2007年07月20日(金)
 2299, また地震!どうなっている?まったく! −3
  「柏崎原発直下に断層」 ー耐震設計の前提崩れるー
    これが昨日の地元紙の新潟日報一面のトップ記事である。

更に一面の下にある「日報抄」というコラムに以下のようにあったが、これしか書けないのがマスコミの限界だろう。
しかし地元紙としては思い切ったことが書いてある。この地震は、日本だけでなく世界に匕首を突きつけた大問題。
角栄神話の根こそぎ否定の問題であり、娘の真紀子にもつながってくる。代議士として存在していること自体が、
この地区の後進性を現している。 世界一位の規模を誇る柏崎原発は、マグネチュード6・5までの耐震で造られていた。
ところが、今回の地震は6・8である。0・2で二倍の衝撃度が増すというから、今回は二倍以上の衝撃が原発にかかったことになる。
ということは、ただ事でない事態が起きて当然ではないか? 情報はパニックを起こさないために隠蔽せざるを得ないだろう。
放射能が大規模に漏れたなら隠すということは殺人そのものになるから、ないだろう??と考えるのか、
・それとも隠しざるを得ないと考えるか。どうだろうか? 後者なら、とりあえず新潟まで租界しなければならないか?
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ー日報抄ー
世界のメディアは、激しい揺れに襲われて放射能漏れや火災を起こした東京電力柏崎刈羽原発を大きく報じている。
中越沖地震は日本の原発地震の巣の上にあることを国際社会に伝えた震災として、人々の記憶に残ることになりそうだ

米原子力規制委員会の警告を思い出す。「原発の重大事故の発生確率は故障によるものよりも、
地震による方がはるかに大きい」。柏崎原発は最も避けなければならない断層の上に建てられていた
可能性が高いことが、気象庁の解析で明らかになった
神戸大学の石橋克彦教授はいう。「普通、原発の事故は単一要因故障といって、どこか一つが壊れる。
それを多重防護システムや安全装置で守ることになっている。だが突然激しい地震の揺れに襲われると、
機器や配管のあちこちに損傷が生じ、多重防護システムでは対応できなくなる恐れがある」
地震原発にとって最大の脅威といわれるゆえんだろう。原発が被害を受ける規模の地震が発生すれば、
周辺もライフラインが寸断され、人的被害が出る。死の灰の降る中で救援や原発事故の応急対応は困難を極める
▼二月の衆院委で石橋教授が訴えた「原発震災」のシナリオは悪夢だ。
「おびただしい人が被ばくし、土地や水も汚染され、混乱は海外に広がる。
大震災の時は世界が同情し救援に来てくれるが、逆に厳しい非難を浴びかねない」
柏崎市長は原発の使用停止命令を出した。中越沖地震を詳報した英科学誌ネイチャー
(電子版)は「原発が閉鎖になる可能性がある」と論評している。
安全性を県民をはじめ全世界に説明できるまで、運転を再開してはならない。
                   [新潟日報7月19日(木)]
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以上だが、 株価が一日置いた一昨日、200円も下落(昨日は100円反発したようだが)、
原発の火災と漏れに対する深刻さを現している。自動車部品大手のリケンの生産休止で、トヨタなど6社が週内に
一時的にせよ7割が週内に生産休止になるという。また知人の保険屋の社長に電話をしたら、現地はかなり深刻という。
風呂に入るため長岡の郊外にあるスパに行ったところ、10人の柏崎の知人と会ったという。

今回の地震の深刻なのは「地震は一度あれば、当分は無い」という前提が崩れたことだ。
さらに原発の直下に断層があったことが問題を深くしている。「数年後に、同じ規模の地震の可能性は否定できない」
と地元の地震学者がTVでコメントをしていたが、問題は深い。
もし柏崎原発が再開されたとしたら国際社会から一斉に反発を受けてしまう。
一年や二年の停止ではなく、閉鎖が現実的になるのは避けられないとみてよい。
そうすると原発の大きく依存している柏崎経済にとって致命傷になり、直接・間接的に長岡にとっても大打撃になる。
3兆数千億以上の設備投資というから、そう簡単に閉鎖はできないが、といって安全は無視できない。

新潟の魚や酒や米や、観光にとってもストレートに影響してくる。
恐ろしいことだ、他の原発周辺の住民も不安が高まるだろう、特に福井周辺に密集している原発周辺の住民は・・・
 一見、前回より規模が地域的に限定されていて、影響は小さいように思えるが、原発の直下型ということ、
二回たて続きに起きたことは、新潟県だけでなく日本そのものにとって大問題である。
時間が経てば経つほど、今回の地震の持つ影響の大きさに驚きざるを得ない。
 
 以上のことが、もし悲観的過ぎると言えたら、むしろ幸いである。

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