2004年10月11日(月)
1287、「閑」のある生き方ー読書日記−1

そろそろ定年をむかえる団塊世代を意識した内容だ。
 現代人は忙しいが、忙しさに流されたままでは充実した人生が送れない、
その中にあって「閑」のある生活が、不可欠である。 
内なる自分を優先して生きる為に、生活を単純化して、 自分の ハートを大事にして、
自分の納得した生き方を勧めをしている。

著者は「風の良寛」「老年の愉しみ」「自分を生かす”気”の思想」を読んで、
質素な老いの生き方に同調、「老いの生き方」の準備の必要性を説いている。
そこには多くの引用があった。
良寛の詩集であったり、吉田兼好の「徒然草」、加島祥造訳の「老子」の詩句、
セネカの「人生の短さについて」、尾崎一雄の「まぼろしの記・虫も樹も」、
そしてローマ時代の「エピクテートス」の話があった。

40代を迎えた「甥っ子」に、老いに向ってどう生きていくべきか諭すカタチで進んでいく。
物の時代、消費する時代、金本位の時代、経済成長率のあるのが当たり前の時代、
自己中心主義の時代の、(いい大学、いい企業、出世、名誉を重んずる時代の)
どっぷりと浸かった、「甥っ子」世代に対しての警鐘が淡々とつづく。

55歳を過ぎ、定年に近い団塊世代に対する書であり、
彼らに定年後の生活に入る心構えを作っておくべきと勧めている。
老後の準備をしておくか、おかないかで、ーがっくりした悲しい末路になるか、
ー老年を自由の時として楽しめるかの、生き方に分かれるのだ。

 以下は字数の関係上カット・2008年10月11日
 
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