2005年04月05日(火)
1463, 「虚構の王国」−NHKスペシャル

一月前ほど前、このHPで堤義明のことを書いた。
ところが、その内容についてTBSの記者から電話が入った。
自民党の歴代の派閥の長が首相になると3億の祝儀を彼が云々・・」と書いたが、
そのニュースソースを知りたいとの問い合わせで、「翌日の、報道番組に取り上げたい」。
キーワードで検索をして、知ったようだ。
「ヤバイことを書いてしまった!」と、少しパニック状態になってしまった。

しかし、10年程前には誰も知っていた話である。
年代が変わったのだろうと、知人に何人か聞いてみたところ、
「現在はどうかわからないが、当時は流布していた」と聞いてホッとした。

ところで先日、NHKスペシャルで「虚構の王国」
 ー西武鉄道土地神話の五輪計画とサミット・闇の株式取引ー
というテーマのドキュメントを放送していた。
 その最後のナレーターの言葉が印象的であった。
「虚構の王国の向こうに見えたのは、戦後日本の実像である」
この言葉は、現在の日本のバブルの崩壊の姿そのものである。

インフレ時代の勝ち組が、現在負け組に変わっている。
最後のバブル崩壊の象徴として西武が浮かび上がってきた。
担保に入れていた西武鉄道の株が上場廃止になってしまい、実質債務超過になってしまった。
それをキッカケに、隠れていた事業のボロが露出してしまった。
その具体的な内容のドキュメントであったから、見ごたえがあった。
多かれ少なかれ、時代の流れの中で誰もが出会った現象である。

不景気の直撃がレジャー産業に直撃。更に、海外にレジャーの鉾先が向かってしまった。
レジャーもグローバル化が生じたのである。
そのため西武ー国土の思惑が全く崩れ去ってしまった。
日本中の観光産業は、その直撃で生死の境を彷徨っているのが現状である。

ここにきて、あらゆる分野で根底から変化の現象が現われてきている。
全ての国民にとって、他人事の話でないのが深刻である。
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以下は、先月書いた西武鉄道の内容である。
あぶないところは、かなり書き換えてあるが。

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2004/04/15  1108, 西武鉄道・堤会長の辞任

「西武の堤義明会長が辞任!」とニュースで報道していた。
随想日記で専務が逮捕された時「お笑い西武鉄道」という文章を書いたが、
所詮は悪口でしかないと、掲載を止めた。
しかし辞任ということで、ケジメをつけたということで書く。

西武の森元監督が講演会で、彼のことを「超ワンマンで、西武の試合の采配に対して、
口うるさく電話がくる」と言っていた。監督にとって大きなプレッシャーだったとか。
テープだけはとらないようにと講演前に言っていたのは、堤を恐れていたのだろう。
西武鉄道の専務が逮捕された時「彼が知らないわけがない!」と誰もが思ったはずである。
逮捕されないだけよかったのだろうが、やはり辞めて当然である。

歴代の首相が就任をすると、3億の祝い金を払っている?という話を聞いたことがある。
一つの時代が終わった事件である。
堅実経営で、バブルにもたいして踊ることなく西武グループをここまで率いた力は
大である。最後をまっとうすることの難しさをつくづく感じる。
もっとも、辞めるのは本社の会長だけで他はそのまま留まるというから、カタチだけ
なのだろう。

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