* 嫌いなこと、無感動
 酒席での、ある人の一言が気に入った。『私の好きなことは非日常!嫌いなことは無感動、無反応!』
私の趣味の秘境ツアーは、非日常と感動を求めて海外に出ることにある。毎日1〜2つはみるTVドラマも、
週1度は、通っているシネマも非日常世界の仮想体験をするため。人生を振り返ってみて、思い出されるのは
非日常的のことばかり。しかし本当に大事なのは、その時節の日常のはず。その背景があればこその非日常。
したがって、この二つの組合せを知恵で生かせば良い。老いるということは、日常に埋没し無感動になること。
子供の頃の、青春時代の、あのキラキラした気持ちは、どこにいったのやら。
  * 塩の話
 サラダは、だいたいが塩味がする。このサラダは塩の意味から派生した言葉。ラテン語で塩のことをサルsalと呼ぶ。
このsalから様々な言葉が派生した。例えばサラーリーマン(salary man)がそれ。サラリーマンは和製英語だが、
そのサラリーsalary(給料)は塩sal。古代ローマでは、兵士の塩代のことをラテン語でサルsal(塩)にちなんで
salariumといい、これがsalaryサラリー(給料)となった。 塩と同じくらい貴重なものという意味で、給料
salarium が使われていた。他にも、例えばsauce(ソース)、sausage(ソーセージ)、salami(サラミ)、
soldier(ソルジャー:兵士:塩をもらう人)がある。
 塩は空気や水とともに、人や動物が生きていく上で欠かせない。これは生命が海から誕生したことと関係がある。
世界で生産される塩の三分の二が、岩塩を材料としている。岩塩は5億〜2千万年前に地球の地殻変動で海が
陸地に閉じ込められ、水が蒸発後に土砂が堆積してできたもの。人類は魚介類や獣肉を食べて自然に有機塩を
摂取する以外に、塩を意識しだしたのは5千年前からと推定される。食物の味を高め腐らせない塩は、古くから
霊力を秘めていると崇められ、お清めや、相撲などで土俵にまくなど、清浄の力で穢れを払う目的がある。
「しおらしい」は、「塩を欲しがる」女性の仕草が由来のようだ。 「塩梅がよい」「塩加減がよい」
「敵に塩を送る」「青菜に塩」「ナメクジに塩」「傷口に塩」など、諺にも多く使われている。
・・・・・・
4608, 孤立無業
2013年10月28日(月)
 朝日新聞の書評に、『孤立無業(SNEP)』 玄田有史〈著〉があった。
ネット検索で調べると、多くのレビューが出てきた。そこで、その幾つかをまとめてみた。
 孤立無業から独居老人に、そして孤立死を迎えることになる。死ぬ時は、誰もが孤立死だが。
《  * 孤立が就労意欲を奪う
 日本の若年無業者を「ニート」概念を用いて論じた東大社会科学研究所の玄田有史が、新たな分析視角を提唱。
ニートが15歳から34歳の無業者を指すのに対し、本書が取り上げる「孤立無業」は、20歳以上59歳以下の未婚で
無業者のうち(在学中を除く)、ふだんずっと一人でいるか、一緒にいる人が家族以外にいない人々を指す言葉。 
 孤立無業者は、家族と一緒にいる時間がふだんある「家族型孤立無業」と、ずっと一人の「一人型孤立無業」に
分類される。この春、ウォール・ストリート・ジャーナルの日本版ウェブサイト『JAPAN REALTIME』が「孤立無業者
『SNEP』が急増中」という記事を掲載したことで、ネット上で「SNEP」に注目が集まることとなった。玄田教授に
よると、「SNEP」のインターネット利用率は41.3%にとどまり、孤立していない無業者に比べると20ポイントも
少ない(2006年のデータ)。 
 〜玄田教授への質問〜  ――孤立無業と聞いても新しい概念とは思えませんが。  
玄田:孤立無業は、英語でいうSolitary Non―Employed Personsの頭文字を取ってSNEP。
 Solitaryには「ひとりぼっちの」「他人とつきあいのない」「孤独な」「寂しい」といった意味があるように、
無業者の中でも、ふだんずっと 一人か、一緒にいる人が家族以外にはいない人々のことを指します。
  ――ニートや引きこもりとどう違うのですか。
玄田:まず年齢の定義が違います。ニートは15〜34歳の若年無業者を指す一方、孤立無業は20歳以上59歳以下の
 在学中を除く未婚無業者。仕事をしていない点ではニートと同じですが、ニートは仕事を探す活動や準備を
 していない無業者、SNEPは友人や知人との交流のない無業者で、約9割が6か月以上働いていません。
 外出をめったにしない人もいますので、その意味では引きこもりはSNEPに含まれていると考えていい。
 また、過去1年にスポーツや旅行、ボランティアなどの社交活動を一切行っていない割合が高いのが特徴です。
  ――孤立無業者はどのくらいいるのですか。
玄田:総務省統計局の「社会生活基本調査」から導き出したところ、2006年に112万人いた孤立無業が2000年代に急増し、
 2011年時点で162万人に達していることが分かりました。これは60歳未満の未婚無業者の実に約6割を占めています 》
▼ 老後にも「孤立無業」が待っている。特に男の場合、縦社会に慣らされてきたため、横社会では、孤立しやすい。
 それでも160万以上は驚き。 何とか60歳に辿りついたが、それまでに一つ間違えれば『孤立無業』があった。
 倒産は、ほぼ、孤立無業が待っている。事業は船底一枚下が地獄。だから必死に考え、力と知恵が湧き出る。
 最後は挫折で、孤立無業である。特に大都会での「孤立無業」は厳しい。「独りは良い」というのは、独りでない
 からこそ 言えること。人の間にあってこそ、人は人間になる。先日、初老の独り暮らしの人が、アルバイトで
 何とか生活している状況をリポートしていたが、鬼気(危機)迫る深刻なもの。 あの時、何もかも放り出し、
 独り東京の郊外に身を隠し、年金暮しか、生活保護という道もあった。大部分が、それに近い。そこで寂しさと、
 心の傷を癒すため、酒に溺れアル中、そして孤立死・・ としても、一歩も、かたい岩場の穴に閉じこもった
 人生より遥かにまともに、思うのだが、当人は、凍りつく日々。緩んだ方々より凍死? 何か最近、緩んできた?
・・・・・・
4233,プレイボーイの人生相談 ー1
2012年10月28日(日)
以前、この中の今東光の回答の幾つかを取り上げたことがあった。先日、図書館で再び借りて読んだが、
今東光の珍妙な味わいある内容に決して劣らないものが多くあった。回答者は、他に柴田錬三郎吉本隆明
アントニオ猪木開高健赤塚不二夫岡本太郎武田鉄矢などなど。 その幾つかを取り上げるが、面白い!
若者向けの雑誌のためか、「性についての悩み」が多い。      『プレイボーイの人生相談』(集英社
   ーまずは武田鉄也からー  <愛につながる性の道>
相談:「彼女はいるのですが、どうしても風俗通いがやめられません。
    風俗に行くと、彼女には要求できないことも要求できて、とにかくハマってしまうのです」。
回答:「実はセックスというのはお互いを汚しあうことなんです。だから、本当にキミが彼女のことを好きなら、
 彼女と一緒に汚れる性を体験しなければ本当の性は完結しないんだ。(中略) お互いを汚し合い、互いを洗い
合うところに本質があるんだ。キミが風俗にハマっているのは、相手を洗ってあげる必要がないからなんだよね。
例えばレストランと一緒で、自分が食べたものを後片付けする必要がないから、気楽だし、好き勝手注文する
ことができる。毎日レストランじゃ、飽きちゃうし、お金も続かなくなる。そうすると、やっぱり自分の家で食べる
ご飯が中心になるし、いちばん落ち着ける場所になる。だから自炊をするんだけれども、自炊をするために魚を
買ってさばいてみれば、はらわたは出るし、生ゴミなんかたくさん出るわけだ。すると当然、部屋は汚れる。
実は本当の性、セックスというのはそういうことなんです。今のあなたは彼女とのセックスを汚さないように、
散らかさないように、後片付けがしやすいようにやってると思うんだ。でもさ、若いんだったらふたりで片付けない
と片付けきれないぐらい汚したりしていいんじゃないかな。キミはもっと獣性や野生を出して彼女を汚すべきなんだ。
そして、その汚れをふたりできれいに片付ける。そんなところに、本当の愛につながる性の道、セックスの道
というのがあると思うんです」。≫ 
   <何のために生まれてきたか? と考えて>
相談:「最近、ボクはなんのために生まれてきたのかと考えることがあります。人間ってなんのために生まれて
 くるんでしょうか」。
回答:「ただ、その問題を考えている人たちは、みんな悩みながら、なぜか突拍子もないことをやり始めているんです。
 簡単な例を挙げてみましょう。桃太郎という昔話があります。よく考えてみてください。 桃太郎っていうのは実に
変なヤツですよね。桃から生まれたといわれて、ある日突然、鬼ヶ島へ鬼退治に行くわけです。だいたい桃から
人間が生まれるわけがないと思っていますね。そんなことは子供でもわかります。それに、自分にはおじいさんと
おばあさんしかいない。村の友達と比べれば、なぜなんだろうと不思議がるでしょう。そこで、桃太郎は鉢巻を
締めて考えたんでしょうね。「オレはなんで生まれてきたんだろう?」。その結論は「オレは鬼退治をするために
生まれてきたんじゃないだろうか?」だったと思うんです。オレはどうやらふつうのやつとは違う、オレはなにか
突拍子もないことをするために生まれてきたんだ。その突拍子もないことはなにかと考えたときに、それが
「誰もやらない鬼ヶ島を攻めること」だった。突拍子もないことをやることで桃太郎は、オレはなにか?
という答えを見つけたんだ」。
▼ 私なら、こう回答する。 ≪そんな人生の大問題の手軽な答えなどないよ。
「何のため生まれてきたのだろうと頭の中で繰り返しながら、本屋と図書館の書棚を見て回りなさい。必ずあるから。
そしたら、まず、おわりと、最終章を読みなさい。そこになかったら、序文を読めば、多くのヒントがあるよ。
とにかく、自分で答えを探すこと、それが一番大事なことだよ!≫
 ・・・・・・・
3868, 嘘みたいな本当の話 ー5
2011年10月28日(金)                  
 * 祖母とロック      「嘘みたいな本当の話ー高橋源一郎・内田源一郎ー選」
祖母と歌番組を見ていた。とあるロックバンドが演奏していた。当時とすると若者に人気のバンドだった。
祖母がひとこと「彼らはロックがわかっていない」と言った。そして祖母は無言で演奏を見続けた ー奈良県うさど
  * 彼女だけの階段
「あの階段、どこですのん?」ターナル駅の地下街で呼び止められた。「ほら、あのいつも通る階段よ」 
私は一瞬とまどったが、困っているおばあさんを無視することもできず、「その階殴を上がると何が見えますか?」
と聞いてみた。しかしおばあさんは私に聞いてもだめだと思ったらしく「あの人に聞いてみたろ」とそそくさ行った。         
                                        ー大阪府 馬山鱒由紀
  * もうひとりの私へ
 研究室に入ると、先輩が詰め寄って来た。彼女は日本古代史専攻の学究の徒。
「あなたは、歴史を学ぶ者として恥ずかしくはないの〜」はい〜「なぜ、○○遺跡発掘を邪魔するのか?」を知りたい。
「私は、この目で見た。あなたが、その遺跡でしていることを。嘘はつけないよ。なぜ、そんなことをするのか」
何が何やら、さっぱりわからない。「私、その遺跡のことも発掘のことも、何も知りません」
「よく、そんな言い訳ができるね。私は、この目で見たんだから」 はい〜 四十年近く経ったいまでもわからない。
在学中、彼女はずっと糾弾の目で私を見つめていた。よく似た人がいるのだろうか。もうひとりの私は、そこで何を
していたのだろう。どこの遺跡で何をしていたのだろうか。いまはそれが知りたい。  今日、知人に言われた。
『○○スーパーでパート始めたの?』『牛乳の補充してたでしょう』エーッ! もうひとりの私、頑張ってるね。
▼「彼女だけの階段」を読んで、学生時代に住んでいた寮の近くでの出来事を思い出した。それも、いやに鮮明に
憶えている。5歳ぐらいの女児が、「私の家を知らないですか?」と、道を迷ったらしく私に聞いてきた。
「町名は何というの?」と聞くと、その子、「何を言ってんの。ほら私の家よ、私の家よ」という。 
私、「 ・・・・ 」 不思議そうな顔をして走っていった。痴呆症の老婆と私の出会った少女の話と、
実は同じような思い込みを我々はしている。自分が知っていることを他の人まで知っていると思い込む一人合点。 
それが長年、蓄積されているから問題。それより、自分が何にも知らないことを、知らない恐ろしさの方が悲惨。 
悲惨さえ自覚出来ない悲しい過去と、そして現在。 軽い話が重くなったか!
 ・・・・・・・
3503, フューチャリスト宣言 ー2
2010年10月28日(木)                
  *(ネット)システム一人勝ちの時代    「フューチャリスト宣言」梅田 望夫 , 茂木 健一郎 (著)
 最近、ネットなどの通販がコンビニ業界と、百貨店業界の売り上げを超えた。10年前では考えられないこと。
我が家では半分近くがアマゾン、楽天などのネットによる宅配便の購入である。それも一回払いのカードで割引
ポイントを稼いでいる。また楽天などネット商店街を提供する業者は売り上げの数%を出店先からはねている。
これは流通だけでなく、情報に対してもいえること。情報というコンテンツをつくる方は、ネットをコントロール
側からすると、消費される≪素材≫でしかなくなっている。ネット商店は、実際に店に商品を並べ、販売するより
コストが格段と安く済むため、経費が格段と安く済み、それでもネット・システムを利用する。それが、僅か
10年もしないうちに、百貨店やコンビニの売り上げを超える結果になったのである。そういえば「マトリックス
という映画を観たとき、コンピューターが、それぞれのシステムと結びついて、エネルギーと情報を吸い取って
生体システムが、人間をコントロールしてしまう場面があった。 それは極端としても、ネット商店街などの
売り上げが、現実の店の売り上げを超えてきたという現実は、ネット一人勝ちを更に推し進めることになる。 
当方にも楽天の営業がきて「現在の売価を1・5倍にして、宿泊者に販売をして、ポイントを上乗せをして
相手に付ける」という提案をしてきた。宿泊者は、領収書を貰えるので、会社から、その金額が返金になるが、
ポイントの差額が楽天で使えるので、優先的に選択をしますという。何か、これは詐欺の推奨でないかと疑問を
持っている。グーグルも、検索を無料提供し、その情報にヒットする広告が自動的に調べ手に流すことで
広告代が入るのだから、これは素晴らしい。ネット一人勝ちの典型である。新聞広告だけを集めたネットが
最近出来た。 それまで新聞に挟まれてきたのが、それを地域単位でまとめたネット。そこに出す商店が出す
メリットは、広告の中の惣菜の何を大きくクリックするかで、その商品に対して顧客が注目されているかを
知ることができる。それ自体が、既にリサーチになっている。 システム一人勝ちは、今後ますます
激しく時代を動かすことになる。
・・・・・・・・
3128,ジム・ロジャーズの経済見通し
2009年10月28日(水)
 去年の9・15のリーマンショックは世界経済に大激震を与えた。世界各国は、この一年間、その影響を最小
限度に抑えるために可能な限りの資金を投入。それで表面的には平静を保っているが、それは目先の応急処置。
日本の失われた10年、20年と同じような停滞をもたらす杞憂があるというのも、今更だが、どうも分かって
ないのが多い。ジム・ロジャーズのインタビューを数ヶ月ぶりに目にした。 当たり前のこととはいえ、
彼が言うから説得力になる。  ーまず、その内容をコピーしてみるー
   ◇「経済危機、再燃も」
    −−金融危機から1年余りが経過し、世界経済は回復の動きも出ています。
◆各国の政府が大量にお金を使ったおかげで改善しているように見えるだけだ。自律的な回復ではなく危機が
 去ったとは言えない。米国経済は消費が低迷し、問題解決のために政府は借金を重ね、一時的な雇用対策などに
 重点を置いている。産業の競争力の向上にはつながらず、問題を先送りしている。「失われた10年」、いや
 「20年」に突入したかもしれない。一方、中国政府は競争力をつけるような分野に投資しており、
 米国との差が鮮明になっている。
    −−日本の政権交代が経済に及ぼす影響をどう見ますか?
◆政府は「未来は明るい」と言うもの。ただ、私自身は投資について政府のアドバイスを受けないことにしている。
 政権交代があれば、恩恵を受けるところとそうでないところが出る。日本の新政権は出生率を上げる政策に力を
 入れるので子育て関連の企業は恩恵を受けるが、公共事業削減を目指しているため建設業のような企業は先行き
 厳しいのではないか。
    −−日本に対する投資スタンスは?
◆次の10年を見通すとアメリカに比べると債権国の日本の方が期待できる。私も日本円は保有している。
 最近は円高傾向にあり、円はまだ上昇するはず。ただ、日本は少子高齢化に直面しているうえ、巨額の財政赤字
 抱えているため、将来的に円を手放さなければならない時期が来るかもしれない。日本の国債は投資への意欲を
 なくすような低金利だから保有しない。
  −−関心を持つ投資先は?
◆貴金属や農産物などの商品相場だ。商品は新興国を中心とした需要の増大に対する供給が追いついておらず、
 高騰している。今後も堅調に価格が上昇すると見込まれるため、今後も商品に投資していく。
  〜〜
  サブプライム・ローンを混入した債権は世界中の金融機関や企業内の資金運用部門に秘かに眠っている。
 それが何時、表面化するか、その時が大恐慌のキッカケになる。 ただ引き延ばしているだけでしかない。
 だから世界の20ケ国が顔を突き合わせて、対策を考えているが、世界の金融機関の一せい閉鎖をする位の
 荒治療が必要だが、それは無理である。だから、失われた10年~20年になるしかないのである。 
 以前なら世界戦争で、一度清算という手があった。
 ・・・・・・・・・
2763, 閑話小題
 2008年10月28日(火)
 *金融危機が止まらない
9月半ばから始った金融危機、予想通り恐慌の様相を呈してきた。その時点で、この随想日記で
世界恐慌に入ったようだ」と書いた。他の人は如何であれ、そう信じて状況をみると、恐慌の発火に思えたから。 
何人かの知人に、「これは既に恐慌だ!と思い込んで世界の状況を見ると、見えないことが見えてくる」と、
言ってきた。そして、あれよあれよと、一万、9千、8千、そして5年半前の7607円割れを先週末にしたと
思ったら、昨日は7162円でひけた。この数字は、26年ぶりの最安値。あと少しで7000円割れになるところ。 
大方の経済評論家は7000円が底値とみているが、近々に6000円前半もあるかもしれない。この上に円だけが
独歩高。輸出立国の日本はダブルパンチになる。年末から来年にかけて体力のない企業から倒産が始る。 
不動産、建築関連、そして中小金融機関辺りからか。それだけではない、大手銀行も痛んでいて、五千億〜一兆円
の増資をするとか、銀行保有の株式を政府が買取るとか、何でも有りになってきた。世界に目を転じれば、
アイスランドに続き、フィリッピン、ブラジル、そしてロシアと、株式市場の閉鎖などの金融危機が切羽詰ってきた。
世界の株式市場の時価が一年前の半額の三千兆円が消失、それがさらに実体経済を凍りつけている。
11月の15日に、G8と、中国・インドなど新興国が緊急に集まるというが、そこで何が決定されるのだろう? 
最近、グリンスパンなどが、これは世界を覆う大津波といっていた。先月半ばの一連の金融危機は私の人生で一番の
世界的な大事件と、何度も書いてきた。この恐ろしさは、短期的に収まるような問題ではない。アメリカが世界中に
毒をばら撒いてしまったのである。それもタチの悪い、簡単に回収できない毒。 その中で、ただ生き抜くしかない
時代になってしまった。
 *WBCの監督問題
面白いから、WBCの監督に誰がよいか頭の体操をしてみる。北京オリンピックで現役監督から遠ざかっていた
星野は難しかったのは、誰の目にも明らかだった。そのことを本人は自覚していると思いきや、どうも最近の彼の
言動からして違うようだ。  (以下字数の関係でカット2009年10月28日) 
・・・・・・・・・・
2007年10月28日(日)
2399, 世間に踊らされた「悪役」
 荻野アンナが読売新聞に『亀田一家の問題』を軽妙に書いていた。彼女は現在、慶応の教授をしているが、
 よくTVで見かける人。 (以下字数の関係でカット2008年10月28日)