つれづれに

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 今日のYoutube
http://www.youtube.com/watch?v=ldjnUYEeDu0&feature=related

 今日の新潟方面の新幹線、乗客は一車両に6~7名位。
反対の帰省にも、あまり乗客はなし。要は、駅そのものが閑散としている。
会社に来た年賀はがきと、年末、年始の新聞を見て、早々帰ることにする。
 年末年始の客の入りは、こんなものか。

昨日の日経新聞の≪経営の視点≫が、言いえて妙。
▼ 2011/01/03 日本経済新聞朝刊【経営の視点】▼

10年後の立ち位置あるか

― 動かない木は朽ちる ―

いいことは何もなかった気がする寅年が終わった。この国への期待と誇りを著しく傷つけた民主党政権の度重なる内政外交の失態は今さら言うのも愚かだ。

国内総生産(GDP)で中国に抜かれ、半導体も液晶も携帯電話もサムスン電子にかなわない。座標軸になるべきトヨタ自動車が空前のリコール問題を起こし、日本航空(JAL)は破綻した。そんな経済実態をよそに円高だけが進行する。吉事といえば鈴木章根岸英一両博士のノーベル化学賞受賞ぐらい。トホホというしかない年だった。

今年も人口減・高齢化やグローバル経済化の流れは不変だ。手をこまぬいていてはトホホの事態が繰り返す。税制改革や経済自由協定の締結で政府に催促するのも必要だが、まず10年後の立ち位置に向かって企業は自らの責任を果たせ。

破綻している財政からわずかながら法人税を軽減する。この貧者からの贈り物をよもや「ブタ積み」するのではあるまいな。昨年9月末で206兆円も積み上がった企業の現預金を見るとそんな懸念が湧く。企業の競争力強化が一番列車、と負担減に何とか理解を示した国民の負託をしっかり受け止めないと罰が当たる。

かじ取りしている経営者の繰り出す戦略は少なくとも10年先まで影響する。10年前に課題の先送りを決め込んだところと果敢にメスを入れ活路を開いた企業とではJALと日産自動車ほどの差を生む。先人が積み上げた資金を生かして使う企業と思いつきで投資する企業とではパナソニック日立製作所ほどの違いを生む。逆風が強まるこの先はいち早く自社のぜい弱さにおののく企業が生き残る。

技術のデジタル化と経営のグローバル化が企業競争を激化させ、一方で製品間の壁を壊して世界市場を踏まえたスマートフォンなど多機能統合型の商品を続々と生み出した。他方で容赦なく、企業統合を進める。

新日石新日鉱」「パナソニック三洋電機」、流産に終わったとはいえ「キリン・サントリー」など最近の企業統合は内需の縮小もあって、リーダー企業が成長を求めて率先している。広く根を張った巨木も動かなければ朽ちる。この恐怖がトップ企業も突き動かしているならば他はなおさらだ。

帰無仮説だがJXホールディングス、東京電力東京ガスの統合すらも視界に入っていておかしくない。日本電産のようにモーターのガリバーを目指すのか、スズキ流に新興国市場での盟主を狙うのか、日本板硝子型で小が大をのみ込むか。手段はともかく、積極的な対応を取らねば生き残れない。「我が亡き後に洪水は来れ」と在任期間をブタ積みする経営トップは無責任のそしりを免れない。

政府の頼りなさは身にしみた。老成化が進む財政破綻国の円高という悲喜劇も分かった。しかし山より大きなイノシシは出ない。

ならば望外の環境好転と「危機はチャンス」という経営者の果敢な決断があればトホホが思わぬウフフに転じる可能性もある。産業界に円高差益が滞留しており忍び笑いのウフフの素地はある。自分の城は自分で守る。それでこそ10年後にきっぱり高笑いできる。(客員コラムニスト 西岡幸一)