2003年08月05日(火)
853, 熊の世界

 昨夜のゴールデンタイムのNHKスペシャル岩合光昭の「北極熊」を放映していた。
そういえば先月行ったアラスカのツアーで、ガイドの伊藤さんから熊の生態の話を多く聞いた。
熊は他の動物と違い、仲間内の共食いが日常当たり前の世界。
子供が生まれて8割から9割が途中で殺され、その大部分が他の熊に食べられてしまうという。
雄熊が実の子供を食べてしまうだけでなく、メスも度々食べられてしまう。
そういえば20年位前に週刊誌に、北海道の動物園の熊牧場で1頭の熊が
他の全部の熊に食べられてしまう顛末の連続写真が載っていた。
人間の常識をはるかに超えた世界がそこにあるという。

 動物写真家の星野道夫も熊に最後に食べられてしまった。
襲われた瞬間の熊の顔のクローズアップの写真が最後の彼の遺作になった。
動物写真家は原野に何日も一人じっと潜み、カメラを構えシャッターチャンスを待つ。
その間彼等はいろいろな言葉をくり返し暖めるという。写真も言葉も深くなるのも当然である。
グリスベアーのテリトリーに入ったブラックべアーはすべて殺されるという。
そのため棲息がクロスすることは絶対にないという。

 話はそれるが、人間の夢に出てくる熊は現実の恐怖の変形という。
長い歴史の中で熊の恐ろしさが脳の遺伝子が残っているためだろう。
過去に多く熊に襲われる夢を多くみた。 あるホームページに熊の夢のエッセーが載っていた。
面白いのでコピーした。熊を不安の無意識の象徴として読むと面白い。これにほぼ同じ夢を何度もみた。

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「熊よ、何故?」

ああ、また見てしまった。熊が出て来る夢である。それはときに、ヒグマだったりツキノワグマだったりする。
いつだったか、グリズリーだったこともある。高校生の頃からだと思うが、
ボクは、熊に襲われる夢をたびたび見る。無論、見たくて見るわけではない。
夜中にフトンの上で、「どうか、熊が出て来ませんように。」とお祈りしてから寝ることすらある。
そんな祈りも空しく、熊のヤツ、出るときは出るのである。
「夢なんだから、いいじゃん。」とのたまう諸氏、夢を侮ってはいけない。
ボクは、熊に襲われる夢を「熊夢(クマユメ)」と呼んでいるが、熊夢にうなされて目覚めた朝は、最悪な気分である。
なぜ夢の中で怯えなければならないのか、もう腹立たしいやら、やるせないやらで、
気分は、ブルーを通り越して焦げ茶色になってしまう。しかも最近、この熊夢のヴァリエーションが多様化してきている。

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