560, ある時間の断片 −5 

  • 2002年10月25日(金)

 1968年ー9月15日

朝7時半に起床、食事の後に東京の寮に帰る支度をする。
裏の家で姉の正子さんと、帰省中の3番目の姉の優子さんと、甥の宗彦ームーチャンと写真を撮る。
12時5分発の第三佐渡に乗る。いやに長く感じられる4時間だった。青雲寮につく、懐かしいわが部屋だ。
市川さんが飼っているミケに子猫が2匹生まれていた。苦手だった先輩の河路さん、欧州行きが延びてまだ寮にいるようだ。
夕食後漫然とTVを見て過ごす。またマンネリとした寮生活が始まるが、もう残された学生時代の時間はない。
最後はちゃんとして卒業しなくては。
 ー現在の感想ー
日記を書く習慣を持っていればよかった。それと写真をもっと多く撮っておけばよかった。
大学を卒業する前年の8月31日から翌年の2月半ばまでに半年間、気分が高揚としていたのだろう、
日記が残っていた。たまたま6年前に倉庫を整理していたら、その当時の教科書の一番下に隠すようにあった。
机の引き出しに入れて、読み返している、そして折々にこの随想日記に書いている。
一種の躁の状態の自分の気持ちがそのまま残っている。懐かしい本当に懐かしい!
タイムマシンに乗って当時に帰ったような感がする。何も変わっていない自分が
そのままいるのが奇妙といえば奇妙だ。社会に出るにあたり不安と希望に揺れているのが懐かしい。
結局私にとって学生時代が人生の縮図であったようだ。口泡を飛ばして議論をしていた青い時代があった。

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