読書日記

      「千年、働いてきました」
     ―老舗企業大国ニッポン  (角川書店)が面白い。

三ヶ月に一度、金融を中心にコンサルトをしてもらっている林さんから、
是非面白いから読んでみたらというメールが入った。
さっそくアマゾンから(中古だが)この本を取り寄せたが、成るほど面白い。
まずは最も面白い部分を書き出してみると

*「世界最古の会社はどこの国にあるだろうか?」。
 企業の寿命が30年といわれる中で、我が国日本に578年から創業している会社がある。
 聖徳太子に招かれ百済(中国)から来た職人の技術を持った会社である。
・他にも、創業して千三百年にもなろうかという北陸の旅館、
・千二百年以上の京都の和菓子屋
・同じく千百年を超える京都の仏具屋
・千年を超える薬局といった具合に、開業当時に思いをはせると、
 気が遠くなる店や会社ばかりである。

*日本には創業100年以上の老舗企業が10万社以上あると推定されている。
 これほど老舗が多い国は世界でも例がない。こんなにあるのは、アジアだけでなく、
 ヨーロッパにもない。

*伝統は革新の連続である。

*製薬トップの武田薬品(1781年)、大手ゼネコンの鹿島建設1840年)や竹中工務店(1610年)、
 化粧品トップの資生堂(1872年)、ゲーム機の任天堂(1889年)、楽器最大手のヤマハ(1887年)など・・
 大手デパートのほとんどが江戸時代に創業した呉服店から発展しているし、
 三井、住友の様なロスチャイルドより古い歴史を持つ財閥も存在する。

*初代目から11代目に当たる福田さんは、こう言った。
「身の程をわきまえる、というのが、ずうっと貫かれてきたのではないかな。
 バブルの時など、それはもう土地を買えとか言われたんですが、・・・・
 『コア・ミッション』=使命の核心=から離れてはいけない、というのはわかっていました」

*日本の老舗企業にも、一族経営は多いのだが、血族にこだわらない融通性をあわせ持っている。
 たとえ長男でも、娘婿が経営者として優秀であれば跡継に選んだり、養子や赤の他人に家業を
 任せる場合も珍しくない。

 ーー
 一般的に会社は30年が寿命。 しかし時代の激変の中で、
現在は20年になっているという。激しい変化の中で、対応が出来なくなってきたのである。
100年続いている店にしろ会社が本当に10万社もあるのだろうか?
まだ疑問だが、旅館や老舗の菓子屋などを入れると、あるのかもしれない。
しかし、この10年で多くが淘汰されたとも、書いてあったが。
  千四百年以上など、まさか?ね〜 奇跡的である。
 一度倒産しかかったのを、整理をして存続会社にしたというが、
 会社として機能しているから存続していることになるが・・・
                            つづく
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