「揺れる大国 プーチンのロシア
   失われし人々の祈り ?膨張するロシア正教?」  NHKスペシャル3月1日放送
 ーまずは内容から ・NHKのHPよりー
強い国家を目指すプーチン時代に、新たな役割を担い、完全復活を遂げているのがロシア正教だ。
格差が広がるロシアでは庶民の荒廃が猛スピードで進み、各地の教会には連日悩みを抱えた人たちが殺到している。
極寒の12月、モスクワ市の繁華街の教会では、ホームレスや年金生活者が給食サービスに列をなしていた。
また教会の救済講座には、家族を捨て犯罪に走った中小企業の元経営者や、生きる望みを失ったソ連時代の
著名科学者らが神に助けを求めてもがいていた…。さらなる求心力の強化を狙う政権側は、このロシア正教に接近。
教会側も、小学校での愛国道徳教育や独自メディアを使った大量布教を目指してまい進している。
番組は、ロシア正教に救いを求める庶民たちに完全密着し、人々がロシアの伝統に回帰し、
強い国家を求め始めている現実をルポルタージュする。
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プーチンのリスト」の続編である。
今回は、共産主義というイデオロギーを失った庶民の心の支えを支援するため、
プーチンロシア正教に接近し大量布教を推し進めている。
イスラエルユダヤ教アメリカにキリスト教、インドにヒンドゥ教、アラブ諸国イスラム教、
タイに仏教という国教的な宗教が必要である。ロシアにはロシア正教があったのである。

ここで新しい時代に適応できなかった何人かの男と、その家族の苦悩を追っていた。 
冷戦終了後のロシアや東欧諸国で、旧体制のエリートが適応できなくなり、精神疾患やアル中に
なるケースが多いとは聞いていた。 ロシアではアル中で男の平均寿命が59歳。
そのアル中の何人かが教会の支援で立ち直った姿と、その後の葛藤を克明に映し出していた。
適応できない老人が、「ソ連時代は良かった」と何度も呟いていたのが印象的。
自由は、自由の刑といわれるほど、「選択と、責任という重い結果」が待っている。
自由主義に適応できない大衆にとって、社会主義を懐かしむのも理解できないこともないが。
国家は強くなくてはならない、というプーチンの信念は国家のトップとして正しい。
パスポート無しで国外に放り出されれば誰もが分かることであるが、突き詰めると、国家なのである。
次に家族、そして、自分である。 ジプシーなどの国家のない民族の悲哀をみれば理解できること。

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