先日、Wowowで観た映画『しあわせの力』という映画。
ウィル・スミス演じる主人公が貧乏のどん底から成功者への階段を上っていく内容だが、
その大部分が「すべり台社会」を滑り落ちていく内容。 リアルで他人事に思えない内容である。
地下鉄のトイレや、教会の施設に並んで泊まったり、子供が一緒だから尚のこと引き込まれてしまった。
実話に基づいた内容だから、迫力があるのだろう。
黒人のセールスマンが収入が無くなり、奥さんに愛想をつかれ子供を置いて出て行く過程など現実的である。
そして、最後はホームレスになる。
這い上がるのは無理という状況から主人公が成功を掴んだ要因は、【息子への愛】と、どん底でも諦めない執念。
何か身につまされる内容であった。 人生で、何度もすべり台に立つ瀬戸際を経験した。
一つの判断が致命傷になる、それが創業ということ。

たまたま昨日から朝日新聞で「ルポにっぽん」が始まった。
 初日は一面トップ扱いで、
「39歳 全財産100円」−細切れ雇用食いつなぐ生活ー
 で、深刻なワーキング・プアを二人取り上げていた。
この中でNPO法人「自立サポートセンター・もやい」の事務局長が、
ーいまは、「すべり台社会」で、少し踏み外しただけでも直ぐに貧困のどん底まで
 滑り落ち、なかなか這い上がれない」と語っていた。
また日本の貧困率アメリカについで世界でワースト2になっている。
貧困率とは生産年齢人口の所得分布の中央値の半分に満たない人の割合)
アメリカが13・7、日本が13・5、アイルランドが11.9、イタリア11.9、カナダ10.3、ポルトガルなどがつづく。 
元々貧しい国=中国、ロシアなどは、その中央値が低いから、ここには出てこないようだが。

年収が200万円以下の人が1000万人を超えたというから、世の中も様変わりをした。
身近の人が、どんどんワーキング・プアになっていくのがリアルであるから、他人事ではない。
家内も厚生年金に入っているし、個人年金も僅かだが入っているので、自分の身には関係ないが?
それでも、この経済情勢は何が起きてもおかしくない。
いや、何かが音を立てて起きているが、それに大衆は気づかないだけか!


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