2004年06月13日(日)
1167, 哲学についてー3

哲学の歴史については、いまさら哲学の授業ではないので大まかに述べると
 ・紀元前6〜4世紀にギリシャに始まる、それもソクラテス以前と、以後の分けることができる
  ソクラテス以前は最初に登場した特徴は
 ・宗教や権威や伝統とは関係ない、論理で現実や世界を理解しようとした。
  これは、それまでとは全く違った画期的なものであった。
 ・他の人にも自分の力で考えるように説いたことも、それまでに無かったことだ。
  そして、「宇宙とは何からできているのか」「何が大地をまっすぐにささえているのか」「万物は何からできているのか」
  という根本的な問いかけを突詰めて考えていったのが、最初の思想家のタレスであった。
   またヘラクレイトスが「万物は流転する」という有名な言葉をのこしている。この頃ピュタゴラスが、天才的な能力で
  「ピュタゴラスの定理」で、数学の  幾何学的概念を考え出した。「平方」や「立法」である。  
    
 ソクラテス以後は、まずソクラテスが哲学的対話を求めて問答法を生み出していった。
 彼は「友情とは何か」「勇気とは何か」「敬虔とは何か」 とくに「正義と何か」を問いかけたとき、
 いろいろな人間や判断や法律などの 取り決めに対して、その何らかの真実を探り出そうとした。
 彼はすべてを疑えと人びとに教え、権力や権威あるという人びとの無知を 徹底的に暴いていった。
 彼がここまで哲学の代名詞のようにいわれるのは基本的概念を徹底して疑うことを初めて説いたからである。
 ソクラテスは誠実であることこそ、何よりも大切であるとして、神や法に対する義務より自分自身への義務こそ
 最も優先にすべしと説いた。
 そしてプラトンアリストテレスへと現在への西洋哲学の基礎がカタチつくられていった。

・その後、哲学でいう暗黒の時代が1000年も続くことになる。 これは、キリスト教会の影響が大である。
 キリスト教と矛盾するものは、排除すべきものとして、徹底的に吟味された。
 あくまでも哲学としては、キリスト教との結合の範疇でしかなかった。
 トマス・アクィナスがその思想体系を世界観をつくりあげただけであった。
 そして、中世になってやっと近代科学がはじまったのである。          
                ーつづく
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