閑話小題 ~深刻な、「貧困」と「格差」問題!
* 「私も家族もいずれは…『下層階級』転落の不安、広がる
昨日は、参院選の投開票日。 未来の「見取り図」を描くには、いまを
見つめることが欠かせない。
一週間ほど前の朝日新聞の特集が、「新・日本の階級社会」(橋本健二著)
を基にしたテーマ。 「階級」という概念にこだわって日本社会の変容を見つめ
てきた社会学者の橋本健二に、この国で暮らす人々の「不安の正体」を聞く構成。
タワマンで目覚めた階級意識 格差、広がる自己責任論。「階級」という言葉
には古めかしい印象が付きまとう。だが、昨年1月に世に出たその本は、筆者の
予想をはるかに上回る反響を呼んだ。
リタイア後の年金暮らしに入ると、資産形成のない層の人たちも「下層階級」
の仲間入りの現実に直面する。 長寿の時代、リタイア後、2000万の蓄えが必要
というが、現実の平均値は400万そこそこ。そこに将来の不安がつきまとう。
~特集の概要といえば~
≪ 閉塞感が漂う日本社会の現状をみるには『階級』という視点が不可欠、
という警鐘。不安定な雇用で収入も低く、結婚や子育て、老後の蓄え、といった
営みもままならない新しい階級「アンダークラス(下層階級)」の出現に注目―。
本のヒットに、「何が起きているのかと思った」と誰よりも驚いたのが筆者。
社会学者で早稲田大学教授の橋本健二。格差・階級理論の専門家だ。
階級という概念にこだわり、40年近く前から日本社会を分析してきた。
ただ橋本はすでに2006年に発表した本でも使い、
「分析したが、当時は専門家をのぞけば、まったく反応がありませんでした」
「私は(橋本)、戦後日本は、
・資本家(企業経営者)
・旧中間(自営業者)
・新中間(ホワイトカラー会社員、専門職)
・労働者という 四つの階級え構成されるとみてきたが、そこに、1990年頃から
「アンダークラス(下層階級)という新しい階級が生まれたと考えています」と。
―「どうしてそうなったのでしょうか」の問いに…
<「80年代後半以降の『フリーター』が出現。日本はもはや「格差社会」で
ない、もはや「階級社会」という現実が現われ、日本社会の格差はますます広がり、
固定化され、〈階級社会〉と呼ぶべき様相を呈している。著者は最新の学術的データ
を用い、そんな現代の格差の輪郭を明瞭に描き出す。>
「著者は以前から著作で、日本が階級社会への道を歩んでいることを指摘して
きました。ここに来て、格差の事態が悪化し、目を背けていた現実に向かいあわ
ざるを得ない状況が生まれたからではないでしょうか」(担当編集者)
格差拡大が放置され続けたことで、膨大な貧困層が形成された。中間層も厳しい
状況に追いやられている。わずかな躓きで転落し、ひとたび貧困に陥ると、階級を
上昇することは極めて難しい。本書は厳しい現実を冷静に指し示している。
「自己責任論に肯定的な、ある種エリートと呼ばれる立場にある人も、自分は
中間層に留まることができても、お子さんまでそうとは限りません。就職の失敗や、
大きな病気や怪我などで、貧困層になりうる可能性は多々ある。そうした不安から
本書を手に取る方も多いのかもしれませんと… 本の中で1章分を割いている、
――女性たちからの反響も大きい――
女性の階級は配偶者に左右されがちで、死別などをきっかけに困難な立場に置かれる
ことが多い。『明日は我が身』のような不安が、今の日本社会全体に漂っているので
はないでしょうか」(担当編集者)
――
~本書評者:前田久 (週刊文春 2018年04月12日号掲載)~
かつて日本には、「一億総中流」といわれた時代がありました。高度成長の恩恵で、
日本は国民のほとんどが豊かな暮らしを送る格差の小さい社会だとみなされていた。
しかし、それも今や昔。最新の社会調査によれば1980年前後、新自由主義の台頭と
ともに始まった格差拡大は、いまやどのような「神話」によっても糊塗できない
厳然たる事実となり、ついにはその「負の遺産」は世代を超えて固定化し、日本
社会は「階級社会」へ変貌を遂げたのです。900万人を超える、非正規労働者から
成る階級以下の階層(アンダークラス)が誕生。男性は人口の3割が貧困から家庭を
持つことができず、また一人親世帯(約9割が母子世帯)に限った貧困率は50・8%
にも達しています。日本にはすでに、膨大な貧困層が形成されているのです。
人々はこうした格差の存在をはっきりと感じ、豊かな人々は豊かさを、貧しい
人々は貧しさをそれぞれに自覚しながら日々を送っています。現在は「そこそこ上」
の生活を享受できている中間層も、現在の地位を維持するのさえも難しく、その
子供は「階層転落」の脅威に常にさらされている。この40年間の政府の無策により、
現代日本は、金持ち以外には非常に生きるのが困難な、恐るべき社会になったのです。
――
▼ とはいえ、個々からすると、死んだ瞬間から必要経費はゼロ。その辺りの
判断は、人生観の問題になる。具体的に、2000万を、不安解消のため残すより、
楽しんで使い果たすかの選択の問題になる。「楽しんだもの勝ち」と、老いるほど
実感が強くなるが、自己憐憫の要素も…。 紀元前から現在に至るまで、
<3・30・67%の階級>は、姿かたちを変えて、存在してきた。もっとシリアスに
表現すると3+30に3分の1が残りを支配するのが、現実社会のリアル。
平等は無理なら、せめて公平に… だが。
・・・・・・
2006/12/24
2091, 下流喰い -1
b(^o^)dお
W(^O^)Wはようー♪
ー 読書日記
銀行勤務の人から、「サラ金から金を借りている人の多いのに驚くばかり!」と、
聞いてから10年近く経つ。本屋で、この本を何度か立ち読みしていたが、
<直ぐに図書館に並ぶだろう>と思いとどまり買わなかった。
ところが会社の‘Oさん’から、「面白いから読んだら」と、
この本を手渡され読んでみたら、この中味が凄い!
やはり立ち読みとは違う。
さっそくインターネットの検索に「多重債務」と入れたら、
「2000万人、200万人、20万人、1万人」の数字が解りやすい!と、
金融筋の人から聞いた話として、あるHPの中に紹介していた。
サラ金からの借金をしている人が2000万人、
そのうち多重債務に陥っている人が200万人、(この本では350万になっていた)
自己破産者が20万人、
借金苦による自殺者が1万人、だという。
8000万人の勤労者の中2000万人がサラ金を利用しているというと、
勤労者の1/4になる。
( ̄▽ ̄)■]~~~ 珈琲TIME♪
ーまずは「下流喰い」の概要をまとめてみるー
・小泉構造改革が最終盤にかかった05年後半あたりから、
「地域格差」に加えて、「格差社会」というキーワードも話題にのぼるようになった。
その分岐点が1980年代にあった、バブルの発生である。
それが借金=悪というそれまでの日本人の常識が、
借金を如何にして土地などに投機した方が得という風潮に変わってしまった。
消費行動も買ってからローンで支払うという感覚に変わってしまった。
クレジットが推奨されはじめた時期である。
この背景をもってバブルが弾けてしまった。
・日本の全産業の平均年収が500万円を下回ったとされ、
・貯蓄ゼロが24㌫と4分の1になり、
・生活保護が100万世帯を超え、
・全体の4分の1の世帯の高額所得が、その他の4分の3に匹敵する事態、
・その他の4分の3の平均の半分に満たない人の数が、この数年で15・3㌫に
・いまや多重債務者は、数年で二倍の350万人以上になり、
・大都市の大阪や東京の公立小中学校の就学援助者を受ける人数は、
04年までの4年間で40㌫も増え、4人に1人。
足立区では2人に1人が受給する事態である。
・2003年の「消費者信用産業」の市場規模は「73兆円」というから、
この年のGDP中に占める民間最終消費支出「282兆7000億円」の4分の1になる。
この数値が意味するものは、すでに日本が、階級社会の色濃く残っている
欧州を凌いで、アメリカに次ぐ第二位の格差を実現させていることになる。
消費者金融の想定する理想的な優良顧客像とは、
・年齢は40代後半、
・年収は300万円程度で
・子供が二人おり、
・家計的には住宅ローンの返済の他に養育費、
教育費のやりくりが最優先され、一家の主人は完全に後回し。
・定収と呼べるサラリーがあるものの、恒常的な金欠状態ゆえ
長いお付き合いが望め、とりあえず返済意欲もあれば、家族もいる。
世間体だって考える人たち・・・
以上が、だいたいの平均イメージである。
タクシーの運転手のこの年代が象徴している。 (;´Д`)
ところが最近では、その顧客増が急激に変化し、
・新規顧客の71%が男性、
・30歳未満が44%、30歳以上40歳未満が23%で、
・年収も新規顧客の81%が500万円未満、
その中でも年収300万円未満が42%、200万円未満が16%と、
「低収入の若年男性」が主たる顧客層に変わってきているという。(▼▼!) y-
彼らは利息制限法を上回るグレーゾーン金利の下で月々の利子を
払い続けるだけで手一杯、ベタ貸し状態が維持されていく。
消費者金融業界の本音は、元利金等できちんと払い込んでくれる客よりも、
月々の金利だけを払い続ける客の方が「上客」。
サラ金ビジネスからいうと、顧客として「持続性」がある方がよいというのだ。
こサラ金のビジネスモデルが「悪魔的ビジネスモデル」として、弱者を食い物にする
闇金融の「下流喰い」の実例が、生々しくレポートされている。
多重債務に陥った利用者は、ヤミ金に全てを奪われた挙句、
深い闇に沈められる内容はまさに生き地獄である。 (▼ー▼メ(-"-;)
この甘い蜜を求めて三菱UFJフィナンシャルグループや、
三井住友フィナンシャルグループなどのメガバンクも進出してきた。
ーー
以上をマトメながら、ある程度は解っていたつもりだったが、
ここまでのリアルな格差社会と下流社会の実態に驚かされた。
この流れは、ますます強くなるだろう。
現在の4分の1が、5分の1、 そして10分の1と、10分の9の所得が
同じになる傾向になる。まったく嫌な社会になったものだ。
ビジネス系ホテルをやっていて、シビアの娑婆と接していても
この本に驚くのだから!いや世の中の変化に!
- つづく -
ーーー
「下流喰い」
須田慎一郎著 ちくま新書
ーあらましー
格差社会の暗部で、弱者が借金漬けにされている。
デフレ経済下、大手消費者金融会社は低所得者層を貪り、肥大化してきた。
いま、大手銀行と外資企業が争奪戦を演じている。
その一方で、貸し手と借り手の双方に生じている変化を分析し、
金融業界と日本社会の地殻変動を克明に描いた渾身のノンフィクション。
ーー
序章 消費者金融と格差社会;
第1章 サラ金一人勝ち;
第2章 悪魔的ビジネスモデル;
第3章 多重債務者三五〇万人時代;
第4章 下流喰いの深淵;
第5章 庶民金融の虚実;
第6章 何が必要なのか
¥(*^_^*)\
バイバイ
・・・・・・
2005/12/13
1715, 下流社会
茶 どうぞ ( ^-^)_且~~~
最近、下流階級とか、下流社会という言葉が目につく。
その丁度良いタイミングに『下流社会』という本が出た。
先取りの典型的な本である。
読むほどでもなので、インターネットで調べてみた。
以下の抜粋のコピーで充分の内容である。
(一応、書店で立ち読みをして確認をした)
初めて、上京して東京暮らしをして実感をしたのが、
「世の中は歴然とした階級社会」ということであった。 (*o☆)\
初対面で、自己紹介で何気なく自分の身分のキーワードを入れる。
それでそれぞれの立場(階級)を確認するのだ。
情報化、グローバル化は結果として競争激化をもたらす。
それが激しければ激しいほど、階級格差がハッキリする。
特に近年の競争の激化が中流社会を希薄にし、
一部勝ち組の上流?社会と、他の負け組みの下流社会の二分化を
鮮明にしだした。
そういえば「○金」「○ビ」という二分法が、
80年代末の日本では一世を風靡したことがあった。
オレ〇ビ? σ(*`θ´*)
ーーー
ーこの本のインターネットで調べた概要を
編集してコピーしてみたー
〔読まなくても充分である。〕
「下流社会 新たな階層集団の出現」
光文社新書(著:三浦展)
「下流」とは、単に所得が低いということではない。
コミュニケーション能力、生活能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲、
つまり総じて人生への意欲が低いのである。
その結果として所得が上がらず、未婚のままである確率も高い。
そして彼らの中には、だらだら歩き、
だらだら生きている者も少なくない。
その方が楽だからだ。
(「はじめに」より)
団塊ジュニア(1970年~1975年頃誕生)世代の女性で
「上流」意識を持っている人が気に入っている時計のブランドが
オメガ等を押さえてセイコーやシチズンであるという。
オメガからシチズンに変えた理由はオメガの鎖が切れたので
修理しようとしたところ、
大変な時間と費用がかかることが分かったからだ。
また自動巻きのオメガは少し外していると止まってしまうし、
月末には日付の調整をしなければならない。
それに較べて電波時計は、全くのメンテナンスフリーだからだ。
時計とは
「正確」で
「手間がかからず」
「そこそこの堅牢性」
があることが最大のポイントだ。
それをデザインだの、手巻きに味がある等と
講釈を付けるのは時計メーカーのセールストークに過ぎないだろう。
時刻合わせに気を使うより、世の中には沢山しなければならないことがある。
(/_ _ )/♪へ(-。-へ)
♪(/_ _ )/
先程の時計の調査で下流階級ほど
ロレックスやオメガを好む傾向が出ている。
外見以外に自分を際立たせるもののない
下流階級の悲しい性(さが)という。
著者は
「『下』は自民党とフジテレビが好き」であることを指摘している。
これを数字で以下のように示している。。
対象世代は
「団塊ジュニア世代」(1973-80年生まれ)。
「上」の自民党支持率は8.3%、
民主党支持が16.7%、
支持政党なしが75%。
「下」の自民党支持率は18.8%、
民主党も同率、
支持政党なしが60%。
はっきりと政治意識の階層差がこの世代には現れている。
階層が下になるほど資本主義的な、競争原理と市場原理、
つまり社会的弱者である当の彼ら自身を排除と
収奪の対象としている体制をより好むという倒錯が生じているのである。
「あなたの生活レベルは世間一般に比べてどのくらいですか?」
という質問に
「上」と「中の上」と答えた階層を「上」、
「中の中」を「中」、
「中の下」「下」と答えた階層を「下」に類別している。
年収800万円で「中の上」だと思っている人もいるだろうし、
「中の中」だと思っている人もいるだろう。
階層意識というのはかなりの程度まで主観的な問題なのである。
ジェンダー意識についてもたいへん興味深いデータが示されている。
「男は男らしく、女は女らしくあるべきだ」に
「そう思う」と答えたものは
「上」で29.4%、
「下」で16.2%。
つまり「ジェンダーフリー」的な社会理論は社会的に
「下」の階層で支持されているということである。
これまでのフェミニストの考え方とはずいぶん隔たっている。
高学歴で、専門性の高い仕事をして、
高収入であるような「勝ち組」の女性の方が、
家事手伝いやフリーターの女性よりも「ジェンダー的因習」
に対する容認度が高いのである。
これはなかなか興味深い事実である。
社会的に「下」の階層でむしろジェンダー規範が弛緩しているのは、
権力、財貨、情報、社会関係資本などを「重要な価値」とみなす
支配的なイデオロギーを内面化する傾向はむしろ「下」において強い
ということを意味しているだろう。
ふん !(●`ε´●)
「金がある」ということを無条件に「偉い」みなす人間は、
男女の性差よりも「勝ち負け」の階層差の方をむしろ意識するということだ。
それが父権制イデオロギーが解体してジェンダーフリーが達成された徴だと
言い張るフェミニストはおそらくいないだろう。
「男女に均等な成功機会を」という提案は、
「成功」(端的に言えば「金があること」)こそが至上の価値である
という支配的なイデオロギーに同意することを意味している。
「自分らしさ」ということばがキーワードになっていることが
「下」の特徴だということである。 jibunn rasii? σ(゜ー゜*)
団塊ジュニア世代で
「個性・自分らしさ」をたいせつだと考えるものは、
「上」で25%、「下」で41.7%。
「自立・自己実現」は「上」が16.7%、「下」が29.3%。
「自由に自分らしく生きる」を人生観として選んだのは、
「上」が58.3%、「下」が75.0%。
つまり、下層の若者の方が
「個性」や「自己実現」に高い価値を賦与しているのである。
著者は冷静に「そうした価値観の浸潤が、好きなことだけしたいとか、
嫌いな仕事はしたくないという若者を『下』においてより増加させ、
結果、低所得の若者の増加を助長したと考えることができる。」
(160頁)と分析している。
――――
ー目次
はじめに
「上」が15%、
「中」が45%、
「下」が40%の時代がやって来る!?/若年層で下流化が進行/
中流化の「1955年体制」から、階層化の「2005年体制」へ/
中流化モデルの無効化/「上」に対して物を売るノウハウが必要になる/
55年のクラウンから2005年のレクサスへ
第2章 階層化による消費者の分裂
階層化社会の価値観/女性の分裂/
(1)お嫁系/お嫁になるのは難しい/
(2)ミリオネーゼ系/日本橋に美人増加の謎/
(3)かまやつ女系/ (^з^)-☆Chu!!
(4)ギャル系/
(5)ふつうのOL系/拡大する女性の格差/女性も自己責任の時代/
就職できれば「勝ち組」?/男性の分裂/
(1)ヤングエグゼクティブ系/
(2)ロハス系/
(3)SPA!系/
(4)フリーター系
団塊ジュニア男性は「下」が48%!/
団塊ジュニアの階層意識はどんどん下がっている/
真性団塊ジュニアも「下」が急増/
消費社会に酔いしれていた真性団塊ジュニア世代/
あとは悪くなるだけという不安
―ふつうの人に展望がない/団塊世代や新人類世代は安定した中流だった/
希望格差/許容される(?)格差/正規職員と非正規職員の格差
第4章 年収300万円では結婚できない!?
この10年で勝負がついた?/貯蓄額は500万円以上と150万円未満に二極化/
未婚だと生活満足度は低下/女性は大学を出ないと上流になれない?/
結婚はやはり中流の条件か?/500万円が結婚の壁/強い標準世帯志向/
700万円をとるか、子供をとるか/女性の必勝パターン/
パラサイト女性は年をとると下流化する/400万円が女性のリッチ生活の条件/
やっぱりホワイトカラー管理職の妻がベストか?/
「上」の多い大学院生、
「下」の多いフリーター/派遣社員、
フリーターの結婚、子育ては不利/家族形態は多様化したが、
幸福の形は必ずしも多様化していない
第5章 自分らしさを求めるのは「下流」である?
自分らしさ志向は「下」ほど多い/団塊世代と団塊ジュニアは逆の傾向/
自分らしい人生という呪文/「個性を尊重した家族」も「下」ほど多い/
低階層の若者ほど自己能力感がある/自分らしさという夢から覚めない/
自分らしさ派は階層意識も生活満足度も低い/
自分らしさ派は、未婚、子供なし、非正規雇用が多い/
自分らしさ志向の問題点
第6章 「下流」の男性はひきこもり、女性は歌って踊る
o(^-'o)~♪ ☆(o^-^)o~♪
下流社会の三種の神器=3P/
下流の女性は歌ったり踊ったりしている/カーニヴァル化する社会/
「下」は自民党とフジテレビが好き/幸せを感じるとき/
団塊ジュニアは「上」でもユニクロや無印が好き/
買い物好きな「下」と買い物をする暇がない「上」/
典型的トリクルダウン型消費の担い手だった団塊世代
第7章 「下流」の性格、食生活、教育観
乾杯! (/^-^)o日 日o(^0^|)
階層は性格で決まる?/上流は女性らしさ、下流は自分らしさ/
上流は社交的、下流はだらしない/ぐうたらしていちゃ恋もできない/
恋愛が難しい時代/自分流は下流/階層意識別の食生活/
下流用カップラーメンの時代/郊外下流クラスタ女性の暮らし/
団塊ジュニア女性の子供たちが階層社会を決定づける/上流はゆとり教育が嫌い/
上品で国際的に通用する子供を求める上流団塊ジュニア女性/
親の生き方にかかわりなく、子供は自分の生き方を選択できねばならない
第8章 階層による居住地の固定化が起きている?
東京の地形――山の手と下町/「山の手」に住む中流/
東急田園都市線沿線の「上流化」/
地方出身者は「上」になりにくい/ gann!( ̄□ ̄;)!!
都心回帰と「郊外定住時代」の始まり/
団塊ジュニアは83%が今後も同じ地域に住む/
郊外のブロック化とジモティとインターネット/
グローバル・ヴィレッジではなく、ただの「村」/
西武池袋線の学生が池袋に行かない/
「縮小した世界」に知らぬ間に築かれる「バカの壁」
コラム1 嫁は賢く美しく……。
コラム2 恋愛にも階層の壁ふたたび
コラム3 ドラゴン桜メソッドは下流化を食い止める?
ーーーーー
【あなたの「下流度」チェック】…半分以上あてはまれば、
あなたはかなり「下流的」
□1 年収が年齢の10倍未満だ
□2 その日その日を気楽に生きたいと思う
□3 自分らしく生きるのがよいと思う
□4 好きなことだけして生きたい
□5 面倒くさがり、だらしない、出不精
□6 一人でいるのが好きだ
□7 地味で目立たない性格だ
□8 ファッションは自分流である
□9 食べることが面倒くさいと思うことがある
□10 お菓子やファーストフードをよく食べる
□11 一日中家でテレビゲームやインターネットをして過ごすことがよくある
□12 未婚である(男性で33歳以上、女性で30歳以上の方)
ーーー
ー感想
この「下流度チェック」半分以上である。
(2~7と11が、!チェック)
そうすると、私は下流? (T0T)\(^-^;)mama!
まあ、いいや!
読みようによっては、かなりシビアな本である。
しかし、これが現実であり、競争社会の姿なら、
そう受け止めざるをえないだろう。
それが、勝ち組から負け組みに落ちた時に、
社会の現実がリアルに見えてくるのだろう。
今後はニートやフリーターなどの
「労働意欲のない、多く働かない層」がそれによって下流に転じ、
逆に「上昇志向の強い上流」という流れと相反して二極化が進む。
またその層の子弟らは自然にこの階級の社会環境によりそこに留まり、
階層の固定化が強まるということか。
第5章「自分らしさを求めるのは『下流』である?」
は刺激的なタイトルである。
この章の「生活の中で大事にしていること」で
「個性・自分らしさ」を挙げる人は階層意識が「下」の人に多い、という。
「自立・自己実現」もそうだ。
一見世間的に悪い響きでもなさそうなのだが、
実際データを取ると下流だと自分を考える人ほどこの項目を挙げる率が高い、
というが、どうだろうか?
それでは「上流」では?、
男女ともに共通しているのは「ゆとり」だ。
男性はこのほか「仲間・人間関係」「創造性」「活動的・アクティブ」で、
女性は「美・おしゃれ」「公正さ・品の良さ」という。
これまた極端な内容すぎる。
(*◎ω◎*)~ ~♪
団塊ジュニア男性が
「これからお金をかけたい事」は
『上』では「財テク・投資」「家具・インテリア」「健康」
「スポーツ・フィットネス」「住宅・リフォーム」であるのに対し、
『下』では「教養・資格取得」「娯楽・イベント」が顕著に多い。
男性の趣味でも
『上』は
「旅行・レジャー」「スキー」「サイクリング」「ゴルフ」と
アウトドア志向なのに対して、
『下』は
「AV機器」「音楽コンサート鑑賞」「テレビゲーム」
「スポーツ観戦」「パソコン・インターネット」・・・
「私はどうか?」と不安になる。
著者が自分を規準に考えているに過ぎないだろうから!?
・・・・・・
2018/02/23
閑話小題 ~夫婦で目安の預金が3000万円
* 夫婦で目安の預金が3000万円
何か論理に飛躍があるが… 朝日新聞にシリアスなテーマがあった。
< 65歳の夫婦の場合、90歳まで生きるとすると、3000万が必要! >
ドキッとする内容だが、これだけ持ってないと枕を高く寝てられないという内容。
「だから、どうした」の話は欠落している。あくまでも、計算上の三段論法。
「65歳の無職夫婦の平均年金が255万で、支出が321万で。90歳−65歳の25年で、
66万の赤字で、年70万のマイナスとして合計1700万と、その他の車の修理、
家の修繕、など特別経費で1000万として合計3000万という論理。概ね長生きする
妻の立場からすると、考えておくべき深刻な話。 とはいえ、金欠で餓死する
という話でもない。
▼ 一世帯平均の預金が1700万というが、均したボリュームゾーンの真中は、
400万で、3割は預金ゼロという。400万なら、毎年、マイナスが66万なら6年で
底をつくことになる。一週間前に、近所に救急車が一日、4回も来たのが不思議
だったが、数日後に、この記事を読んで、「金欠のため搬送後に、逃げるように
帰ったのでは?」という考えが頭によぎったが、これは一方的な妄想?だが。
私が預金ゼロなら… 健康で、そこそこの準備は必要だが、死んでしまえば、
経費ゼロ。
アテネの時代から現在の欧米社会に至るまで、3%の特権階級、30%の市民
階級と、67%の奴隷階級が存在してきた。三分の一の人達には2~3千万の
預金が、未満の人達には概ね400万ぐらい、0~100万が、三分の一を占める。
グローバル化、情報化社会で、今まで、表に出なかった階級社会が、面前に
つき付けられてきた。これで朝鮮戦争などの有事があれば、更なる厳しい
現実に直面することになる。