2003年03月03日(月)
698, 「都都逸」の世界

・信州信濃のしん蕎麦よりも わたしゃあなたのそばがよい
・女房にいえない仏ができて 秋の彼岸のまわり道
・嫌なお方の親切よりも、好いたお方の無理が良い
・好きと嫌いとどれほど違う 命ただやるほど違う

若い頃に、このような都都逸を知りよく口ずさんでいた。
今でも「その味わいに感激した」のが印象に深く残っている。
7~8年前まで、いまは亡くなったが、近くの不動産の社長と
古町の料理屋で、芸者を上げて彼が都都逸を歌っていた。
なんともいえない雰囲気と味があった。 十数年通ったか?

インターネットで調べてみたらもっともっと味がある都都逸がでてきた。
何ともいえない味がする。そろそろ小唄か都都逸を年増のお師匠さんの
ところに習いにいく歳になってきたのか?
芸者でも上げて座敷で歌ったらおつなものだろう。

・都々逸は「七七七五」の二十六字詩。どどいつの起源は、寛政十二年(1800)
名古屋の宿場遊里・東海道宮の宿のお仲という熟女が唄い始め、三十余年
経て東漸したというのが定説である。
名古屋市熱田区伝馬町裁断橋のそばに「都々逸発祥之地の石碑がある。
その囃し詞 から、どどいつ節といわれる様になったという。

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・お酒飲む人しんから可愛い 飲んでくだまきゃなお可愛い
・淋しがりや一本提げて 淋しがりやに逢いにくる
・私にはしらふで言わせてそのくせずるい あなたはお酒に言わせてる
・可愛い女の寝顔にただの 水がしみじみうまい夜
・弱虫がたった一言ちいちゃな声で 捨てちゃいやよいった晩
・9分と9分と互いに許した心と口に はっきりいえないあと一分
・朝から嬉しく立つ茶柱に 逢える布団を陽にあてる
・酒の相手に遊びの相手 苦労しとげて茶の相手
・赤い顔してお酒を飲んで 今朝の勘定で青くなる
・諦めましたよ どう諦めた 諦めきれぬと諦めた(伝:都々逸坊扇歌作)
・あついあついと言われた仲も 三月せぬ間にあきがくる
・色はよけれど深山の紅葉 あきという字が気にかかる
・色が黒うて惚れ手がなけりゃ 山のカラスは後家ばかり
・入れてもらえば気持ちはいいが ほんに気がねなもらい風呂
・梅も嫌いよ桜も嫌よ ももとももとの間(あい)がいい
・うちの亭主と炬燵の柱 なくてはならぬがあって邪魔
・団扇づかいもお客によりて あおり出すのと招くのと
・浮気うぐいす梅をばじらし わざと隣りの桃に咲く
・嬉しい首尾したそのあくる日は 仕事出しても手につかぬ
・岡惚れ三年 本惚れ三月 想い遂げたは三分間
・親の気に入り私も惚れる 粋で律義な人はない
・帯も出来たし箪笥も出来た そろそろ旦那と別れよか
・面白いときゃお前とふたり 苦労するときゃわしひとり
・おまはんの返事一つでこの剃刀が 喉へ行くやら眉へやら
・岡惚れしたのは私が先よ 手出ししたのは主が先
・逢うて心のくもりも晴れて ふたり眺める 蚊帳の月
・重くなるとも持つ手は二人 傘に降れ降れ 夜の雪
・鬼が餅つきゃ閻魔がこねる そばで地蔵が なめたがる
・可愛いお方に謎かけられて 解かざぁなるまい しゅすの帯
・顔見りゃ苦労を忘れるような 人がありゃこそ 苦労する
・君は吉野の千本桜 色香よけれど、きが多い
・君は野に咲くアザミの花よ 見ればやさしや 寄ればさす
・遅い帰りをかれこれ言わぬ 女房の笑顔の気味悪さ
・おろすわさびと恋路の意見 きけばきくほど涙出る
・お名は申さぬ一座の中に 命あげたい方がいる
・重い体を身にひきうけて 抜くに抜かれぬ 腕枕
・逢うたその日の心になって 逢わぬこの日も暮らしたい
・酒は飲みとげ浮気はしとげ 儘(まま)に長生きし遂げたい
・白だ黒だと喧嘩はおよし、白という字も墨で書く
・末はたもとを絞るとしらで 濡れてみたさの 春の雨 (伝:陸奥宗光作)
・すねてかたよる布団のはずれ 惚れたほうから機嫌とる
・千両万両の金には惚れぬ お前一人にわしゃ惚れた
・添うて苦労は覚悟だけれど 添わぬ先からこの苦労
・便りあるかと聞かれる度に 別れましたと言うつらさ
・猪口々々(チョクチョク)逢う夜を一つに纏め徳利(トックリ)話がしてみたい
・出来たようだと心で察し 尻に手をやる 徳利
・主と私は玉子の中よ わたしゃ白身で、きみを抱く
・花は咲いても身は山吹よ ほんに身になる人がない
・ひとりで差したる唐傘なれば 片袖濡れよう筈がない
・惚れた数から振られた数を引けば、女房が残るだけ
・惚れて通えば千里も一里、逢わで帰ればまた千里
・惚れさせ上手なあなたのくせに あきらめさせるの下手な方
・枕出せとはつれない言葉 そばにある膝知りながら
・ゆうべしたのが 今朝まで痛い 二度とするまい、箱枕
・横に寝かせて枕をさせて 指で楽しむ、琴の糸
・よその夢見る浮気な主に 貸して口惜しい、膝枕
・わたしゃお前に火事場の纏 振られながらも、熱くなる
・面白いときゃお前とふたり、苦労するときゃわしひとり
・おまはんの返事一つでこの剃刀が、喉へ行くやら眉へやら
・岡惚れしたのは私が先よ、手出ししたのは主が先
・逢うて心のくもりも晴れて、ふたり眺める 蚊帳の月
・重くなるとも持つ手は二人、傘に降れ降れ 夜の雪
・鬼が餅つきゃ閻魔がこねる、そばで地蔵が なめたがる
・可愛いお方に謎かけられて 解かざぁなるまい、しゅすの帯
・顔見りゃ苦労を忘れるような 人がありゃこそ、苦労する
・君は吉野の千本桜 色香よけれど、きが多い
・君は野に咲くアザミの花よ 見ればやさしや、寄ればさす

http://www.ne.jp/asahi/rokusekitei/kamigata/doditu.html

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