2007年03月09日(金)
 2166, 日本の人口動態の推移
                オッ(*^○^*) ハ〜ヨウサン!
   「超リタイア法」ー野口悠紀雄 ー読書日記

     解りやすく、面白い本である。その中で人口動態が書いてあったが、
     解りやすく要点がまとめてある。日本の人口が一昨年から減少に転じた。
     それなら、歴史的にみて日本の人口はどのように推移していったのか
     知りたくなるのが人情である。 
  
  人口推移を大雑把にまとめれば、
・1600年(1200万人)から1700年(2769万)までの間に倍増し、
 その後江戸時代の終り(3228万)までの約150年間はほぼ一定だった。
明治維新(3481万人)から昭和の初め(6000万)までに倍増し、
・さらに昭和初めから現在までに倍増した。400年で10倍、140年間で4倍、
 80年間で2倍に増え、今後約100年の間に半分に減ることになる。

   ーまずは、そこを書き出してみるー

   ・江戸時代の総人口は、前半で成長し、後半は停滞した。
    1600年に約1200万人であった総人口は、1700年に2769万人となったが、
    1720年の3128万人から1850年の3228万人まで、ほぼ一定に留まった。

    日本の近代的な人口統計は、1872年(明治5年)から存在する。
    この年の総人口は3481万人である。
    すでにこの頃から、人口増加率は年率0.5%というかなり高い値になった。
    そして、1880年代の終り頃からはさらに高まって、年率1%程度になった。
    江戸時代の停滞社会から脱却し、富国強兵と近代産業国家をめざして
    成長過程に入ったことが人口面にも明瞭に現われている。

    総人口は1891年(明治24年)に4千万人を突破し、
    1912年(大正元年)には5千万人を超えた。
    人口増加率はこの頃からさらに高まって、1.4%程度となった。

 ・1926年(昭和元年)に、総人口は6千万人を突破した。
 明治維新以降約半世紀で、日本の総人口は約2倍に増加したわけである。
 日本が江戸時代とはまったく異質の社会になったことがわかる。
 この頃の人口増加率は年率1.5%程度と、きわめて高い。
 総人口はさらに増え続け、
 ・1936年に7千万人、
 ・1948年に8千万人を突破した。

    終戦直後には、それまでの勢いをさらに越える猛烈な人口増加が続いた。
    1940年代後半の人口増加率は2%を超えている。
    年間の出生児数は、1920年から52年まで、毎年200万人を超えている 
    (39、45、46年を除く)。
    最近の出生児数は年間115万人程度であるから、違いに驚かされる。

 総人口は1967年に1億人を超えた。1%を超える人口増加は、その後も76年まで続いた。
 しかし、これから後、人口増加率は傾向的に落ち始めた。
 86年には0.5%になり、94年からは0.2%台に落ちた。

 現時点(2003年6月)の日本の総人口は、1億2761万人と推計されている。
 昭和の初めから、約2倍に増加したことになる。
 しかし、これがピークであり今後日本の人口は、継続的に減少してゆくものと見られている。

    国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」
   (平成14年1月推計)によれば、2006年にピークになり、2010年に1億2747万人、
    20年には1億2410万人になる。その後、30年に1億1758万人、
    40年に1億938万人になる。そして、50年に約1億人となり、2100年には、
    約6413万人になるものと予測されている。
我われは、日本列島に生息する日本人の数が最大になったさまを見ているのである。 

「平均寿命」は、0歳児が何歳まで生きられるかを示すものだ。日本人の現在の平均寿命は、
女性が85.23歳、男性が78.32歳で、どちらも世界一になっている。
明治から大正期までは、女性が40歳代の中頃、男性が40歳代の前半だったから、
その後非常に大きな変化があったことがわかる。
これは、成人した人がどのくらい生きるかを見るには適当でない。
とくに過去の時点では、乳幼児死亡率の高さが平均寿命を大幅に下げていた。
この時期を生き延びたものは、平均寿命より長く生きると期待できるのである。

    この点を補正するには、「平均余命」という概念を使う。
    これは、ある年齢に達したものがその後生存すると期待される年数である
   (したがって、「平均寿命」は、0歳の平均余命である)。
    リタイアという問題を考えるには、平均寿命ではなく、
    60歳程度の人の平均余命を見るのが適切だ。

1891年〜98年(明治24〜31年)において、60歳の平均余命は、男12.8歳、女14.2歳であった。
60歳になった人は、男なら72.8歳、女なら74.2歳まで生きると期待できた。
現在、この数字は、21.44歳と26.85歳になっている。
現在60歳である人は、男なら81.44歳まで、女なら86.85歳まで生きると期待できる。
60歳の日本人の平均余命は、この1世紀の間に、10歳程度延びたことになる。

  ーーー
   以上だが、成人になった平均寿命は、思ったほどは延びてはいない。
   80年間で二倍になった人口が100年かけて元の6000万人に戻ると思えばよい。
   「江戸初期から10倍、明治初期から4倍、昭和初期から2倍に増えた
   人口が、昭和初期の人口に100年かけて戻る」ということだ。
   これだけでも人口動態に関してチョッとした物知りになる。

   人口減少に対し社会資本は比例しては減らないから豊かさは増える。
   その現象に対し、自らを変えていくシステムを構築すればよいだけである。
   その意味でも州制度をとり、それぞれの地区に州知事か首相を置いて、
   思い切った権限の移譲が必要だろう。
                    (o ・д・)ツ  バイ!
 ーここで気がついたが、去年の同日に、やはり野口悠紀雄
  読書日記だった。
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