日本の国民皆保険は世界に誇るシステム!

文芸春秋の4月号に、「日本の国民皆保険は世界に誇るシステム!」とあった。
当り前と思っていた日本の健康保険が進んでいる事実を初めて知った。
年間33兆円に上る国民医療費は、対GDP比でみるとOPEC30ヶ国中21位と高くない。
しかし、その質的レベルからみると世界に誇れるシステムという。
それぞれの国によって、多くの規制があり日本のように、彼方此方の医者に気楽に行けないという。

 ーまずは、その部分を書き写してみたー
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医療技術、たとえばがん治療は世界でも最高の水準を誇っている。
しかし一方で、納得できる治療を受けられずに複数の病院を渡り歩く「がん難民」もあふれている。
06年に近藤正晃ジェームス東京大学特任准教授らが、がん患者1168人に対して行った
アンケート調査の結果、「治療説明時に不満、または治療方針決定時に不納得を感じたがん患者」が53?を占めた。
これを日本のがん患者128万人にあてはめれば、68万人が「納得できる治療を受けていない」ということになる。
保険証一枚あれば、いつでも、どこでも、誰もが平等に医療を受けられる「フリーアクセス」を、
日本の患者は当たり前に享受しているが、これはどこの国にでもあるものではない。

1961年に始まったこの目本の「国民皆保険」は、じつは世界に冠たる医療制度なのである。
たとえば、イギリスでは地域の家庭医に患者が登録され、その医師の紹介なしには勝手に病院や専門医に
行くことはできない。いっぽう病院は、手術患者の待機期間が長く、手術まで半年以上待たさることもある。
アメリカには日本の健康保険のような公的制度がない。あるのは民間の保険会社が販売している医療保険だけ。
かけ金や契約内容によって、受けられる医療の範囲が決まってくる。
専門医にかかりたくても、保険会社の指定する病院にしか行けないケースもある。
民間の保険だから加入する義務はなく、事実アメリカでは4700万人が無保険で生活している。
加入したくてもできない低所得層救済のためにメディケイ下という医療保険制度があるが、これは実質上、
生活保護に近いものだ。いま、日本で行われている医療制度改革は、超高齢社会の到来をにらんで、
医療費の抑制を図ろうとするものである。患者の窓口負担は数年ごとに引き上げられてきた。
従来出来高払いだった診療報酬に、疾患ごとの包括払いが導入され、医師は高度の医療がやりにくくなった。
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海外旅行に出かけるときの必須の知識は、保険に入ることである。
国によっては膨大な金がかかる。日本にも良いところが幾らでもある。
最近になって物騒になってはきたが、それでも治安も日本は最高水準にある。
治安と医療体制は、生きていく上で根幹の問題である。
我々は、悪くなってきたとはいえ素晴らしい国に住んでいるのである。

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