* 倒産無常
 倒産のニュースとなると他人事ではない。ここで何度も取上げてきたが、
そう甘くはない。幼児の頃から青年期に至るまで、両親から「倒産・夜逃げ話」
を聞かされていた。 更に実社会に出てからも、生々しい具体例を見聞きした。
それもあって、万一の備えは創業の事業設計に組み込んでいた。
・妻子を含めた親戚は一切、近づけない。
・家内と通帳を別にしておく。
・支払いは、実質、現金払い。(20日しめの月末払)
・途中から、会社名義の合法的内部留保の積み立て。
 <会社名義あてに社長への生命保険をかけ、解約すると8割が返却>保険。
 一度、経費で落ち帳簿上は消えるが、その積たては合法のまま実質残る。
 今では禁止された。
それに手をつけざるを得なくなったら整理と決めて、直ぐに清算に入ったため、
銀行以外の債権をほぼ完済できた。債権者からの苦情もなく、抵当の自社物件も
一年で売却出来た。文字とおり、「不幸中の幸い」だった。二つのホテル物件
には、居酒屋のテナントが入居していたが、物件の買い手がなければ、テナント
は無条件で退店を強いられ、倒産・廃業の憂き目にあうところ。
新潟駅至近の好立地もあった。 一昨日のニュースの債権者集会で、
てるみくらぶ>の女社長の吊し上げの様子を生々しく報じていた。
その直後に詐欺罪で逮捕されたが、それはそれは!魔女裁判のような、
壇上の集団リンチそのもの。飛行場で寒波で離陸出来なかった外国人乗客の抗議
を見たことがあったが、手は出さないが、火の出るような逆鱗は、傍目でも恐怖
が伝わってきた。
   〜ネットニュースによると〜
≪ 【<てるみくらぶ> 「人生めちゃくちゃ」
        債権者集会11/8(水) 21:40配信  毎日新聞
 不正融資などのずさんな経営実態が明らかになった、格安旅行会社の
てるみくらぶ」。旅行を申し込んだ客の多くは返金の見通しが立たず、
怒りの声を上げている。「全額返金しろ」「うそ泣きするな」。 今月6日、
東京都港区で開かれた債権者集会。壇上で謝罪を繰り返す山田社長に、債権者は
怒声を浴びせた。「今回の出来事でうつ病になり、人生がめちゃくちゃになった」
と訴える人も。山田社長はうつむき加減で多くを語らず、破産管財人による財務
状況の説明が淡々と続いた。 新婚旅行を計画していた茨城県古河市の男性会社員
(41)は3月22日、周囲に「格安だし安心」と勧められ、6日間ハワイ旅行を予約。
航空券はビジネスクラス、ホテルは五つ星。妻との思い出作りを心待ちにして
いたという。≫

▼ 創業など、そう簡単に出来るものではない。
<・創業1年目で約30%近くが消滅するという高い退出率であり、
 さらに5年後の生存率は約40%、
10年後では約25%の企業しか生存していないのです。
・また、個人事業所の場合は会社に比べ生存率が低く、
創業1年目の退出率が約40%、5年後の生存率は約25%、
10年後では約10%の生存率となっています。>
 私の30年の事業生存は数%だろうが、省みると、「へ」の字の動線
初めの10年が右上がりで、中盤がナダラカな、後半の9・11以降の10年は
急激な右下がりになっていた。 ⇗、―、⇘ の30年、準備を含めた『経験価値』
を充分に実感してきたため、充足感はあれど虚無感は全くない。
 ドンキホーテのように人生を喜劇的に遊ぶのも決して悪くはない。装置事業の
ため、「待ちの余裕時間」が、充分あったため、旅行、読書時間を充分に持てた
「時間リッチ」になれたのが良かった。しかし、一つ間違えば「倒産無惨」に…。 
娑婆には、「時間プアー」と「知恵プアー」が溢れている。更に「精神プアー」
「金銭プアー」も。還暦・古希ともなれば、「恒産あって、恒心あり」に。
何とか家内の (;^ω^)ヘッ! が今日のオチ。 何とも甘塩っぱい味がする。

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5718,閑話小題 〜アメリカ大統領選挙
2016年11月10日(木)
   * 「もしトラ」が現実に!で、どうなる?
 日本国内で「もしトラ(もしトランプが勝ったら)」という言葉が飛び
まわっていたが、日本や、ニューヨーク市場の株価からみて、「もしトラ」は
無いと思われていた。トランプ自身、よもや勝利するとは思ってもいなかった
から、好き放題が言えたのである。二人の候補の罵り合いをみて、アメリカの
凋落そのままが現れていた。政治経験のないトランプが共和党の大統領候補に
選ばれること自体がアメリカの恥。彼の暴言がアメリカ白人の本音とすれば、
この方言が、今後、政治に露骨に反映されてくる。ロシア、中国は、強権国家。 
日本も保守派の阿部首相が政権をとったのだから、アメリカが対抗するには、
独裁者風の人物がなっても、何ら不思議ではない。15%を占める黒人が8年間
も現職大統領なら、白人の怒りが蓄積さて自然。それにしても、「隠れトランプ」
が、これほど多く存在するとは、驚きである。フィリピンの、あの大統領をみて、
トランプと重ねみれなかったアメリカの文化度の低さが露呈してした。 彼が、
方言のまま、政策を実行すると、まずは日本が、その犠牲になるのは自明である。 
 〜流れは、こういうこと。
<ドイツ移民の血筋のゲルマンが、白人優位主義と、アメリ孤立主義を掲げ、
 中・下層の白人の積もり積もった不安心理につけ込んで、ホワイトハウス
 乗っ取ったハリウッド映画並みの珍事。 小ブッシュが世界を大混乱を
 生じたのを、何とかオバマが修復したが、この男が、根こそぎ叩き壊す
 4年間の始まり!> 
演劇としてみれば面白いが、これが現実となると。直近には、政権交代後、
トランプと中国が裏取引をした上、尖閣列島を占拠する可能性がある。
そして、沖縄も、独立派を煽り、独立運動を起こし、乗っ取りを画策する。
その間、東京オリンピックに浮かれ、終わってしまえば、大不況。
現在の韓国の惨状に少し形を変え日本社会に現れ出ても何ら不思議でない。 
 5年後には、「アベノミックス? 何それ」で、遠い彼方になっている。
中近東、欧州に次いで、アメリカにも移民による暴動の日常化の火がつく? 

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5353,島地勝彦の〜柴錬、今東光、開高、乗り移り人生相談〜 ー?
2015年11月10日(火)
  ●質問: 大企業で出世する男の見分け方を教えてください
≪ 今、私がつき合っている男性は慶応卒の二十八歳、某大手電機メーカー
 勤務です。有名企業ですが、このご時世、サラリーマンの一寸先は闇。
彼が出世競争を勝ち抜ける人かどうかを知りたいのです。私も大手といわれる
保険会社勤務ですが、ずっと仕事を続けるつもりはありません。というか、
専業主婦になりたいです。ただし、貧乏臭い節約生活は送りたくありません。
銀座で気軽にショッピングをしたり、一流のレストランでランチができる
くらいの余裕のある生活が希望です。そのためには、旦那さまにかなりの稼ぎ
がないことには…。かといって、ベンチャー経営者なんていうのは、倒産の
危険と背中合わせで不安定だからイヤ。大企業で出世する人がいいのです。
そういう人の共通点って何でしょう。どんなところで見分けられるでしょうか。
こんな質問をしたら、コメント欄は非難難々かもしれませんが、
本音でお聞きします。(二十七歳女性) ≫
  ●質問: 出世をする男には眼力が必要だ
≪・シマジ:その慶応卒の彼氏とやらに会って、食事をしながら二時間も話せば、
 出世するか、どうかをぴったりいい当ててあげるよ。だが、一般論として出世
する男はこうだとはいいきれないな。それこそ千差万別だ。だから、会わずに
語るのは無責任だな。無責任だが、これだけはいえる。この男が大企業の中での
競争を勝ち抜き出世するだけの知力と感性の持ち主なら、相談者の一生の伴侶
として選びはしない。すなわち、相談者を妻にするような男なら出世の見込みは
薄く、出世する男なら、いずれ相談者と別れるだろう。
・アソシエ: 辛口ですね。
・シマジ:相談者の本音の質問に、本音で答えたまでだよ。出世をする人間の
 大事な条件の一つが人を見る眼力だ。大きな組織の中でこれぞという先輩や
上司を探り当て、その人に教えを請い、その人を尊敬して命がけでついていく。
あるいは営業マンなら、取引先のキーパーソンを見極め、そこにしっかり食い
込み、人脈を広げていく。いずれにせよ、そうした人を見る眼力があれば、
女のたくらみも見通してしまうだろう。それにしても、相談者の考えは浅いな。
だってそうだろう。日本の大企業の中で課長になり部長になり、ついには役員
になったとして、どれほどの生活ができるというんだ。第一、子供はどうする。
子供が二人もできたら、優雅にお買い物にラソチになんていっていられなくなる。
しかも、教育に金がかかる。こういう相談者だから、子供に有名幼稚園や小学校
をお受験させるつもりだろう。そのうえで、有閑マダムよろしくブランド品の
ショッピングに精を出し、高級レストランでランチ三昧なんてことをしようと
したら、数千万円の可処分所得が必要になる。ということは旦那は税込みで
一億円近く稼がなくてはならず、サラリーマンには到底無理な話だ。
・アソシエ:以前、本物の江戸前寿司を体験しようというイベントで週末の
 昼に読者に集まってもらい、銀座の超有名店に行きました。我々はテーブル席
で四千円弱の『お決まり』をいただいたんですが、そのときに、カウンター席で
たぶん母と娘だと思いますが、五十代と思しき女性と女子大生っぽい二人連れが
「おまかせ」で食べていたんですよ。おまかせだとお酒抜きでも一人三万円は
する店で、明らかに常連客の様子から、そのあとは芝居見物でしょうか。
こういう人たちって本当にいるんだなと感心したのを思い出しました。
たしかに旦那が一憶稼がないと、あんな生活は無理でしょうね。
・シマジ: 俺が「週刊プレイボーイ」の編集長をしていたころだから、
 二十五年以上前の話になるが、俺の秘書兼事務を務める二十代の可愛い
女の子が「今、若い女性の憧れの結婚生活は、広尾のマンションに住み、
乳母車を押して有栖川公園を散歩し、明治屋で買い物する`ことです」と
いっていた。要する相談者のメンタリティは四半世紀前のOLと変わり
ないということだな。≫
▼ 以前書いた、蛙に取りき栄養分を吸取る昆虫の「タガメ」の典型。
 この女性、銀座でランチなど千円前後で可能で、ウインドウ・ショッピング
ならタダというのを知ってか知らずか。しかし、多からずの女性が持っている
本音である。この御時勢、一千万もあれば上クラス。「おまかせ」だろうが、
「お決まり」だろうが、大して変わりはしない。要するに、それはそれ。
確かに、旦那の稼ぎで妻の生活は変わってくる。収入が多ければ、子供を有名
私立に入学可能である。それもこれも、持って生まれた器量で決まってくる。
妄想を凝視し、己を振返えれば、「つりあい」からして、その男が適当では。
・・・・・・
4988,暴走する世間 −4
2014年11月10日(月)
     「暴走する「世間」―世間のオキテを解析する」佐藤 直樹(著)
  * 『プチ世間』 ー小さな大人の世界の誕生
 30年前、息子を見て時代が大きく変わったと思ったが、スマートフォン
普及した現在、更に子供が大きく変り、私たちとは断絶した別生命という感がする。
考えてみれば、私より50〜60年も長生きをするのだから、違って当然。  
  ーその辺りからー
≪ 日本では、一九八○年代にはじまり、九〇年代以降本格的に「小さな大人」
 が登場した。問題なのは、子どもが市場経済に巻きこまれ、子どもが大人と
ほとんど同じ消費生活をするようになって、子どももまた大人と同様の「世間」
に生きることになったことである。つまりそれまでは、子どもには子どもの
世界があり、それは大人の「世間」とは相対的に独自の世界であった。
しかし子どもが「小さな大人」になることによって、子どもの世界も大人の
世界と地続きになり、子どもも小さな「世間」として「プチ世間」に生きる
ことになった。要するに子どもも、「世間」に生きる大人と同じような困難な
問題に直面することになった。
 一九八○年代以降大きく変化したことといえば、子どもが「小さな大人」
になったことだが、八○年代後半以降の「いじめ」の発見は、おそらくその変化
を大人たちが敏感に感じ取った結果を反映したものといえる。大人たちは、
子どもの世界に何か大きな変化がおきていることに不安をもち、子どもを把握
できないというその不安が、子どもの世界をより強く監視管理する方向に
動かしたのだ。それまで、大人の世界とは相対的に独自のものであった子ども
の世界のいじめは、無視や、嘲笑や、からかいや、脅迫や、リンチなどといった
形で、個別的にとらえられるものであった。しかし八○年代後半以降、子どもの
世界は大人の世界と地続きとなり、子どもの「プチ世間」が登場した。
(略)・・・ この問題の解明への手がかりは、現在の少年たちの
「つながってなくちゃなんない症候群」にある。
ーある調査官はつぎのようにいう。
「今は中学生はもちろん小学校高学年ごろから群れていないと不安で、そこに
しか生きる世界がないんです。行動規範は仲のいい友だちグループの中だけで
決まって、そこから弾き出されたら生きていけない。それは、とくに女の子に
ひどい。三人グループでいたのが外れたら教室にも居場所がなくなってしまう。
そんなふうに、たがいが縛り縛られ合って、やれ携帯だメールだという
‘つながってなくちゃなんない症候群’がいよいよ強まっていますから、
自分の時間なんか持ちようがない。逆に言えば一人で行動できないように
なって、それがフツーの子として安心できる状態になっているのが現状」
(小林道雄「感受性の未熟さが非行を招く」『世界』二〇〇一年一月号)≫
▼ 大人になるまでの基礎知識や、精神的体力がない子供が、プチ世間の
 中で、子供たちは群れてないと、つながってないと、不安で息づまる
窒息感に悩むことになる。垣間見れる孫世代に背筋が寒くなることがある。
この「つなっがてなくちゃ症候群」が、世間の正体でもある。
島国で、水に恵まれた日本の閉鎖された環境を背景にした世間こそ、
全てと勘違いをするのは当然だが。これにネット上世間?で雁字搦めに
なっているのが、現在の女こどもの世界。これが21世紀の世界の一端
ということ! 使いこなせれば、思いのほか面白いのでは?
・・・・・・
4621, 2000年前のポンペイー7
2013年11月10日(日)
  * ポンペイの迷子
 二回目のポンペイで、あわや迷子になりかけた。1989年に会社でスペイン
ツアーに行った帰路のローマでフリーの一日。20数年ぶりに再びポンペイ
見たくなり、オプショナルツアーに参加した。ところがバスに乗ると日本人は私、
一人だけ。往路の高速道路が大事故で渋滞。おまけに前日、ルーマニア
チャウセスクがクーデターで殺され車中に殺伐とした雰囲気が漂っていた。
で、ポンペイ。急ぎ足で、まわっているうちに、グループからはぐれてしまった。
そこは、世田谷と同じ広さ。直ぐに見つけなければツアーバスで帰れない。
背筋が凍りつく思いで、駆けずりまわった末、辛うじてグループを見つけた。
帰りのバスで、「あのまま、はぐれていたら、翌日のローマの出発に間にあわ
なくなっていた」と、考えたら脂汗が出てきた。ツアーとて決して甘くはない。
 ところで、三回目のポンペイで、家内がツアーからはぐれてしまった。
それも、夕刻。バスが次の目的地パレルモに向けて出発しようしたが家内が
居ない。トイレと思っていたが、途中ではぐれていたようだ。その時の、
添乗員と、イタリア人ガイドの慌てようで、ことの重大さを知った。
ところは南イタリア、それも薄暗くなりかけた遺跡である。館内の職員全員と、
警察のパトカーが駆けつける大騒動。一時間以上ほど探したが見つからず、
添乗員が、まさかと、移動予定の一時間先のホテルに電話をしたところ、
本人は着い部屋にいるという。はぐれた直後、暫くそこにいたが、心細くなり、
他の団体の後について、出口に出た。そこで待ったが見当たらず、近くのGSで、
事情を事情を話している時、たまたまタクシーが来た。そこでアマルフィーまで
値段交渉をして、宿泊先のホテルに行ったという。直ぐにホテルから添乗員の
携帯に電話するのが、当然だが、動転していて、ただ、ボーッとしていたとか。
バスで待っている間、ツアー仲間の冷い視線の中、ひたすら待つしかなかった。 
家内は、殆ど娑婆経験が無く、万一の備えの観念が皆無。旅行中には、
まずは添乗員から目をつけられる。彼らは、そういう人を数人、把握。
二割の人が、八割の問題を起こすことを学んでいるからだ。移動とか食事時間
に、常に遅れてくる。40回近く、数百回、注意しても治りはしない。
以前もアテネの・・ これだけ迷惑をかけても、翌日の夕食時間に遅れるのだ
から、大したもの。で、夫婦連れのツアーは、途中から、別々の単独ツアー
になっていく。一つだけ自慢が出来ることは40回近くの夫婦連れ海外旅行経験。 
今までのツアー仲間の最高が8回。その間に、二人の間に、自然発生的にルール
が出来ている。「互いに(単独旅行者と割切り)頼らない」こと。
何度もツアー仲間に、「どういう御関係ですか?」と聞かれている。
移動と食事以外は、単独でいるため。これまで二組、夫婦別室がいた。
そこまでは、してない。これも慣れと訓練!その時、懲りない家内に
「ざまをみろ!」という気持ちが何処かにあった。 が、誰かに
見透かされていたようだ。で、一日もしないうち、全てを忘れ、彼方此方で
笑い声を上げていた。  (*∠_*) ダカラドーシタ。で、人は生きられる!
で、以下の内容に続く! 偶然だが!
・・・・・・
4256, しまった!  ー5
2012年11月10日(土)                 
  * 後悔の歪み   ー しまった! 「失敗の心理」を科学する
                   ージョゼフ・T・ハリナン(著)
人生、振り返ると後悔することがあまりに多い。その後悔が次の行為の壁に
なり消極的人生を過ごしてしまう。反省はよいが、後悔は程々に、である。
トラブルも失敗も生きていればこそ。 ーその辺りを抜粋して考えてみるー
≪ 失敗を裏づける証拠が増える一方なのは、意思決定における「感情」、
 とりわ後悔の念が果たす微妙な大きな役割について。人は誰でも、引き
出した結果を悔やむ状況に立たされ続けている。結婚の失敗。故障しがちな車。
処分できなかった不動産。しかし同じ後悔でも、「後悔する優先順位」
というのがある。後悔の深さの差から、なぜ人は最初の直感にしつこく
こだわるのか、その理由が見えてくる。一般に人は「不作為」よりも
「行為」に対して大きな責任を感じるものである。誤りを犯しそうなときは、
むしろ「行動を起こさない」という誤りを犯すほうを選ぶ。というのも、
不作為は受け身のできごとと見られがちだからだ。自分は何もしなかった、
だからその結果に感じる責任も小さい、というわけだ。1600人以上の
大学生による模擬試験の観察から、観察者は、先行研究で発見されたのと
同じ誤りとを発見した。答えを変えた受験者は、たいがい点数を上げていた。
変更された全解答をカウントして分析したところ、誤答から正答への変更は、
正答から誤答への変更を二対一の比で上まわった。 だが、もっと重要な
ことは、実験後の学生との面談から明らかになった。「正答を誤解答と変える
予感は、誤答を正答に変え損ねる予感よりも大きな後悔をもたらしていた」
のだ。つまり、何もしないほうが、何かをするより後悔しないで済む、
ということだ。どのみち誤答してしまうとしても。≫
▼ 人は、しなかった後悔より、実際にしてしまい失敗した後悔により
 捉われる傾向にある。実際に、この実験のとおり、私の具体的経験を振り
返っても同じことがいえる。やらなかった後悔は、実際に失敗した後悔の
数倍の損失のことが多い。しかし実際ところ、止めて致命傷にならないで
済んだことも多くあった。事業結果がこうだとしても、後悔をしていない。
原因がハッキリしているためだが、全身全霊を注ぎ込んだこともある。
思った通り、生きてなかったら数倍、いや数百倍も後悔していたはず。 
海外旅行は、起こりえるトラブルが全て起こると覚悟をしておかなければ。
「良いこと2に、後悔すること1」の比率で、通常生活10倍が圧縮して
生じてくる。そう割り切ってしまえばよい。「正答を誤答へ変える予感に
従うと、正解する確率が二倍になる」のと同じ比だが・・少し意味が違うか。
人生も同じことがいえる。刷り込まれた思い込みを間違っていると直感しても、
その修正による失敗を恐れ、大事な人生を棒に振る。 修正した方が正しい
と分かっていても、である。だから計画をたて、準備を充分するのである。
結果は、それまでの経験の色分けを変色し、その歪を大きくする。
それにシタリガオ批判の歪が加わり自滅してしまう。
・・・・・・
3881, 閑話小題 ースロータイムの勧め
2011年11月10日(木)
  * のんびり、ぼんやりといこか〜   ースロータイムも悪くない!
 第二か、第三の人生のキーワードは何だろと考えると、
「ぼんやり、のんびり、のびのび、ほのぼの」という言葉が浮かんでくる。
あまり、のんびりすると、ボケてしまう?。 数十年も緊張の連続の後、
これからの人生は、せめて一日のうち数時間でも、のんびりし、ぼんやり
することも必要だろう。この随想日記を毎日書き続けるのも結構、緊張をする。
スケジュールに沿って生活しているので、一日中は、ぼんやりしていられない。
一応、午前中はスケジュールを満つにして、午後はフリーにしている。
最近、「アングリー・バード」という子供向けのPCゲームで、午後の一時間
は遊んでいるが、これも、のんびりの範疇。無意味=無価値の時間を遊ぶこと
も必要?「定年になったら女房と、のんびりと世界一周をしたい」というのを
聞いたことがある。地方で装置産業を事業としてきたので比較的時間があった。
しかし、のんびりしてきたか?と言えば、そうでもなかった。しかし節目が
変わって、価値観がコペルニクス的に変わり、のんびりする時間が多い人生
こそ最大の収穫と思えるようになってきた。ところで栗田昌裕の指回し体操で
「 さわやか、まろやか、のびやか、晴れやか、ほのぼの 」とブツブツ
言いながらする健康法があるが、これを「ぼんやり」とすると良い。
積極的幸せの追求は、さておき、消極的幸せの追求に重心を移動する時節。
積極的幸せとは、自分の趣味を追及するとか、人に認められるような事、
人のためになる事を、追求すること。 消極的幸せとは、病気や事故に
ならないように、人の迷惑にならないようにとか、まずは普通の生活を
確保して、それに満足する生き方、無事平穏こそ幸せ、と信じる生き方。 
第二の人生は現状を、これで良しと諦念する生き方?。 年寄りっぽくなって
きたが・・ 「歳には勝てない」として生きるか、原野に留まり自分の価値を
高め続けるのか、その人次第。それも、生活が安定した上の話になる。