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2007年01月14日(日)
2112, 塩野七生が「日本の政治と政治家」を語る −2
才八∋ウ_〆(∀`●)
ローマ帝国の歴史を熟知している欧米の政治家からみて、日本の政治家の演出があまりにも乏しくみえるのは解る。
国家連合を1400年も維持してきた政治センスは一朝一夕で出切るものではないが。
しかし、真似ることも、学ぶ事もできるはずである。また国家のために一身を投げ打つ覚悟が出来ているかどうかもある。
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*民主主義の仕組みの中で、理想的な政治家は生まれるのでしょうか? 果して民主主義は絶対的な善なのだろうか?
塩野:私は日本人に少し違和感を感じるのは「民主主義を信じすぎ」ということです。
民主主義は万全でない、デマゴーグに左右されるのです。
*政治家の粒が小さくなったと言われますが、どうですか?
塩野:それは政治家を使い捨ての存在だと思ってないからです。
使い捨てだと思えば、その人の一番いいところがどこだと考えて使います。
権力は「必要悪」でなくて、何かをやるために「必要」なのです。この頃の政治家は面白くない
という議論は、20歳そこそこの若い女性が「この頃の男は面白くない」というのに似ています。
*政治家は善人には出来ませんね
塩野:安部のような旦那様にはできますがね。一度だけ小泉元首相会ったことがあります。
彼は私が書いた「マキャヴェッリ語録」の最後の「天国に行くのに最も有効な方法は、
地獄へ行く道を熟知することである」という言葉が一番好きだと言いました。
「政治家は地獄へ行く道を熟知していて、国民を天国になるべく連れて行こうとするが、
自分は地獄へ行ってしまうのです 一歩間違えば地獄に行く可能性があるから我々は注意するのに、
「天国にお手てつないで行きましょう」と言って、地獄を忘れさせてしまう。 ( ̄▽ ̄)■]~~~ 珈琲TIME♪
*阿部首相は就任後、印象が変わった。首相を演じているように思えますが。
塩野:日本の政治家はTVの使い方が変だと思います。TVの前で話す時、カメラの前に何千万の人がいるいると
考えるのではなく、たった一人のひとを相手にしている思えばよいのです。
一人に分ってもらえればよいと思い書いている。そこを小泉さんは分っていた。
一億を相手にしている思えば「俺は死んでもよい」なんていえますか。
*文章や弁論でも、戦っていると迫力がありますね。
塩野:ある政治家が「政治家は有権者のニーズをくみ上げて・・・」と言うから、私は、
「有権者は自分のニーズをはっきり分ってない。あなた方が喚起すればいい」と言ったのです。
有権者が「そう言われればそうだ」と反応すれば勝ちである。
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文章も、演説も同じである。
一人を相手に書く、自分に対して話しかけるのがポイントである。小泉は罰一で、阿部は「あの上さん」がいる。
独りになる時間が圧倒的に少ないし、上さんにエネルギーを取られてしまう。
小泉は、常に独りで自問自答している言葉で、効果的なものを言えばよい。その差が画面にそのまま現れている。
日本は早急に大統領制を取り入れ七つ位の州に国家機能を分割して、思い切った改革をしないと、
国家衰退を止めることができない。それと天皇制もあり方も、根本的に考えないと・・・
厚生年金が最近まで世界トップの22万円だった。それが欧州の何カ国に追い抜かれ、30万円以上の国が出てきたのだ。
その鍵が、円がユーロに対し数年前の70数?になったからである。 国家が衰退していくということは、
円の価値がドンドン下がっていくこと。 日本人の力のある人は、チャンと先手を打って財産を海外に移動している。
放置していた政治家と国民の責任であるが、国家が衰退するということは、一人一人の財産や、
生活が衰弱していくということになる。 まあ、先がそれほどあるわけではないからよいが・・・
ホンジャ \(^▽^*)バイ!
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