金融危機が止まらない

9月半ばから始った金融危機、予想通り恐慌の様相を呈してきた。
その時点で、この随想日記で「世界恐慌に入ったようだ」と書いた。他の人は如何であれ、そう信じて状況をみると、
恐慌の発火に思えたからである。 何人かの知人に、「これは既に恐慌だ!と思い込んで世界の状況を見ると、
見えないことが見えてくる」と、言ってきた。 そして、あれよあれよと、一万、9千、8千、そして5年半前の
7607円割れを先週末にしたと思ったら、昨日は7162円でひけた。この数字は、26年ぶりの最安値。 
あと少しで7000円割れになるところだ。 大方の経済評論家は7000円が底値とみているが、
近々に6000円前半もあるかもしれない。この上に円だけが独歩高。 輸出立国の日本はダブルパンチになる。 
年末から来年にかけて体力のない企業から倒産が始る。 不動産、建築関連、そして中小金融機関辺りからか。
それだけではない、大手銀行も痛んでいて、五千億〜一兆円の増資をするとか、銀行保有の株式を政府が買取るとか、
何でも有りになってきた。世界に目を転じれば、アイスランドに続き、フィリッピン、ブラジル、そしてロシアと、
株式市場の閉鎖などの金融危機が切羽詰ってきた。
世界の株式市場の時価が一年前の半額の三千兆円が消失、それがさらに実体経済を凍りつけている。
11月の15日に、G8と、中国・インドなど新興国が緊急に集まるというが、
そこで何が決定されるのだろう? 最近、グリンスパンなどが、これは世界を覆う大津波といっていた。
先月半ばの一連の金融危機は私の人生で一番の世界的な大事件と、何度も書いてきた。
この恐ろしさは、短期的に収まるような問題ではない。アメリカが世界中に毒をばら撒いてしまったのである。 
それもタチの悪い、簡単に回収できない毒。 その中で、ただ生き抜くしかない時代になってしまった。
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*WBCの監督問題

面白いから、WBCの監督に誰がよいか頭の体操をしてみる。
北京オリンピックで現役監督から遠ざかっていた星野は難しかったのは、誰の目にも明らかだった。
そのことを本人は自覚していると思いきや、どうも最近の彼の言動からして違うようだ。
やはり優勝チームの監督がやるのが自然だろう。 
エネルギーを使い切るためにハンデキャップになるので腰が引けるようだが、決まっていれば割り切れる。
しかし早々に西武ライオンズの監督が辞退の意向発言をしたため、原監督に依頼があったようだ。
前回のWBCは異常な雰囲気の中で奇跡的に勝っただけ、今度はアメリカもキューバも本気になってくるから、
惨敗を覚悟をすべきである。その意味で、少し嫌われても、今回だけは辞退するのが最善だろう。
特に原監督は、監督としては首を傾げる場面が多すぎる人物。惨敗をして袋叩きは、火をみるより明らかな姿。
 読売のトップの命令だろうが、気の毒といえ気の毒な役回りである。

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