2003年10月30日(木)

939, ゲーム理論 −1

 一昨夜、コンサルタントの林さんと酒を飲んで「ゲーム理論」の話題が出た。
ほとんど忘れたこともあり、「ゲーム理論」をインターネットで検索して調べてみた。
また本を読み直してみた。 なるほど勉強になる面白い理論である。
一般的にゲームというと、「目標を決め、途中に難関を置き、それを乗り越えながら達成するプロセスを、
三者か自分自身と競う事を楽しむこと」であるが「ゲーム理論」というと少し違ってくる。

ー要点を書いてみるとー
「『勝つ』ためには‘損切り’をして『負け』をへらす!」が一番のポイントと思われる。
ゲームと仕事に勝つための4原則は
・『勝利』より『損切り』を重視する
・裏切りによる勝利は長続きしないことを知る
・相手も自分と同様に利益を求めていると知る
・あらゆることが起こり得ることを知る である。

ゲーム理論では「相手の存在』が不可欠である。 ゲーム理論は数学理論をもとにしている。 
その大前提は、『自分』と『相手』がいて、それぞれが「合理的・利己的」に「最適な状態」を目指すことにある。
かけひき上手を競うのが「ゲーム理論といってよい。
 ゲーム理論で考えられる世界は、100人が100通りの答えを持ち、相手の存在と立場を見ながら戦略的に手を打つ。
「生き残り」という至上命題のための戦略、科学体系がこの理論である。
 ーゼロサム社会では勝者以外は全て「敗者」である。 いまのような不況は「ゼロサム社会」とよばれる。
ジャンケンのように誰かが勝つと誰かが負けるという二つの和がゼロになる条件下のゲームを指す。
 ゼロサム社会での特徴は、現状の均衡点どちらにふれても誰かが損をする。
別名、利益の再配分の逆の「損の再配分」といえる。 この結果は「社会の硬直化」だ。
ものごとが決着しなくなり、社会が保守化し、誰も自分の既得権益のみを守ろうとする。

 ゲームに勝とうとするには、「負けを減らす」ことだ。
勝つのではなく、負けた場合の損失を減らすのは消極的に見えるがゲーム理論では最も重要なことである。
ミニマックス戦略」というこの戦略はこの時代最も重要である。株式の世界では「損切り」といわれる手法だ。
 ギャンブルがうまい人は、自分の利益が出たときだけ、大穴勝負をする。
それも勝ちの一部だけを賭ける。大穴はほとんど外れる。 それでも利益があがる。
一般的には、負けが込んで追い込まれて最後の勝負を確率の低い大穴にすべてを賭けてしまう。 すべてを失ってしまうのだ。
 人生は一つの大きなゲームである。そして事業もだ。 人生の利益とは何であるか、愛か、知識か、力か、
お金か、誠実性か? 事業もしかりである。 拡大か、利益か、社会貢献か?
事業を創業することは、まさしくゲームである。 ゲーム以外の何ものでない。
                   −つづく
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