1929年の世界恐慌とは?

  昨日の毎日新聞の 「なるほどドリ」質問、 というコーナーの記事が
  1929年の大恐慌と、今回の金融危機を対比して説明している。
  これによると全米の銀行の半分が倒産、それにともない企業も倒産ラッシュで、
  三年で失業者が4人に1人の割合になり、これが世界第二次大戦につながっていった。
 この「世界恐慌」に酷似している、というから恐ろしい。 ともにバブル崩壊が引き金!という。
 アメリカの29年の恐慌の権威のある学者がインタビューで
 「今回の方が遥かに規模が大きく性質が悪い」とコメントしていた。
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なるほどドリ  株価が大変なことになっているね。
記者 先月29日の米ニューヨーク市場のダウ工業株30種平均は前週末比777泌下落し、
  史上最大の下げ幅でした。 グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は
 「100年に1度の危機」と言い、1929年の「世界恐慌」に状況が似てきたとの懸念も出ています。
Q 世界恐慌って歴史の教科書で読んだことはあるけれど。
A 世界全体の経済が破綻してパニックに陥ることです。1929年10月のニューヨーク市場にした世界の金融危機と、
  その後の長期的な不況を指しています。
Q 今と似てるの?
A バブルの崩壊がきっかけという点が共通しています。世界恐慌の時には、第一次世界大戦後の特需や
  工業化による空前の好景気でダウ平均は直前の5年間で3倍に急伸しました。
  今回もダウ平均は過去3年で2割以上、住宅価格は5年で倍に上昇しています。
 「株と住宅は上がり続ける」と過剰な投資を膨らませた金融機関が、急落によって巨額の損失を抱えたのです。
Q 恐慌でどうなったの?
A 不安に駆られた預金者の取り付け騒ぎに発展して銀行が相次いで破綻し、米国内の銀行の数は約半分に減りました。
  融資が受けられなくなった企業の倒産も粗次ざ、3年後には米国の全労働者の4分のーが失業しました。
  影響は世界に及び、失業者の増加による社会不安はドイツ、イタリア、日本でファシズムの台頭も招きました。
Q 怖いね。世界経済はこれからどうなっちゃうの?
A まずは金融危機を止めることです。日米欧の中央銀行は銀行の資金繰りを支えるため、
 29日に35兆円の追加資金供給をしました。金本位制で金融政策の自由度が低く、国際協調の枠組みも
 不十分だった29年当時とは違い、危機を未然に防ぐ仕組みは整っています。
 「暗黒の月曜日(プラックマンデー)」と言われた87年10月の大暴落は大量の資金供給で危機を抑え込みました。
Q 安心していいのかな。
A 米国は大統領選挙中で、日本も総選挙が予想されています。
 「政治的空白」で有効な手が打てなければ、 さらに混乱する可能性があります。
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  現在進行中の金融危機は、歴史的事件として記録される出来事の序盤が始っただけ。
  朝起きると、欧米発のニュースで「マサカ」の事件が待っている。
   出来ることなら、楽観的なレベルで終わって欲しいが、そうはいかないだろう。
   まずは、弱いところから大きな影響が出る。

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