『世界の美しいさを一つでも多く見つけたい』石井光太
  この著書を読んでいて思い出したのが、以前に取上げた、
 <京大工学部の新宮教授の「幸福の4階建て論」説。(古今東西の幸福論を読み漁った結果)
 4階:克服できない苦難や悲しみの中に、幸福がある。
 3階:苦難や悲しみを経験し、それを克服する。
 2階:獲得した「快」を永続させる。
 1階:人間の本能的な「快」(恋、富、名誉など)を得て、増やす。>  
『世界の美しさを一つでも・・・』の著者・石井浩太は、それが壮絶であるほど余計なものが剥ぎ取られた
人間の泣きたくなるほど、その美しさが浮き上るという説に重なる。 このルポも、時代の要請なのだろう。
  ーまずは、その辺りを抜粋ー
≪ なぜ過酷で壮絶だったりする現場に赴くのか。それは過酷な現場であればあるほど、「人間の美しさ」が
 見やすいからです。良心、善意、優しさ、強さといったものです。暗い場所であればあるほど、光はより明るく
輝きます。それと同じで、悲しくてつらい世界だからこそ、人の優しさやたくましさがより鮮明に浮き上がる。 
たとえば、マドウと薬草売りの関係が、ニューヨークの高価な私立病院の個室でくり広げられるお金持ちの病人と
専属看護師のそれだうたらどうでしょうか。高級病院の専属看護師は、コルカタの薬草売り同様にお金持ちの病人を
必死に励まそうとしているかもしれません。しかし「高額なお給料をもらっている」「最新の医療を受けている」
という事実があることで、専属看護師の善意は見えにくくなります。 コルカタの路上で人間が裸同然でうごめく
ように生きています。良し悪しは別にして、余計なものが一切ないからこそ、薬草売りのマドウに対する善意が
はっきりと目に見えるし、それが泣きたくなるほど温かな行為として感じられる。そして、薬草売りとしての
美しさが鮮明に浮き上がるのです。私は先ほど「人生観が変化するような感動を見つけ出したい」というような
ことを書きました。過酷な現場へ向かうのは、そのためなのです。厳しい状況の方が人間の美しさがより輝いて
見えるのであれば、必然的に向かう先もそこになります。つまり過酷な現場を見たいから行くのではなく、
より多くの人間の輝きを発見できるからこそ赴くのです。・・・≫
▼ 幸福の4階建て論に疑問が残っていたが、これを読んで、成るほど合点がいった。著者が、この論を
 知っていたかどうかは知らないが、克服できない不幸も、見方を少し変えると、こうも違って見えてくる。
3年前の節目も、実際に経験をしてみて、それまでと社会と人間が違って見えてきたのに驚いている。
死を悟った時とか、克服できない苦難や悲しみの中にこそ見える様ざまな感動が、人生観を変える。逆に、ただ、
思い込みの壁で、物事が全く見えてない人と、過っての自分の姿が見えてくる。 漆黒の闇の中こそ光は輝く!
 ふと!思いついたのが、4F説の1階が壮年までの生、2階が老年、3階が病気、4階が死ぬまでの葛藤?
ふと気づいたが、4F説の、1階が壮年までの生、2階が老年、3階が病気、4階が死ぬまでの葛藤?
 で、屋上は死か、自分から解放された無限世界!   (一言多いが) 平屋も、高層マンションもある・・・
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4546,閑話小題 ー小学、中学校の同級会で、どうしてるの?
2013年08月27日(火)
   * 小学、中学校の同級会で、どうしてる?
 数ヶ月前になるが、家内が真剣な顔で、「中学の同級の女子会に初めて出席するけど、会社を興し、ワンマンで
好き放題のアナタが、話題が合わないはずなのに、何時もどうして時間を過ごしているの?」と、聞いてきた。
それに対し「殆ど毎年、出席して30数年、慣れがある。相性の悪いのは近くに来ないし、最初の30分さえ過ぎれば
『場』が出来るので、それまでの我慢。 早めに酔ってしまうのがコツだが、気を許さないで悪意の話に乗らないで、
ただ黙々と酒を飲む。話題が合わないのは当り前と割り切っている」と。「それにしては、毎回、いそいそ行くじゃない」
というので、「小中高校の集まりは魂の故郷。合う合わないでない。魂の故郷の温もりを味わうだけで充分良いもの」と。
地元受験高校から、1・2流?の女子短大を卒業して、実家の取引先である上場メーカーのオフィスで、丸の内勤め二年を
した後、結婚先は実家同様、お手伝いがいて(10年前まで)、今だTVドラマと、現実の境目が分からない人が、40年、
柏崎の世界で地道に生活している人と、この年齢で出席してかみ合う訳がない。 で、家内が柏崎から帰ってきて、
「どうだった?」に 「・・・・・」。 何があったか黙して語らず。 時間が経つと出たくなるのが同級会、
それが魂の領域であるため、が分からないようだ! で、暫くしてから「二度と行かない!」 
   * ビデオカメラから覗いたロス市警警官の日常
 先週の金曜日に上映時間が変わっていたため見れなかった『エンド・オブ・ウォッチ』を、昨日の午前に見てくる。
(番外は、年に2〜3回はある)ロス市警のコンビの警官の勤務をリアルに浮かび上がらせている。その手法が、車の
中のビデオカメラと二人の警官が胸に遊び心で付けた?小さなビデオカメラで映し出す手法。それが臨場感があり、
ロス警官の日常勤務に観客を引きずりこむ。更にギャングにも、グループの一人が悪ふざけでビデオカメラで撮影
している設定をしてあり、その目線も重なっている。それがリアルで、次の瞬間何が起きるか恐怖が先にたつ。 
観客目線より、主役と脇役それぞれの役割目線のアングルが良い。ロスのサウス・セントラルでは、年間10万件、
5分に一度の割に事件が起こっている全米最悪の地域。 特にメキシコ系と黒人系のギャング争いをリアルに映し
出しているが、それが恐ろしい限り。その中で、二人の警官の生々しい、ビデオレポート風の映画とすれば・・
Googleが、眼鏡フレームにビデオカメラを付けたものを実験販売をしたが、映画も、個人目線の映像が交差する
物語が多く出てくることになる。これは、そのハシリということか。 Youtubeのようなサイトから、
面白映像が溢れかえる流れが激しくなる。次にどのような端末が出てくるか、楽しみである。 
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4171, 閑話小題 ーつれづれに
2012年08月27日(月)
   * つれづれに
 このところ尖閣諸島竹島北方領土に、中国、韓国、ロシアが意図的に仕掛けてきている。現在の首相がレイムダック
状態で、組みやすいタイミングとみてだ。しかし日本にとって、沖縄米軍基地問題の中、その存在を考えるに丁度良い問題。
関連している各国全てが良い上に、国民の目をそこに引きつけてくれる。もう直ぐに、中東で決定的な何かが起こすための
目先の意図的な小競り合いの要素がある。 中国は権力の移行期における軋轢が起こっている上に、景気は減速。 
韓国は、現大統領の側近が収賄などで次の選挙に立候補さえ出来ず、失職後に恒例の暗殺か、自殺?か、逮捕劇が待っている。 
極東も不安定状況になってきた。 アメリカの穀物が異常気象で干ばつというニュース。 深刻なら経済が一挙に際どくなる。 
一昨晩のBS/TVで、欧州の経済不況の現場を特集していた。スペイン移民が住宅ローンの破綻で、家の明け渡しのトラブル
とか、アルゼンチンにUターンをしている事例とか、深刻な内容。 5年、10年後の日本の状況である。
   * iPad導入、一年
 去年の8月25日にiPadを購入して一年になる。当初の熱は冷めたが、使い勝手が良いこともあり、今では必需品である。
居間と書斎に卓上型のiMacを置いているが、居間のPCは家内が専ら使っており、そこで私はiPadを使っている。
TVに飽きたり、コマーシャルの間、ネット・サーフィンをしたり、本のチョイ読みが専らである。
気楽に自由空間を飛びまわっている感覚が良い。 電動アシスト自転車が三年、未来型TVが二年、iPadが一年。
それぞれ大きく日常の生活を変えてくれた。 新しいツールが、日常を大きく変えている。 馬鹿になっているだけだが!
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3806, 哲学人 ー⑦
2011年08月27日(土)
  * 歴史の知識が、物事の理解の仕方に及ほす影響       ー「哲学人」ブライアン・マギー著より
【 歴史の専攻に費やした五年間(パブリック・スクールでの二年間と大学での三年間)は、一般的な遺産をひとつと、
個別的な遺産をいくつか残してくれた。一般的な遺産として私の頭のなかには、古代ギリシャかち現在までつづく
西洋の歴史に関する概略的な知識が残った。こうした知識は習得に数年間の研究を要するので、当然たいていの人は、
いや、かなり高学歴の人でさえもっていない。物事の理解の仕方へのこの知識の影響は根深いらしく、私の考え方には、
対象が音楽であれ、演劇であれ、政治であれ、哲学であれ、ともかく決まって歴史的な側面が認められる。
私にはあらゆるものを、その成り立ちや今後の展開といった観点から眺める傾向がある。また、過去の人物をより
広い文脈に置く傾向もある。そうやって、その人々が住んでいた社会の様子や、彼らが活動していた当時の状況、
その時代にはまだ起きていなかったこと、彼らが知リえなかったことなどを認識するのである。さらに私は、現実が
絶えず変化しつづけることを踏まえ、‘現在には特別扱いすべきところなどない’とわきまえている。いま起きている
ことには特別な重要性がある、そう思いこんでいる人が大勢いるようだが、私はそうではない。過去全体がいまへと
つながっているのであって、かつてのどのいまとも同じように現在は一時的なものであり、ときに総体としての過去の
なかの一瞬にすぎなくなることを私は知っている。過去、現在、未来を問わず人は誰しも、複雑で途絶えることのない
大きな歴史の流れのなかの任意の時点に人生をはめこまれるのであり、その歴史の流れは絶えず変化し、各個人の死後も
つづいていく。その流れのなかに、ほかと比べて特権的な時点などなく、ほかより多少なりとも絶対的な時点もない。
こうした思いが私の骨の髄まで染みこみ、芸術と知的生活のどちらに対する態度にも行き渡っている。】
▼ ついつい我々は、「自分の生きてきた時代を特権的かつ絶対的な時点」と思い込んでしまう。それが自分が
 生きてきた時代という理由だけで・・ しかし過去を振り返れば、長い歴史の中の一コマでしかないは明白である。
従って、日本史や、世界史を何度でも読み返し、自分の置かれた時代を冷静に見つめるため、
地球儀と世界史の本を身近に置いておくべきである。グーグルアースとは別に。
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3441, 政治談議
2010年08月27日(金)
  * 小沢一郎が、民主党党首に立候補
 日本の歴史始って以来の危機の時期に、小沢が立候補を決断をした。
この恐慌を乗り越えるには、自民党民主党という枠を超えた大連合しかない。その断行は待ったなし。
管首相以下の三人が政権運営維持、難局に対処出来るなど考えられない。面白いもので、小沢が立候補の
ニュースをみた直後、近くあった月刊誌の「現代・プレミアムーノンフィクションと教養」を手に取ると、
週刊文春などの編集長などをいていた花田紀凱小沢一郎批判をしている文に行き当たった。 
田中角栄直伝の集金システムの手法は、そのまま続いている。ここで、1993年、小沢が新生党を結成した時に
立花隆朝日新聞に痛烈な批判の文章を取上げていた。  (字数の関係でカット09年8月27)
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3066,ウワサを考えてみる −2
2009年08月27日(木)
「うわさ」をもう一歩掘り下げて考えるために「オレルアンのうわさ」と「和服美人局のうわさ」を対比してみる。
似ているところは、バックにある犯罪組織の臭いと、性的な危うさ、そして「ユダヤ人経営者」=「女好き経営者」
への虐め。違うところはオレルアンが若い女性の間の噂だったのが、長岡は街の酔い客である。前者は根も葉もない
デマだったと後で判明したが、後者はファジーのままで終焉したこと。「うわさは愚者に始って、賢者で終わる」
というが、冷静になれば風評ということが分かるはず。 人は「事実より、信じたいことを信じる」傾向があり、
心の闇に符号することには更に強くなる。 「悟りとは、平気で死ぬことでなく平気で生きること」というが、
うわさなど一々気にしていたら自分の世界を小さくするだけである。特に地方では小さい世界を更に小さくして
しまうことになり、生き辛くなる。 女性週刊誌は芸能人の「うわさ」(とくに下ネタ)を商売のネタにしている。
逆に芸能人も売名のため、自分の方からネタを売り込む場合もある。「火のないところに煙がたたない」というが、
うわさをたてられた当人が火ではなくて、うわさを好んでする「劣化した連中の口が火元」になるから、複雑になる。
 中世の頃にあった「魔女狩り」や、第二次大戦の東京大空襲直後の「朝鮮人狩り」とか、デマが真実と信じられ
殺害にまで至る。 今では「2チャンネル」のサイトが、その機能を果たしている。人間の心の弱点には
「自分の心の不安を言葉に言い換えた物語を信じてしまう傾向」がある。それをついたのが新興宗教、占い師である。 
週刊誌の記事は売らんがために、不安のネタを見出しにし、あらゆる手法を使う。それを額面どおりに受け止めるのも
問題だが。この選挙のキャンペーンにも、不安を煽って物語をつくり、自分を解決の主役にしている輩を多くみかける。 
それを選挙民が求めているいるのだから、虚像でもよいから演じるのは当然のこと、といえば、その通りだが。
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2701, 地球史における革命的事件
2008年08月27日(水)
  6500万年前に巨大な隕石が衝突し、恐竜が絶滅したというドキュメントをTVでみた記憶はある。
  この本で知ったことだ、米ソの核の爆発のエネルギーの1万倍の規模とは驚いた。
  当時、「もし核戦争で起こって核が全て使われたら人類を数万回は殺戮できる」と聞いていた。
  その一万倍の破壊が6500万年前に実際あったのである。 それが現代に来たとした物語の映画が幾つかみたが...
  その御陰で、恐竜が絶滅して人類の祖先が生まれる環境が出来たのである。
  1000万年遅れれば、我々人類の祖先さえ、まだ地球上に存在してないのである。
 以下は「レンタルの思想」を読んで、さっそく取り寄せた本にあった地球にとっての革命的事件の内容を抜粋した。
               「地球システムの崩壊」松井孝典著  −読書日記
 *地球史における革命的事件
K/T境界層と略称される地層がある。絶対年代では、6500万年前の地質のことである。この年代を境に、
生物の絶滅が起こっている。それぞれの地層にふくまれる化石に基づいてその年代が決められる地質年代では、
その前後の年代を、白亜紀第三紀命名して区分。それぞれの年代の、外国語表記の頭文字がKとTなので、
その境界の地層は、K/T境界層と呼ばれる。この地層は世界中至る所に分布する。もちろんわが国にもある。
・・・・ カリフォルニア大学の、アルパレスという地質学者を中心とするチームが、そのK/丁境界層で、
イリジウムという元素が濃集している事を発見し、それが巨大な隕石の衡突によってもたらされた、とする
学説をサイエンス誌に発表したのである。 それが地球史観においてなぜ革命的なのかといえぱ、従来、
地質学の根本原理といわれていた    (字数の関係でカット08年8月27日)
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2007年08月27日(月)
2337, 郵便配達夫シュバルの理想宮  −1
   (字数の関係でカット08年8月27日)
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2006年08月27日(日)
1972、事業百訓ー1996年(10) 
  (字数の関係でカット08年8月27日)