閑話小題 ~やるせな漂う末恐ろしい事件

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  * 気の毒というよりも…
 この男の「新幹線内の三人への殺傷事件。 キーワードは『発達障害』。
行場のない男の必然的な事件。理解してくれたのが祖母だけ。理解不明が父親。
何とも気の毒な事件。生活すること自体が息が出来ない程、苦しいのである。
 誰とも打ち解けることができない持病を持っているが、外見では、それは理解
して貰えない。論理の筋立て不可能となれば、本人にとって、次の瞬間に出あう
全てが敵。そこに異常性欲が絡む。 三食の食事さえ確保が精一杯。ならば監獄
に隔離して貰えば、巡りまわる精神の動揺が収まるならば、その方が良い。
理解してくれるのは祖母。目先の敵は、両親。特に父親。 何で関係ない一般人
を殺傷するのか? それしか思いつかない病気なら、何ともしようがない。 
 彼の書棚にはドストエフスキーの書があった。正に彼そのものの生き方が小説
そのもの。20歳半ばは、精神の根底が大揺れに… それが一歩間違えると、精神
錯乱に…。これを乗越えられるか否かで、将来が決まってくる程の危ない時節。 
 以下は、~ネット検索にあった記事~ なかなか読み応えのある内容だ。 
彼は病んではいたが、狂ってはいなかった!だから、隔離をして欲しかったのだ。
常識的日常に堪えられなかっただけ、息が出来なかった。 だから万歳をした!
『何をぬかすか!』という、彼の冷たい視線(亡霊)が… 背後に感じとれる。
 ―
  記事そのものが、文学的、心理学的 ?… 
≪「罪と罰」(ドストエフスキー)、「楢山節考」(深沢七郎)など文学作品や、
ローマ人の物語」(塩野七生)といった歴史物の本を愛読していた。 事件後、
彼の部屋からは「口語訳聖書 創世記」と題されたノートや、自作の小説らしき
ものを記したメモなども多数見つかっている。その中身は次のようなもの…
◉〈人の世は住みにくい。人の世は住みにくかろうが、人でなしの世はなお住み
 にくかろう。人の世から住みにくさをとりのぞいたのが詩であり、画である。
私の前途は死ぬか、宗教に入るか気狂いになるしかない。
詩人的な実在は罪である。罪とは絶望である。絶望とは分裂である〉
◉ また〈人生においてやり残したこと〉と題されたメモには、
〈1、冬の雪山での自殺←もう春である〉と自殺願望をほのめかしながら、
〈若い子たちとTCG(*トレーディング・カード・ゲーム。専用のカードを
集めて対戦するゲーム)をしたいという気持ちがわきあがってきた 
その為には外出しなければならないだろう〉という記述もある。
◉ 小島容疑者は、社会復帰を目指して、昨年11月から障害者支援施設で働き
 始めたが―。「勤務態度もまじめだったのですが、1カ月もしないうちに
『ホームレスになりたいから辞めたい』と言い出したのです。
『自分はホームレスをやったことがあって、食事を全然取らなかったときの空腹
感が快感になって忘れられない』と。それっきり職場には来なくなった」(同僚)
 ◉ 年末、小島容疑者は4度目の家出をする。
 「『自殺する』と言ってロープを持って家を出て、寝袋で野宿しながら半年
もの間、長野県内を転々としていたようです。生活費は祖母から貰ったキャッシュ
カードで下ろした年金を使っていた。このお金でナイフも購入したようです」
(前出・社会部記者) そして6月9日、小島容疑者は凶行に走った――。 》

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▼ 秋葉原無差別テロの犯人の精神状態に似てないか。祖母の心は、彷徨い
 荒れ狂っているはず。ひたすら、冷たい視線に晒され、それでも愛情を注ぐ
ことで、供に苦しむことが、二人、いや被害者と被害家族への償いになる。
 ところで、刑務所内は、彼の精神的逃げ場とは全く違う世界であることに
気づくに僅かな時間を要しない。それが罪に対する罰になる。精神病棟なら、
少しは救いがあるが。

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6492,閑話小題 ~アメリカの迷走
2018年12月22日(土)
   * 今年も、あと10日足らずですか
 身近に不幸もなく、吾が身も何事もなく無事平安の年で終わりそう。
それが一番の年頃である。このブログも、何とか欠かすことなく。私にとって
少し厳しめ?のスケジュールもこなし、やり残したことも無し。総括は年末に
改めてするが… 今年は、二年半ぶりに?… これが無かったら、今年は
『何に!』になるところ。 やはりライフワークの遂行は必要。
<俺たちに来年はない!>の御年頃の時節。まずは「オリンピックまでは!」。
来年4月に「平成」の年号が終わるのも、一つの節目。「明治は遠くなりにけり」
から「昭和が遠くなりにけり」になる。あと10年もしないうちに、平成生まれが
中年に至る。残ったのは「昭和の良き高度経済成長期の波乗りが出来た充実感」。 
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   * トラちゃん、相変わらず
 :トランプ政権、高官離職率65%で突出 国防長官も辞任:
トランプ米大統領20日マティス国防長官の辞任を発表した。
政権でのホワイトハウス高官の離職率は65%と歴代で突出している。
どうみても泡沫候補がロシアの支援を受けて当選した怒れた老人。
側近の三分の二が辞めていくとは、ダークジョークそのもの。ホワイトハウス
モノのハリウッド映画でも、ここまでのパロディは見当たらない。先般の中間
選挙で、国民がハッキリとノーの選挙結果を出さなかったこと自体が驚き!
アメリカ崩壊の序曲とは、こんなもの? 最も危険なことが、戦争? 
一年前に、ここで、パロドィを書いていた。 政権発足から1年間で、
ホワイトハウスでは大統領を支える側近の3分の1。2年で3分の2が辞任。
異常事態。あと1年で一掃? 何故に側近が次々、止めていくか?が、考え
られないこと。みている分には面白いが、問題は「戦争やむなし!」の思考経路。
直接選挙の欠陥そのものが生み出したパロディが… 悲惨なのは無知無能な国民。
そして、隷属国家。 まあ、大変だ安倍ちゃん! 一つ間違えるとロシア・中国
に売られてしまう重大な危機を孕む。
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2018年01月08日(月)
閑話小題 ~熊さん、八つぁん、珍問答、再び -2 新春談義
   * 新春談義 ‘一触即発の恐ろしさ’
八つぁん: 大家さん、今年も大変な年になりそうな雲行きですね。秋口に
  アメリカ下院選が行われるため、起死回生を狙った朝鮮戦争も考えられる
  雲行き。100万単位の死者も覚悟の上に… 一触即発状態じゃないですか。
大家: 北朝鮮の金様の自爆覚悟の瀬戸際戦略も、これでは、一つ狂うと日韓
  を巻き込んだ破滅に至るよ。 ますます開戦は避けられない雲行きだね。
  一番利益を受けるのはプーチン、トランプ、習主席と、世界中の軍事産業
八つぁん: 日本も非常な危険状態に置かれている。平和ボケした日本人には、
  東北大震災の数倍、数十倍の戦災状態のイメージが出来ないんだよ。
  戦争の経験者も数少なくなった。
大家: 政府は、既に情報コントロールをしているよ。冬季オリンピック
  無事終わらせて、選手と観客の帰国に紛らわせ、滞韓米人を帰国させた上…
  この年末年始にも可能性があったが…。 開戦ともなれば、思いもしない
  国内でのテロ攻撃が考えられ、これまでの日常が一変する。ペットボトル
  と、トイレットペーパーの買置きぐらいはしておかないとね。
熊さん: あっしがトランプなら開戦に踏込むね。老い先も短いことだし。
  あの言動は‘俺並み’じゃないか。オバマの綺麗ごと治世が懐かしいよ。
八つぁん: 何れも陰陽があるからね。でも、トランプには陰の部分が多すぎる。
  クリントン女史に比べると、バカどうしは先が読めないため手ごわいのでは。
熊さん: そうさな~、あっしがドン様だったら、クリントンの方が組み易いか。
大家: 最近、妹が幹部に抜擢されたが、ピンポイント爆撃か、脳卒中で急死を
  した場合の後継者を考えてのこと。この妹がプーチンと情報を共有して知恵
  を借りているとみると、この一連の戦略が解るような。
熊さん: それにしても、韓国の現大統領というのは何じゃい!。国家同士が
  合意し金までとっておいた決め事を反古にするとは。国家の態をなしてない
  じゃないか。「国 敗れて山河あり」というより、「惨禍あり」そのもの。
  気の毒といえば、気の毒の国だよ。
八つぁん: 地勢上のリスクを甘く見ていると、日本も韓国の後追いだよ。
寅さん: 先ずは、改憲さ。 仲たがいした隣家が敷地内を二分し、爆弾と
  鉈を振り上げた、一触即発の中で、平和ボケした腑抜けが、「争い事は
  いけません」と鼻声で声高らかに運動会の準備…。先はしれているよ。
大家さん: 「そのマサカが起こるのが娑婆世界」 日常は表象でしかなく、
  百年、千年に一度のマサカが世界を動かし、変動させる。茹で上がった
  のは、脳も体が動けない。
八つぁん: 準備のしようがない?っていうけど、疎開先として地方のホテル
  に、万一の場合を考えて予約も可能だよ。笑われてもいいんだよ。予約金
  の一万円も入れとけば、ほとぼりが冷めた後、解消すれば戻ってくるさ。
  生まれた時節が太平洋戦の敗戦の半年後、そして、そろそろお別れに近づく
  現在が…戦争前夜? 不思議な廻りあわせ。決まったわけじゃないが。
熊さん: あんたみたいに達観できないよ。まだ、やり残しが山ほどあるし、
  食べるものから節約してきた小金がある。俺のダチ公は、その時々に面白
  おかしく使ってスッカラカンさ。こうなると、奴の方が得をしたのさ。
 「カネを持っちゃ、あの世に行けないし、楽しんだコトを持っていくんだ」
  と薄笑いをしていたが、その通りじゃないか。
寅さん: 「あのダチ公」って、俺のことじゃないか。 実は親父から、
  死際に教訓として教えて貰っていたんだ。だから、熊さんの慌てようが… 
  別に快楽主義じゃないよ。「良く働き、学び、遊ベ」の‘良いバランス’と、
  常に大波の到来を予測し、心の行蔵に「楽しんだ充実感」を貯め込んで
  いただけだよ。それを知らないお前さんの自業自得さ。
八つぁん: それって、親父じゃなくて私が御前さんに教えたことだよ。
寅さん: あんたの代わりに、私が代弁してやったのさ。御蔭で良かったよ。
大家さん: でもね、私のようなノンビリして、ボ~ッとした人生も、悪く
  ないよ。行蔵の中味は少ないが、代々引き継いできた「蔵」とお宝は、
  それはそれで、自己満足が出来るのさ。引継ぎランナーは、それなりに。
寅さん: まず、比較しないことだね。ところで私が話に参加したと同時に、
  何か、甘ったるい内向きな内容になったね。
熊さん:〈大家さんと俺様〉対、〈八つぁんと寅さん〉になってきたね。
  でも、不安だろう、御前さんのような生き方では。
寅さん: 「死んで三日もすれば300年前に死んだと同じ!」って、他からも
  教えて貰ったからさ。 そしてコツは、「他人さまと、比較しないこと。
  同化しないこと。独善でも、独悪でも良し、独りだけの世界を持つこと」
大家さん: 寅さんも、良いことをいうじゃないか。
八つぁん: あの二人の掛合いの根本が、この対話の根にあるんだよ。
  どうにもならない二人の、根本が。寅さん、熊さん以下が、核弾頭の
  ボタンを握ってしまったのが、大問題なのさ。
熊さん: あの二人と比較しないでよ。あんまりだよ。でも、現実だもんね。
大家さん: 第二次世界大戦を挟んで、スターリン毛沢東ヒトラーなどに
  権力を与えたために、数千万、いや一億以上の死者を出していまった。
  何か、プーチン、習主席を加えた4人の顔ぶれが悪すぎですよ。
八つぁん: これからして、百万、二百万の犠牲者も、あながち多過ぎで
  躊躇することでもないように思える。 権力を持つと、猿は狂うのよ
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6139,閑話小題 ~今年の正月は
2018年01月03日(水)
閑話小題 ~今年の正月は
  番外篇;
熊さん:年末年始のTV特集で、政治経済向きモノがいやに少なかったね。
寅さん:不安を掻立てないよう国からの御達しがあったのでは? 社会情勢、
  世界経済を取上げれば、第二次朝鮮戦争の可能性云々に行きつくからね。 
八つぁん:それだけ、状況は追い詰められているんだよ。としても、黙って
  過ごせない問題である。今日明日にも再び、ミサイルか、核実験をする
  可能性が大。とにかく、日中韓米と、ロシア首脳の顔ぶれが悪すぎるよ。
  私など、元旦に帰省した次男に、『危ないと思ったら、三人で着の身着の
  ままに、ここに帰ってきなさい』と、真剣に勧めたよ。
大家:「そんなことあるわけない」という空気が、まだまだある。
  北朝鮮の漂流漁船の数が異常に増えている。異常太りの金様の脳卒中待ち
  のところもあるようだが。一とき、痛風を思わせぶりの脚をひいていたが。
  あれじゃ怖くて減量などの進言を誰も言えないよ。
熊さん:でも、数が月内に攻撃をしないと、もう手遅れになるから、日米韓は、
  迷うよ。中国も、他山の石・騒ぎじゃなくなってきたよ。
大家:開戦ともなれば最も被害を受けるのは韓国と日本。手始めの脅しで、
  東京湾沖に一発、ミサイルを打ち込めば、日本中が震えあがるよ。勿論、
  アメリカと密約の上で… 動転させて不良在庫?の処分品の押しこみさ。
寅さん:何か物騒な話だが、有得ない話じゃないから… でも開戦ともなれば数百万
  の死者が出るというじゃないか。首都圏に核ミサイルが… など、考え
  られないよ。でも、現実は現実、直視しておかないと。
大家:何せトランプは「アメリカファースト」言い換えれば「白人ファースト」
  を標榜して大統領になっただよ。黄色の百万、二百万が如何なっても、
  いいんだよ。アメリカ、オーストラリアで、現地民を数百万?を虐殺した
  白人を先祖に持つ国。あそこまで、悪し様に口撃をされれば、虐殺も
  したくなるよ。既存武器の入替え時でもあるし。
八つぁん:あのボロ漁船で日本海の航海も限界がある、せいぜい数万人。
  計画案は出来ているのだろうが。日本には離島が数知れずある。
熊さん:故・青島都知事勝新が言ったというジョーク、「嫌な都政に
  なりやしたね~」を、今度は、女パンダの口上にならなければね!
 「‘どせい’ばいい」じゃなくて…」 <オチが悪い? 失礼しました>

・・・・・・
5760,つれづれに哲学 ~言葉も行為である
2016年12月22日(木)
   * 言葉も行為である
 飽きもせず毎日、これを書き続けてはや16年近く、テーマは5760になった。
この一番良いのはHP内検索が出来ること。PC教室の先生との共同作業の賜物。
 何か書こうと…例えばケニアとか、イスラエルをテーマを思い立った時に、
HP内検索をすると過去文が羅列して出てくる。これに外部検索をかければ、
軽い文章の筋道がみえてくる。毎日、16年分の同月同日分を読み返すが、一度、
分類すると、後は忘却の彼方に。しかし思いついたキーワードを内部検索に入力
すると瞬時出てくる。 
 この随想日記は雑記帳の範囲だが、前日、大筋を書いた文章を早朝、誰かを
想定し時間をかけ魂を入れ書き直す。想定する相手は、数年先に読返す私自身
と、親しい友人。喫茶店かスナックで「こんなニュースがあるけど」「まあ、
驚いた」「ある本に、こんなことが書いてあるよ」など、思いつくまま語り
かけるように書いている。これは、ブログで「直接語りかける行為」をして
いるような感覚に、情念を入れ語りかける行為になるということ? 
それとも、本を読みこんでない人には、単に言語の羅列だろう? 
確かなことは、テーマを探し、材料を集めて、画面のメモ欄で編集する行為を
しているため、立派な行為と言える。その辺りをネット検索をすると…哲学者・
オースティンが、言語行為論をテーマに論じていた。 その論旨とは…
≪ 発語行為とは、オースティンの用語。発語内行為とも。
 言語行為論とは、言葉を発すること(談話とも言う)が 一つの行為であること
に注目した研究である。 発話内行為とは、言葉を発することそれ自体がある種
の行為を行なっている事態を指している。 たとえば、結婚式の誓いの場における
`I do.'は、 約束という行為を行なっている。また、船の進水式のさいに
「わたしはこの船をクイーン・メアリーと命名する」と言うことは、命名という
行為を行っているのであり、真偽判断のできる命題を述べているわけではない。≫
≪ 言語行為とは発話内行為と比べるとわかりにくいが、 発話によって結果的に
 達成される行為のことを言う。 (によって)+(発話)という意味である。
たとえば「言葉は暴力だ」という表現があるが、発言によって人を傷つけたり
泣かせたりするのは、発語媒介行為である。その他の発話媒介行為としては、
説得や激励といった行為や、また命令や依頼によって人に何かをさせるという
ものもある。 ≫
≪挨拶、謝罪、何かを描写すること、質問に答える、質問したり命令すること、
 約束することなどが、典型的な「言語行為」ないし「発語内行為」の例である。
・「注意しろ、地面が滑り易くなっている」-他人に注意する警告する言語行為
・「夕食に間に合うよう全力を尽くすよ」-帰宅時間を約束する言語行為
・「紳士淑女のみなさん、ご静粛に」- 聴衆を静かにさせようとする言語行為
・「あそこの建物で、私と競争しませんか?」- 挑戦する言語行為  …≫
 ――
▼ このブログを公開して16年、多くの人を傷つけていた。情念を入れて
 いることもあるが、文章に気持ちがそのまま露出する。前日、日野正平が
野際陽子に宣った「中学校の頃、よく○○でお世話になりました!」も、
「言葉も行為」であるが、その意味を思考がる上で参考になる。人は、誰もが
<内幕情報屋>の要素を持っている。内幕情報屋とは、リースマンが、1960年に
発表した『孤独な群衆』で、<欧米の都市型人間には「伝統志向型・内面指向型
・他人指向型」があり、都市化が特に孤独な群衆を作りあげる。その中で、他者
の内幕情報に異常に関心を持つ>という論はあまりにも有名。内幕情報は営業系
人間の相手の媚としてのエサにとってつけ。で、「ああいう個性」が出来上がる。
しかし、内幕情報こそ、情念が絡まった妄想として独り歩きしていく。
それが現実世界と思いこみ、その虚構の牢獄で生きる人たちを世間様という。
半径500mを主に生きる人たちである。その枠を超えて生きる人を「大変な人」
と揶揄するしかない。そのミニチュア世界で変わってない人こそが「大変な人」。
例えれば、ニューヨークの中国街から出たがらない8割の人たちにとって、外に
出入りする人たちを変な人としか思えないが、ニューヨーカーからしたら…
どっちも、中国人でしかない。問題は、そのことを知っているかどうか?
閑静な世界で、波風を立てずヒッソリ生きるのも!どのみち、直ぐに死ぬ。
  ところで、沈黙も行為であるが… 五円玉の穴? それとも… 外側の?
・・・・・
4663, 2050年の世界 ー22
2013年12月22日(日)
 * 女性の職場進出と機会均質 
        「2050年の世界 ー英『エコノミスト』誌は予測するー」            
 女性の職場進出は結婚率を低下させる上に、離婚率も高める。今や婚外子
割合が欧米では3~5割に至っている。そこに貧困が生まれる要素が大きくなる。
職場進出にはメリットと、デメリットが生じる。
  第三章のまとめ  ー経済成長がもたらす女性の機会
《 法の下の平等、教育経済成長がもたらす女性の機会の均等、家族計画、
 労働市場への自由な参入など、先進国における女性の地位は過去四十年で
著しく上昇した。それにともなって、女性は、キャリアのめどをつけて結婚出産
をするようになり、出生率は低下、かってのような大家族は過去のものになった。
一方で、アフガニスタンなどイスラム圏で宗教的な制約の強い国々では、
女性の選挙権すらまだない国も多く、その解消にはより時間がかかると思われる。
・ブラジル、ロシア、インド、中国のいわゆるBRICs新興国では、すでに教育の
 平等は制度として確立されており、それら知識層の女性たちが、経済の急成長
 から、今後、広く様々な分野で労働力として参入、経済成長をさらに促進する。
・富裕国でも少子化により、労働人口の減少が問題となり、技能と専門知識を
 必要}する職業では特に深刻化するため、女性たちはより多くの雇用機会を
 与えられ、より良い仕事に就けるようになるだろう。ただし、女性の早期退職
 慣行が段階的に廃止され、年金の支給開始年齢が男女を問わず
 引き上げられれば、女性は高齢まで働く必要に迫られる。
・先進国では、高齢化による介護の問題が、女性の職場進出に影を投げかける。
 出生率の回復を始めた一部の先進国では、育児と介護と労働のバランスを男女
 間、社会、企業でどうとっていくかが議論が行なわれ、様々な政策がとられる。
・製造業セクターの縮小と、サービス業の増大は、世界的傾向となる。
 サービス業は女性にとっては相性がよいが、しかし、雇用は非正規雇用
 有期雇用で不安定である。
・一九七〇年以降、OECD加盟国では結婚率がほぼ半減し、離婚率がほぼ倍増した。
 婚外子の割合は約三割から五割もある。未来においては、そうした傾向がさらに
 加速し、片親の女性は、育児と職業の負担のバランスにより苦闘することになる》
▼ 欧米の現在の社会現象が世界規模に広がり、女性の職場進出も後追いで多くなる。
二次産業から三次産業に重心が移動していく環境は、女性にとって雇用機会が増加。
一強多弱の傾向が、より強くなる近未来では、大部分の弱者は夫婦で家計を維持を
するしかないが、子供は一人しか持てなくなる。それなら現在の中国、日本と同じ。
それ以外の後進国が、後追いをしていく。家庭のあり方も、結婚という形が大きく
変化。一生の間に、複数回の結婚をする方が多くなるだろう。夫婦が頼りあうこと
より、個々が自立した共同生活といった家族になっていく。核家族から核個人家族、
各個人家族になっていく。これは情報機器がもたらす大きな変化。それぞれの
家庭空間より、個々の情報空間に関心が移行した結果生じる。楽しそうではない
情報社会の未来は、家族のあり方を根本から変えている。