映画観賞~ 『真実の行方』 <自宅録画>から

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 二重人格の犯罪の物語のため、多くの示唆が含まれている。精神病には、
欝病、分裂病、そして癲癇質病があると… 最近(20年程前)は、分裂症とは
言わず統合失調症というらしいが、ノイローゼとは、様々な症状が交差して、
本人が錯乱することをいう。新潟駅前シリーズの事業を立ちあげて、暫くすると、
営業で長岡出身の男がやってきて…そしてバブルの風に乗り、営業を伸ばしたは
良いが、途中で挫折をして統合失調症になり、私のところに、相談に来ていた。
20歳半ばまでは、神経症が次々と現われて苦労したが、病院には行かず、独力
で乗越えた経験から、蔭の主治医の役割で、支えた役割をしていたことがあった。
その彼も、様々なことがあった後に、既に鬼籍に入っている。 人間の心も肉体
同様に傷つき、爛れる。直すには適切な対応をすれば、後は、時間が解決する。
そのままにしておくと、時間とともに、心の奥底に様々な人格が発生し、多重の
人格が根を張る。 晩年に、残った切り株から思いもよらない精神の毒素が心を
覆って支配する。幼児の頃を思い出し、何だろうと想いはせることが屡々ある。
  ~まずは、ネット検索から~
≪ 【ストーリー】
 冬のシカゴ。大司教ラシュマンが自宅で全身をナイフで刺されて殺され、
事件直後、現場から血まみれで逃亡した19歳の青年アーロンが逮捕された。
マスコミに注目されて華々しく活躍する弁護士マーティン(リチャード・ギア
は事件を知るや、自ら彼の弁護を無償で引き受けた。
 アーロンは数年前、路頭に迷っていたところを大司教に拾われて以来、ミサの
手伝いをする侍者として仕えてきた。彼はマーティンに、父親も同然の大司教
殺すはずはないと言う。
 アーロンは事件当日、何者かが現場にいたようだと言うが、彼の記憶はそこで
途絶えていた。第三者が現場にいたか否かも定かでなく、マーティンは裁判に
勝つためアーロンに、裁判中はただ無心な顔でただ座っているようにと指示する。
初公判が開かれたが、州検事ショウネシーが指名した担当検事は、マーティンの
かつての弟子で恋人でもあったジャネット(ローラ・リニー)だった。
 彼女はアーロンを第一級殺人罪で告訴する。マーティンは完全黙秘で時間を
稼ぎ、その間に精神科医アーリントンに、マーロンの失われた記憶の分析を依頼。
 死体の胸に刻まれていた“B32‐156 ”という文字からヒントを得て、大司教
川岸の宅地開発を中止に追い込んだことで投資家たちから恨まれていたことを知る。
この開発には州検事も一枚加わっていたらしい。だが、それを証言しようとした
やくざ者のピネロは間もなく水死体で発見された。 …

…最終公判でマーティンは、わざとジャネットに激しくアーロンを追求させ、
彼を追い詰めさせる。その時、“ロイ”の人格が現れてジャネットに暴力を振るい、
法廷は騒然となった。ショート判事は裁判の中止を命じ、アーロンは精神異常者
として病院に収容されることになった。拘置所の彼にそのことを告げたマーティン
が帰りかけた瞬間、彼は恐ろしいことに気づいた。
「“ロイ”は存在しなかったのか?」と聞くマーティンに、彼は哄笑しながら
「初めから存在しなかったのは“アーロン”の方だったのさ。リンダも俺が殺した」
と衝撃の告白をした。二重人格は彼の巧妙な芝居だったのだ。だが、もう全ては遅い。
外に出たマーティンは、呆然として立ち尽くした。 ≫
 ――
▼ 最後の最後に、二重人格の主体がガラリと逆転する大逆転が見事。
 誰の心の奥には、二人、三人の、隠された人格が存在するもの。それが、
組織、家族が重なると、一層、問題が複雑になる。

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7005,閑話小題 ~4ヶ月、続いたパンデミックの一波が
2020年05月19日(火)
   * 信じられない様相に変化した4ヶ月
 「パンデミック」をテーマに書いたのが1月30日。…3ヶ月と20日である。
この間に信じられない程、世界が変わってしまった。元に戻ることはないのは
確かのようだ。 この秋からの2,3波が本流のようだが、隠居の身もあってか、
危機感が全く少ない。思いの外、日本国内の被害が少ないのには諸説ある… 
しかし、このまま済むわけがない。 ネアンデルタール人が滅び、ホモ・
サピエンスが生残ったのは、群れの数が圧倒的に多かったこと。
その群れが都市国家を創り、弱い群れを圧倒していった。 その強さの特徴の
「3密」を否定されると陸に上がったカッパ。 都会文化が根こそぎの否定と
なれば、ことは重大。 処方箋が出来るのだろうが、時間がかかりそうな。
相手は難敵、その間を如何に過ごすか。
 これはネット・デジタル社会が、現実社会を更に席巻する。これまでの価値観
が根底から変化する。恐慌が発生し世界が大荒れは必至。 現象は、まだ穏やか
だが、激変という大濁流が押し寄せてくる。 <恒産あって恒心あり>で、
世界恐慌による社会不安が恐ろしい。
 ―
   * 駅に行ってみな!
 娑婆は不況一色。いまだ、駅と駅周辺店の殆どが閉鎖。近くのスーパーに
行けば、店内放送で「立話は御遠慮下さい」と繰り返す。潜んで噂話を業とする、
例のオバサン、その姿が最近、消えたとか。 昨日、会員になっているスポーツ
ジムに様子覗いに行くと、日曜日からオープンしているというから、今日から
行く予定だが、不安が残る。

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6638,閑話小題 ~面白いAI化の現象 -2 
2019年05月19日(日)
   * 通訳機器ー ポケトーク
 TV・コマーシャルで、この「ポケトーク」を知り買い衝動を堪えて数日が経つ。
こうなると「通訳ロボット」と表現してもよい。残念ながら、この年齢では使う
場面が思いつかないが、玩具と割切ってしまえば、遊べそうだ。 これで言葉の
壁が大幅に減ることになる。 
  ~ネット検索をすると~

≪ ・翻訳は、端末ではなくクラウド上のエンジンを用います。
 そのためいつも最新で、言語ごとに最適な翻訳エンジンを利用できます。
従来のオフラインの翻訳機ではなしえない高度な処理を実現しています。

 ・74言語を、組み合わせ自由で
超小型ながら、英語はもちろん、中国語、韓国語、ロシア語、フランス語、
タイ語ベトナム語など、74言語のうち任意の2言語でコミュニケーションできます。

 ・128の国や地域ですぐ使える
ポケトークは、箱を空けたらすぐ使い始められます。
 特別な設定もなく、クラウドに接続して翻訳できます。
 内蔵のグローバルSIMは128の国や地域に対応し、旅行先ごとに買い直したり
設定を変えたりする必要がありません。

 ・1回の充電で連続約7時間利用できる
連続で使用できる待ち受け時間は約240時間、翻訳時間は約7時間

 ・2.4インチのタッチスクリーン
音量や、明るさ調節などの設定も、タッチパネルで直感的に操作できます。

 ・会話は履歴に残る
会話内容の履歴は本体に1万件残せるほか、無料でさまざまなサービスが
受けられる「ポケトークセンター」を使うと無制限に記録できます。 ≫
 ――
   ~顧客の声は~

『 海外旅行用と語学学習用に購入しました。韓国など身近な国なのに語学の壁
 で敬遠していましたがこれから自由に旅行が出来そうです。又、翻訳機能にも
とても満足しています。気軽に自分の正しい発音も確かめられるので、新たな
語学にもチャレンジ出来そうです。静かな場所でもBluetooth機能があるので
語学学習に特に役立つと思いました 』

『日本語の認識能力が高く、一般的な医学用語も対応できます。日本語特有の
主語なし文だと翻訳の際に「私」と足されるので、意識して主語・目的語を
入れればかなり正確です。自分自身の英語・フランス語・中国語の発音練習にも
使っています。患者さんがマイナーな言語を話す際には役立ちそうです。』


▼ 以前からあった改良品のようだが、それにしても、サイズ、値段が手ごろ。
 ネット代金を含めて3万円なら、誰でも買える金額。 これで海外旅行や、
ネット上の言葉の壁を大きく下げることが可能に… このポケトークの応用版が、
幾つか考えられる。 今、思いついたのが、「哲学・思想版ポケトーク」である。
通訳って会話だが、ソクラテスの対話のように、思考補佐としての難しい、未知
の考えを導いてくれる機能を持たせれば… スマートフォンが、現在、その役割
を果たしている。
・『なあ、幸せって何だ? 教えてよ!』と問いかけると… 
◉ 『ソクラテスがね… アランがね… それ以前に、もっと現実をみろよ』 
 などを答えてくれる。それも、‘落ち’まで入っている人間的なもの。
対自、対他、即自などが絡んで面白そうだ。その答えに満足度を入力することで
自らの性格、脳力を知らしめて、丁度良い答えを探してもらう… など。
何か内向きだが、外向き可能。 AI化、何処までいくのでしょうか?
 こういう現象を見るにつけ、もう少し、生きたくなってきた。

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4446, 屋根裏に誰かいるんですよ
2013年05月19日(日)
   「屋根裏に誰かいるんですよ 
             ―都市伝説の精神病理」春日 武彦著
 数年前になるが、既に亡くなった知人の奥さんが会社の事務所に訪ねてきて
言うに、「誰かが留守に家に入りこみ、困っている」と切り出してきた。それも
会話の中で何気なくである。「ちょっと待ってください。聞き捨てにならない話
で、もう一度、本当に侵入していたのですか」と聞きなおすと、現在も屋根裏に
隠れていると、写真を数枚だし、ここですと言う。
 私の目には見えなかったが、本人には見えるという。「警官に来てもらい見たが、
何も見つからなかった。が、私には隠れているのが分かる。ところで、うちの主人
が生前、そういう話をしてませんでしたか? 貴方にはシックスセンスがあると
聞いてましたが、この現象をどう思いますか?」と真剣な眼差し。
「恐らく貴女は、魔界とか何か違う世界に取りつかれたと考えるしかありません。
そういう話は一度も本人から聞いたこともありません」と答えた。その話を、
その人の共通の知人に話すと、「実は私の家に訪ねてきて、全く同じ話をし写真
を見せてくれたが、私も何も見えなかった。他にも訪ねてまわっている」とか。
 本人は60歳前後で、老女というには、まだ若い。 
   ーアマゾンの内容説明ー
精神科医である著者が、現代社会におけるさまざまな精神病理を、きわめて
冷静に考察したものである。ある日、ひとりの老女が、「自分の部屋に勝手に
人が入ってきて困る」と訴える。その侵入者は、彼女の部屋にある日用品などを
盗んでいったり、ちょっとだけ位置をずらしていったりするという。
しかし、姿は見えない。まるで、「座敷わらし」などの妖怪のしわざとしか
言いようがない不可解な話を、老女は真剣に語る。表題となっているこの症例は、
「幻の同居人」と呼ばれる。このような症例は、多数報告例があるらしい。
患者たちは、脳に器質的な異常が認められるわけではなく、精神的にも問題ない
場合が多い。「妄想の突飛さと当人の穏やかな常識人ぶりとのあいだに乖離が
生じているときには、精神医学はたちどころに歯切れが悪くなってしまう」と
著者は言う。それがこの症例の複雑さと奇妙さとを物語っている。

▼ 当時は、この本の存在を知らなかった。子供達の巣立った家で、当人は深夜
 怯えているのだろうが・・ 想像しただけで、背筋が寒くなる。当人にとって
感じるのだから! 私も一時期、女性の幽霊?を見たり、幽体離脱をしたり、
面白い経験をしたことがあるので、当人が真剣になるのは分かる。
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4813,閑話小題 ー高齢者の三割が認知症とは
2014年05月19日(月)
   * 高齢者の三割が認知症とは
 先日の朝日新聞の社会面に「認知症徘徊 不明届け一万人」の記事があった。
その中で「65歳以上の高齢者のうち462万人が認知症で、軽度認知障害
400万人もいると推計される」とあった。高齢者が人口に占める割合が
23~4%からすると、高齢者が3000万人。その中の862万とすると、
三割が軽度を含めた痴呆症になる。前期と後期高齢者では、二倍以上は違って
くるから、80歳までに4分の1、それを超えると、過半数認知症になる。 
そして徘徊で不明になるのが年に一万人というから、深刻な問題である。
 それからして、長寿を願うのは実は考えもの。独り住まいの高齢者が増加
している中、本人も周囲も深刻な問題である。「健康診断などしないで自然死も
選択の一つ」も、理解出来る。胃瘻で一度、管につながれると、簡単に取り払う
ことが出来ない。生かして拷問しているようでもある。 死ぬも地獄、生き延びる
も地獄。老いて死ぬのも大仕事である。これを書いたためか、自分が認知症
なって呆然と佇んでいる夢をみた。脳は面白いものである。その夢とは、
<店頭で、ハンバーガーとコーヒーを注文するが、商品がなかなか来ない。
それを(どういう訳か中年男)の店員に言うが、何も答えない。ところが後で
入ってきた若い男が目の前のチケットを取って、カウンターに並んでいる。
私が店のシステムの要領を得ないで財布を持って勝手に立っていたようだ。
仕方がないので、店から出て、他のテイクオフの店に行くが、店内の座席は、
二人以上でないと座れないという。どうも自分が認知症で、街を彷徨っている
ことに気づいた>ところで、目がさめる。何か恐ろしい夢だが、認知症とは、
こんなものと自分自身に知らしめる内容である。そうこう考えると、可能な
限り医者に行かないで、自然にまかせることも選択の一つである。いざ、余命
一年、半年と告げられると、その恐怖は、はかり知れないのは父親の姿で知った。
傍らに一年いて、その恐怖感が直に伝わってきた。それも、激痛が死にたくなる
ほど激しくなっていく。死にいくのは、簡単なことではない。そのため認知症
神様が与えた自然の業わいとも言える。マダラボケになるから、本人も、周囲も
地獄になる。 生きているうち、元気なうちである。以下の内容も、その類?

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5908、閑話小題 ~多重人格について
2017年05月19日(金)
 先日みたシネマの「スプリット」が、24の多重人格を持つ精神病者と3人の
被害者の恐怖の物語。 これが、面白い。多重人格には、精神には多数の人格的
な意識が、多重人格者の個人差に関係なく、人格には共通した特徴があるという。
≪ * 多重人格に多くみられる人格とその他の特殊な人格
・基本人格:重大なストレスの体験を発端として、最初に別人格が分離した
後に生じる、多重人格の核となる人格。受身的で控えめな性格の傾向がある。
幼少時から眠っていたり、非活動的な状態になっていることも多い。
基本人格に関しては、出生時からの本来の人格の状態という捉え方もあります。
・主人格:その時々で最も多くの時間、体を支配している人格。DIDの治療を
求める人格はたいてい主人格。典型的な主人格は、不安が強く、良心的であり、
頭痛に悩まされている。
・交代人格:交代人格は、主人格と基本人格以外の人格を指す場合が多い。
あるいは、主人格は交代人格に含まれるという解釈もある。あるいは、人格交代
して体を支配して行動出来る人格を交代人格とする解釈もある。あるいは、機能
や感情反応や生活史がしっかりとあることが交代人格の条件とする解釈もある。
・準(准)主人格:主人格の次に主人格のような役割を果たす人格で、
体を支配する時間や頻度が多い。
・子供人格:多重人格に必ず存在する子供の人格。子供の人格は時間が凍結
されていて、早期の心的外傷体験の記憶や感情を保持する役割を担っている。
甘えられる状況の時や自傷行為の後などに意識上に出現する場合が多い。
・異性人格:肉体の性別と異なる人格を指す。女性の男性人格は保護する役目
を持つことが多い。男性の女性人格は体を支配することが少なく、主に意識
内部で活動する。中性のような性別の人格や性別がない人格の存在もあり、
その場合も分類上は異性人格になる。
・救済人格:良心が具現化したような人格。人格達の状況を全体的に把握して
いて、危険を回避したり、適切に生きていけるように影響を与える。
理性的だが感情の起伏があまり無い。
・記録人格:生活史についておおむね完全な記憶をもっている。
過去の出来事や他の人格の行動についての情報を与えてくれる。記録人格が
複数存在するケースでは、一部の記憶だけを管理している人格もいる。
・統括人格:意識内部ではリーダー格の人格。人格達を統括する立場で、
誰を人格交代させるか決める権限を持っている場合もある。統括人格が複数
存在するケースでは、状況に合わせて別の人格が統括したり、一部の人格
だけを纏めている人格もいる。冷静で厳格な傾向がある
・保安人格:意識内部で、人格システム維持の為の任務を請け負う。
意識内部の領域を守る、問題をおこす人格に対して監視したり行動を抑制
したり活動を停止させる、その他の意識内部の管理など。
・人格断片:人格の断片のような意識で、一つの情動による感情表現や、
決まった行動をする機能を持っている。人格断片は多重人格者に数多く
内在し、融合や分離を繰り返す。
・人外(じんがい)人格:人間以外の生命体を象徴する人格状態全般を指す。
ペットになるような哺乳類の動物が主で、特に猫人格が多い。半人半獣や生物
の形態をなしていないなどの現実には有り得ないものもいる。大体は人間の
言葉を理解し喋ることが出来るが、動物の場合は動物の仕草をしたり鳴き声を
出す時もある。人外人格の多くは、しっかりとした自我を持っていない人格
断片のような存在。
・憑依人格:憑依して人格交代する霊的存在による人格状態。悪魔憑きや聖霊
に満ちているような状態でも、憑依による人格的な存在が意識上に出現したら
憑依人格に分類される。たとえ霊的存在が憑いていたとしても、人格交代
しなければ憑依人格ではない。≫

▼ 上記をよく読むと、「性格分類」そのもの。それぞれの性格として
 現われでている。幼児性そのままを残した性格、優しさを持った救済人格、
傷つくことを異常に恐れる保安人格とか、人様々である。問題は、憑依するか
しないかの問題。職場や、勤め先を転々としていると、今度は、優しさを
前面に出してやろうとか、厳しさを前面にしてやろうとか、その都度、イメージ
を持って自己演出をしてきた。基本人格の上に、交代人格を付け加えてきた。
偽善、偽悪、露悪、露善の顔色である。これが、面白いほど、社会には通る。
詐欺師には、実際に騙すというより、様々な人に成りきっているため、罪の
意識は少ないのだろう。少し誇張しているうちに本当のように、思うように
なってしまったとか。これも多重人格の要素が現われ出てきたということか。