2005年08月13日(土)
1593, ひらがな思考術 −1  −読書日記
        
図書館から借りてきた本だが、目から鱗の本である。著者はコピーライター、シンクタンク社長、
コミュニケーション学部教授、という三つの経歴を持つから言葉に説得力がある。
ひらがなでわざわざ文章を書いてみたら、なるほどドンドンかけるのだ。
いままで何をしていたのだろうと、驚いてしまった。 とくに ひらがな三語 日記は面白い。
 ー今日の三語日記というと
たかしかえる おぼん おおあめがたたきつけている これで今日の大方がわかる。

ーこの本の概要というとー
「ひらがなで考えてみないか」それが、この本のメッセージで、
「ひらがなで表す言葉が、骨太で人の心を掴むのに適している」というのが大筋である。

漢字や英語が多用される専門語に寄りかからないで、手持ちのことばをかみしめ、ゆっくりと味わっていくと、
いま抱えている問題を考える方向性がうっすらと見えてくる。そうすれば受身ではなく、こちらから打ってでることができる。
ひらがなで考えることは、「現状打破」 「情報収集」「創造的発想」「効果的表現」「自己変革」に役立つ。

ひらがなでは ごまかしがききにくい。意味を考えるには考えの筋道が必要である。
ひらがなだと、それができるし、内側にはたっぷりとメッセージが含まれる。
日本語で書かれているのに、難しくてわからない時にひらがなを交えてわかりやすい文章に直したら、
読みやすい言葉として、人の心に訴えかけてくる。そのため、ひらがなで考えてみる練習をするといい。
難しい文章に出会ったら、簡単な言葉に置き換えるとよい。

著者がコピーライターの仕事をしていてコピーが一行も出てこなかった時に、
書店で偶然手にした詩集の一行一行がしみとおっていったという。
ひらがなで考えをつきつめていく思考術を著者が身につけたのは、これがキッカケという。
もっと ひらがなで考えるようにして、ゆっくり思考をめぐらす時間を持ってみることを勧めている。
幼児がよく使う擬音語、擬態語、ユラユラ、ガサガサ、ヨタヨタなどは、動作そのものの様子をよく表している。
考えてみたら内語や発想は、ひらがなでしているようなものだ。難しい言葉もいちど、ひらがなに翻訳してみるとよい。
言葉は飾れば飾るほど伝わらないものである。ひらがなは心の壁をつくらない働きがある。

この随想日記も、可能なかぎり難しい問題をやさしく噛み砕いて、自分の脳に入れ込むために書いている。
やさしくとは、噛み砕くとは、「ひらがな」にすればよいのだ。脳は幼児に例えると解りやすいという。
やさしい言葉で、繰り返し、愉しく続ければ無限の能力を発揮する。
ひらがな言葉は、無限の可能性の入り口になる。

私の、この随想日記も、文体がこれで大きく変わるだろう。 ひらがな言葉が多くなる?
              つづく
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ポプラ社  関沢 英彦【著】
ー目次は、
第一章 ほどく   まず、解きほぐしてみる
第二章 かんじる  五感のストレッチをしよう
第三章 つなげる  発想はひらがなでしている
第四章 あらわす  難しくいわないと表せないのか
第五章 くつろぐ  ひらがなでゆったりと考える
●なぜ、話が伝わらないのか?
●なぜアイデアが出ないのか?
●なぜ企画書がうまく書けないのか?
●なぜ行き詰まるのか?

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