【幸福優位7つの法則ー幸福と成功の意外な関係ショーン・エイカー著
   * 成功すると幸せになるのではなく、幸せな人間が成功をする!
 面白い本である。身近の人をみると、この意味を実感する。こと自分をみても、事業の最終段階で
リーマンショックと3・11地震に遭遇し、倒産という事態に陥っても、不幸と思ったことは一度もない。
この程度で幸福感が破壊されるわけもなし、私を勝手に不幸と思い込んでいる9割以上が、時代が
激変する中、遥かに私より状況が悪い?ことを知っているからだ。いずれ誰も「死」に直面するが、
それを不幸と思うか、幸運と思うかである。もし死なないとしたら、どうだろう。
ここでいう幸福の意味の説明が分かりやすいが・・ それは次回に。
「人間は成功すると幸せになるのではなく、幸せな人間が成功するのだ」を、言い替えると、
「人間は失敗すると不幸になるのではなく、不幸な人間が失敗するのだ」になるが、実際のところ、
不幸ではなく、むしろベストだと捉えている。 いや、裏表の捉え方の問題、これも幻想である。
  ☆ 内容紹介          (人´∀`)┌iiii┐はっぴー    
≪ 「自分は幸せだ」と思える人ほど、よい結果を生んでいる。ハーバード大学で人気第1位の講師直伝!
 最先端のポジティブ心理学が解き明かす「成功」と「幸福」の驚くべき関係。 世界中から秀才が集う
ハーバード大で学生から絶大なる人気を集める「幸福学」講座で講師を務めた著者は、厳しい競争環境
でも前向きな精神状態を作り上げて抜きんでる人とプレッシャーに負け行き詰る人の違いはどこかを追求。
 本書では、ハーバード大生や著名企業のプロフェッショナルへの実証実験を踏まえ、成功をめざして
やみくもに努力するのではなく、幸福感や楽観主義をもつことが学業、仕事での成果に、組織の生産性
向上、チームワークの強化に結びつくという事実を浮かび上がらせ、その要因を幸福優位性(ハピネス・
アドバンテージ)と名付け、7つの法則にまとめた。自己啓発から組織マネジメント、教育と幅広く応用
可能で示唆に富んだ一冊。グーグル、コカ・コーラ、IBMなど世界的企業で採用され、驚異の効果を
あげたメソッド。『努力すれば成功する。成功すれば幸せになれる』の図式は間違いということだ。
努力して結果を出した人は、往々にしてさらに高い目標を設定し、成功と幸せを先送りしてしまう。
すなわち、幸せは『成功に先行する』のであり、単なる成功の結果ではないのだ。
 簡単に言おう。人間は成功すると幸せになるのではなく、幸せな人間が成功するのだ。≫
▼ 学生時代から幸せそうな人は、今でも幸せそうであり、不幸そうなのは、今でも不幸そうである。
 よく観察すると、「性格的に清潔感があり、明るく、真面目で、両親に愛された人が幸せそう。
その逆に、捻くれ、苛めっ子は、不幸そうであった?」 これも、私がつくったミニ物語でしかない。
現在の、こつこつ積み上げた生活習慣は、この本の中の「幸せの状況」だったが・・ どうだろう、
幸せだろうか? 少なくとも不幸ではない。それだけで十二分としなくては! ヽ(´∀`。)ノ゚.:。
  ー次回は、幸福優位の7つの法則についてー
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4642, 老後の生活破綻、そして死 ー1
2013年12月01日(日)
          「老後の生活破綻 - 身近に潜むリスクと解決策」西垣 千春 (著)
 老後の生活破綻の不安は、多かれ少なかかれ万人の課題。敢えて目を背けず直視すれば、
問題を少なくすることは可能。周りに破綻事例は多くあるが、一歩間違えれば自分自身の問題になる。 
 まずは、ーアマゾンの内容紹介ー より
{ 認知症、病気、詐欺、事故、子どもの失業 ―老後の生活にはさまざまなリスクが潜んでいる。
 そして一度問題が生じると、周囲に気づかれないまま生活が破綻してしまうことも、現代の日本社会
では少なくない。高齢者を助けるサービスはたくさんあるのに、なぜ十分に活用されないのか。
苦しむ高齢者を一人でも減らすため、また、自分や家族がそうした事態に陥らないために何が必要なのか。
豊富な実例とともに考える。}
▼ 一年前に高校の同級生Kさんが自死をした。商売上の借金による苦悩の末と推察される。
 他人ごとではない。私の事業は20年、30年以上に渡る装置産業のため、思いもよらない時代変動も
事業計画に入れておかなければならない。26歳時に事業計画に入り、一年後に貸ビルが完成した前後に
石油ショックが発生。新興住宅地中央の商業地前の、数百世帯のマンション群の計画は全て中止。
事前の思惑が狂ってしまい、ただ茫然。 6箇所のテナントスペースは、空。まずは食い扶持にと、
その一角で、養老の滝FCに加入し、焼き鳥屋をオープン。何とか目先の目処をたてた。しかし、
この出発時の大波が教訓になった。《人生も事業も、不測の事態が起こることを前提に、事業計画、
人生設計をたてること!」を、骨の髄に刻むことが出来た。 その経験が無かったら、事業撤収も最悪の
事態を向かえていただろう。だからKさんの自死は他人ごとでは無い。商売や事業破綻は凄惨そのもの。 
しかし誰もが何らかの形で「人生の破綻?=死」か、その前の「老後の生活破綻」が訪れる。 
具体例として、ここで「事例で見る生活破綻」を6つ載せている。人生の幸福度は「健康」「家族」
「収入」で決まるが、老後は過去の問題が蓄積している上に、脳も肉体も衰える。そして、介護期間が
平均10年とすると決して明るい未来でない。一年,一日、一時間一時間を充実して生きるしかない。
「人生、生きているうちが花」。「K君を偲ぶ会」で垣間見た、それぞれの「老病死」への不安。
で、クラス会の次回の幹事の他に、ジョークも含め、今回の「偲ぶ会」の幹事から次会の「偲ぶ会」
の幹事にM君が指名。年齢からして1〜2年ごとになるはずだが・・誰ひとり次は自分と思っていない。
M君、私に「次は、御前だ!」
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4277, この非常事態に、万一の備えがあるの? −5 
2012年12月01日(土)
  * 創業準備、創業、盛業、衰退、倒産で、合計45年
 人生で一番辛い一つの倒産を経験をした。 創業を決意し、その事業準備と立ち上げの苦労から
みれば、リスクヘッジもあったが、最後の苦しみなどのエネルギーは数パーセントにも満たない。 
現在、比較的平然としていられるのは、面の皮が厚いのではなく、総合スパンの45年か、新潟駅
シリーズの31年スパンの物語の終わりの一場面と見てるから。二代目経営者は、その隠された
汗水の経験がない?ため、激動に対して開き直りが出来ないのである。だから言動が軽くなる。
極限の苦渋を味わってないため、限界が分からないのである。そのため他人の苦境に冷たく、表面的な
上面しか見るれない。それ故の強さもあるが・・ 今回も、彼らの視線の低さが露骨に見え隠れしていた。
その辺りが一番、面白いところだが。文章作法の「起承転結」を事業に当てはめてみると、その辺が
分かりやすい。「起」が事業創業の決意と、その準備期。「承」は、具体的な創業と右上がりの拡大時期。 
「転」は、ピークから右下がりの転換期。 「結」は、終焉になる。 
45年スパンで実際に幾つか事業経験し、9・11、9・15、3・11の歴史的大震災の三連発で「結」を
‘最悪の事態’で終えた。が、少しの無念さは残ったとしても、「あれでは仕方がないが、面白かった」
という諦念がある。 それもこれも自業自得。「起の経験も、終わりの結の経験してない人が、非難など
もってのほか」という思いがある。 これは創業経験者には分るが、未経験なら分かろうはずがない。
人は、経験と知識範囲しか物事は知りえない! これが一連の事業経験から得た最大の教訓! 
 創業準備の事業設計段階から、万一の場合の「シェルター」を組み込んでいた。それが、大方の人には
理解できない。喩え話でいえば、「外海の大波が内海に迫っている中、ゴルフ場で、仲間内の噂話に夢中!
の人達」に外海の津波が分からない。いや、目ざといのは、とっくに逃げている? 本来は、何事も
「起承転結」より「起承転々」の方が良いが、乱気流の中では、「転々」は、大きくリバウンドする
危険が大きい。先月、三週続いた不景気がらみの身辺の一連の出来事、来月はないだろうが?
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3902, 精神力ーその偉大な力  ー3
2011年12月01日(木)
 この本を読み返すと、20歳代の気持ちに帰ったような心持ちになる。
カスターがいう精神とは信念である。信念は順調時より障害が立ちはだかった時に現れ出てくる。
その時に知恵と叡智が心底の信念の蓋から湧き出てくる。信念から湧き出た知恵と叡智を力にして、
それを乗り越えた時に、自然(神)は真の喜びと生きがいを与えてくれる。
  ー 印象に残った箇所を抜粋してみる ー            ー精神論は、夢がある。
  * あなたは何か?
 魂の定義は「それ自身にめざめたあの力」というしかありません。自分自身について、より深い、
より根本的真理を知りうる人は、おのれにめざめたポイントであって、大生命力に属し、己の意のままに
採択を行うポイントだと知っています。・・ ごく少数の人のみが意識的に心の操作ができるのです。
人間はおのれみずからに真に目覚めた知覚するポイントであって、自由意思の完全体としり、おのれの
精神に指令し、感情を統御し、身体を使いこなせるまでは、結局、眠れるに等しいのです。・・
 自分の体験や、自分の世界のうえに支配を及ぼすのは、彼みずからについての真理に目覚めることが
前提です。・・ 私たちは、大生命力が人と化したものです。いずれも大生命力の人格化です。
誰しも、自らの中に大生命力の知恵、才知、偉大、表現の要具など全てを包み持っています。・・ 
各自の採択する力が各人を分けるので、その人は、まさしく一人の神であり、その採択が、私たちに
何が起こるか、未来が幸か不幸か、成功か失敗かを定めるのです。
  * あなたの内の魔力的力
 必要なのは正しい考え方だけ。 それを信頼することで正しい答えが来ることになる。
・・多くの人は、真理に直面したがらない。そして否定的な考え方が、不幸の体験を引き寄せる
のである。だから思考=信念に気をつけなければならない。何をなすべきかについては、内心の直感に
たより、最深の潜在意識に従って行動すれば、物事は良い方向に動いていくのです。
そこに魔力的力が生じてくる。
  * 内心に案内者を持つ
 自分の中を見ると、内心の案内者と呼ばれる能力があるのが分かる。虫の知らせや、霊感などによって、
理性を超えた予知を感じ、その方向に行くと、そのとおりであったことが、なんべんもあったでしょう。
あなたの内部には何かがあります。それは心の水準に従い、あなたを導いて、正しいときに正しいところに、
正しい言葉を使わせ、正しい方法で、正しいことをさせます。あなたたち自身の中には、理知と知恵が
あります。この特性が、思わしいほど多いと感じる人は、誰もいませんが、その知恵と叡智を使って
体験することに限界を感じる人はいないはずです。その叡智と知恵は、無限に、その人の内にあるのです。
私たちの中には、喜びや楽しさの特質があります。それが少ないとしたら、それは、その人に少ないから
でなく、その道筋を知らないだけ。その能力こそ、内心の案内者といえるのです。その人を探し出すのは、
その人だけです。大生命力が、その仮身となって、呼びかけられるのを待っているのです。
「良きこと、悪きことはないのです。ただ思いが、それをつくるのです。」
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3537, 上質な人生
2010年12月01日(水)
 図書館で【上質な人生へようこそ】ー『セオリー』2007年vol.12 ーという特集の雑誌をみつけた。
まず人生に上質などあるのか?という平凡な反発があったが、テーマからして面白そうで読んでみた。
期待に反して? なかなか奥行きの深い言葉が次々と出てきた。下質な人生なら、周辺にいくらでも
転がっている。誰もが、自分を少しは上質と思っているから生きられるのである。私に、「貴方に
とって上質な人生とは、どのような人生か?」と問われれば、「自分のやりたいことを早く見つけ、
生涯を通して楽しむことが出来て、最後に面白くて、良かったいえる人生」と、迷わずにいう。
それぞれの人生があるから、他人が比較するものでない。そのためには努力と忍耐と勇気が必要。
  □ この特集の中で印象に残った言葉を抜粋してみる
*「お金の使い方で分かります」イタリア人は貯蓄をゼロにして、この世をさる。 
 「家と車について考え方を変えるー家と車に日本人は金をかけすぎ。小さな家でもいいじゃないか!
  家と車のローンで一生を終えてしまう人生に疑問。 お金の準備、遊びの準備が必要」大前研一
*「他人の基準にふりまわされ、ゆたかな人生を追い求めるほど、『上質』とはかけ離れていく。
  物が溢れる今の時代だからこそ、自分の基準で(ほどほど)を知ることが必要」
 「仕事も人生も、型を極めながらも肩の力が抜けた、ある種の軽やかさを持つところに、
  真の上質が宿るのです」         「女性の品格」著者・坂東真理子
*「『将来なんてものは、どこにも存在してない。
  現在幸福である以外に、幸福であることはあり得ない。」 池田晶子
*「『また会いたい』そう思わせる人が、上質なんだと思う」 
▼ 中学校にしろ、高校にしろ、やはり上質というか、品の良いのはいた。残念?なことに、
 それがそのまま成績にも、その後の人生にも大きく影響をしていた。品性が良いだけでなく、
バランス感覚が違っていた。この年齢になってから、若いときに出会ってきた人などを改めて照射
してみると、全く違った基準でみることになる。品性だけは、隠しようがないもの。やはり、家柄や、
生まれ持った本人の性質があるようだ。なるほどカントがいう『良心』が親から受け継がれてきた人と、
 その逆の人とでは、長い人生で大きな差が出るもの。 それが端的に出るのが、酒癖、女癖である。 

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3162,人生に関する小題
2009年12月01日(火)
  * 人生は玩具箱
「人生とは畢竟、運命の玩具箱だ。人間とはその玩具箱に投げ込まれた人形だ。」(有島武郎
言いえて妙である。 そこには、これまで乗った車、住んだ家、他の人形もある。
「玩具の喩えを他人に喩えるのは問題である」と、いうのは別の機会にする。そこで「人生は宝箱」
という言葉が思い立つ。(恐らく誰かが比喩をしているはず)行蔵の一つ一つが宝とすると、幾らでも
宝はある。 それでは「人生はゴミ箱」というと、それほど無いのは、無意識で自分の心をコントロール
しているためか? そうでもないか?お宝は、心の底から感動したこと、全身全霊で何かに打ち込んで
いた時と事をいう。反対にゴミ箱は中途半端な時間を過ごしていた時?無駄も必要だから、それは違うか。
  * わたしは地上でたった一人になってしまった
 「孤独な散歩者の夢想」は、64歳のときに書き始め2年後の死ぬ直前に終わった文章、
ルソーの絶筆である。「第一の散歩」から「第七の散歩」まであり、その後は「八、九、十」が
メモのような文章が続く。 冒頭で、「こうしてわたしは地上でたった一人になってしまった。 
人なつっこい人間でありながら、万人一致の申合せで人間仲間から追い出されてしまったのだ・・ 
わたしは、かれらから離れ、すべてのものから離れたこのわたしは、いったい何者か」と問う。
「自分に残されたことは、すべての世間から放逐された自分はいったい何者なのかを探求する
ことだけなのだ」と自覚する。私の周辺で倒産時の男たちの気持ちは、まさに、このようだろう。
多くの取引先、そして部下を路頭に迷わせ、自分の存在の卑小さと、嫌らしさに自己嫌悪を一人する。 
自分は何者なのか?ただ、歩くこともままならぬ、折れてしまった、これ!である。
  *「人生は軍務のようなもの」と考えれば楽
 エピクテートスの「人生談義」の中に、以下のような言葉がある。
《 人生は軍務のようなものであるのを諸君は知らないか。 或る者は歩哨をやらねばならないし、
また或るものは戦うために出て行かなければならない。 (字数制限のためカット、11年12月01日
・・・・・・・・・
2797.ユダヤ人成功者たちに秘かに伝わる魔法の言葉・・6
2008年12月01日(月)
 ー「学ぶ」ことは「知る」こと。「知る」ことは「変わる」こと。
 ダーウィンの次の言葉が好きだ。「もっとも強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが
生き残るわけでもなく、唯一生き残れるのは、変化できるものである。」だから「学び」「知り」
その結果、「変わる」ことしか生き延びることが出来ないのだ。それにしては、あまり代りばえ
しないのは、如何いうことか・
 ーーー
「第5の法則】
 「学ぶ」ことは「知る」こと。 「知る」ことは「変わる」こと。「その瞬間に、わたしは
自分が本当にやりたいことを確信した。誰かのためではなく、打算的でもなく、自分の中のにある
純粋な興味から、ただただ、それを学びたいという 気持ちが芽生えたのだった」エドワード・テーラー
「学ぶということは、これまで理解していると ずっと思い込んでいたことに対して、 突如として 
まったく違った見方をすることです」          ドレス・レシング
「教育とは、学校で習ったすべてのことを 忘れてしまった後に、自分の中に残るものをいう。
そして、そのカを社会・が直面する諸問題の解決に役立たせるべく、みずから考え行動できる
人間をつくること。 それが教育の目的といえよう」 アルバート・アインシュタイン
「学べば学ぶほど、 自分がどれだけ無知であるかを思い知らされる。自分の無知に 気づけば
気づくほど、よりいっそう学びたくなる」     アルバートアインシュタイン
「どんな教育もつきつめていけば、独学につながる。
 その意味で、独学が唯一の教育であると、私は確信している」    アイザック・アシモフ
「知恵を獲得する過程で、忍耐があれば、すでにその半分は 手に入れたようなものである」ユダヤの諺
・・・・・・・
2007年12月01日(土)
2432, 田淵節也 −「私の履歴書」最終日        オッ ヽ(゜∀゜)ノ ハー
 11月の「私の履歴書」は野村證券の元会長の田淵節也。週に2日位は読んでいたが、昨日が最終日。
アメリカの衰退と、その隷属国家の日本の動乱?を予測。バブルが弾ける直前に彼が「株は長期に低落する。
「時代は変わった」と言ったのを憶えている。その時、「株屋のオヤジがこんなことを言ってよいのか?」
と驚いたが、再び、ここで同じことを予言している。「また、海の色が変わる!」という。
 ーーー
日経新聞私の履歴書」2007年11月30日ー
 =アメッポンの行く末は 世の中変わる、不変の真理=
  *再度・海の色*
バブルが弾ける直前に、僕は株式相場の潮の変り目を直感し「海の色が変わった」と発言したことを書いた。
今、その時感じたのと同じような胸騒ぎを覚える。 「アメッポン」(アメリッポンと言う人が多いが、僕は
アメッポンを使う)と言われる日本は米国に振り回されてきた国だ。その米国が今また大きく変わる節目に
あるような気がしてならない。来年の大統領選挙で優勢が伝えられている民主党候補が勝てば、イラク戦争
への厭世気分が一段と高まり、中東情勢は混沌とするのではないか。中東情勢が混沌とすれば、ペーパー
マネーのドルの信認が低下し、米国は金や原油穀物などの実物資産を裏付けとする新しい通貨制度を考え
出すのではないかと思う。そうなれば、金本位制が「ドル本位制」に変わって以来の大変化だ。世界中が混乱、
アメッポンの日本は一番大きな影響を受ける。既に世界はざわついてきた。僕は安倍晋三前首相のお父さん
(安倍晋太郎元外相)と親しかったが、安倍さんが総理になった時、「蒸留水しか飲んだことがない人は
持たないのではないか」と思った。小沢一郎さんが天下を取るのか小泉さんが再登場するかは分らないが、
いずれにしても、日本は大揺れするのではないか。高度成長期以来、ぬるま湯につかってきた日本は、
久しぶりに大激動の時代を迎えることになるように思う。僕は日本の将来を悲観も楽観もしていない。 
日本は世界屈指の豊かな国だ。「職人国家」としてそれなりのステレータスを保っていけると思うから
心配していない。最近、円高を歓迎するようになったのは進歩だと思う。もっとも、軍事力も持たずに
「金融立国」の幻想を抱いている人は幻滅するかもしれないが……。「履歴書」を書く機会を与えられ
人生を振り返っても、僕の人生なんて波欄万丈には程遠く大したことはない。改めて人生観を自問すれば、
「人間は太古の昔から同じことを繰り返している動物」ということだ。 人生は思った通りにならない。
それは残念なことだが、だから人生は面白いのであり、結果的にハッピーなのではないか。
「人間三代でチャラ」とはよく言ったもので、いい事ばかりは続かないし、悪い事ばかりも続かない。
人間、何が幸せで何が不幸か、本当のところは分からない。それもまた人生の面白いところだ。
人間は変わらないが、世の中は変わる。これが実感であり、不変の真理なのだと思う。・・
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解)今年から5〜10年にかけて、歴史的にみて動乱期に入った!ということだ。それと日本を
「職人国家」という見方も面白い。今後のアメリカの没落は誰の目にも明らかなこと。とすれば、
アメリカの国債を半強制的に持たされた日本は、アルゼンチン並みのプロセスに入るのは当然である。                 
σ’д゜)バイ!