2004年02月03日(火)
1035, 随筆はプロが書くもの!−1

図書館から借りてきた「文章術の千本ノック」(林望著)を読んでいたら、
「随筆ってものは素人が書くものではないと思います。」と冷酷に書いてあった。
「これが天下の真実というもので、功なり名を遂げたプロの作家が、趣味で書くものです。
あるいは松平定信のようなお殿様が、日ごろの生活の中で心に浮かぶ『よしなごと』をぼつぼつと
書き付けたというものが随想であって、これはよほど文章力があるとか、その人の人生が面白いとか、
その人の観察力が鋭いとか、描写力が秀逸だとか、そういう経験と筆力が物を言う世界なんです、随筆は。
だから、『私は随筆を書きたい』と最初から思っちゃいけません。随筆を一つの余録として出てくるもの。
何か会社経営なら会社経営でもいいし、小説でもいい、何でも一つの仕事をずっとやって、その生活の中で随想と
いうものが出来上がってくるのであって、どうやったらうまく書けるというものではない。
これは趣味であって、文章力のない人が書くと、単なる雑文となってしまいます。」
ー以上の内容からすると、私のような中途半端な人間が随想を書くのは身分不相応ということになる。
さらに「皆さんの文章は、ほとんど無駄ばかりですね。書かずともいいことばかり。
よい文章からみれば、それらは不純物のようなもので、普通のアマチュアの文章は、
これが当たり前です。山本夏彦さんは、切って切って、どんどん切りまくって、意味が
通じなくなる寸前のところでやめると言っておられました。要は金と文章はケチほどよい」
ここまで読むと、「いま書いている文章は自分でナンジャイ」と嫌悪感に襲われてしまう。
みる人からみたらとっくの昔に気づいて、冷笑してみているのだろうと思うと恐ろしくなってきた。
(少し誇張だが)これにへこたれずに書くつもりであるが、少なくとも駄文・雑文を書いているということを
忘れないでいようと思う。この程度しか書けないが、書き直しだけは何回かするしかない。
3年近く書いてきて、自信を持ち始めた矢先に、この文章は丁度よいタイミングであった。 
いや、そういうことにしておこう!ところで、随想と随筆の違いは、「想い」とそれを「書き下ろした」
に違いだろうか?それとも、このようなことを書くことを不純物が混ざるというのだろうか?

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