閑話小題 ~北越と第四銀行の統合 -2
* 生々しいドラマの始まり!
地方経済と地銀の衰退、特に中越地区は深刻な経済状況。今後も下げ止まらない
のは厳然たる事実。その上にネット社会の本格的到来。何もかもが検索で…
社会が一変してしまった。当然、事業環境も一変。 私も8年前に決断せざるを
得なかったため実感で衰退状況が理解できる 地銀関係者の「大丈夫かい!」
の指先は今度は誰に向かって? 先日書いた「一匹だけ生き残った山椒魚」。
何かしら、何処ぞの地銀とそっくり! あとは元第二地銀?
地元不況は原発操業中止と、第二原因は人口減少!
~『地方経済の将来』で検索すると…
≪2030年から2035年にかけて、すべての都道府県で総人口が減少し、
2045年には秋田県の2人に1人は65歳以上の高齢者になる… 。
国立社会保障・人口問題研究所がこの3月に発表した地域ごとの人口予測は衝撃的。
2015年時点の人口を100としたときに、2045年の人口がどのくらいに減少するかを
みると、もっとも減少する秋田県は約4割減少し、現在102万人の秋田県の総人口
は60万人になる。また、東北地方の高齢化の進行度合いは深刻で、65歳人口の割合
の高い上位5県はすべて東北地方が占める。市区町村別にみると、総人口が5000人
未満になる市区町村が全体の4分の1以上を占めることも予想されている。≫
~新潟県でみると…
≪新潟県は169万人と15年比26%減少する見通しだ。15年に比べて県内30市町村
すべてで人口が減少、全国で14番目に多かった。65歳以上の高齢者が占める
割合が、45年に40.9%と15年比で11ポイント上がる一方、14歳以下の年少人口の
割合は10%と2ポイント下がる。≫
―
▼ 私の兄姉の甥姪が10名いるが、9名が首都圏在住。何やら心細い状況。
その隙間に、中国、韓国人が埋めてしまう図式は避けられない。その中で、
当然、地銀の存在意義が根本から問われることになる。行員の作業の大部分が
AIに換わることになる。飛行機の座席予約も自宅で済まし、入国審査もセルフ
審査に取って替わるとは、驚き。銀行の窓口作業の自動化も尚も当然である。
柏崎で家内の実家を引継いだ義弟が曰く、『大手が売上減のカバーのため、
自分たちの得意分野の隙間に平気で入りこみ根こそぎ取っていき厳しさが増す
ばかり…』と。結局は都会の会社の下請け作業を中高年を主とした地元請負に
活路を見出すしかないと、何かしら心寂しい話。大蔵省の末端窓口の立場も、
潮流に逆らえず。彼らの仲間内の絆が異常に強いとか。 それがプラスに
生きれば良いが、孤立に弱いのが組織人の弱点。首輪を嵌め紐をつけた
ままの姿は。今さら夜警や、駐車場の管理人、事務雑用は、プライドが… 。
~つづく
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6178,閑話小題 ~ソウルダスト
2018年02月11日(日)
『ソウルダスト―意識という魅惑の幻想 』
* 意識って、そもそも何か?
ニコラス・ハンフリー (著),
我々は毎日、意識を失う。寝るからだ。といって、寝る態勢を整えられるが、
自分の意思で寝ることは出来ない。目を覚ます時は、誰かに頼むか、目覚まし
時計か、習慣の力を借りる。その意識を自分だと思っているが…何だろうこれは。
毎日、ここで一文章を7時に完成し、アップし提示している。それを成している
のが意識であり、意思である。過去の同月同日の文章を読返すたびに、その時の、
意識を省りみることになり、不思議な感覚になる。その意識とは何か? そこで
図書館を回遊して、「意識は脳内のマジックショー」の副題に魅かれ借りてきた。
結論から言うと、<意識とは、ミステリアスなマジックショーで、
『万人が心底で自らを特別の存在』と思い、自作自演を演じる存在ということ。
マジックこそが意識の要である発見を公表した> 書だと。とすると この幻想
を自他に自作自演するのが、人生ということになる。 他人の中に、それを
見出しても、自分のそれは、見出すことは難しいから娑婆は面白いのである。
その露出が、このブログそのもの。 露出狂?だから出来ること? ったく!
自意識過剰も、見方を変えれば、それはそれで良し。但し、不快感を持たれない
範囲で。今度、雑談で、『あなた、自分を特別な存在と思ってるでしょう』と…
聞いてみたら…
Amazon内容紹介
―〈意識〉は脳内のマジックショーにすぎない―
それはいったいなぜ発生し、生物学的にはどのような役割を果たしているのか?
意識研究の最先端を切り拓く大胆な仮説を提唱する、理論心理学者ハンフリーの
集大成! 著者は本書で驚くべき新理論を提示する。
意識は私たちが頭の中で自ら上演するミステリアスなマジックショーにほか
ならないというのだ。この自作自演のショーが世界を輝かせ、自分は特別で
超越的な存在だと私たちに思わせてくれる。こうして意識はスピリチュアリティ
への道をつけ、そのおかげで私たち人間は、ハンフリーが「魂のニッチ」と呼ぶ
場所に暮らす恩恵を受けることができると同時に、死への不安も抱くことになる。
隙のない主張を展開し、知的好奇心と読書の喜びをかき立てながら、深遠な
難問に次々と答えを出していく。そして、誰もが頭を悩ます疑問、すなわち、
「いかに生きるべきか」「いかに死の恐怖に立ち向かうか」という課題に、
意識の問題が直結していることを明らかにする。
神経科学や進化理論を基盤に、哲学や文学の豊富な知見を織り交ぜて書かれた
本書は、意識の正体についての独創的な理論を提唱すると同時に人間の生と魂を
讃えるリチャード・ドーキンスやダニエル・デネット、マット・リドレーら著名
な科学者たちからも支持を得る〈知の軽業師〉ハンフリーの刺激的論考。
――
【本書への賛辞】
理論心理学者のハンフリーは絶好調だ。シェリーやキーツなどのロマンティック
な詩情と、シャーロック・ホームズばりの鋭利な知性を持ち合わせた彼は、その
明敏な頭脳をもって、科学の一大難問「意識の進化的な起源」に切り込んでいく。
そしてこの解決不可能とされる問題に、これまでで最も優れた答えを出したのだ。
――V.S.ラマチャンドラン(『脳のなかの幽霊』著者)
科学者が自然現象の解明を試みると、マジックのようなミステリアスな面を見落
としていると非難されることもある。だが、この詩的な驚異の一冊で、ハンフリー
は正反対のことをやってのけた。彼は脳を探究するうちに、マジックこそが
意識の要であることを発見したのだ。
――マット・リドレー(『やわらかな遺伝子』著者)
―
▼ 当日分を含め18年分の幾つかのマジックショーと毎日、再会している。
これが面白いため同月同日が再読する動機になる。書上げた瞬間、安堵もあり、
内容そのものを客観視出来ない。そこで、その日の内に、再チェックをするが、
まず、誤字と、稚拙な文章に、赤面し修正する。それでも、数年後に再読すると、
全く違う切口の視線の自分を見つけ出す。意識は絶え間なく変わっていく。
読返すたびに、第三者の違った視線(=意識)を、道標として見出している。
書き残すことは、意識の刻印になる。
マジックで『自分は特別で超越的な存在』だと誰もが心の奥に思っている。
問題は、万人が持っていることが理解できないこと。魂の居場所(ニッチ)は、
実は自分が特別の存在と思える場所や心の内、例えば両親の面影や想い出とか、
小中学校の同級会での歓談の中や、人生の節目の決断をした心の刻印にある。
毎朝、17年分の、マジックショーを省みれる幸せも悪くない。マジックショー
といえば、大家、八、熊、寅の対話も、ショーに相応しい面々?
特別の存在ですか、特別の! そうだろう、『存在の不思議』を考えれば!
マジックでも何でもない、元もと特別の存在だから… 純粋の意識こそ大元。
で、何時ものように、文脈が丁度よく続いていく。
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4349, 雑談ネタ、酒の肴ネタ ー15
2013年02月11日(月)
* 床の間は、本来、仏の座る場所だった
日本家屋の様式を取り入れている家には大抵、床の間が存在する。
そこには掛け軸、生け花、木彫りの熊などが飾ってあるものだ。床の間は室町
時代の書院造りに由来する。書院造りとは禅の思想にもとついて設計された
建築様式であり、書院とは幽玄を悟るための部屋とされる。床の間は書院の
中にあって仏を祀る場所、つまり仏が座る場所であった。そのため床の間は
部屋の中でもっとも上等な場所とされる。人間が座る場所よりも一段高く設置
されたり、板張りの床が普通であった時代でも床の間だけは畳を敷いたりした。
宴会の席などでいう上座は床の間の前に設けられるが、これは仏に近い場所が
上座にあたるという昔の慣習の名残である。もともとは仏を祀る場所であった
床の間だが、時代とともに形式が省略されていく。仏像は仏画となり、また
すぐれた僧侶の筆跡や経の一部となった。そしてしだいに美術品が飾られる
場所となったのである。このように床の間は聖なる場所であるから、けっして
テレビを置いたり、物置にしてはならない。仏壇の横には床の間があるのは、
そこに仏様が座るためと、今になって気づいた次第。
* どこまでが宇宙か
どこからが宇宙か、その前に何時から宇宙が始まったか?という問題が、
これまで世界中の昔より科学者を悩ませてきた。 天体観測の進歩で、星が
遠くに離れていくのが解り、それでは、逆に時間を遡って、その始まりを計算
した結果、137億年前にラグビーボウル大の素粒子が爆発したビッグバン説が、
現在知られているところ。しかし、観測結果から、宇宙全体のエネルギーの
内訳は星や銀河、それを形作るすべての元素のエネルギーは、宇宙全体の
4・4%しかないことがわかった。それでは何か? 実は23%の暗黒物質と、
約73%の暗黒物質を占めていたことである。膨張している先の宇宙の物質が
希薄化している筈だが、それが同じということは、他の宇宙から、
そのエネルギーが、流れ込んでいるのではという仮説が出てきた。この宇宙の
他に、10の50乗分の宇宙があるかもしれないという。 ところで、一般
でいう宇宙は、どこから設定するというのか。1967年の『宇宙条約』でも
明確にされてない。地球の空気が無くなる辺りとか、宇宙船が燃え尽きない
90~110キロ辺りとか、議論がされている。アメリカは、その辺に対して
消極的に。上空の領有権の問題が絡んで宇宙船を自由に飛ばせないからだ。
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5811,下降感覚の仏教と、上昇感覚の仏教
2017年02月11日(土)
ー生きる事はおもしろいー五木寛之著
* 下降感覚に身をまかせ
上昇感覚が最も現れ出ているのが日蓮宗の法華経。太鼓を叩いて、
「何妙法連華経」と連呼すれば元気が出てくる。40歳後半から年々、老いを
感じきたが、これだけは自然の摂理、従うしかない。 その時に、上昇か、
下降感覚のどちらが、その人の理にあっているか…
日本に、浄土宗、浄土真宗が多いのは、四季の差がハッキリしている気候に
合わせ生きるしかない自然条件の摂理のため。下り坂最高と諦念しても、
凡夫の自分を慈しみながら最期は消える運命。 ~その辺りから(p115)
≪ 仏教思想の中にも上昇感覚と下降感覚との二つの対照的な傾向がある。
・上昇感覚の仏教とは
悟りを求める仏教がある。
即身成仏をめざす仏教がある。
立正安国をとなえる仏教がある。
天地自然との合一を願う仏教がある。
六道輪廻からの離脱をうたう仏教がある。
それぞれに修行をつづけ、人格の向上と真理への飛躍をめざす仏教だ。
これらの正統的仏教は、いわば上昇感覚の世界だろう。みずからを
高めていく仏教だからである。
・これに対して、下降感覚によって成り立つ仏教をあげれば、浄土宗、
浄土真宗だろう。浄土宗は、法然を宗祖とする。浄土真宗は、親鸞である。
この両者は、ともに念仏による救いをめざす仏教だ。その前提が末世である
前提だ。…(略) 最低、最悪の時代が「いま」である、という自覚は、
まさに下降感覚そのものでないか。…(略)
その最悪の「われ」をみちびいてくれる唯一の道がある。それが阿弥陀仏
と仏を信じて、その名を呼ぶことだ。それが念仏である。念仏を唱える前に、
この時代は末世と確認する。そこに生きる自分を、最悪の凡夫として認める。
そこから出発するということは、人間存在の最底辺に下降していくことに
他ならない。…(略)
光を求めるために、頭上をあおぐのではなく、うつむいて自己の内面を
凝視する。悪の自覚から出発するということは、まさしく人間存在の底辺
への下降にほかならない。≫
――
▼ 『南無阿弥陀仏』とは、南無(頼む)、阿弥陀様! と自然に身を委ねる。
そうとしかならないなら、初めから自然の法則に従えばよい。大乗仏教の
教えである。オートバイで目的地に向かうより、仏様仕立てのバスに乗り、
念仏を唱えて生きていく生き方。 私の体質は、上昇感覚が強いためか、
オートバイで独りで向かう方が、私らしい… それも死ぬ瞬間、プッツン。
老いてこそ知ることがあるが、基本として下降感覚に支配される。それに
抵抗するか、自然に身を任せるか。たそがれ時の宴も、それはそれは良い。
スポーツジムで、外観から観察すると、生きている限り上昇感覚は必要と
思うが。 80歳半で亡くなった従兄の葬式に参列していた、やはり80歳の
従兄弟が典型的な下降と、上昇感覚の持ち主だったが、生き様が、そのまま
現れ出ていた。恵まれた人生には上昇感覚があり、愚痴・悪口の多弁の人
には、恵まれてない人生がみられる。この人をみて、無知からくる不幸は、
重罪と思うが、合せ鏡か!人にもよるか… 同じ空の下、泣いて笑えばいい。
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4716,「余命3カ月」のウソ ー1
2014年02月11日(火)
ー「余命3カ月」のウソー近藤 誠 (著)
ーアマゾン・内容紹介ー
☆「進行性胃がんで、余命3カ月です。今すぐ手術を」医者にこう言われたら、
あなたなら、どうしますか? 本書を読めば、余命宣告のカラクリと、
がん治療の真実がわかること間違いなし! 医者のすすめる「がん治療」で、
あなたの余命が削られないように、話題沸騰の近藤誠医師が余命宣告の
ウソにメスを入れた1冊です。
☆ 歩いて通院できるほど体力のある人間が、ある日突然「余命3カ月」
と診断され、手術や抗がん剤治療の挙句、本当にあっけなく死んでしまう
―このような悲劇を身の周りでも見聞きされていないだろうか。
実は、余命宣告の多くはいいかげんである。治療が命綱の医者にとって、
余命は短く言うほど「うまみ」が増すのだ。余命を告知される病気は、
圧倒的に「がん」が多い。がんの本質に迫り、余命宣告のウソを
暴くことで、患者本位の治療を提言する。
ーアマゾンのカスタマー・レビューよりー
・ガンには「本物のがん」と「がんもどき」の二種類あり、本物のがんの殆どは
治療では治らならない(見つかるころには転移してる)。治るのは「がんもどき」
の方だが、それはほっておいても問題のなかったもの。つまり、がん治療はいずれ
の場合にも無意味なものであり、むしろ副作用や感染症や合併症などのリスクが
あるぶん有害であるというのがこの本の根幹に流れる主張です。無駄にあがいて
苦しむより残りの人生をいかに楽しむかというのは価値観の一つとしてありだと
思います。私は共感しませんが。
・例えば、固形がんにたいして抗がん剤が延命に役立つと証明する臨床データ
はないなど、全体的に引用や紹介されている情報は偏っていて、都合のいいもの
だけを持ってきている印象はぬぐえません。がん治療なんてまだまだ未知の分野
で様々な主張があると思いますが、それについては全く触れられてない。
でも結局何が正しいかなんて私のような素人には分からない。私はこの本読む
まで何もしないという選択肢があることを考えもしませんでした。自分や身内が
ガン宣告され、今後の選択肢を模索してる人にとってこの本は選択肢を一つ
広げるヒントになる。この通りにするかどうかはおいて置いて。
▼ この数年来『どうせ死ぬなら「がん」がいい』(中村仁一・近藤誠対談)
『大往生したけりゃ医療とかかわるな』(中村仁一)
『末期がん、その不安と怖れがなくなる日』(樋野興夫)など、怖しい本を
敢て、取り上げてきた。それに加え、この本である。書店では見かけていたが、
図書館にいつの間にか並んでいたので借りてきたが、これも、早速買った。
その時になった時に、慌てないための予習である。これらの本などに影響され、
4年前から、20年続けてきた年一回の,一日人間ドックを中止にした。
上記のとおり「どのみち助かるのは助かる!助からないのは助からない!」
と、判断した。 が、もう一つは平均看護期間が男9年と知ったこともある。
男は平均70歳で介護が必要になり、79歳で亡くなる。 介護で9年間を
薬つけで生きるより、余命数ヶ月で死ぬのも悪くない。平均からみて、元気で
いられるのは、あと2年?だが、実感が無いのは何故? 老人性鬱症状が日々
強くなり、他人の粗探しで人相まで年々歪んでいくのが老人。
気持ちは、50歳前半! 実際のところ、そのギャップが大きい!
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5081,悪夢の21世紀 ー2
2015年02月11日(水)
『月刊「新潮45」12号』ー悪夢の21世紀ー
グローバル化は、白人優位の欧米文化の普遍化を意味するが、100年前に、
文明史家のシュペングラーが、その限界を指摘していた。現在は、それが表
だって本格的混迷期に入った状況である。イスラム教徒には、狂気を持った
独裁者が必要で、民主主義は似つかわしくない。
* 「ニヒリズムに落ち込む世界」 ~� 佐伯啓思著
( 5 ) 今では世界中、問題だらけ。一方、日本は、外国人から不思議がられる
ほどのお祭り騒ぎも見られるが、少なくとも世界が置かれている状況を見ると、
仮装ごっこなどをやって嬉しがっている場合ではない。
新聞ジャーナリズムも政治家も、現在の世界で生じている相当に深刻で、
ある意味では破滅的な事態に、眼が飛び出さんばかりの好奇心と実証的厳密さ
を持って対応してしかるべき。我々の能天気な日常風景とは別に、日本を
取り巻く状況は実に深刻化しつつあり、我々の日常を組み立てている目に
見えない骨組みがグラグラ揺らぎだしているように思える。
(6) 100年前に第一次大戦勃発。3、4ヶ月で終わるかとの期待を裏切り、
4年半続いた。終戦後に世界が一変。欧州が疲弊し、アメリカとソ連が台頭。
歴史を積み重ねてきた欧州に代わり、歴史を破壊する実験国家のアメリカと
ソ連が、世界を動かし始めた。文明史家シュペングラーの「西洋世界の没落」
(1918年)によれば、『欧州は、優れてダイナミックな想像力をもった「文化」
によって科学を生み出し、産業を生み出し、経済を発展させ、優れた経済制度
を生み出した。しかし、それが成功し、普遍化すると共に、世界に伝播する
<文明> となり、欧州から離れていった。 この近代文明は、それを生み
出したヨーロッパ文化から切り離されて、形式化し、極めて技術的なもの
となり、味気もなく、内容の浅いものとなった。』
▼ まだ東北大震災ショックから立ち直れない日本。この二人の斬首の画像は、
寝ぼけ眼の日本に大きなショックを与えた。アメリカは、世界基軸通貨の
ドルを、リーマンショック前後から、三倍に増加したが、殆どドル安には
ならなかった。三割ではなく、三倍も増やしたの係わらずである。
そして、致命的大打撃を受けた金融機関に流し込んで、その窮地を救った。
しかし、欧州も日本も、その手立てを持たない。損害を被るのは弱者の構図。