雁行的進歩とは

「雁行的発展法則」というのがある。
 大空を渡る雁の群れは、先頭の鳥からしんがりの鳥まで、くさび型の隊形をなして飛んでいく。
これは長距離の飛行に一羽一羽の空気圧が最小になる。 鶴翼と同じ形である。

V字型の群れと同じパターンで、アメリカ合衆国を少し遅れながら日本や欧州が追いかける。
アジアでは、先頭をきって工業化に成功したのが日本であり、次に台湾や韓国の経済発展がこれに続き、
さらに中国の沿海部などが急速な経済成長を開始して、それを追うといった形である。
このような「選手交代」の形で経済発展が受け継がれていくのが、「雁行的発展法則」の考え方である。

現在もそれにしたがい、動いているかといえば、現実は違ってきたのである。
グローバル化の進展に伴い、今までとは違った「世界システム」が出来、拡大している。
欧米中心の雁行発展法則は崩れはじめ、今後は中国、インドにその重心は移動していくプロセスに入った。
中国に隠れているが、インドも大きな変化のポイントになる。
中国は製造、インドはサービス、の部分を担うであろう。

その背後には、ITなどの「情報化」がある。もう、時代は引き返せない。
モダン主義社会から、ポスト・モダン主義社会へ変化したということ。
欧米が優れていて、未開発国が遅れているという考え方が、そもそもオカシイ?という
構造主義が出てきたこともあるが・・・・

先日、インドの発展について、NHKスペシャルで3回シリーズで放送していた。
20年後には、アメリカを追い越し、世界のトップを目指すとアメリカ在住の印僑が話していた。
見ていて、それもありうると思われた。 先日、図書館で『東西逆転』という本を借りてきた。
数日後に、その感想を書いてみよう。 
   IT革命は確実に世界を変えている。
 
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