2004年06月24日(木)
1178, 哲学についてー9
ー現代の哲学−2

実存主義の大きい影響を受けたサルトルは、たんに優れた著述家としてだけでなく、
劇作家・小説家としても名を知らしめていた。彼はハイデッガーを研究し、最初の戯曲を発表。
また1943年には哲学上の著作として重要な「存在と無」を書き上げた。
彼の言葉に「精いっぱい生きること」がある。「社会が課す規制や規則に反発するのは若者であり、
誰でも『自己についてのあらゆる選択権』をもっている」という、彼の言葉に当時の若者が飛びついた。

現代の哲学を考えると、アメリカのプラグマティズムをあげなくてはならない。
「知識を実践的な活動としてとらえる」考え方である。
18世紀後半アメリカが国家として独立すると、アメリカ特有の新しい文化や思想が
生まれるようになる。その後100年かかって優秀な哲学者がハーバード大学などから
でてきた。バース、ジェームス。そしてディーイである。
バースはプラグマティズムを「言葉に表れた意味を確認する手法、意味論である」と主張した。
彼の一主張で「知ることはひとつの行為」であるというのが印象的だ。

20世紀には分析哲学が飛躍的にのびた時代でもある。
哲学者の多くは学者や科学者ばかりという背景もあった。
論理分析や言語分析などは歴史的に見ても飛躍的といってよいものであった。
人間の知識の本質に対する徹底的な再検討と分析である。

そして構造主義がうまれてくる。

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