2004年03月28日(日)
1090、ニコイチ

私が事業としている「ビジネスホテル」も曲がり角にある。
こういう装置産業は20年~40年スパンの投資になる。
時代の変化に対して、あらゆる仮説をたてて潰しのきく建物にしておかなくては
ならない。以前にも書いたが、私が手がけた建物は殆ど柱が入ってない。
中を掻き出せば、他の転用が利くようになっている。

少し先走ったが、24年前に光ファイバー用の配管が各客室に入っている。
新潟駅前で現在1DKマンションが、この数年ドンドン建っている。
調べるまでは、在庫オーバーと思っていたが、何とほぼ満室という。 驚きであった。

なら在庫オーバーのビジネス客室をそれに転用すればよい。
二部屋の一つの客室を掻き出してミニキッチンと居間空間に変えればよい。
サービスアパートメントへの転用である。建設業界には元々「ニコイチ」という言葉があったのだ。
マンションの住人が隣が売りに出た時に買い取って改築をしたりする時や、
手狭になった市営アパートを一つにしてしまう場合の用語だという。
「なるほど、そうか!」と唸ってしまった。

現在、多くの建設業者は、不況の煽りで苦境に立っている。
その打開策として「改築・改装」に力を入れ始めた。
古ビルを創り変える仕事もこれからの事業として面白い分野になるだろう。
大変だろうが。それにしても、転用を前提にして創っていて助かった!のが実感である。
この数年は、この改築?が仕事になりそうだ! 事業から、色いろ人生を学ぶことが実に多い。
長期的視点、鳥瞰的視点、忍耐、人間観察、何よりも自分自身を知ることなどだ。

・・・・・・