2004年10月30日(土)
1306, 究極の観光旅行

朝のニュースで、例の男が「死体で発見された」と報道していた。
「現在の若者の究極の面白い旅行が、イラク旅行」という話は聞いていたが、これが現実である。
ヨルダンのアンマンで宿泊していたホテルマンと、同宿していた日本人が、イラク行きを止めるように説得したが、
「大丈夫!」と振り切って出かけたという。何おか言わんやである。ロシアン.ルーレットゲームの玉が当たっただけなのだ。
この男は究極のゲーム(命を駆けたエクスタシー・ゲーム)を楽しんだのだ。
イチイチこんな連中のために、自衛隊イラクから撤去する必要はない。
「北海道の共産党の馬鹿親子」と、薬中の「あの女」のために、生命の尊重とかで、
日本中が慌てふためいた騒ぎは何だったのだろう。あの救出劇が正しかったかどうか。
民主党岡田党首が、「この責任は首相にある!」とかいっていたが、「このボウヤ、何をいているの?」のレベルである。
小沢一郎が呆れるのも、当然である。次の首相候補というから、お笑い以下である。
これが真っ当の理屈でないのは、誰でもわかる。 筋が入ってない言葉は、直ぐわかるから恐ろしい。

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ー数日前の産経新聞の「産経抄」の内容がよい。
 コピーを貼り付けておきます。

何という奇跡、何という発見か。地震発生以来行方不明だった車の母子のうち男の子が埋没現場から救出された。
それとは対照的に暗い話だが、小欄はイラク武装勢力の日本人拉致を書く。
小泉首相が「自衛隊は撤退しない」と言明したのは当然だった。
 ▼とはいえ、国には国民の生命保護の義務と責任がある。
  救出に全力を傾注すべきこともまた当然だが、二十四歳のこの男性のイラク入りは
  ボランティアのためなどではない。“何でも見てやろう”的漫遊の途上だったという。
 ▼この春、同じイラクで日本人誘拐があったが、世論が「退避勧告」を無視した
 「自己責任」の問題を取り上げたところ、一部マスコミは人質と家族の不当な
  バッシングだといって騒ぎ立てた。しかし見当違いもはなはだしい。
 ▼テロリストの要求をそのまま主張する家族が自覚も反省もないことに、世論は嫌悪感を覚えたのである。 
 「個」と「公」のけじめのなさと、それを情緒的にたれ流す新聞やテレビに“ちょっと違うなあ”
  という違和感をもった、ただそれだけのことだったのだ。
 ▼この夏、戦乱のイラク取材にかかわったフリージャーナリスト勝谷誠彦(まさひこ)さんの行動基準というのを
  ご紹介したことがある。 それは「私は国家の『行くな』という意思に背いて、イラクへ出かけるのである。
  ならば何かが私の上に起きた時は、それなりの責任を自ら負うつもりである」と。
 ▼そして「万一の際は日本政府に多大の労力と血税を使わせたことをわびる」
  といっているのである。あっぱれジャーナリストの覚悟と根性というべきだ。
  すべての人がそうであれというのではないが、 超危険地帯ではそれに近いものが 要るだろう。
ーこの勝谷という男も、この若者と大して変わりはしないのに、少しオカシイが! 何があっぱれだというのだ。

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