閑話小題 ~自殺について考える

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              <「四苦八苦の哲学」永江朗著 >
    * つれづれに ~自殺について
 この本の中に、「自殺について考える」があったが、「これまでテーマに
したような?」と、HP内検索をすると、あるある。テーマがテーマだけに、
かなり立入った際どい内容… 
 …病気による肉体的苦痛に耐えかねて死ぬのはわかるが、それ以外の理由で
自殺について、【人はなんてくだらない理由で自殺するのか」と著者は言う。
そして、「追いつめているものはなにかと冷静に観察すると、欲求・欲望の
一形態でしかない。欲望を棄ててしまえば、自殺なんてしないですむのに。
集団本位的自殺にいたっては、アホらしいとしかいいようがない。乃木希典夫妻
の殉死に感動した同時代人は多かったようだし、神社までつくって祀られたが、
実につまらない死に方ではないか。(中略)仕えた王のための殉死であろうと、
遥か昔にあった面目を失うようなことを償うための自殺であろうと、どちらに
してもばかばかしい。死ぬのは勝手だが、神社までつくることはないだろう。】
と宣う。人生で直視できない一つに「死」の問題がある。それが「自死」なら、
更にシリアスになる。とはいえ、決して目を逸らすことが出来ない一大事。
管につながれた「生」より「死」の選択の自由もあって然るべき? 
「ピンコロ」が果たして良いのか? 昨今の数値は、この15年間でピーク時の
6割に減っている。(34400から21000人に) また男性は、女性の約2.3倍。
としても、様々な対策で6割まで引下げとは? 本心は誰もが、死にたくない
のである。昨夜の中学校の同期会で、「次々と亡くなっていく人」の話が
出たので、一席ぶつと。その場は即座に拒否反応。笑い飛ばしながら直視する
技が全く無いのも考えモノだが… 「ガンファイター」「ガンモドキ
「死にぞこない」などを平気で話すことも話術のうち。これは直面した時では
遅きに失する。周辺を見渡すと、自殺は珍しくない。わたしの知人、長兄、
従兄、従姉の連合い、など何人かいる。
 先年、亡くなった知人の父親が、本人との葛藤の中で自死したと聞いていた。
キリスト教自死を禁止しているのは、財産である女・子供、奴隷のロスを
減らすため? とも。 老いを重ねる度に… 
 < せめて「死」ぐらいは、自由にさせてよ‼ > も解らないでもないが。
  人生の一大事は「己の死」 直視したくもあり、したくもなし。
 
確かに少年時に亡くなった長兄の自死と両親の哀しみ、いま考えると深い
トラウマに… 各家庭には、何れも何らかの深い傷を抱えている。
あれらのように…人を軽く判断すべきでない。自死をするには、それなりの!
暗くなり過ぎですか?「ニッコリ笑ってハンカチーフ」笑えるうちに笑ってこ! 
生きている内、行かされている内よ人生は。本当! 合せ鏡で教わること多し。

――
 録画をして昨日見た、カズオ・イシグロ出世作浮世の画家
<物語の舞台は終戦から3年ほど過ぎた日本。主人公は高名な初老の画家(渡辺)。
焼け跡から徐々に復興の姿を見せていく街で、隠居老人の一見平和な日常生活
が描かれていく。 愛すべき孫の訪問、なじみの飲み屋のママとの世間話、
戦前からの旧友との邂逅(かいこう)…。 あるとき娘の縁談が持ち上がり、
そこから周囲の視線の変化に気づきはじめる。確固たる決意で国のために尽く
してきた自分が、なぜ非難されなければならないのか。その一方で、過去の影に
滑稽なほどおびえる自分の弱さも認識していく…。 >
▼ 自死の問題と少し違うが、過去の弟子への仕打ちへの罪悪感が膿むと、
 自殺願望になるのだろと予感される内容。若いうちから壮年にかけての過ち。
「後味が悪くなることは避ける」をモットーにしてきたとしても、後悔多し。
老いるとは、心も、魂も老いていくことになる。 

・・・・・・
2007/04/15
2203, 自殺について -2 
               (~Q~;)  おはよう~~
 経済的の問題や時代の大きな変化、そして国民性が自殺の要因になる。
日本人のような生真面目な性格も世界で1~2位の自殺率に要因なっているそれ
に対して南米やアフリカの陽気な国民性のところでは、自殺は激減する。
フィンランドデンマークなどの北欧に行くと、冬の黒夜(14時位から夜に
なってしまう)が人の心を暗くして自殺が多いという。
そういえば秋田や山形などの北国も冬は雪で閉ざされるから自殺が多い。
  ー自殺率の世界分布地図を見るとー
・ロシアを中心にユーラシア大陸で自殺率が高く、
・インドやイギリス、スペイン、イタリア、ノルウェイなど
 ユーラシア大陸周辺部、及び北米大陸で低く、
ラテンアメリカではさらに低いという状況が見てとれる。
 自殺率が低くはなかったロシアが、1991年のソ連崩壊後の自殺率が急増、
 現在は断然世界一となっている。
 また、米国、英国、カナダ、オーストラリアといったプロテスタント国、
 及びイタリアは、以上の国々と比較すると低い自殺率水準で推移している。

    ー日本の自殺率の高さと推移についてー
 
  日本では、自殺が文化の一部になっているようにさえ思える。
  過労や失業、倒産、いじめなどで、自殺で自身の名誉を守る、責任を取る、
  といった倫理規範として自殺がとらえられていて、これは他のアジア諸国
  キューバでもみられる傾向である。
 ・第二次大戦後、社会保障が整備される以前は高齢者の自殺率が高かったことや、
  戦後の価値観の大転換などで若者の自殺率が急増したことが原因で1958年の
  自殺率25.7人は過去最高の値になった。
 ・その後、1959年国民健康保険法施行、1961年国民皆年金など社会保障制度の充実や
  1960年所得倍増計画に代表される経済成長目標の国民的普及により、自殺率は、
  15人前後への低下した。国民全体で明るい夢を抱いていた時代だった為だ。
 ・その後、1973年のオイルショック前後から自殺率は上昇に転じた。
  あまり注目されなかったが、1983年の景気後退は自殺率の急増
  (前年の17.5人から21.0人へ)を招いた。
 ・1997年秋の三洋証券、北海道拓殖銀行山一証券と立て続けの大型金融破綻
  事件がきっかけとなり、98年の5月にかけて失業者が急増し、自殺率も、
  97年から98年にかけて18.8人から25.4人へと急増した。
  このときは自殺者数も前年の2万3千人台から、一気に3万1千人台へと
  急増したこともあり社会的に大きく注目を浴びた。
  そして、その傾向は十年経つ現在も続いている。
  --
  時代の変化と、それによる経済的困窮が自殺の要因として大きくなる。
  激変の中、生きていくことは大変である。 「死にたくない」と同じように
 「死にたい」という気持ちも自然である。
  死など存在してないのだから、気持ちの一現象でしかないが。
  
 ーーーーー
 2004/07/24
 1208, 自殺 3万4427人

 昨日の新聞の一面トップに、昨年の自殺者が前年より7㌫も増加して
 3万4427人と報じていた。
 
   ー内容をまとめてみるとー
・原因として、病苦が45㌫、経済苦が25㌫
 特に経済苦の増加が目立って増えている
・40歳以上が、4分の3を占め
・男女の比率は、男子が70㌫、女子が30㌫
鬱病が30~70㌫。他の精神疾患を入れると、殆んどが精神疾患があった
・1997年まで、年間2万~2万5千人と推移していたが、
 1998年から3万人台になり、ついに3万4千人になってしまった
・職業別に見ると、無職が半分近くだ

20万都市で週に一人が、日本全体で毎日94人が自殺で亡くなっていることになる。
大都会の真ん中で失業をして、駅などの人ごみの中にいると、ふっと虚無が
自分を覆いこみ電車に飛び込みたくなる衝動に駆られるという。
何か解るような気しないでもないが。
「自殺は最後に残された意思の遂行」というが、その心中は当人でなくては
解るはずがない。しかし自殺をしようとする人の大部分が
「ほんとうは死にたくない、誰かに声をかけてもらいたい」という。

歳をとり、連れ添いに先立たれ、重い病に侵され、一人孤独に毎日を
過ごしていたら、自分でも死にたくなるだろう。
簡単に「自殺はすべきでない」というが、絶望と孤独の岸辺に立っている人
の立場からみれば、その苦しみをから解放される唯一の方法かもしれない。

ゲーテの「若きウェルテルの悩み」の中で、主人公ウェルテルと愛するロッテの恋人
(後の亭主)のアルベルトとの自殺の議論があった。
ーウェルテルは人間の本性には限界があり、喜び、悩み、苦しみもある程度まで
耐えられるが、限界を超えると破壊してしまう。自殺は、けっしてバカな人間や
卑怯者がするのではなく、生きることに悩み、迷ってどうしても出口が見つからない
時に仕方なくとるものと主張した。一方、アルベルトは自殺に対し徹底的に反感を持つ。
彼は「苦しい人生を対し忍ぶ事ができない‘弱さ’から引き起こされる」と考えていた。

この世で最も尊いものは、愛である。しかし、人間に喜びを与えるはずの愛が
悲劇のもとになることもある、それがまさに、ウェルテルの悩みを引き起こした。
最後には、そのウェルテルが自殺をしてしまった。

死ぬには死ぬなりの悩みと苦痛の蓄積がある。
生きることも、生きるだけの理由もある。
自殺について語る資格は私にはない。
ただ、死にたいと思ったことは一度もない! 
いや、若い時にあったか?
地獄も天国も、この世にあるものだ。
地獄の業火(精神の激痛)に焼かれてこそ、自殺の意味が解る!

・・・・・・
2015/10/27
閑話小題 ~自殺って何でいけないの?
        
         ー身の下相談にお答えしますー上野千鶴子
   * 自殺って何でいけないの?
 ~問い: 自殺は本当にいけないですか ~相談者無職男性50代
≪50代の無職男性です。自殺について相談します。自殺者は13年連続で
年3万人超と報道されています。世間一般的には自殺は良くない、弱い人間の
することだという暗いイメージができあがっています。どんな理由があっても、
自殺は絶対にいけないと言います。でも私は、自殺を正当化できないか、後ろ
暗いイメージを残さないで自死できないかと考えてきました。人に迷惑をかけ
ない方法で自殺するとしても、本当にいけないことでしょうか。将来性のある
小学生や中学、高校生の若い子たちが、いじめが要因で自死を選ぶのは肯定
できません。でも私のように50代で無職、独身、今までにやbたいよにや⊃て
きたし、親しい友人や知人もいないし、兄弟親戚もいないなら、遺族となって
悲しくつらい思いをさせる人たちもいません。特にこだわることも無く生きて
きて、年金保険料は25年以上納めました。私が年金支給年齢に達する前に自死
を選択すれば、国から支給されるはずの年金は国庫に戻ります。将来の年金を
支給するための財源として、消費税の増税をしようとしている政府にとっても、
私が自死すれば負担は軽くなり、究極の社会貢献だと思います。
世間一般的に言う将来を悲観しての自死ではなく、明るく前向きな自死だと
私自身は思うのですがいかがでしょうか。≫
≪ 答え: 正直に弱さを認めましょう
 ひとは社会的な理由からではなく、個人的な理由から自殺します。
冒頭「世間一般的には」と書き起こすあなたは、自殺する気が、はなから
ない人とお見受けしました。するってえと、このご質問の意図は?
☆ 解釈そのー。
 回答者に議論をふっかけてどんな答えが返ってくるか相手を試す。
残念ですがそんな一般論に付きあっているヒマはありません。
☆ 解釈その2。「自殺の正当化」の理由を求めているあなたは、この欄の回答
 をその司正当化」の根拠にしようとしている。自殺は積極的なアクションで
あり、遺書は生涯最後の命をかけたメッセージ。そこに「朝日の悩みのるつつぼ
で、こんな回答をもらったから」なんて書かれてはたまりません。その手は桑名
の焼きはまぐり。そもそもこの欄の回答には、命をかける値打はありません。
☆ 解釈その3。信念や信条で自殺なさるならとくにおとめしません。ただし
 あなたのその信頼にわたしは同意しませんし、つまらない信条だと思います。
くりかえしますがひとは社会的な理由から自殺することはありませんし、あなた
が言うように「将来を悲観して」自殺を選ぶこともありません。ひとは個人的な
理由から現在を悲観して自殺を選ぶので、現在とくに死ぬ理由がなければ、
ホンモノの自殺志願者から自殺をロ先でもてあそぶ者と、怒りを買うでしよう。
☆ 解釈その4。この文章には書かれていない何かもっとべつな理由で、
 あなたは死にたいと思っており、それを引きとめてほしいと思っている。
そもそも本気で死ぬつもりのひとは、お悩み相談なんてしません。
「死にたい」メッセージは、その実「死にたくない」メッセージ。
自殺者がたび重なる自殺予告をすることは知られていますが、それはその
メッセージを受け止めてほしいという心の現われです。
▼ 誰も、好んで自殺をするのではなく、それだけの苦しい理由がある。
 自殺も、時と場合によって肯定されて然るべきである。誰が社会的理由で
自殺をしなければならないのか? その辺が中途半端。自殺の正当化など、
死んでしまえば、如何でもよいこと。但し、身辺の人を傷つける気遣いは?

・・・・・・
2013/01/27
自殺者増加の意外な要因

 昨日の朝日新聞に「自殺者増加の意外な要因」のレポートであった。
去年11月に高校の同級会メンバーが自殺の知らせが入った。何か身につまされる
思いであった。自殺については何度か、ここで書いてきた。これから年々、歳を
重ねるに従い身も心も弱り、重くなっていき、眠るように消滅したいという隠れた
願望が膨らむのだろう。世界保健機構によると、日本の自殺率は先進国で、ロシア、
韓国についで、世界三位という。日本で自殺が多いのは、世界の自殺者の6割を
占めているアジアの地勢的な要素があるが、豊かさからいっても多すぎる。 
自殺者の9割が該当するうつ病アルコール依存症統合失調症などの精神疾患
身体的障害、過去のトラウマ、失業や経済的損失、親しい人の死亡などへの介入
が、その防止につながる。
   ーこの記事をまとめるとー
○ 女より男、既婚者より未婚・離別者、有職者より無職者が自殺志望が高い。
○ 中高年で離別した無職男性と、同年代の既婚有職者とでは、約100倍の差。
○ 男性より女性の方が、自殺者が低いのは、世界共通。
○ 男女とも自殺手段で多いのは首つり。だが女性は、薬物や自傷行為などが多く
 、首つりは男性の三分の一。自殺未遂は女性の方が多く、躊躇がみられる。
○ 都道府県別にみると、ワースト1位が秋田、2位が岩手、3位が新潟と宮崎、
  5位が沖縄。少ないのが1位が奈良、2位が福井、3位が徳島。これらの
  共通点は大都会でないことと、飲酒量も関係している。飲むと衝動が高くなる。 
  また県民性もある。
○ 意外なのは、急傾斜地の地区の自殺率が高いこと。これは、上り下りの労力
  と不安定な立地が関係している?ここで、5つの自殺予防因子をあげている。 
  ゆるやかな繋がりをもった、▽排他傾向が小さい、▽援助を求めることに
  抵抗の少ない、▽「どうせ自分なんて」と思わないですむ、▽本質を見て
  人を評価するー住民気質が、必要。
▼ 私の身近でも自殺者が何人かいた。私も青年期に、スーッと梁に紐をかけて
 首を吊りそうになったことがあった。さほど死にたいとは思ってではない。
 目の前の挫折が、そうさせたというより、死神に数秒、頭が占領された感である。
 後にも先にも、こんな経験は無かった。人生は生きていればこそ、こんなに
 多くの面白い体験が出来るのである。5つの自殺予防因子といえば、この5つを
 兼ね備えている人が8割に思えるのは、どうしてだろう。
≪ 目先の現象に全てのエネルギーを奪われ、生きる本質を忘れ、同類の排他
 傾向の小さな階級社会で、「どうせ自分なんて」と思い悩んで、その世界から
 一歩外れた世界に出て交流の出来ない人 ≫ といえば・・ 全ての人? 要は、
 自立の問題! こんなに地球は面白いところなのに、何もしている、この人たち! 
 まて、自分も? なら、「一日一生」で生きるしかない。

2007/04/14
2202, 自殺について -1 

      ~~ <(_ _)> ~~
                おはようございます!
 自殺について、ここでは何回も書いてきた。
書いても書いても尽きないのが自殺である。
考えてみれば、自殺ほど考えさせられることはない。
「死」が哲学(考えること)の究極であるから、
自分で死を実行する自殺は、深い意味があって当然である。
    
歳を重ねれば重ねれば重ねるほど、生きていることの深さに気づくためか、
自殺に対して否定的になってきている。状況がそう言わせていることもある。
若かりし時に何度か挫折をするたびに、この世から消滅をしたいと心底思った。
しかし、今から考えてみても気持ちの何処かに
「今のこの気持ちは何時か変わり、必ず素晴らしい未来ある
という楽観があった。それは未来という時間があったからである。
この数年でも従兄弟や従妹の亭主やポン友が自殺をしたが、
死にたくなるほど苦しかったのだろう・・・。

先進国の中で、日本が一番自殺率が高いと聞いてから10年近く経つ。
数年前に韓国が一番になったようだが、同じ位の数字である。
検索で『日本の自殺率』というキーワードで検索したが、
なるほど1990年代後半から異常に自殺率が跳ね上がり、
7~8年間は先進国の中で一番になってしまった。

 以下は、幾つかのHPの自殺の現状をマトメタものである。
不景気と体制変換期には自殺が跳ね上がることからみて、
環境の変化と、その不適応と、自殺は大きく関連しているようだ。
ーー
 
日本は、人口10万人あたりの比率に換算する自殺率でみると世界第10位で、
旧ソ連・東欧圏を除く主要先進国の中では最も多い。
主要先進国の自殺率は、米国10.4人、英国7.5人、フランス17.5人、ドイツ13.5人、
 に対し日本25.3人(平成16年)。
日本の自殺率を押し上げている最大の要因は「成人男性」の自殺だ。
平成14年、15年ともに自殺者の72%は男性が占めている。
このうち、25歳~44歳までの男性の自殺率は42.3人と著しく高い(平成14年)。
100人の死者のうち、なんど24人は自殺!

この年齢層はリストラ対象層。
再就職しても、給与は落ちる。
家のローン、子供の教育費、親の介護の資金と、
お金はいくらあっても足りない。
生命保険の保険金目当てに自殺を企てる人間も多い。

この年代を含む30代~50代男性の自殺の動機は、1位が経済・生活問題である。
女性や他の世代では自殺の動機1位は健康問題だが、金の切れ目が人生の切れ目とは、
なんとも哀しい。

 主な自殺のサインは、
うつ病にかかっている、
・周りの人とかかわりをもてない、
・身の回りの整理を考えている。
・ゆうううつな状況を不安な口調で訴える、
・アルコールや薬物に依存している、
・長期にわたる不眠を訴えている、
・人との接触がほとんどない、などがあげられる。
 
ー自殺予防としては、
 一人で悩まずに、妻、家族、親、友人に相談すること。
それができないときは、「命の電話」「自殺防止センター」などに
電話で相談するのがよい。相談することで、心が少しは軽くなる。

 ー日本における自殺の手段は、
・圧倒的に首吊り  20,669件(64.4%)、
・次がガスか排気ガス 3,538件(11%)、
・飛び降り     2,774件(8.6%)と続く。
・拳銃とライフル銃による自殺は、それぞれ13件、19件と少ない。
                    ーつづくー
以前書いた内容をコピーしておきます。
ーーーーー
2006/10/25  2031, 「私」のための現代思想  -15
       (+>∀<+)ノ おぁはは~ようさん!

人間は「生きること自体が『緩慢なる自殺』である」と言ってしまえば、
それまでだが、戦争もある意味では集団自殺ともいえる。
いや集団殺戮の方が正しいか?
   
《私》にとっての「超越確実言明」を守るために死ぬことも、
私にとって必要なのかも知れない。
人間の最後に残された自由へのジャンプとしての自殺もある。

自殺にも正しい自殺と、正しくない自殺があるという。
自分であるために死ぬ、それもイスラエルマサダの砦の集団自殺のように、
自殺厳禁のユダヤ教徒の自殺なのだから意味も深い。
この場合の自殺を正しくないとは言い切れるだろうか。

誰の目にも明らかな自殺に「子供の道づれ心中」がある。
子供を自分の所有物と思いこんでいるから、こういう暴挙にでるのだ。
自殺をするには、それなりの理由があるが、やはり
「自殺は決して許されるものではない!」のは、道理である。
それが永遠の自由のためにといっても!

・・・・・
2006/10/25
2031, 「私」のための現代思想  -15 
                  (+>∀<+)ノ 
                 
人間は「生きること自体が『緩慢なる自殺』である」と言ってしまえば、
それまでだが、戦争もある意味では集団自殺ともいえる。
いや集団殺戮の方が正しいか?

《私》にとっての「超越確実言明」を守るために死ぬことも、
 時にとって必要なのかも知れない。
 人間の最後に残された自由へのジャンプとしての自殺もある。

自殺にも正しい自殺と、正しくない自殺があるという。
自分であるために死ぬ、それもイスラエルマサダの砦の集団自殺のように、
自殺厳禁のユダヤ教徒の自殺なのだから意味も深い。
この場合の自殺を正しくないとは言い切れるだろうか。

 誰の目にも明らかな自殺に「子供の道づれ心中」がある。
子供を自分の所有物と思いこんでいるから、こういう暴挙にでるのだ。
自殺をするには、それなりの理由があるが、やはり
「自殺は決して許されるものではない!」のは、道理である。
それが永遠の自由のためにといっても!

ーー
第五章 「私」が「生きる/死ぬ」ということの意味
                   -④
  * 正しくない自殺*

正しい、正しくない自殺というのも変なものだが、
それでも「正しくない自殺」は、誰の目にもハッキリしている。
それを象徴するのがインターネットで知らないもの同士を募り、
複数の者達が一度に命を絶つ「集団自殺」である。
彼らは「死ねば楽になる」という「誤論理」で揺らいでいるので、
その揺れを止め、自殺を遂行するために、<他者>による引き受けを
必要としている。

この場合、普通の他者の共振を受けることもできるが、集団自殺志願者は
その人たちの《私》を嫌います。
その人たちの《私》は自らの「超越確実言明」を守る方向に走るからです。
そのような呼びかけに答えてくるのは、同じく「死ねば楽になる」と感じ、
死を決意している人たちということになる。
それはお互いの《私》の「非存在=存在の否定」を引き受けあうのだから。

「《私》の存在を引き受けてもらう」はずの行為が、
「《私》の存在を否定すること」を通して行われるからです。
存在の引き受けは、「存在しつづけることを引き受ける」ことであるはず。
しかし集団自殺は、「ともに存在しなくなること」を引き受けあうになって
しまうからです。

{解}死に際まで独りでは不安なので一緒に行こうという弱者の論理も
  なるほどと思わないでもないが・・・「死にたいやつは死なせておけばよい」
  と同じ意味で彼らは「死にたいのだから勝手に死なせて」というレベル。
  壊れたラジオは自分地震で自らを直すことが出来ない・・・
  この本を読むまで、自殺について考えたことがなかった。
  しかし考えれば考えるほど、自殺を否定できなくなった。
  自殺を否定したのは、「支配階級が最下層の働き手のロスを最小に
    するためにつくり上げた価値観でしかない」という論もある。
    ーー

   * 正しい自殺*

正しい自殺とは、一回性の人生で、闘いぬき、他の物語を時間の許す限り試し、
その結果としてギリギリの判断において、
「死ぬことによってしか、<私>が<私>でありつづけることができない」
と考えるとき、それは「正しい自殺」となるということです。
これは「名誉のための死」とか、「誰かのための死」を称揚するのではなく、
あくまでも「<私>でありつづけるために死ぬ」ということである。

  ーーー
正しい自殺かどうか判断できないが、
イスラエルで初めて知った「マサダの砦の集団自殺」である。

マサダ砦は、死海の西南にある要塞。
ヘロデ王の建てた離宮だったが、70年のローマに対する反乱時、
過激派のユダヤ教徒が最後の砦として篭城したが、ローマ軍によって落とされ、
その後2000年間、ユダヤ人は流浪の民となった縁の地である。
ケーブルカーで頂上まで上がるとヘロデ王の宮殿、サウナなどが残っている。

一世紀、ここを要塞にして戦ったユダヤ教徒約1000人は2年の篭城の後、
ローマ軍に侵入される直前に集団自殺を遂げた。
下を見下ろすと、ローマ軍の陣地となった場所がくっきりと見え、
攻撃のため砦に向かって積み上げられた人工の山が残っている。
その完成の前日、女子子供数人を残して集団自殺を決行した。
「奴隷になるよりも死んで自由を」という言葉が、有名である
現在イスラエルの新兵の入隊式はここで行われるという。
この集団自殺が正しいかどうかは、歴史が判断するのだろうが、
意味の無い集団自殺ではない。

肉体的な苦痛から逃れる自殺も、ある意味で容認されてよい。
それは肉体の死によって、肉体の耐えられない苦痛からの避難になる。
現在の社会は、その死を認めていないのは明らかに誤りである。
苦痛の緩和の体制ができていて、その上での話なら別。

  自殺の是非も含めて、全て根本より疑うことも必要なことだ。

         \(^▽^*)バイ