2003年09月04日(木)
883, 脅しの手口

こういう(ホテル)客商売をしていると、低脳ヤクザやチンピラの因縁付けの脅しが付きものである。
対処する一番厳しい場面になる。そこがマネジャーや支配人の仕事でもある。

 何かに因縁をつけて脅し取ろうというのだから、手が込んでいる。
しかし、ホテルを脅して金にしようとするのは、非常にリスクが高い。
ホテルによるだろうが、ヤクザなどのプロはそのことを知り抜いているから、あまり脅しには来ない。
ホテルは警察の派出所に近いことを体験上知っているからだ。
それでも脅しの素人?が1~2年に一度位、「無知の涙」という感覚でくる。

 ー今回の顛末を書いてみる
やくざ風のアベック客の女が湿疹が出たと騒いだ。
深夜に支配人や副支配人やマネジャーまで呼び出されて、病院まで連れて行って、そこでさらに大騒ぎ。
翌日20万で手をうとうと本音を出してきたという。 警察に連絡したが、こういう微妙なクレーマーを装った
脅しには彼ら警察の方法・技術があるようだ。 ホテルの外で、そっと近づき
「ここの縄張りの組事務所に挨拶をして仕事をしているのか!これ以上騒げば、しょっ引くぞ!」と囁いたら、
二人は2度と顔を現さなくなった。刑事曰く「20年前の手口でしかない!」

 この位の騒ぎは、大体が2年に一度ぐらいある。電話の取次ぎミスを演出をして、「数百万の取引の損を出してしまった、
どうしてくれる!」と凄んで暗に金をせびる手口が数回あった。彼等は責任者を外に呼び出して、決着を付けようとする。
外の呼びだしに出てくるかどうかが「金になるかならないか」の分岐点だ。

 常に得体の知れないヤクザ?が泊まっており、現場は緊張状態にあるのがホテル業である。
因縁など如何でも付けられる因果な商売である。それでも暴対法ができて、殆ど目にはつかなくなったが。
支配人やマネジャーも大変といえば大変な仕事である。 これに自殺騒ぎが1~2年に一度の割りにある。

 現場にいると、平岩弓枝の「御宿かわせみ」ではないが、色いろの人生が泊客の中で垣間見れるという。
流れてきたソープ嬢は、初めから自分の素性を明かすという。経験上、刑事に怪しまれるからだ。
夜出て行って、明け方帰ってくるからだ。また連れ込みを公然と入れるホテルには逆に泊まらないという。
仕事とプライバシー?をハッキリ分けてないと身が持たないのだろう。
 数年間、泊り込みの客が2人いるという。アパートにも入れない事情があるようだ。
 
 ホテルは刑事の仕事の宝庫だ。常に宿泊名簿とホテルの出入りの時間を調べている。そして尾行をするという。
本当に得体の知れない客が最近多いという。フロントの中には指名手配の写真が数枚張ってある。
素人はそのことを知らないのだ。 一年に2~3人は通報で捕まる、ホテルを出たところでだが。
 しかし警察はあくまでも公務員であることも間違いはないが。

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