2005年09月27日(火)
1638, 巨大スーパー販売前線の男達

一昨日のNHKスペシャル『巨大スーパーの販売前線の男達』が日本の流通業の現状を、そのまま映しだしていた。
デフレ不況などの影響で大手スーパーマーケット各社の売り上げが伸び悩んでいる。
業界第2位の売上高を維持しているイトーヨーカドーの戦略に迫っていた。
流通グループの勝ち組のジャスコと、ヨーカ堂であるが、一方の雄のヨーカ堂の惨状をリアルにレポートした内容。
よくぞ、ヨーカ堂も、堂々と公開したものだ。まだグループとしての余力を見せたかったのだろか。

アメリカのスーパーを手本にスタートした日本のスーパーは、バブル期に進めた経営多角化の失敗や
崩壊後の収益悪化に苦しんでいる。さらに安売り戦略を武器にしたアメリカのウエルマートの市場参入もある。
その中、イトーヨーカドーは安売りとは一線を画して、小売り主体の商品開発など
独自の戦略に力を続けてきたが、ここにきて大きな岐路に立っている。
長年続けられてきている"業務改革"も、あくまで戦略のミス?に対する戦術でしかないのか。
毎週、東京の本部で全支店長が集まって情報の交換をきめ細かくおこなっている。
さらに業革委員会が20年近くのわたっておこなわれている映像を映し出していた。
しかし番組は、見ていてあまりのトップ意識と消費者の乖離の差の大きさを見せていた。

私自身といえば、以前はヨーカ堂にカジュアル洋品を買いに行っていた。
しかし、ユニクロが至近にできてから、普段着の半分はそこで買うことになった。
その他は、タカキューなどの専門店や、量販のアオキや、海外旅行の出先で買っている。
現在は、ヨーカ堂はほとんど行かなくなった。家内もヨーカ堂の衣料売り場には、一切たち寄らなくなったという。
専門大店チェーンにいくと、商品力の差が明確に解る。私はウォーキングが趣味?である。
そのため、ウォーキングシューズをついつい買ってしまう。それもメーカーものでなく、廉くて履きやすいものを探す。
2000円から10000万円のシューズが5^6足も玄関に並んでいる。
数年前からは、通勤にもビジネスシューズに似たウォーキングシューズを履いている。

それに対してヨーカ堂では、3万の靴をわざわざ並べて、その横に1万以上の靴を
並べて廉く思わせて買わせる手法を真面目にとっていた。バカじゃないかとしか思えない。
ヨーカ堂に来る客はそんなものを、この店には求めていないのが解らないのだ。
現在は深刻な大不況である。さらに先の見えない状況が数年先に控えている。
国家にとっても、国民にとっても非常事態である。
それをヨーカ堂のトップが解っているが、どうしたらよいか暗中模索をしている。
陰に隠れているネット販売と通販の侵食も見落としているようだ?

ジャスコは、‘売れ筋の低プライス’と‘郊外ショッピングセンター’を戦略に打ち出している。
その戦いにヨーカ堂が遅れを取ってしまった。まだ、グループにセブンイレブンがあるから大丈夫だが。
他山を批評できる立場にはないが、時代の激変は番組を通してヒシヒシと伝わってきた。
専門大店とスーパーセンターに囲まれて侵食されているのが深刻である。
とにかく時代は激変している。経営はネバーギブアップ。飽くなき時代の変化に対する自己変身の継続しかない。
しかし・・・・

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