「暴走する「世間」―世間のオキテを解析する」佐藤 直樹 (著)
   ー著者は、安部謹也の「世間とは何か」を紹介している。
《「社会」と「世間」について。「社会(society)」という言葉は、近代化の時代に西欧から輸入し、
翻訳されたものである。神と個別の契約を結んだ「個人」たちが営む集団組織のことを言う。
 西洋人たちは長い時間をかけて、こうした「社会」を作り上げてきた。維新の立役者たちは西欧文明に
追いつこうと、様々な学問を持ち帰ってきた中で、日本にも「社会」という言葉が輸入され、幅を利かす
ようになった。 日本には「社会」が無かったにもかかわらず。そこにあるのは「世間」である。
「世間は社会ではなく、自分が加わっている比較的小さな人間関係の環」である。
日本人にとっては、個人がどの「世間」に加わっているかが重要であって、それによって、相手との
人間関係が決まってくる。「世間」はある時は強力な保護者になってくれるかもしれないが、一歩間違えば、
個人に対して没個性を強要する権威主義にもなり得る。本書は、こうした関係の中で自己を形成せざるを
得ない日本の個人についての論考である。》
▼ 「世間を全世界と勘違いしている人たち」に同調したくないため、アウトサイダーのスタンスを
 取り続けてきた。幸いに装置産業は近隣社会と接触が最小ですむ好都合の事業でもあった。以前の「世間」
のテーマで取上げた、藤沢周平の『海鳴り』の一節で、世間の中で生きているある商人の世間に対する気持を
正直に書いてあったが、世間の有様を鋭く観察するものと感心をしたもの。 〜その一節から〜
< たしかに世間には善意の人もいれば、悪意の人もいた。世間は時には悪意をむき出しに襲いかかってきたが、
 稀には救いの手を差しのべても来た。渡る世間は鬼ばかりではなく、世間は善意と悪意の巨大な混合物だった。
だが善意の人も、一たん利害が対立すると手のひらを返したように悪意に満ちた中傷をばら撒いたりすることも
めずらしくなかった。つまり、と新兵衛はそのころ思ったものだ。無償の善意などというものを世間に期待
するのは馬鹿げていて、この世はむしろ悪意に満ちていて、隙があれば足元をすくおうとしていると覚悟をして
いた方がいい。> とある。その権化が、週刊誌などのバッシング記事となる。
 この世界は、実は幻想、幻覚であり、それぞれが、それぞれの小さな世界で妄想しているに過ぎない。
それさえ知ってしまえば、何事も切実に悩むことも無いが、この世間という妄想はどうにもこうにも。
で、『世間学的エポケー』の問題になる。 この世間という集団妄想を見据えると『無知蒙昧』のヘドロ!
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4618, 君は1万円札を破れるか? ー5 
2013年11月07日(木)
                ー君は1万円札を破れるか?ー   苫米地英人 (著)
   * 世界経済の影の支配者 ー世界の富の95%を独占する人々
 世界は幾つかの世界財閥の支配下にあり、各国の中央銀行の株の多くを握っており、富の大部分が
コントロールされている。そして彼らは決して表には出てこない。その存在は、多く書かれているが、FRBや、
EUBの株式の多くを握って、世界の金融をコントロールをしているとは驚いた。ーまずは、その辺りを抜粋ー
《 世界経済の中核を担う先進国の中央銀行は国の機関ではあく、これらの中央銀行の実権を握っているのは、
 大株主の英仏のロスチやイルドや、アメりカのロックフェラー家、モルガン家など、ごく少数の富豪たちです。
イギリスの中央銀行イングランド銀行、フランスの中央銀行のフランス銀行も、形の上で国営化されていますが、
事実上は英仏ロスチャイルドをはじめとする個人によって支配されています。それらの大富豪一族のほとんとは、
前で触れたゴールドスミスの系譜に連なる人たちです。現在、世界の基軸通貨アメリカのドルは、FRB
握っています。FRBは金融政策を決定する最高意思決定機関でありアメリカの中央銀行である連邦のことでが、
連邦準備銀行そのものは民間銀行であり、ぞの株主は主にイギリスを中心としたヨーロッパ系なのです。
FRBには、1923年のクリスマス休暇中に、ロスチャイルドなどのヨーロッパの名家や、ロックフェラー家、
モルガン家などのアメリカ名家の息のかかった議員だけが突然集められ、成立した「FRS(連邦準備制度)」
法案により成立されたという驚くべき経緯がある。ユーロの発行権を持つECBにしても、EU加盟国の
どこの国の政府からも介入を受けないで、完全に独立をして通貨を発行できると規定されている。このように、
先進国の通貨発行権を握ることで、これらの大富豪たちは世界の富のほとんどを独占している。だが、実に
不思議なことに、表に出ることなく、分厚いベールに包まれている。・・・
 「アメリカの支配者」「欧州の支配者」とかいう表現は、それは必ずしも欧米の指導者とか、為政者とかいう
意味ではない。経済的な支配によって各国を裏から動かしている人という意味であり、国籍は他国にあっても
実質的にその国の一端を握っている人たちもいます。 たとえば、日本は実質上、支配しているのは総理大臣
ではなく、第二次世界大戦以降、アメリカの属国のようなものです。歴史をたどれば、明治維新のころから
英仏ロスチャイルド家に代表されるヨーロッパ系巨大大財閥の影響を受けています。》
▼ 日本の中央銀行の日銀の株式は政府が55%を保持しているが、他の45%は不明という。
 日銀の政策の独立性とかいうが、政府の意向は大きく働くのは致し方がない。もし、その55%が欧米の財閥に
握られているとしたら、その財閥の隷属下にあることになる。ということは、アメリカの隷属国家の日本も、
彼らの支配下ということになる。そういう貨幣を信じて蓄財に励み、それを米国国債を一兆ドルも買わされ、
二度と戻って来ないというから、奴隷国家そのもの。阿部も、麻生も家系からしてポチ系。ますます、忠犬に
なるしか道がない。小沢は日本の独立に目指して一歩踏み出したが、忠犬官僚の検察とマスコミによって完璧
までに潰された。そうこう考えると、大きな成功より、小さな個々の成功(趣味など)を目指した方が、無難
ということになる。彼らのスイッチ、オンオフで、何もかもが決まるのだから。バブルの阿波踊りと、
破裂だったか、私の人生は? いや、全て。まあ、面白かったが! これでは、遅かれ早かれ、素っ裸。
今でも第二次大戦の敗北で間接統治のまま!韓国にはIMFが入り、米国資本が主だった大企業の株主。
近未来の日本?
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4243, しまった!  ー2
2012年11月07日(水)                
   * 手ごわい「あとバイアス」 ー しまった! 「失敗の心理」を科学する ージョゼフ・T・ハリナン (著) 
 周囲の世界を見たり、記憶したり、感知したりするのは、総じて‘体系的偏り’(バイアス)を通して行われ、
間違いの起因になる。要するに、人は、それぞれの偏見に焼きなおして記憶するのである。それは、その人の期待
でもある。 小さな地域社会では、それが一人歩きを始める。それが老人の多い町ほど、内容は、地域の偏りの
魔女狩りの様相になる。酷い噂は、流れのない淀みに住んでいれば、誰もが何度も経験する。インサイダーに
なるか、徹底してアウトサイダーになるかの選択をするしかない。それが、「あとバイアス(歪んだ後講釈)」
として、更なる歪むため、ことは厄介になる。 ーその辺りを抜粋してみるー
≪ 簡単にいうと人間、自分が思うほど完全な存在ではない。だが周囲の世界は人間が完全であるかのような
 前提で動いている。たとえば、社会は数え切れないほどのパスワードを、暗証番号を覚えるよう要求する。
ところが、この種の情報の記憶を人間は苦手とする、あるテストでは、たった一週間で三〇%の人がパスワードを
忘れてしまったし、別のテストでは、三ヵ月後に六五%以上の人がパスワードを忘れていた。人間が一度に
できることの数はごく限られているのに、ふだんの生活でマルチタスク(複数の作業を同時にこなすこと)が
求められ、その限界が試される。そのうえ同時におこなうよう求められることは、たいがい実行中のことと無関係。
しかし一般に人間の短期記憶は、五つ以上の無関係なことを一度には覚えられない。たとえば愛車はあなたに、
いくつのことを記憶するよう求めているだろう? 車内にナビは搭載? 自動速度制御装置は?衝突防止装置はある? 
死角警報システムやリアビューカメラ、子ども用の娯楽システムは? MP3プレーヤーや携帯電話は? 
いまや車内には運転者の気を散らし、それ自体が事故の原因になりうる装置があふれている。だが事故が起きれば、
責めを負うのは車ではなく、あなたなのだ。自分が間違えるのを「間違った」もののせいにしていたら、同じ
過ちを繰り返すことになりかねない。原因をまちがえていては、経験から学べることは少ない。とりわけ大きな
不具合が生じた場合に、責任の所在を追及するのは当然のことである。だがどこに誤りがあったか、それを
つきとめるのは容易なことではない。だから「あとバイアス」をする。 ≫
▼「あと講釈」の一つに、スポーツ解説がある。勝手に選手の失敗に対して、あたかも本当のようなウソをいう。
 聞いている方は素人を承知で、「あとバイアス」の言いたい放題。 気の毒なのは、選手で、それが恰も真実と
して罷りとおる。批判される選手と監督は、結果責任を問われているから何も反論できないことを充分に承知の
上のため、言いたい放題。しかし、「あとバイアス」を自分の思考や判断を狂わせてしまう。
現在の日本の政治の混迷も、これが大きな起因になっている。
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3878, 閑話小題
2011年11月07日(月)
  * 再び、ギリシャ
 ギリシャの首相には驚き、呆れてしまった。例え話でいえば、
《暴走しているバスの運転手、助けにきた他の車が暴走車に鎖をつけて、何とか大事故を抑えようとしたところ、
「鎖をつけるかどうか、乗客に聞いてみてから」と、言い出した。乗客は暴走をしているのを知ってか知らずか?
バス内の自分たちの不満で頭が一杯。瀬戸際で運転手が、どの道を選ぶか乗客に聞いている場合でない。
一つ間違えると、助けにきた仲間も道連れになることを運転手と乗客も知っているので、タカをくくっている。 
そこで「それなら助けるのを中止する。その上、共同体から排除をする」というと、急に運転手も乗客も慌てだし、
従うと言い出した。》
これは世界中が唖然とした寸劇。しかし国民の反対デモや議会の混乱を抑えるため「国民投票」といえば、
世界の袋叩になるのを覚悟の上、あえて言った政治的駆け引きとすれば、これも納得。 国民投票やるべし!
のデモが起きるかどうかだが、起ってこないのが漫画的。この10年間、哲学書を読み続けているが、始まりは
ギリシャ哲学。 その西欧文明の行き着いた終着駅が現時点とすると、ギリシャ問題は、図ったように起きた
ユング的現象か。民主主義の発生の国で、その矛盾が、そのまま表出することになった。ともかく目先の火の手
を納めたが、次はイタリア、スペイン、アイルランドが控えている。そして、日本も、アメリカも、中国も?
  * 少しウツ気味で、正常の状態?
 少しウツ気味。 年齢と現在おかれている状況から当然で、これが正常なのかもしれない。パソコンの具合が
悪かったり、スポーツジムで冷たい視線を感じたり、家内が機嫌が悪かったり、幾らでも原因はある。それでも
iPadという新たな遊び道具を手に入れネットサーフィンや、パソコン・ゲームに熱中。 スポーツジムや、早朝の
サイクリングで発散ができている。過去に身辺のウツ症状の人の素人カウンセリングをしたりして対処の擬似体験
をしていたので、最小で済んでいる。目先の落ち込みはシネマにいくのが即効性がある。で、最近多く行っている? 
他にストレス発散に買い物がある。百金や、スーパーで「酒のツマミ」や、机周りのものを買ったりする。
あくまで日常品の範囲だが・・・。
 50歳代の10年近く、20年・30年分の人生を押し込んだのが、ここにきて効いている。そのため現状を
悲観し過去の良かった時節を懐かしむこともない。人生は時節ごとに一期一会。それぞれに、また違った人生がある。
これからの人生を有効に生きるに、何が良いのか考え尽くさねばならない。 これまでの緑の原野から一歩出て、
目の前に広がる「草原の世界」で何をすべきか? そのためには新しい世界を知ること。そして、草原で生きる
ための「人生の知恵」を改めて身に着けなければならない。緑の原野だけが人生ではないことを知るには、そこを
一歩出てこそ分かるもの。 真実の自分に気づく旅路?
 ・・・・・・・
3513, ペットロス ー1
2010年11月07日(日)
  * ペットが風邪で死す
一年前に我が家に久々にペットになったメキシコ・コガネインコが、数日前の夕方に死んでしまった。
12年は生きるとあったので一年は早すぎる死である。 死因は風邪である。大よそ30年から20年前にかけて、
小桜インコを代々5羽飼っていた。殆どは二年位で逃げられてしまった。その度に雛を飼ってきては手乗りにした。
しかし最後の一羽は凍死をさせてしまい、その罪悪感と子供が大学入学で巣立っていったこともあり飼うことを
止めてしまった。数年来、ペットショップを動物園代わりに、近くのSCに行ったついでに立ち寄っていたが、
いやに人懐こいインコが気になっていた。しかし売れないようで金網にとまって御客から頭を撫ぜてもらっていた。
値段が6万8千円じゃ、そうは売れない。たまたま中年の夫婦が、そのインコの頭を撫ぜていた。
「慣れたインコですよね」と話しかけると、「私たちはオカメインコを飼っていたが、鳴き声が大きく近所迷惑で、
親戚の人にあげた。それで時々、ここのインコを見にきているが、このインコが懐いていて欲しいけど、やはり
近所迷惑が・・・」という。 何気なく私の癖が出て、近くいた女店員に「5万円なら買いたけど」というと、
「このインコ、店の皆が大事に育ててきたインコ。値下げなど出来ません」と怒りだした。
で、私もムキになって、「三ヶ月前から、売れないでいる。ペットは大きくなるにつれて価値が下がるのは常識。
お客が、そう言っていると責任者に聞いてきて欲しい」というと、暫く姿を消していたが「店長が6万円なら
オッケーです」との返事。その成行きで買う羽目になったことは以前、ここで書いた。で、家内に例のごとく
反撃にあって、あわや「新潟の長期滞在の御客様のペット」となる直前に、急に家内の気が変わって暫くは
OKになった経緯がある。そうこうして我家のペットになったが、ペットショップの多くの御客から頭を撫ぜて
もらっていた為、人懐こいのである。しかし朝晩以外は誰もいないベランダに置いておくため、足音など人の気配が
聞こえるとピーピー鳴き叫ぶ。最初のうちは、うるさいと思っていたが、だんだん、それが可愛らしくなって
きたのは私と長男だけでなく、昼間、家にいる家内もである。直近は一番、あれだけ嫌っていたのが、このインコの
大ファンになったいた。 鳥というより犬に近いと思うほど、人懐こく、頭がよい。 個々人の識別もし、
その対応も変わる。何とか人にかまってもらおうと、色いろな鳴声が憶えた人間の言葉。それで呼びかけられれば
愛情が湧いて当然。「三つ子の魂いつまでも」で、店頭で可愛がられて育った温もりが、性格になったいた。
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3138, 閑話小題  ーつれづれにー
2009年11月07日(土)
   * 金の価格が、動き出した?
 金の価格が、そろそろ動き出してきた。 世界の株式総額4000兆円に対して金の総額は500兆円でしかない。
信用取引などの債権総額が7京(7千憶×10)。 金の通貨としての歴史は数千年もある。 時代が変化しても、
やはり通貨の基準軸である。で、去年に世界主要20ヶ国が、この通貨危機に対して、どんどん通貨を刷りましょう
と決めたのだから、近い将来に金が暴騰するのは当然のこと。 しかし目先に金を放出して、金融危機を乗り越える
機関もあり、一年あまりは自動調整をしてきたが、ここで値上がりに転じてきたようだ。IMFが放出した
400トンの金の半分を伏兵だったインドが買ったことも上げ相場の原因だが。それとも、まだ調整期の一現象か? 
金融の世界だけは複雑怪奇なので即断は出来ない。 これでバブルの沸く中国上層階級が買いに入るかどうか?
  * 新潟飛行場タクシー運転手殺人事件
 物騒になってきた。新潟市は殺人事件が多いが、港町ということもある。
数万の金のため簡単に殺人事件を起こすから恐ろしい。 運転手も戦々恐々だろう。
「不景気で稼ぎが悪い上に、これだもの!」という、ボヤキが聞こえてきそうである。
さっそく、刑事が当日の宿泊客の名簿を調べにきていたが。 
  * 来春の高卒の就職内定者が4割を割って過去最低
 来年の高卒就職内定率が9月末で37パーセントで、去年より13パーセントもダウンした、という。
経済活動全般が三分の二になったのだから、この数字も肯けるが、地方ではよりマイナスが大きい。
新潟県は33パーセントというから、学校によっては、2割も決定してないところもあるはず。
企業側からいえば、5年もしないうちに大部分が辞めていくなら、中途採用準社員にした方が数段、戦力になる。
この流れは、もう止まることもないから若者は絶望的になるのも分かる。 新卒の若いうちに、正社員としての
基礎訓練を入れてないと、何処の企業の再就職も難しいことは周知の事実。日本がますます弱っていく姿は痛痛しい。
その人にとって時代背景に恵まれていたかどうかは、大きな要素。その意味で現在、卒業を迎えている若者は気の毒。
しかし「今時の若者は」ではないが、ますます若者の質の劣化が進んでいる。まともな会話さえ出来ないのが大部分。
どうする日本である。それにしても、「ゆとり教育」の弊害は深刻である。 日教組か〜歴史に残るだろう、これは!
                         (偶然だが、去年、似たようなことを書いていた)
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2773,  どこか変?
2008年11月07日(金)
 今更だが、子供も含めて「どこか変」である。「今の若者は!」と、ピラミッドの何処かに書いてあったというが、
現在の若者のそれは、そのレベルではない。見てみない振りをするしかないのか。アメリカが画策した占領下無能化
教育の完成品?立場的に書けないことは幾らでもあるが、酷いを遥かに超えている。 情報化による弊害もある。
 以下、その純朴な疑問がそのまま書いてある随想の一部である。 まずは、その部分から、
*どこか変です!
 女子高校三人が乗ってきて、通路をはさんだ私の前の三人がけの座席に座った。その直後である。
駆け込み乗車さながらに、白い蝶が一匹、勢いよく飛び込んできた。まるで意志あるがごとくにである。
その潔さに驚いているとドアが閉まった。蝶はまぎれもなく電車の一員になったわけだ。この珍景に心を奪われて
いると、蝶はやがて失敗に気づいたらしく右往左往しだした。だが程なく居場所が決まった。三人の前である。
彼女たちの匂いや彩りを花と見立てたのだろう。その前を拠点に、ひらひらを始めたのである。私はほっとした。 
三人はきっと優しい視線を注ぎ、あわよくば誰かがその柔らかな掌に包み込んでいとおしむに違いないと思ったのだ。 
ところがである。彼女たちは、「きゃあー」と悲鳴をあげて、通路を前方へと突っ走って行ったのだ。
あたかも熊ん蜂に襲われでもしているかのように、両手で頭を押さえ、背を丸め、必死なのだ。
信じられない。 なぜなの? 蝶は拒絶されてもなお、その花たちを追った。三人は、前の車両に飛び込んで
大慌てで境のドアを閉めた。そうして、こともあろうにガラスに額を押しつけて、蝶のようすを伺っているのだ。
これっていったい何なの。ふざけ?それとも本心?高校生だけにその挙動は不可解だった。乗客の大半は蝶のことを
知らない。突然の騒ぎにも我関せずである。ひたすら本のぺージを追い、携帯電話を見つめ、あるいは目を閉じている。
私は行きがかり上、無関心ではいられない。それとなく孤独な蝶の行方に心を寄せていた。なぜ、こうまで嫌うの
だろう。相手が複数なら別だけれど、たったの一匹だ。しかも三対一。ふざけにしては大袈裟過ぎる。 
それとも鱗粉が問題なの? それなら眺めるだけでよい。  (字数制限のためカット11年11月07日) 
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2007年11月07日(水)
  2409, まわり道               ヾ(@⌒ー⌒@)ノおはよ〜♪
  神谷八重子の「こころの旅」ー第六章の中に青年期の「まわり道」について書いてあった。
同じようなことが立花隆の文章にもあった。「青年期の10年は潜伏期間で何を蓄積するかで人生が決まる」と。
  (字数制限のためカット11年11月07日) 
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2006年11月07日(火)
2044, 読書週間に読書習慣を考える       (+>∀<+)ノ おぁはは〜ようさん!
先週は、「読書週間」で読書について幾つかの新聞で特集を組んでいた。
  (字数制限のためカット09年11月07日)