『 ポジティブ・サイコロジー』クリストファー・ピーターソン(著)
  * 深く味わうこと
 私たちは、ネガティブの出来事を経験した後で、その気持ちに様ざまな方法で
「対処」しようとする。その出来事を変えようとするか、自分自身を変えることで、
悪影響を軽減させようとする。上手くいかないことは、自分が問題なのか、適正が
悪いと考えて転職するか、それを甘んじて受けて、家庭に気持ちを移すか。
瞑想、神への祈りか、麻薬、酒か、その人によって不幸劣位を避ける対処法がある。 
逆に、幸福優位であるためには喜びを深く味わえばよい。喜びに対する意識および、
その意識を維持するための意図的な試みが、『味わうこと』である。
 私の趣味に、『秘境・異郷ツアー』がある。まず、面白そうなところを探す
楽しみを味わい。実際に、そこでの感動の瞬間味わい。その後、写真を見たりして
思い出として味わう。更にTVなどの現地レポート番組で味わう。それらの
味わいの中で、幸福優位を強化していく。感激、感動、感謝の場面や、よい事、
嬉しい出来事に出会ったとき、立ち止まってそのことに注意してみることが重要。
準備期間を含めて40数年の事業人生を過ごせたことと、秘境ツアーを多く経験
出来たことと、家庭生活を平穏?に過ごせたことが、が人生の大きなである。
 49回の秘境を中心にしたツアーは、幸いなことに、7割以上を家内と同じ経験を
共有できたため、TVで毎日、どこかの行き先を放映していることもあって、
会話の3割?が旅行経験の内容である。重要なことは、誰かとの共有体験と、写真、
文章化などで記憶を構築しておくこと。 これは、知覚が研ぎ澄まされる。 
こういう記憶の再生は、幸福優位の重要要素になる。
 最近まで、一度見たTVドラマや映画を再び観ることはなかったが、最近は、
良かったと記憶しているものは率先して観るようになった。分かっていても、
一度目より面白く感じるのである。 余白の老後は、過っての経験を再び、味わう
ためにあるのでは。 「ピーク・エンドの法則法」がある。
《 アメリカの行動経済学者・ダニエル・カーネマンによって提唱 された理論で、
「あらゆる経験の快苦は、ほぼ完全にピーク時と終了時の快苦の度合い で決まる》
というもの。これからすると、事業や仕事も含めた人生のエンド(死に際)が
重要となる。その時に、人生を深く味わってきたか否かが問題になる。
 挫折と、節目こそ人生を味わいの醍醐味が隠されている。深く味わうには
噛締めること、それも何度も。そこで、すじ肉こそ、噛締めるほど味わいが出る。
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4669. 閑話小題 ー今年の総括 ーその3
2013年12月28日(土)
   * 今年のシネマ、53回
 去年の12月27日の随想日記に「今年のシネマ、36回」があったが、
今年は53回。週一回で、52回プラス一回になる。何はあれ週一回は行く
ルールを生活習慣に入れておくのも良い。数回、休みんだり週二回行ったり
したが。週一は無理?となら月一度から始める手もある。時間が無い? 
時間は作るもの。お金?同年代なら月4千円。居酒屋一回分も何とか? 
見た全てが80点以上で合格点で、90点以上なら、大いに満足である。 
見続けると楽しむコツが分かってくる。心を純白にして自分からシネマの物語に
世界に入ること。 そのための映画館である。
 年末年始に何が良いか?と聞かれたら、宇宙衛星モノ「ゼロ・グラビティ」。
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」のキュアロン監督が、宇宙空間に
投げ出されてしまった宇宙飛行士たちの極限的状況を最新VFXと3D技術を駆使
して描いたSFもの」。
 今年の53本のシネマのうち、印象に残ったものは『レ・ミゼラブル
『ライフ・オフ・パイ』『アルゴ』『ジャンゴ』『探偵はバーにいる』
『ローンレンジャー』『ホワイトハウス・ダウン』『スティーブ・ジョブス
キャプテン・フィリップス』『ゼロ・グラビティ』等々。百点満点はないが、
90〜95点。 こうして振返ると実に面白い。昨日は迷った挙句に
ハンガー・ゲーム』にしたが、ネットのシネマ評が芳しくない割に面白かった。
私は90点。去年37回、今年53回といえば、かなりのシネマファンだろう。
暇なだけだが・・この中で一つを選ぶのは無理。『レ・ミゼラブル』『ジャンゴ』
ホワイトハウス・ダウン』だが、『ゼロ・グラビティ』も捨てがたい。
この数年では、『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』『2020』
アバター』が100点。 来週は『永遠の0』か。
  
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4304, 野生の思考
2012年12月28日(金)
  * 「ありものの使いまわしで急場をしのぐ」
 この時代の激変の中で、企業は究極的サバイバルの様相になっている。
そこで求められるのが「野生の思考」である。野生の思考とは、ありものの使い
まわしで急場をしのぐこと。 それにみあったブリコラージュという言葉がある。
  ー そこでネットで調べてみると
 ≪ フランスの文化人類学者 レヴィ=ストロースは、著書 『野生の思考』
(1962年)などで、世界各地に見られる、端切れや余り物を使って、その本来の
用途とは関係なく、当面の必要性に役立つ道具を作ることを紹介し、
「ブリコラージュ」と呼んだ。彼は人類が古くから持っていた知のあり方、
「野生の思考」をブリコラージュによるものづくりに例え、これを近代以降の
エンジニアリングの思考、「栽培された思考」と対比させ、ブリコラージュを
近代社会にも適用されている普遍的な知のあり方と考えた。また彼は世界各地の
呪術や神話における思考の特徴的なパターンも「ブリコラージュ」と呼んだ。
たとえば神話体系は様々な神々や英雄が織り成しているものであるが、全体と
しては個々のエピソードの集まりであり、きれいに一続きにはなってなく神々の
系図も複雑になっている。これは、先行する民族や隣接する民族の神話を引用
したり、各地方の神話を一まとめにしながら神話が形成されてきたために、神話
体系が寄せ集めの状態(ブリコラージュされた状態)となっているからである。≫
▼ 人生の節目は、今までの生き方を根本から変える時節。
 そこで、崩壊した、それまでの材料の中から、再出発に必要なものを探し出し、
それをベースに一から創りかえる時になる。この情報化の世界で、新たな 
世界像を創りかえる節目に世界も、個々人も直面している。色々な材料を集め
違った意味を作るのは、文章の作成にもいえる。テーマを決めて、それに見合う
材料を集め、起承転結のカタチにパッチワークをしていく。そして時間を置いて、
 それに魂を吹き込む。そこに普遍的に通じる筋道が自ずと現れでてくる。
それは、カレーの材料を煮込むのと似ている。現在の日本が限界の極限に
入りつつある。これまでの在り物を掻き集め焦土の中から立ち直ることが
出来るだろうか? あの自民党の面々からみて非常に疑問!である。 
この時代、野生といえば「憲法改正核武装と」に自ずから行き着く。
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3929, 聯合艦隊司令長官 山本五十六
2011年12月28日(水)
 思い立って、「聯合艦隊司令長官山本五十六」を見てきた。
出身が長岡で、私の実家が戦前、元帥の自宅近くにあり、父親が度々伺って
書画などを書いて貰ったなどの話を聞いていた。実際に我が家には、二ぷくの
書画があり、私が受け継いでいる。最後は記念館に寄贈するか、子供に引き継ぐ
ことになる。既に亡くなったが、私が建てたビルの建設会社社長が元部下で、
熱狂的なファンだった。人を惹きつける人間的魅力があったようだ。
 ハワイ奇襲も、実際はアメリカに筒抜けで失敗だったことや、ミッドウェー惨敗
の内幕などを淡々と映し出していた。そのため、それほど暗い気持ちにはならない。 
家にある書を何度か眺めているが、豪胆な人物の書は心打つものがある。 
先日、日本橋で大学時代の同級会があったが、隣に座った男が元帥の大ファン。 
会社の転勤で三条市にいたおり、山本五十六の家を訪ねたことがあり、東京での
試写会に二度も見たという。それを聞けば、見にいかないわけにはいかない。 
 この重い?人物と海戦を、あっさりと映画にするとは驚きである。 
地元の人なら是非、見ておいて方がよい。「大勝利の報道で神様に祭り上げられ
ましたね」の冷かしに「神だったら、この戦はやりませんよ」という言葉が印象的。
 軍神というより、人間・山本五十六そのものを、浮かび上がらせていた。 
本人にとって敗戦の屈辱を味わう前に亡くなったのが良かったのか、悪かったのか。 
日本がアメリカによって、第二次大戦に誘導された節があるが、65年以上
経った現在も、軍事も、経済も、実質的占領下にある。その責任者の一人である
ことは歴然とした事実。それにしても、演じていた別所に山本五十六が乗移った
ように感じたのは私だけでないはず。珍しく観客が多かった。
それも80歳以上が・・・

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3564, 豊かなのに、幸せになれない、何故 ?
2010年12月28日(火)
 日曜日のモーニングショーで、「豊かなのに、幸せになれない、何故」という
テーマで、レギュラーのメンバーが議論をしていた。直ぐに、「豊か=幸せ、と
決め付ける前提の方が変である」と、呟くと、家内が「また屁理屈を言っている」
と、のたまった。「豊かさは必要条件だが、絶対条件ではない」と言っても
分かる相手ではないと頭の中で呟いていたが・・。しかし人生を振り返ると、
やはり豊かであるにこしたことはないのも事実。あるメンバーが「豊かさは、
求めるものでなく、深めること」という言葉に一人納得。幸福度の一番高いのが
デンマークで、二位がスイス、八位がブータン、日本は90番目という。
何の根拠かしらないが欧州に続いて、日本は幸福度はAクラスに入っていいはず。 
日本人が世間知らずというか、あまりに世界を知らない。
ここで、「人間は繋がりの中で生きているのに、変な個人主義に陥ってしまい、
集団社会の中の役割を果たす場面が少なすぎる」といっていたが、そのとおり。 
哲学の先生がインタビューで、「戦後からこのかた、成長を追い求めてきた結果、
便利の追求が、身体を使わないことと思い込んでしまい、自分の立ち位置が
見えなくなっている」と、述べていた。戦後、日本は自由主義個人主義
民主主義=平等主義、成長経済=豊かさを追求してきた。それもこれも共同幻想
しかなかったが、それでも世界に稀な国家をつくりあげた。それも、占領統治国家
アメリカの手の内で、その手を返され直ぐに崩壊してしまった。
それが国家として、現在も大きな暗い影を覆ってしまっている。「物質的な幸福と、
精神的な幸福を混同してしまい、幸せを幸せと感じることが出来なくなっている
のが現在の日本」。また人間は世界の王様と勝手に思い込んでしまった結果、
多くの矛盾が生じている。考えてみれば、幸せという言葉自体が共同幻想そのもの。
それからすると、不幸もである。「貧しいのに、幸せな私、何故?」という言葉、
やはり、そぐわないか。「豊かで、幸せの私」「貧しくて、不幸な私」どれも
これも、似て非なるもの? いや違う? でも、「豊かなのに、幸せになれない、
何故?」は、ブラックジョークの最たる言葉。 家内が言うに、
「友達の殆どが、自分は不幸と思っているみたい」だと! 傍から見れば、
豊かで美人で教養がありそうなのに? ということは、やはり、このテーマは
殆どの人が実感していることか。ところで豊かとは何?それは比較?共同幻想? 
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3189, つれづれに ー閑話小題
2009年12月28日(月)
* 来年は、どういう年になるのだろうか?
 思いつくまま、来年のイメージしてみるが、マイナーしか思い浮かばない。
・日本国債と株価の暴落と、金の暴騰。
 日本経済の二番底、二番底の底抜け。中小企業の破綻がドミノ倒しのように続く。
アメリカは今更だが、日本と欧州経済が後半にかけて更に大混乱する。
・国内も参院選挙に向けて、政界再編成に動くだろう。鳩山も参院まで
 持つかどうか。持てば、長期政権の可能性も出るが、この難局を
 乗り越えるかどうかというと疑問である。
* かえり矢
 かえり矢とは、矢を放せば、おのれに矢はかえることをいう。
現在の鳩山首相が、この言葉そのもの。野党時代に、自民党幹部の秘書の汚職
に対して、それは代議士本人の責任で辞めるのが当然と攻撃。今度は自分の秘書。
当時の鳩山の攻撃の映像が、彼の弁明会見の前後に繰返し放映されるのだから、
どうもこうもである。 どうみても、あの弁明では納得できない国民感情だろう。
* クレタ人のウソ
 今更だが哲学に、「嘘つきのパラドックス」 がある。 
(ネット辞書のウィキペデアによると)
≪ 自己言及のパラドックスの古典として知られるのが、次の嘘である。
 “ 「クレタ人は嘘つきである」とクレタ人が言った。 ”
なお、この発言をしたクレタ人はエピメニデスであるとされる。
ここでクレタ人(エピメニデス)自身が「クレタ人は嘘つき」と言及している
ため、パラドックスが発生してしまう。すなわち、「クレタ人は嘘つきである」
が本当なら、クレタ人であるエピメニデスも嘘つきであるはずで、従って
クレタ人は嘘つきである」という発言も嘘でなければならない。しかし
クレタ人は嘘つきである」が嘘なら、クレタ人であるエピメニデスも正直者
である事になる。 従って彼の「クレタ人は嘘つきである」という発言も
本当でなければならない ≫  禅問答のような話になるが。
 人生の中に似たような場面にしばしば出会うことがある。
鳩山のウソは、これ以前のレベルである。
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2008年12月28日(日)
2824, 暴走する国家恐慌化する世界 −2
 AIGが何故救出されたかが、詳しく述べられているが、知るほどに
今回の金融危機の根の深さを感じ取る。1929年の世界恐慌を遥かに超えた破壊が
起きようとしている。異常な時には、異常なリーダーが出る。 ヒトラー
スターリンである。毛沢東も含めると、5千万人以上が直接間接的に殺された。
スペイン風邪を含めると一億人が亡くなった。これから10年は異常な事態を
覚悟をしていた方がよい。 何度も書いてきたことだが・・・
 * AIG は 何故救出されたか
副島: AIGが何故救出されたか?15兆円という巨額の資金をFRBが出したか?
  それはCDSの保険商品を扱う最大の保険会社だったからだ。AIGはリーマン・
 ブラザー向けに巨額のCDSを発行していた。リーマンが倒産したため、AIG
株価は暴落、しかし大銀行各社と結んでいたCDSの契約が巨額だったので、
もしAIGが倒産すると全てのCDS(最大6200兆円の価値が無価値になる可能性
もある、そうすると他の銀行が引当金を積まなければならなくなり激しい金融
恐慌が起こる可能性があった。最近、私が聞いたのが、日本の自衛隊、団体保険、
年金運用やその再保険を、全部このAIGに任せていたという。
金融庁が9月15日にやったことは、日本にある資金を、AIGの在日幹部達が
米国本部に送金を阻止することだった。−6200兆円の1割としても、
六百兆円の損害金をアメリカ政府がAIGに替わって支払うことなど出来ないはず。
15兆円を当座の資金として支払っても、2%でしかない。その数十倍を
アメリカ政府が払えることなど不可能。それがAIGだけでない。そうこう考えると、
アメリカは一度デフォルト(支払い不能宣言)をするしかないのか?。
 口先の上手い黒人大統領が綺麗ごとをいっても、払えないの払えない。
この人が話す言葉の裏づけは瞬時に融かされる。それが情報社会の凄み。 
日本の「あの人?」よりは、ましか。外黒、内白の大統領は、当面は無制限に
ドルを刷り、国債を発行し、ハイパーインフレもやむを得ないとするだろう。、
その後デフォルトを宣言する。それとも旧札二ドルを一ドルの新ドル発行するか
しかない。恐ろしいことだが、これが事実のようだ。地球の隅々まで毒饅頭
回っていたのである。金融立国と称して米国同様にイギリス、スペインなどもして
いたから世界同時金融恐慌になったのである。AIGは目先の救出をしただけで、
根本が解決されてはいない。来年は、世界恐慌が本格的に吹き荒れる年、
最低5〜10年は続くことになった。ブッシュは史上最低の指導者として、
歴史に残る。 阿部、福田、そして麻生は如何だろう? 日本は小泉か?
・・・・・
2007年12月28日(金) 」
2459, ウェブ時代をゆく −1     −読書日記
 なかなかよい本である。「ウェブ進化論」の完結篇で、それに劣らない内容。
    ー字数の関係でカット(2007年12月28日)