読書日記 ~『サピエンス全史 ―文明の構造』 -3

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         『サピエンス全史 ~文明の構造と人類の幸福 』
                       ユヴァル・ノア・ハラリ著
    * Amazon読者の投稿より
  ~何ゆえにホモ・サピエンスは生き残ったか?~
 復習のため、再度、確認のため、Amazon読者の投稿を…
≪ かつて地球上にはさまざまな人類種が存在したが、なぜホモ・サピエンス
 だけが生き残ったのか。ハラリはその理由を、7万年前にホモ・サピエンス
 脳に起きた「認知革命」に求めた。これによってホモ・サピエンスは、
「虚構」を操る力を手に入れたのだ。 この能力によって人類は、言語を獲得し、
「神」や「国家」などの概念を生み出した。目に見えないものを崇めたり、
自らの身体スケールを遥かに超える大きさの共同体をイメージして、互いに
協力したりするようになったのだ。
 今よりも豊かな生活や、まだ見ぬフロンティアなどを想像する力を手に
入れた人類は、文明を生み出し、イノベーションによって進化のエンジンを
加速させ、この星の歴史上、もっとも繁栄する生物となった。
「虚構」というコンセプトひとつで人類史をクリアに見通してみせた
< 私たちはどこから来て、どこに向かうのか、私たちは何者なのか──。
人類(ホモ・サピエンス)の来し方行く末こそ、私たちにとっての最大の謎。
気鋭の歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」は、この究極の
問いのうち、「私たちはどこから来たか」を解き明かそうと試みたものだった。
 ――
   ~ホモ・デウスとは何を指すのか~
人類の歴史を振返ると、飢饉や疫病、戦争によって人々の生存は脅かされてきた。
ところがいまやこれらは克服されつつある。もちろんこれらの問題が根絶された
わけではないが、実際には飢饉で死ぬよりも肥満で死ぬ人の方が多く、疫病より
も老化で、戦争よりも自殺で死ぬ人のほうが多いのが現実だ。この3つの問題を
克服しつつある人類は、次のステージに向かうのではないかと見ている。
次なるステージで人類が目指すのは、不死と幸福と神性の獲得。サピエンスは
自らを神(デウス)にアップグレードさせ、ホモ・デウスになるのではないか
というのが、本書の予見する未来である。
サピエンスは認知革命によって知のネットワークを拡大させ、やがてそれは
科学革命へと発展していった。科学革命は人間を自然から切り離し、世界の中に
すえる人間至上主義を生み出した。人間の命や心、意識などを特別視する世界観
が支配的となったのだ。だが現代の生命科学者たちは、すべての生命はアルゴ
リズムであるとする。
 私たちの意識は、ニューロンが発する信号によって脳がデータ処理を行う
プロセスの副産物に過ぎない。現代の脳科学では、私たちの自由意志ですら虚構
だとされる。魂や自由意志にかわってクローズアップされるのは、遺伝子や免疫
機能である。「ホモ・デウス」が描き出すのは、私たちが想像もしなかった未来。≫

▼ この情報化社会の変革は、人類誕生だけでなく、生命誕生以来の革命とまで
 言い切る論に、妙に納得する。世界が情報機器で結ばれ、ネットで覆われた
現象。個々人がスマートフォンタブレットPCなどの受発信基地(サテライト)
を持ち、現場から、個々の生情報を受発信を始めた。これは、個々の脳がネット
で結ばれ共同活用が可能になってしまった。それと結びつき、超人に至る人を
「ホモ・デウス」というが、この超人は、何をしでかすか? 
超人といえば、ニーチェが思い浮ぶ。「何に、神も悪魔も所詮は立場の違いで
しかない。自分が信じる神が他人さまから見たら悪魔だって事もあるし、一生
大切にすると子供の頃思っていた物がゴミへと変わる事もある」
 結局は、その人間が「ホモ・デウス」になっても、その本質は変わらない。
で、そこで待っている事態が、崩壊。

・・・・・・
6240,閑話小題 ~加山雄三とヨット -2
2018年04月14日(土)
   * 加山雄三、ヨット全焼で何を思う?
寅: 悲しいだろうにな~
八: いや、そうでもないと思うよ。保険にかかってるかどうか、おりるかの
  問題ですよ。自分が会社整理をして綺麗サッパリと割切れたのも、万一を
  考えて保険かわりに家内名義の預金をし続けていた前提があればこそ。
大家: この一件で、もう一つや二つの歌詞とメロディーが出来てヒットでも
  すれば、不幸中の幸いになりますよ。
寅: 歳が歳だから、前のように簡単につくれないよ。でも、あの面構えから
  して、もう一艘、購入して、最期の墓場として海遊びツアーでもするさ。
  幸せな奴は、何があってもバネにして幸せになるさ。それが男だろう。
熊: まさか、万歳!と諸手を挙げられないしね。でも、本心は、誰も、いや
  自分さえ分からないからね。
八: 気力が萎えて落込むのが、一番心配だね。今頃は、中古か、サラのヨット
  の資料を探しているかだ。幸が多きい人間は、そういう考え方をするんだ。
  世の中には、それを妬む、不幸な奴がいるから、隠密裏だろうけどね。
大家: わしなんぞ、甲斐がないから妬む方の部類になるがね。それにしても、
  羨ましいよ。遊びと、仕事が、両立しているんだから。過っての印税も
  入ってくるからね。私なら、大型クルーザーに乗って、ノンビリして
  いた方が気楽で良いけどね。そんな金もないがね。
八: 私なんぞは、寝室に4k・TVを入れてね、世界各国をユーチュブの映像で、
  遊ぶくらいですよ。でも、それが面白いから、カウチポテト族そのもの。
  早速、<4k、金沢ひがし花街>で映像を楽しんだけど、実に良かった。
熊: ったく! 楽しみを二倍三倍にしてしまうんだからな~。
八: 大家さんと同じく、老い先が短くなって来たからね。
寅: 八つぁんは、俺と熊と違って、さほど加山雄三を羨ましく思ってない
  ようだが。如何して?
大家: 好きなことの幾つかを年月かけて楽しんでいたからですよ。
  そうすると、内なる世界があって、他人の世界と比べなくなりますよ。
八: 最後の最後は、自分の行蔵しか残らないもの。金沢バスツアーをキッカケに
  20歳代半ばの行蔵が多く思いだされたしね。それと、好きな非日常を味わえ
  たしね。また桜の時節も、花見という非日常を楽しんでいるし。
大家: 人間、感情の動物だもの、そう簡単に割切れないですよ。
八: ここで至高体験の絶対量が問題になるの。彼は、それは信じられないほど
  の経験があるから、行蔵の内側は宝庫の山さ。そんなチャチなものではないよ。
熊: 人間って、不平等過ぎないか。普通、良いこと2に悪いこと1、って
  言うけど、俺の場合、真逆で、1対2の感じがするね。
八: そんなことはないね。なら鬱病で、病院通いさ。私が見る限り、2対1さ。
熊: なら普通だ。
大家: 近くに私と八つぁんが居るからさ。それと楽しみに長けている寅さんもね。
  それも、死んでしまえば、ハイ、それまでよ。何も持っては逝けないしね。 
  後期高齢者の身には、一日一日を楽しむしかないね。
八: <笑って過ごそう、ハンカチーフ!> ですか。泣いても笑っても同じ人生
  だもの。泣くも良し、笑うも良いだと、つくづく思うよ。
寅: それにしてもさ、娑婆には、つまらなそうな老人が多いね。
大家: そりゃ、生老病死の問題が色濃くなって、身体は日ごと弱って、
  周辺は次々に亡くなり、内面は穏やかじゃないよ。
八: 問題は、横の顔色ばかりみてさ、笑いものにする腐ったような奴ら…
大家: 「早く死にな!」と、思うが、あれじゃあ、当分は死なないね。陰口、
  悪口のオンパレード。私も、そう思われているし、現にそうだろうがね。
八: 今回の金沢ツアーの帰路の車内で、キミマロの漫談のDVDを流していたが、
  年寄りの悪口が、冴えわたっていたが、途中でハッとしたね。28人の参加だが、
  私が一番の御年寄り。自分の姿を笑っていることに、途中まで気づかないとは。
大家: まだ八つぁんは、私より10歳近く若いけど、80歳の峠は、それはキツイよ。
  キミマラ、いや失礼、キミマロも、年寄り弄りだったのが、自虐ネタの年齢
  に入ったためか、それはそれは、漫談ネタの毒が重苦しくなってさ。
八: そうだ、加山雄三の話に戻そう。失えばこそ、見えてくる己の人生を
  味わるのも、これも人生。どのみち、生きている内の泣き笑い。加賀百万石の
  金沢を46年ぶりに振返ってみて、その折々の「いま、ここ、わたし」と再開し、
  自虐の漫談を味わいつつ、現実に溺れつつある日常の中からドロップしながら
  日々を過ごしている自分との対話も悪いものではない。
大家: おやおや、丁度よく話を、まとめましたね。