今さら経済の話題でもないが、NHKスペシャル
『マネー・ワールド資本主義の未来』の三回シリーズの録画をみた。
 今世紀に入ってから世界の政治・経済の異常さは、ただならぬものがある。 
 冷戦の終結、1995年のウィンドウズ95の発売、スマートフォンの普及と、
 電子機器の飛躍的進化で、現実社会の上を覆うような別世界が出来上がり、
 フラットになってしまった。その結果、国家、民族、宗教の垣根が低くなり、
 一部の人たちの総取り傾向が、中間層の没落を招いている。それが、マネー
 ・ワールドを変え、人々の生活を激変させている。
  2500年前のギリシャの社会構造が、「3%のトップ、30パーセントの中間層、
 67%の隷属層」。それが、現在でも、言葉を変えて、そのまま続いている。
 3%に従い、社会を主導してきた30%が、ネットや、電子機器の進化で、いま
 まさに隷属層に落ちようとしている。それがマネー世界で端的に表れてきた。 
  何ともシリアスな現象だが、情報化社会の功罪そのものである。
   〜NHKのHPの番組紹介より
◇ 第一回、マネー・ワールド<資本主義の未来(1)世界の成長は続くのか>
≪ 米大統領選挙を左右する大富豪とホームレスの「巨大格差」。
 2500億円の詐欺事件の首謀者が語る「大企業の不正」の内幕…。
 世界中で相次ぐ“お金”をめぐる大異変に、爆笑問題の二人が分かりやすく
 切り込む! いま「マイナス金利」「モノを買わない若者」など、日本でも
 異変が。それは250年続いてきた経済成長の終わりではないか?今後も世界
 は成長を続けられるのか?資本主義のスケールで現代を読み解く新シリーズ。≫
◇ 第二回、マネー・ワールド (2)国家VS.超巨大企業
≪ 私たちの暮らしやお金、格差問題まで、すべてに関わる資本主義。
 シリーズ2回目は、経済を誰がコントロールすればいいのかを考える。
 国境を越えてグローバルに活動する巨大企業が次々と誕生。なかにはビジネス
 に支障が出たとして国家を訴える裁判が多発。財政に深刻な影響の出た国まで
 現れている。国家が企業をコントロールしてきた資本主義。それが今、企業が
 国家を飲み込む事態が起きている。この先に一体何があるのか、考える。≫
◇ 第三回 マネー・ワールド 第3週〜巨大格差のその先に
≪ 近代資本主義250年の歴史の中で、現在は格差が最も広がっていると言われる。
 巨大格差の先には何が待っているか。元米国労働長官のロバート・ライシュ氏や、
“世界一貧しい大統領”と呼ばれたホセ・ムヒカ氏ら知の巨人たちに話を聞く。
 また、自らへの増税を求める米国の富裕層グループの活動や、経営者の報酬を
 10分の1に削って従業員の最低賃金を7万ドルにした企業の社会実験などを通じて、
 格差是正の可能性を探る。≫
▼ まさか事業整理に至るとは、その時に至るまで思ってもいなかった。
 アッという間である。情報化による社会の変化に対応できなかった結果である。
第三回の<巨大格差問題>の特集がシリアス。これは後で取り上げる。現実の
生活で、セブンイレブンで弁当を買い、トヨタの自動車に乗り、ユニクロ
ジャケットとズボンを着て、マイクロ・ソフトのウィンドウズを使い、iPad
iMacのパソコンを使い日々を過ごす。それぞれが巨大企業の製品である。
更にAIとロボットが、中間層の仕事を奪う事態が進むことになる。 〜続く

・・・・・・
5340,もし上野さんが美人だったら? 〜身の下相談
2015年10月28日(水)
               〜社会学者の身の下相談
  * もし上野さんが美人だったら?
         ー身の下相談にお答えしますー 上野千鶴子 
「私は美人故に読書量が少なかった。そうでない貴女は読書量が多く、知名な
学者になっておられる。その私は、どうしたら、その深みに到達できるのか?」
という辛らつな質問。 何かやらせ?のようだが、それはないという。
  ● 質問: もし上野さんが美人だったら? 相談者主婦60歳
≪ 60歳の主婦です。 愚息たちが独立し、ひとりの時は本ばかり読んで
 過ごしています。が、読んでも読んでも足りないくらい読みたい本が次々と
出てきます。若い時代に「きれい」と言われるような部類に入っていたため、
ちやほやされながら過こしたことが悔やまれます。
 そこで上野千鶴子さんにぜひ質問したいことがあります。
もし上野さんが絶世の美女に生まれついたとしたなら、現在のように、社会
の底辺にまで目をやる社会学の道に進んでいたでしょうか? フエミニズムや
ジエンダーの問題、引きこもり、おひとりさまの考察も、ミソジニー
(女性に対する憎しみや軽侮)のあの深さに到達したのでしょうか。≫
  ● 回答 人生がそんなに単純ならねえ…
≪ アメリカにこんなジョークがあります。
 キャンパスをメークの似合うきれいな女性がパンプスで歩いていたら、
教授秘書。すっびんで、さえない、若くない女性なら、教授、なぜかというと
花のハイスクール時代に、きれいな女の子は男の子にもててデートに忙しく、
勉強どころではないのに、きれいでない女性はこつこつとお勉強して名門大学
へ入り、成果を上げるから、と。かのボーヴォワールも、妹と何かにつけ比較
され、親に「あなたはかわいくないから、お勉強をいっしょうけんめいしなさい」
と言われ続けてきたとカそれならフェミニズムは「ブスの女のルサンチマン
だという(今か40年も前にオヤジメディアが唱えた説は正しいのでしょうか。
娩曲な言い方ながら、あなたは全く同じことを言っていることになりますね。
あなたの説は容貌人生決定説です。人生がそんなに単純なら、どんなにいいで
しょう。証言しておきますが、ウーマンリブに参加した女たちにはきれいな
女性がたくさんいました。きれいな女性は男にセクハラされ、ストーカーされ、
利用されていましたし、ブスの女性は男に無視され、黙殺され、からかいの対象
になっていました。きれいでもブスでもない、その中間の大多数の女性は男に
つけこまれ、ふりまわされ、あなどられていました。残念ながらそれが40年前
の女性の現実でした。察するにあなたはそこそこ幸福な人生を送ってこられた
ようですね。それを容貌のせい、とお考えでしょうか。「若い時代」と限定が
あるので、女の容貌の価値が賞味期限付きだとは知っておられるのですね。
ということは「若い時代」が幸福のピークで、それからずっと下降線をたどって
きたということでしょうか。察しのとおりわたしは「顔の不自由な」ひとですが
(笑)、これまで生きてきた上で男女を問わず他人と関係をつくるのに、
そのせいで不都合があったことは、一度もありません。弱者に想像力を持つ
ためには、自分自身が弱者でなければならない理由もありません。
この年齢になって読みたい本が次々に出てきたんですって! なんてすてき。
本と読者は出会いもの。若いときに本を読まなかったことを容貌のせいに
してはいけません。容貌は容貌、幸幅は幸幅、知織欲はそれとはまた別、
その間に何の相関もない、っていうことぐらい、本を続めばわかりますよ。≫
▼ 美人カースト制で恵まれた人だった質問者が、それ故に読書の絶対量が
少ない自分を責めている見識そのものが低い。容貌には賞味期限があり、
知識は絶対量が増すほど質に転化する。女性は容貌で大きく人生を左右する。
しかし、そこに品性と教養が伴なって、光の色が変わってくる。 
人生に、「もし」や「たら」は無い。一期一会の積重ねが、その人となり。
「女性のセックスの質量は、容貌に大きく左右される」、統計があるとか。
容貌が崩れる前に、『やりたい時が、やれる時』と知るべし(笑い)。
・・・・・・
2014年10月28日(火)
4975,閑話小題 〜好きなこと、非日常
   * 嫌いなこと、無感動
 酒席での、ある人の一言が気に入った。
『私の好きなことは非日常!嫌いなことは無感動、無反応!』
私の趣味の秘境ツアーは、非日常と感動を求めて海外に出ることにある。
毎日1〜2つはみるTVドラマも、週1度は、通っているシネマも非日常世界の
仮想体験をするため。人生を振り返ってみて、思い出されるのは非日常的のこと
ばかり。しかし本当に大事なのは、その時節の日常。背景があればこその非日常。
したがって、この二つの組合せを知恵で生かせば良い。老いるということは、
日常に埋没し無感動になること。子供の頃の、青春時代の、あのキラキラ
した気持ちは、どこにいったのやら。
  * 塩の話
 サラダは、だいたいが塩がする。このサラダは塩の意味から派生した言葉。
ラテン語で塩のことをサルsalと呼ぶ。このsalから様々な言葉が派生した。
例えばサラーリーマン(salary man)がそれ。サラリーマンは和製英語だが、
そのサラリーsalary(給料)は塩sal。古代ローマでは、兵士の塩代のことを
ラテン語でサルsal(塩)にちなんでsalariumといい、これがsalaryサラリー
(給料)となった。 塩と同じくらい貴重なものという意味で、給料salarium
が使われていた。他にも、例えばsauce(ソース)、sausage(ソーセージ)、
salami(サラミ)、soldier(ソルジャー:兵士:塩をもらう人)がある。
 塩は空気や水とともに、人や動物が生きていく上で欠かせない。
これは生命が海から誕生したことと関係がある。世界で生産される塩の三分の二
が、岩塩を材料としている。岩塩は5億〜2千万年前に地球の地殻変動で海が
陸地に閉じ込められ、水が蒸発後に土砂が堆積してできたもの。
人類は魚介類や獣肉を食べて自然に有機塩を摂取する以外に、塩を意識
しだしたのは5千年前からと推定される。食物の味を高め腐らせない塩は、
古くから霊力を秘めていると崇められ、お清めや、相撲などで土俵にまくなど、
清浄の力で穢れを払う目的がある。「しおらしい」は、「塩を欲しがる」女性の
仕草が由来のようだ。 「塩梅がよい」「塩加減がよい」「敵に塩を送る」
「青菜に塩」「ナメクジに塩」「傷口に塩」など、諺にも多く使われている。
・・・・・・
4608, 孤立無業
2013年10月28日(月)
 朝日新聞の書評に、『孤立無業(SNEP)』 玄田有史〈著〉があった。
ネット検索で調べると、多くのレビューが出てきた。そこで、その幾つかを
まとめてみた。孤立無業から独居老人に、そして孤立死を迎えることになる。
死ぬ時は、誰もが孤立死だが。
《  * 孤立が就労意欲を奪う
 日本の若年無業者を「ニート」概念を用いて論じた東大社会科学研究所の
玄田有史が、新たな分析視角を提唱。ニートが15歳から34歳の無業者を
指すのに対し、本書が取り上げる「孤立無業」は、20歳以上59歳以下の未婚で
無業者のうち(在学中を除く)、ふだんずっと一人でいるか、一緒にいる人が
家族以外にいない人々を指す言葉。孤立無業者は、家族と一緒にいる時間が
ふだんある「家族型孤立無業」と、ずっと一人の「一人型孤立無業」に分類。
その春、ウォール・ストリート・ジャーナルの日本版ウェブサイト『JAPAN
REALTIME』が「孤立無業者『SNEP』が急増中」という記事を掲載したことで、
ネット上で「SNEP」に注目が集まることとなった。玄田教授によると、「SNEP」
のインターネット利用率は41.3%にとどまり、孤立していない無業者に比べる
と20ポイントも少ない(2006年のデータ)。 
 〜玄田教授への質問〜 ―孤立無業と聞いても新しい概念とは思えませんが。  
玄田:孤立無業は、英語でいうSolitary Non―Employed Personsの頭文字を
 取ってSNEP。Solitaryには「ひとりぼっちの」「他人とつきあいのない」
「孤独な」「寂しい」といった意味があるように、無業者の中でもふだん
ずっと 一人か、一緒にいる人が家族以外にはいない人々のことを指します。
   ―ニートや引きこもりとどう違うのですか。
玄田:まず年齢の定義が違います。ニートは15〜34歳の若年無業者を指す一方、
 孤立無業は20歳以上59歳以下の在学中を除く未婚無業者。仕事をしていない
点ではニートと同じですが、ニートは仕事を探す活動や準備をしていない無業者、
SNEPは友人や知人との交流のない無業者、約9割が6か月以上働いていません。
外出をめったにしない人もいますので、その意味では引きこもりはSNEPに
含まれていると考えていい。 また、過去1年にスポーツや旅行、ボランティア
などの社交活動を一切行っていない割合が高いのが特徴です。
  ――孤立無業者はどのくらいいるのですか。
玄田:総務省統計局の「社会生活基本調査」から導き出したところ、2006年に
112万人いた孤立無業が2000年代に急増し、2011年時点で162万人に達している
ことが分かりました。これは60歳未満の未婚無業者の実に約6割を占めています 》
▼ 老後にも「孤立無業」が待っている。特に男の場合、縦社会に慣らされて
きたため、横社会では、孤立しやすい。それでも160万以上は驚き。 何とか
60歳に辿りついたが、それまでに一つ間違えれば『孤立無業』があった。
倒産は、ほぼ、孤立無業が待っている。事業は船底一枚下が地獄。だから必死に
考え、力と知恵が湧き出る。 最後は挫折で、孤立無業である。特に大都会での
「孤立無業」は厳しい。「独りは良い」というのは、独りでないからこそ 
言えること。人の間にあってこそ、人は人間になる。先日、初老の独り暮らしの
人が、アルバイトで何とか生活している状況をリポートしていたが、鬼気(危機)
迫る深刻なもの。あの時、何もかも放り出し、独り東京の郊外に身を隠し、
年金暮しか、生活保護の道もあった。大部分が、それに近い。そこで寂しさと、
心の傷を癒すため、酒に溺れアル中、そして孤立死・・ としても、一歩も、
かたい岩場の穴に閉じこもった人生より遥かにまともに、思うのだが、
当人は、凍りつく日々。緩んだ方々より凍死? 何か最近、緩んできた?
・・・・・・
4233,プレイボーイの人生相談 ー1
2012年10月28日(日)
以前、この中の今東光の回答の幾つかを取り上げたことがあった。
先日、図書館で再び借りて読んだが、今東光の珍妙な味わいある内容に決して
劣らないものが多くあった。回答者は、他に柴田錬三郎吉本隆明、アントニオ
猪木、開高健赤塚不二夫岡本太郎武田鉄矢などなど。 その幾つかを取り
上げるが、面白い! 若者向けの雑誌のためか、「性についての悩み」が多い。 
                  『プレイボーイの人生相談』(集英社
   ーまずは武田鉄也からー  <愛につながる性の道>
相談:「彼女はいるのですが、どうしても風俗通いがやめられません。風俗に
 行くと、彼女には要求できないことも要求でき、とにかくハマってしまう」。
回答:「実はセックスというのはお互いを汚しあうことなんです。だから、
 本当にキミが彼女のことを好きなら、彼女と一緒に汚れる性を体験しなければ
本当の性は完結しないんだ。(中略)・・・ お互いを汚し合い、互いを洗い
合うところに本質があるんだ。キミが風俗にハマっているのは、相手を洗って
あげる必要がないからなんだよね。例えばレストランと一緒で、自分が食べた
ものを後片付けする必要がないから、気楽だし、好き勝手注文することができる。
毎日レストランじゃ飽きちゃうし、お金も続かなくなる。そうすると、やっぱり
自分の家で食べるご飯が中心になるし、いちばん落ち着ける場所になる。
だから自炊をするんだけれども、自炊をするために魚を買ってさばいてみれば、
はらわたは出るし、生ゴミなんかたくさん出るわけ。すると当然、部屋は汚れる。
実は本当の性、セックスというのはそういうことなんです。今のあなたは彼女
とのセックスを汚さないように、散らかさないように、後片付けがしやすい
ようにやってると思うんだ。でもさ、若いんだったらふたりで片付けないと
片付けきれないぐらい汚したりしていいんじゃないかな。
キミはもっと獣性や野生を出して彼女を汚すべきなんだ。そして、その汚れを
ふたりできれいに片付ける。そんなところに、本当の愛につながるセックス
の道というのがあると思うんです」。≫ 
   <何のために生まれてきたか? と考えて>
相談:「最近、ボクはなんのために生まれてきたのかと考えることがあります。
人間ってなんのために生まれてくるんでしょうか」。
回答:「ただ、その問題を考えている人たちは、みんな悩みながら、なぜか
 突拍子もないことをやり始めているんです。簡単な例を挙げてみましょう。
桃太郎という昔話があります。よく考えてみてください。桃太郎っていうのは
実に変なヤツですよね。桃から生まれたといわれて、ある日突然、鬼ヶ島へ
鬼退治に行くわけです。だいたい桃から人間が生まれるわけがないと思って
いますね。そんなことは子供でもわかります。それに、自分にはおじいさんと
おばあさんしかいない。村の友達と比べれば、なぜなんだろうと不思議がる。
そこで、桃太郎は鉢巻を締めて考えたんでしょうね。「オレはなんで生まれて
きたんだろう?」。その結論は「オレは鬼退治をするために生まれてきたんじゃ
ないだろうか?」だったと思うんです。オレはどうやらふつうのやつとは違う、
なにか突拍子もないことをするために生まれてきたんだ。その突拍子もないこと
はなにかと考えたときに、それが「誰もやらない鬼ヶ島を攻めること」だった。
突拍子もないことをやることで桃太郎は、オレはなにか?という答えを
見つけたんだ」。
▼ 私なら、こう回答する。≪そんな人生の大問題の手軽な答えなどないよ。
「何のため生まれてきたのだろうと頭の中で繰り返しながら、本屋と図書館を
見て回りなさい。必ずあるから。そしたら、まず、おわりと、最終章を読み
なさい。そこになかったら、序文を読めば、多くのヒントがあるよ。
とにかく、自分で答えを探すこと、それが一番大事なことだよ!≫
 ・・・・・・・
3868, 嘘みたいな本当の話 ー5
2011年10月28日(金)                  
 * 祖母とロック  「嘘みたいな本当の話ー高橋源一郎・内田源一郎ー選」
祖母と歌番組を見ていた。とあるロックバンドが演奏していた。当時とすると
若者に人気のバンド。祖母が一言「彼らはロックがわかっていない」と言った。
そして祖母は無言で演奏を見続けた 
奈良県うさど
  * 彼女だけの階段
「あの階段、どこですのん?」ターナル駅の地下街で呼び止められた。
「ほら、あのいつも通る階段よ」 私は一瞬とまどったが、困っている
おばあさんを無視することもできず、「その階殴を上がると何が見えますか?」
と聞いてみた。しかしおばあさんは私に聞いてもだめだと思ったらしく
「あの人に聞いてみたろ」とそそくさ行った。 ー大阪府 馬山鱒由紀
  * もうひとりの私へ
 研究室に入ると、先輩が詰め寄って来た。彼女は日本古代史専攻の学究の徒。
「あなたは、歴史を学ぶ者として恥ずかしくはないの〜」はい〜「なぜ、○○遺跡
発掘を邪魔するのか?」を知りたい。「私は、この目で見た。あなたが、その遺跡
でしていることを。嘘はつけないよ。なぜ、そんなことをするのか」何が何やら、
さっぱりわからない。「私、その遺跡のことも発掘のことも、何も知りません」
「よく、そんな言い訳ができるね。私は、この目で見たんだから」はい〜
四十年近く経ったいまでもわからない。在学中、彼女はずっと糾弾の目で私を
見つめていた。よく似た人がいるのだろうか。もうひとりの私は、そこで何を
していたのだろう。どこの遺跡で何をしていたのだろうか。いまはそれが知りたい。  
今日、知人に言われた。『○○スーパーでパート始めたの?』
『牛乳の補充してたでしょう』エーッ! もうひとりの私、頑張ってるね。
▼「彼女だけの階段」を読んで、学生時代に住んでいた寮の近くでの出来事を
 思い出した。それも、いやに鮮明に憶えている。5歳ぐらいの女児が、
「私の家を知らないですか?」と、道を迷ったらしく私に聞いてきた。
「町名は何というの?」と聞くと、その子、「何を言ってんの。
ほら私の家よ、私の家よ」という。 私、「 ・・・・ 」 不思議そうな
顔をして走っていった。痴呆症の老婆と私の出会った少女の話と、実は同じ
ような思い込みを我々はしている。自分が知っていることを他の人まで知って
いると思い込む一人合点。 それが長年、蓄積されているから問題。それより、
自分が何にも知らないことを、知らない恐ろしさの方が悲惨。 
悲惨さえ自覚出来ない悲しい過去と、そして現在。軽い話が重くなったか!
 ・・・・・・・
3503, フューチャリスト宣言 ー2
2010年10月28日(木)                
 *(ネット)システム一人勝ちの時代  
       「フューチャリスト宣言」梅田 望夫 , 茂木 健一郎 (著)
 最近、ネットなどの通販がコンビニ業界と、百貨店業界の売り上げを超えた。
10年前では考えられないこと。我が家では半分近くがアマゾン、楽天などの
ネットによる宅配便の購入である。それも一回払いのカードで割引ポイントを
稼いでいる。また楽天などネット商店街を提供する業者は売り上げの数%を
出店先からはねている。これは流通だけでなく、情報に対してもいえること。
情報というコンテンツをつくる方は、ネットをコントロール側からすると、
消費される≪素材≫でしかなくなっている。ネット商店は、実際に店に商品を
並べ、販売するよりコストが格段と安く済むため、経費が格段と安く済み、
それでもネット・システムを利用する。それが、僅か10年もしないうちに、
百貨店やコンビニの売り上げを超える結果になったのである。そういえば
マトリックス」という映画を観たとき、コンピューターが、それぞれの
システムと結びついて、エネルギーと情報を吸い取って生体システムが、人間
をコントロールしてしまう場面があった。それは極端としても、ネット商店街
などの売り上げが、現実の店の売り上げを超えてきたという現実は、ネット
一人勝ちを更に推し進めることになる。 当方にも楽天の営業がきて
「現在の売価を1・5倍にして、宿泊者に販売をして、ポイントを上乗せを
して相手に付ける」という提案をしてきた。宿泊者は、領収書を貰えるので、
会社から、その金額が返金になるが、ポイントの差額が楽天で使えるので、
優先的に選択をしますという。何か、これは詐欺の推奨でないかと疑問を
持っている。グーグルも、検索を無料提供し、その情報にヒットする広告が
自動的に調べ手に流すことで広告代が入るのだから、これは素晴らしい。
ネット一人勝ちの典型である。新聞広告だけを集めたネットが最近出来た。
それまで新聞に挟まれてきたのが、地域単位でまとめたネット。
そこに出す商店が出すメリットは、広告の中の惣菜の何を大きくクリックする
かで、その商品に対して顧客が注目されているかを知ることができる。
それ自体が、既にリサーチになっている。 システム一人勝ちは、今後
ますます激しく時代を動かすことになる。