つれづれに

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 今日のYouTube
http://www.youtube.com/watch?v=ucXCvQXOtv0&feature=fvwrel
こういう、南米的な大らかな闘牛もよい。牛も人間も大らかで、互いに楽しんでいる。


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あるブログが、生々しい欧州の不況の現状をレポートしている。
先日、TVのレポートで南米からの移民が、スペインで夢破れて、国に帰る内容だったが、
これは、そんなものじゃない。
 

 「スペインの「ねずみ小僧」は市長」 2012年9月26日
筆者がギリシャで目撃した事が、今、スペインで起こっている。
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アテネのカフェで対話した失業中の中年夫婦(写真)は、2年前に夫が失職、前月に妻もリストラ。
蓄えは半年ほどしかない。年齢的にも国内で新たな職が見つかる可能性はゼロに近い。
英語・独語も喋れず、海外移住もままならぬ。このまま蓄えが尽けば、教会の慈善施設入りは不可避。
しかし、プライドが許さない、と心中の葛藤と赤裸々に語った。仮に、施設の世話になるにしても、
人目のある近所はイヤ。遠隔地まで赴く、と言う。その直後にアテネの中心地、シンタグマ広場で
「ゴミ箱を漁るより尊厳死を選ぶ」とのプラカードを持ったサラリーマンの焼身自殺という
ショッキングな事件もあった。

そして、今、スペインでは困窮した一般市民の「ゴミ箱漁り」が社会問題化している。
子供連れ夫婦が目立つという。それも普通の労働者が殆どだ。特にスーパーマーケットのゴミが
「人気」なので、衛生対策として、スーパー側ではゴミ施設にロックをかけているという。
少し前まではふつうの市民生活を送っていたが、失業で蓄えもアッという間に尽き、
教会の炊き出しに並ぶ羽目になった、という点ではアテネと酷似した状況だ。
やはりスペインでも、人目を憚り隣町の教会の世話になるという。
かろうじて職を得た人でも、月収は400ユーロ(約4万円)。アテネでは最低賃金が緊縮策で
2割カットされ、月収500ユーロであった。そこでスペインでは、たまりかねた市長や労働組合幹部が
スーパーに押しかけ、カートいっぱいの食料品を持ち出し、困窮市民たちに配る、という事件まで
発生したと報じられている。「窃盗罪」で起訴されたが、当人たちに反省の色など全く見られず、
「いくばくかの食物を貧した人々に与えることが盗難とされるのなら、私は有罪だ。」と語る。
「ねずみ小僧」を彷彿とさせる「義賊」の登場劇であった。

このように草の根レベルが苦境にもがく中で、ラホイ首相は更なる緊縮策を受け入れ、
「屈辱的」な救済を申請すべく動いている。 しかし、25日には再び大規模な反緊縮デモが発生。
その映像が世界に流れるや、NY株押下げの要因の一つとなった。

なお、ギリシャやスペインの庶民生活に共通している事が、勝ち組と負け組の二極化だ。
その差は、1年分でも現金の蓄えを持っていたか、否かである。勝ち組といっても、1年過ぎれば
蓄えは尽くが、少なくとも1年分の「執行猶予」は得られる。その間に、新たな生活の選択肢を
模索する時間的余裕は出来る。いきなり隣町の慈善施設に駆け込むことだけは避けられる。
この事例は日本人にとっても教訓になろう。経済が危機的状況に陥った場合を想定し、
普段から1年は家族が暮らしてゆけるだけの普通預金や現金を持つべき。日本の場合、
地震リスクがあるから、非常用水と食べ物も欠かせない。有事の缶詰!次に有事の現金!
「有事の金」などの資産対策などは、当面の危機を凌いだ後の話だ。