2005年02月22日(火)
1421, 西武鉄道前社長の自殺と、カリスマ失墜

  何回か堤義明について批判的な文章を書いてきた。
プリンスホテル内で御付が、待っている宿泊客を制して、堤をエレベーターにのせた
・突然ヘリコプターでホテルに乗り付けて、査察をした
・頭の良い奴は要らない、実直な人材の方を優先している傲慢な噂を何回聞いたことがある。
近代的な?オーナーとも言えるが、実際のところ面白かっただろう。 羨ましい限りであった。

昨日の毎日新聞の三面記事の特集に、数ヶ月前まで栄華を誇った「堤王国」の崩れたシナリオを
生々しくレポートしていた。 この記事によると、
・今回の事態収拾後に院政を敷くシナリオであった。
 −その事実を、証券取引等監視委員会の側近が証言をしている。
・昨年の役員辞任後も、電話などで頻繁に指示を出していた。
有価証券報告書のほころびが、巨大グループの足をここまですくうとは誰も想像もしてなかったという。
・監視委員の幹部は「砂山に小さな針が落ちたら、山が崩れてしまった」と証言。
・そして、その堤は 「気持ちの整理もまだつけかねている」状態。
逮捕に脅える日々の中、晩節を汚してしまったことを、彼自身いまだに信じられない思いだろう。
週刊誌に昨年の暮れ「3月に堤義明の逮捕!」とリーク?されたが、そのスケジュールに入ってきたようだ?
総務部次長の自殺に続いて、前社長の自殺。これで彼が逮捕をされないほうが不自然な状況である。
大いなる中小企業の崩壊から、地方の崩壊の序曲がはじまるのだろうか?
せっかく逮捕されるなら、政治業界の??を何匹か道連れにしていくべだ。
その余裕などあるはずはないだろうが。この事態は一年前までは、考えられないことであった。
確固たる地盤がある珍しい存在に見えていた。 有価証券報告書への虚偽記載などが発覚した昨秋以来、
株価が3分の1以下になってしまった上に、上場廃止となった。そのため株式を担保にしていた借り入れの
資産が担保割れの事態になり、そのため銀行の態度が一変してしまった。
一皮剥けば張子の虎でしかなかったのだが、崩れる時はこんなものである。
この問題は、考えてみれば中小企業問題でもある。これから始る解体は?中小企業の行方に重なるところが多い。
ペイオフの時期と重なるから、尚のことである。これからは地方銀行の合併と、解体が今後進む。
西武の問題は、形を変え中小企業、特に地方に押し寄せてくる。他人事の話しではない。
  この数年の情報化で、何かが変わったのだ。

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