2003年04月03日(木)
729, 「イヌが教えるお金持ちになるための知恵」
               ー読書日記

 お金をある金額まで貯めるということはそう簡単な事ではない。
この本を読んでいると、そう難しい事ではなさそうに思えてくるから不思議である。
子供の時から、しっかり基本として知識として知っているかどうかにかかっている。
その意味で是非、子供のためにも「お金の知識」を学ばなくてはならない。
長期の生活習慣の結果が金持ちの状態ということだから。

 周辺を見ていると、90?の人が「お金の知識」を知らないのではないかと
思われる。知人で今でも寸借詐欺に近いことをしている人がいる。
話をしていると聡明に思えるのだが、今日明日のお金がないのだ。
こういう人をみると、教養とは何だろうかと思いざるを得ない。
この小説は少女がお金の知識と魅力に気づいていくプロセスである。

ーわたしが気に入ったところを幾つか抜粋してみるー

抜粋ー1
金回りのよい従兄に少女が電話で小遣いの稼ぎ方を訊いた
「できないことを考えたってしょうがないじゃないか。できることをさがすんだよ。
いちばんいいのは、まず何がすきってことをはっきりさせておくことだよ。
それからどうやったらそれで金を稼げるか、よく考えることだよ。
オレだってはじめはそうやって配達サービスを考えついたんだ。
自転車に乗るのが大好きだからさ。自転車に乗りながらお金が稼げて
最高の気分だよ。もちろんそれだけでは満足しちゃいないぜ。
毎日何軒もベルを鳴らして、パンの配達はいりませんって聞いて回るんだ。」

抜粋−2
「いつだってあれこれ問題は起こってくるだろうけど。
けれども君の将来にとって最も大切な事は毎日やらなくてはいけないよ。
時間にとって十分とかからないことだ。だけど、この十分が決定的なちがいを
生みだすんだ。たいていの人は、この十分がとれないためにただの人に終わって
しまうんだよ。彼らはいつも、まわりの状況が自分たちのために変わってくれることを
願っているんだ。けれども、変わらなくてはならないのが自分たちのほうだということに、
彼らは気づかずにいるんだ」 イヌのマネーはしばらく間をおいてから続けました。
「この十分こそが君を変えるための時間なんだ。だからサクセスダイアリー
を必ずつけること、イメージをつけて視覚かすることを自分に約束するんだ。
どんなことがあっても、毎日つけるんだと」

抜粋ー3
「だとしたら、あなたの両親は多くのほかの人達と同じ間違いをしていることになるわね。
今よりも幸福で満たされる生活を望むんだったら、自分のほうを変えなくてはだめよ。
お金が変えてくれるんじゃないのよ。お金そのものは人を幸福にも不幸にしないのよ。
お金は公平なの。良くも悪くもしないの。お金というものは誰かの手にはいったと同時に、
その人にとって良いものにしたり悪いものになったりするの。
それが良い目的に使われたり、悪い目的に使われたりするものなの。

幸せな人間が持てばもっと幸せになるし、心配を抱えてマイナスの人生を送っている人、
お金を持てばますます心配がふえることになるの」
「でもうちの母はいつも、お金は人をだめにするといっているわ」
「お金はその人の性格をあらわにするのよ。お金は一種の拡大鏡みたいなものなのよ。
やりたい放題のことをさせてくれて、自分を大きく拡大して見せてくれるわ。
だから、あなたがいい人ならたくさんのお金でたくさんのいいことをするでしょうし、
泥棒ならおなじお金をくだらないことに浪費してしまうでしょうよ」

抜粋ー4
「楽しいことをやってきたさ。 そうさ!でもそのたびに、いつもそれに見合うだけの不安も
抱えていたんだ。だって考えてもごらんよ。職人修行を途中でやめてパッと世界に飛び出すなんて、
簡単にできると思うかい?不安で胃が痛くてしょうがなかったよ。
私の人生でもっともすばらしいことは、いつも不安をのりこえたとこにやってきたんだ」
「不安というものはね,うまくいかないと思ったときに出てくるんだよ。
だけどサクセスダイアリーを見ているうちに、あたまのなかが成功したことで一杯に
なってしまったんだ」
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「イヌが教えるお金持ちになるための知恵」
著者/訳者名 ボード・シェーファー/著
出版社名 草思社  長岡中央図書館:2003年03月30日

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