2007年09月25日(火)
2366, わたしと仕事、どっちが大事? はなぜ間違いか

「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか  ー読書日記ー
    ―弁護士が教える論理的な話し方の技術   谷原 誠 (著)

図書館の返却コーナーで数日前に見つけて借りてきた本である。
弁護士の論理の立て方の内容だが、一般人の考え方、対話の曖昧さを指摘。
いま一度、その一つ一つを見直して世間様レベルの思考法からの脱却を勧めている。
考え方、言葉の組み立て方を冷静に見つめなおすのに適している本である。

この本のタイトルの「わたしと仕事、どっちが大事?」を、論理の落とし穴の1つ
「誤った二分法」の例として挙げている。「わたし(恋人・妻)」と「仕事」は同類のものではない。
同じ基準でこそ比較が可能であり、この質問自体が間違っていると指摘。
この質問に対する答えを考えてみると、・「比べる対象ではない」ことを相手に主張する
 相撲取りと、砲丸投げの選手とドッチが力が強いの?と、 同じような質問と 理解させる。
・「もちろん君の方だよ」と、相手の求める返事をする 。
 求めている答え(相手のニーズ)は、そう言ってほしいだけ。
・「それは何と何を比べてるの? どっちかと言えば貴女を選ぶけど、
  ネバならない仕事なら、それをするのが会社勤めの最低条件。
  その兼ね合いは注意するけど」と答える。などが考えられるが、私の実感としては、
 「収入が入らなくなったり、転職をしたらゼロからやり直しになる。
 収入が激減することを考えてみろよ。そうすれば、今より貴女との関係が悪くなる。
 長い年月の間に、こういうこともあるのが人生じゃないか」辺りになる。

6年半の間、毎日この随想日記を書いているためか、他人の論理の矛盾点や、甘さに気づかされる。
家内も、言葉の甘さや矛盾を直ぐについてくるので、普段の言葉使いから緊張感に包まれている。
反面、社会的に突っ張っている人の言葉に、苦笑してしまうことが度々であるが、
それが大よそ著者が指摘している内容と同一であり、著者のいうのは至極ごもっとも!
書き続けることからくる効果が、この内容の通り論理の甘さを重ねるごとにそぎ落としてくれる。
ある世間の権化のような男が何時も使う言葉。 自分の言いたいことを、「人は・・・と言っているぞ」
が恒?だった。 こんなことを言っていればフラストレーションが溜まり早死にするだろうが!

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内容の概要)
日常生活で非論理的な主張をする人たちに対し、法律家が業務上使っている
論理テクニックを使って言い返す方法がまとめられている。
この本は法律家が法的トラブルを解決する際に用いる交渉術を、日常生活で発生する
トラブル事例にあてはめながら紹介する形がとられている。法律家による交渉術の本らしく、
テクニックとしても三段論法・原則例外パターンといった法律初学者がまず叩き込まれる
法的思考法や、争点整理・門前払いといった裁判実務で必要になるノウハウを、
法律事例ではなく日常生活トラブルにあてはめる形式がとられている。
「法律家が裁判で用いる手法を日常生活にも持ち込んで、トラブル解決に役立てよう」
というのが本書の特徴だろう。従来の交渉術とは違った解決法が紹介されてい
目次)
第1章 :あなたに必要な“論理力”という武器(人間は非論理的思考にダマされる!?
   人は誰もが論理的であろうとする ほか)
第2章:論理的に考え、話すための“第一歩”(三段論法―「A→B、B→C、ゆえにA→C」
                そもそも式論法―「ルール→事実→結論」 ほか)
第3章:相手のペースに巻き込まれない会話術(相手の価値観に反論する
   他の事例に飛び火させる ほか)
第4章:論理の落とし穴を見破るテクニック(非論理的な論理に正しく反論せよ
   誤導尋問―「お支払いは現金ですか、それともカードになさいますか」 ほか)
第5章:論理的な思考力をみがく質問術(言質を引き出すソクラテスの質問術
   相手が警戒する前に言質を引き出す ほか)

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