」というと、「ええと、ええと…」と口ごもる。
「海老ですか?」と板前に言われ、海老を6匹も食べることになったそうだ。
マスターは、ドモリをカバーするため、幼いころからたくさんの言葉を学んだ。
「ためらう」を「逡巡」という言葉に置換えて話した。自然と語彙が増えたこと
からこそ、編集者としての仕事がこなせたのかもしれない。そんなマスターに
開高健さんが、『意識が稲妻、舌は蝸牛」という言葉を贈ってくれた。
「そういえば、瀬戸内さんが90歳で書き下ろした『月の輪草紙』を読返し、
驚いたことに清少納言の最初の夫がドモリだった。
「あれは私の創作です。どうしてもドモリにしたかったのです。明治生まれの
アナキスト大杉栄は女にもてました。それはドモリだった。『き、君のことが、
好きなんだ』なんて言われたら、女性の母性本能に直に火が付く。昭和初期の
‘編集の神様’と呼ばれた斎藤十一も、そしてあなたもドモルところが魅力的
なんです。男がペラペラ喋るのは軽薄にみえてなりません」 
聞いたか全国のドモリで悩んでいる紳士成年諸君、そういうことだ。今日から
自信を持って生きるんだ。コンプレックスを武器にした時こそ、人間が大人に
なった瞬間である。 ≫

▼ 「弱点を強みにかえる」というと、思い当たる節が幾つかある。
 ・話下手を逆手にとって、聞き役になる。そして褒める。複数の美人に何気
 なく三回褒め、後は距離をおく。意外なことに、美形を直接、褒められない
のが現実。その後は無関心に。中の上から上の女性は心の内で殆ど、絶世の美人
と確信している。逆にいえば、飢えた男どもの目線に敏感。だから、意識した
距離感が必要になる。何か何時の間にか、美人扱い管理の話になった。 
 で、この本も、下ネタを含めて、なかなかな。 次回か、次々回に…

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2015/11/06 
浅田次郎の人生相談 ーうつ病で、死ぬことばかり考えています
          ー『世の中、それほど平等でない』浅田次郎
 このところ、中島義道西原理恵子、島地勝彦、上野千鶴子など、
各分野の人たちの人生相談を取り上げているが、それぞれの個性が面白い。
今度は図書館で、浅田次郎の‘最初で最後の人生相談’のタイトルに惹かれ
借りてきた。雑誌『プレーボーイ』の今東光などの人生相談の一連の作家の後
を引き継いだ相談、肩を並べるには?~ランダムに目に付いたところから~
  ● 質問: うつ病で、死ぬことばかり考えています
≪「先日、ヘルニアになり入院して、その後、自宅に戻って安静に過ごし、
心身の状態が回復してから今の職に復る予定でした。しかし、その間に、
好きだった草野球や水泳ができなくなり、鬱屈したものがたまっていくなかで
妻とも些細なことでもめるようなってしまいました。精神不安定になり、
病院で『うつ病』の診断を下される事態はさらに悪くなり、最近では死とか
自殺とか、『どうしたら周囲に迷惑をかけずに死ねるか、などということ
ばかり考えています。現在は自宅療養中なので、経済的にも厳しくなってます。
今の職に復帰することは可能ですが、どうしてもそのような気持ちが起こり
ません。しかし一方で、こうして自宅で療養できるのも今の仕事で稼いだ
貯えがあるからなので、普通に考えれば辞めないで復帰したほうがいいと
いうこともわかっています≫
  ● 回答: まずは妻と仲良く! 
次郎: ひとつ思うのは、あなた、病気のせいにしてないか? もともと今の
 仕事に対して嫌なことがあって、病気がきっかけでそういうネガティブな
 気持ちが表層に出てきてしまった。それをすべでヘルニアのせいにして
 しまっている。それは‘ジョーカー’なんだよ。
「健康上の都合で」という力ードは、やたらめったら切るべきじゃないんだ。
 うつ病だって働かない理由にはならない。
太郎: お言葉ですが先生、うつ病というのは正しい治療の必要な、
 れっきとした病気ですよね。
次郎: もちろんそうだ。そうなんだけど、薬を飲めばそれで治るという
 ものでもないだろう。最後には、自分を奮い立たせる心の強さが要る。
 それがなければどんな良薬を使っても根本的な解決には導けない。
 そんなあなたに、特効薬になるであろう助言をひとつ。何よりもまず、
 奥さんと上手く、やりなさい。夫婦仲が上手くいってないなら、それが一番
 ダメージになる。だって会社に行って、どんなに嫌なヤツと顔を合わせて
 仕事をしなければならないとしてもせいぜい8時間、9時間くらいだろう?
 ところが残りの15、16時間というのはほとんど女房が隣にいるわけだ。
 週末の休みを入れればもっとだよ。ある人とふたりきりの時間が一日の
 三分の二あるのに、その人と上手くいっていないというのは、これは精神的
 にこたえるよ。会社でどんなに嫌なことがあっても「お帰りなさい」と
 言って飯の支度をしてくれて、愚痴も聞いてくれる女房がそこにいるから
 こそ、明日またがんばって働こうって気になるのよ。それなの女房と
 上手くいってなかったら24時間嫌なことだらけじゃないか。まずは女房と
 セックスをし、どうせ仕事を休んでいるんだったら割り切って旅行でもし、
 夫婦関係を取り戻しなさい。ヘルニアを治すよりよほど効果があるよ。
 自分に近い人から大切にしていくというのが、良い人生を歩むための鉄則。
 男ならまずは女房、子供。ぞれができたらひとつ先、親や兄弟を大切に
 するんだ。≫
▼ 各分野の先生?の、人生相談の相談を読んで、まず私なら、どう答えるか、
 一度、自問自答するのが面白く読むコツ。一歩間違えれば、離婚、家族離散、
など、最悪な事態が口をあけて待っている。 私なら、
<徹底して、その最悪の事態を徹底的に想定する。そのうちに、凍り付き、
その解凍と同じに、会社にいくとか、ステップを踏み出す。隠れた野性は、
その究極の中から顔を出す。> 『出てこない?』なら、保険を充分かけ?
サッサと死んでしまうがよい。それも出来ない? まずは、死に場所を探し、
彷徨ってみれば?いざ死ぬとなると、ゾッとする。しなかったら、そのまま
逝けば!死ぬ覚悟のない奴に、生きる覚悟があろうはずはない!>
 その前に図書館か、大型書店を彷徨ってみなさいよ!
苦しさに合わせ、妖精が、その本の場所に導いてくれるはず。                

・・・・・・
2015/10/22 
島地勝彦の~柴錬、今東光、開高、乗り移り人生相談~ ー①
  元・プレーボーイ編集長の島地に、亡くなった三人がのり移った設定の
人生相談だから、面白くないわけがない。ランダムだが、面白そうな相談から
紹介していく。
   ー大企業で出世する男の見分け方を教えてくださいー
〈 私がつき合っている男性は慶応大学卒の28歳、某大手電機メーカー勤務です。
有名企業ですが、このご時世、サラリーマンの一寸先は闇。彼が出世競争を勝ち
抜ける人かどうかを知りたいのです。私も大手といわれる保険会社勤務ですが、
ずっと仕事を続けるつもりはありません。というか、専業主嫁になりたいです。
ただし、貧乏臭い節約生活は送りたくありません。銀座で気軽にショッピングを
したり、一流のレストランでランチができるくらいの余裕のある生活が希望です。
そのためには、旦那さまにかなりの稼ぎがないことには。かといって、ベンチャー
経営者なんていうのは、倒産の危険と背中合わせで不安定だからイヤ。大企業で
出世する人がいいのです。そういう人の共通点って何でしょうか。どんなところ
で見分けられるでしょうか。こんな質問をしたら、コメントは欄では非難轟々
かもしれませんが、本音でお蜀きします。(27才女性) 〉
  ーお答えー
〈・シマジ:その慶応卒の彼氏とやらに会って、食事をしながら二時間も話せば、
出世するかどうかをぴったりいい当ててあげるよ。だが、一般論として出世
するす男はこうだとはいい難いな。それこそ千差万別だ。だから、会わずに
語るのは無責任だな。無責任だが、これだけはいえる。この男が大企業の中での
競争を勝ち抜き出世するだけの知力と感性の持ち主なら、相談者を一生の伴侶
として選びはしない。すなわち、相談者を妻にするような男なら出世の見込みは
薄く、出世する男なら、いずれ相談者と別れるだろう。
・アソシエ:辛口ですね。
・シマジ:相談者の本音の質問を本音で答えたまでだよ。出世をする人間の
大事な条件の一つが人を見る眼力だ。大きな組織の中でこれぞという先輩や
上司を探り当て、その人に教えを請い、その人を尊敬して命がけでついていく。
あるいは営業マンなら、取引先のキーパーソソを見極め、そこにしっかりと
食い込み、人脈を広げていく。いずれにせよ、そうした人を見る眼力があれば、
女のたくらみも見通してしまうだろう。それにしても、相談者の考えは浅いな。
だってそうだろう。日本の大企業の中で課長に出世をする男には眼力が必要だ。
課長になり、部長になり、ついには役員になったとして、どれほどの生活が
できるというんだ。第一、子供はどうする。子供が二人もできたら、優雅に
お買物にラソチになんていっていられなくなる。しかも、教育に金がかかる。
こういう相談者だから、子供に有名幼稚園や小学校をお受験させるだろう。
そのうえで、有閑マダムよろしくブランド品のショッピングに精を出し、
高級レス.トランでランチ三昧なんてことをしようとしたら、数千万の可処分
所得が必要になる。ということは旦那は税込みで一億円近く稼がなくては
ならず、サラリーマンには到底無理な話だ。〉
▼ 以前、田圃や小川に生息する〈タガメ〉について書いた。蛙や、小魚に
 抱きつき、栄養分を死ぬまだで吸い取る昆虫で、日本の専業主婦に酷似
しているという分析の書籍を、ここで紹介した。 何か、誰かさんみたい?
  ~二年前に取り上げた内容を下にコピー~

・・・・・・
2015/10/23 
島地勝彦の~柴錬、今東光、開高、乗り移り人生相談~ ー②
    ー結婚しなさい。いい相手を俺が紹介してあげようー
 私に今東光が乗移ったら、『サッサと転職をしろよ。次の職場で後悔する
状況に直ぐに陥るから、少しはマトモになるはずじゃ!』というだろうに!
 ≪ ◎ 質問: 信念や主張がなく、すぐ諦める自分がもどかしい
〈 私の悩みは「こだわり」がないことです。そのためか、人にただ流される
 生活をしているような気がします。仕事をするうえでも、周りの人が
「こうするべきだ!」と強く出してくると、「だったらそ札でいいんじゃない」
と迎合しがちで、会議などでもあまり意見はいいません。何かを強く主張を
して揉めるくらいなら、初めから諦めてしまうほうが面倒がなくていいと
思ってしまいます。人材開発・組織開発の仕事をしていますが、この仕事は
すぐ結果が出るような類のものではなく、周囲とのコンフリクトが当然の
ようにあります。それだけに、信念やこだわりがなく、すぐ諦めてしまう
自分がもどかしいです。三十歳を超えて、このままだと仕事は中途半端な
ままで終わりそう、と不安です。(三十歳女性) 〉
  ◎ 答え=人生で最大の罪悪は退屈すること
・シマジ: うーん、難しいな。俺とは全く違うタイプだ。何が原因で自己主張
を諦めるようになったか分からないが、相談者は人生に退屈をしているんじゃ
ないか。主張しない、迎合する、すぐ諦める。これではノッペリした平板な毎日
で退屈で仕方がないだろう。俺は人生で最大の罪悪は退屈をすることだと思うよ。
何だっていい。何か一つのことに十年ものめり込めば、間違いなく自分の世界が
できる。確固とした価値観や美意識が形作られ、オリジナルの主張や、譲れない
一線としうものが生まれる。すぐに諦めることもなくなると思うがな。
・アソシエ: 趣味に打ち込んでみたら変わりますかね。
・シマジ: 実のところ、「たしなむ」レベルではあまり変わらない。結局のところ
「道楽」でもまだ足りず本当は道を極めるところまで行かないと世界は作れない。
つまり「極道」まで行く必要があるんだが一まあ、そこまで要求するのも酷だから、
まずは何か打ち込めそうなものを探してみてはどうかね。空手なんかどうだ。
・アソシエ: いきなり空手ですか。 (略)・・・
・シマジ: 経済力があって頼れるいい男を見つけて結婚すれぽ、相談者は
昔ながらの良妻賢母になり、幸福な結婚生活が送れると思う。何も仕事で成功
するばかりが人生の幸福でほない。自分の意見を強く主張し、周囲と競い合って
仕事で成果を上げるということが向いていない人もいるんだ。そういう人は無理
をして仕事場で「できる女」を目指さなくてもいいと思う。
というわけで、相談者には旦那さん候補としてこ人の男性を紹介しよう。
じつは、いい人がいたら紹介してくれと二人の男から頼まれているんだ。
いま、その男たちの写真を持ってくるよ。
・アソシエ: まっと待って。それは人生相談の範疇を超えているような気が。
・シマジイ: どうしてだね。人生相談というのは相談者の悩みに真剣に対峙
 するものだろう。少なくともシバレン先生、今東光大僧正、開高健文豪は、
相談者に胸襟を開き、自らこれと信じるということを真剣に語った。
人生に正解なんてありはしないんだ。だから人生相談にも正解やあるべき姿
なんてない。語るだけでなく、人助けの実践的サポートまでやる人生相談が
あってもいいじゃないか。俺は、この相談者の幸福は結婚にあると思っている。
そして、良妻賢母になることを確信している。相談者に結婚する気がないなら
無視してくれれぽいいだけだ。もし、その気があるなら、連絡してくれ。≫
▼ こういう人は、男にもいる。学生時代など20歳半ば頃までは、
 経験の絶対量が少なく、まず周囲と同化することに神経がいって当然。
女性なら家庭に入ることで逃避する道があるが、男は、そうはいかない。
人生に正解はないとしても、より良い道は自分でしか切り開けない。
で、知恵を絞り出すしかない。この後の二人の対話が面白いが、止めておく。

 
 
 

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