ー「人生の答え」の出し方ー柳田邦夫著 −1

柳田邦夫著ー「人生の答え」の出し方ーに「2・5人称の視点」という言葉があった。
その意味を噛締めてみると、成程と合点がゆく良い言葉である。
学生時代のゼミで、色いろな人間関係の実例を取り上げ、それぞれ原因を探り、
解決策を討論する事例研究を一年にわたり徹底的に鍛えられたことがあった。
この本を読みながら気がついたことがある。 それは事例研究から学んだことは、
一人称、二人称、三人称、そして一・五人称、二・五人称の視点の訓練をさせられたことである。

ーその二・五人称とは何か?を大筋書いてみる
一人称は、自分、
二人称は、あなた、家族など身近な人、
三人称は、専門家、役人、ジャーナリスト等、客観的に見る人。他人事とみる視点。
三人称は「事態を客観的に見る良さがあるが、悩んでいる、落ち込んでいる一人称、二人称からは冷たく見えてしまう。」
そこで、三人称の人も二人称に歩み寄り、同時に二人称に埋没しない「2.5人称の視点」を持つべきだと。

1人称、2人称の視点だけでは感情に走って冷静な判断が下せなくなる。
といって他人事としての3人称の視点であれば、冷たく突き放す見方が優先する。
求められるのは、1人称と2人称を考慮に入れつつ3人称的な冷静な判断を下せる、
2.5人称の視点が、柳田邦男さんの「2.5人の視点」である。
冷静・客観的な、それでいて人間性豊かなかかわり合いを持てる人間こそ2・5人称の視点を持った人、ということだ。
二人称に限りなく近づくが、どっぷりと二人称になると、冷静な判断かつ正しい処置ができなくなる。

そうすると「1.5人称の視点」「0・5人称の視点」「4人称、5人・・・称の視点」と考えてみた。
1・5人称の視点は、夫婦、親子、兄弟間のこととか・・・
0・5人称の視点は、自分の中の神の目の視点とか、良心の視点とかである。
 −それにしても、0.5、1・5、2・5とは面白い切口である。
思いやる心、温かい心、慈悲、感謝、感激、愛する心などなどということか。

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