* 豊かさの代償
 37年前はアメリカのアジア戦略上の重要な位置にある日本は、特別待遇を待遇を受けていた。その結果、豊かさを享受出来た反面、
その甘えの体質が日本人についてしまった。それが、豊かさの代償という現象でもある。以下の部分は、その辺りをついている。
【 日本を第二のローマ帝国としてしまいかねない日本社会内部の自壊作用のメカニズムを、まず豊かさの代償という角度から
  順次解剖していくことにしたい。 豊かさの代償として、次の三点を理解する必要がある。
◎ 第一は、資源の枯渇と環境破壊という代償である。
 豊かになればなるほど、一方で資源消費量が増大して資源不足や資源価格の高騰を招き、他方で生産、消費の過程での廃棄物が増大して
 環境の質の悪化をもたらす。 豊かさの代償としての資源不足と環境悪化による欲求不満、イライラの増大が日本社会の内部に自壊作用の
 メカニズムを発生させるひとつの原因となっていったのである。
◎ 第二は、使い捨て的な、大量生産、大量消費の生活様式が人間精神に与えるマイナスの諸影響という代償である。
 使い捨ての生活様式は、単に資源の浪費、廃棄物の増大による環境破壊をもたらすのみならず、その生活の質の点で大きな
 マイナスの副作用を内包する。 使い捨て的な生活は一時性、新奇性に高い価値を与えるが、人間とものとの関係がかりそめの
 一時的な関係になり、絶えず新しいものを追い求める結果、その生活は心理的に極めて安定を欠いたものとなる。
 欲望は絶えず刺激されて肥大化し、いつになっても充足感が得られない状態になってしまう。
◎第三は、便利さという代償である。
 便利さの代償として、日本の青少年の体力や知力の低下が進行していった。自制心、克己心、忍耐力、持続力のない青少年が大量生産され、
 さらには、強靱なる意志力、論理的思考能力、創造性、豊かなる感受性、責任感などを欠いた過保護に甘えた欠陥青少年が大量に発生した。
戦後日本の繁栄は、他方でひとびとの欲求不満とストレスを増大させ、日本人の精神状態を非常に不安定で無気力、無感動、無責任なものに
変質させてしまった。それはまた伝統文化を破壊することを通じて日本人のコア・パーソナリティを崩壊させ、倫理観を麻痺させ、日本人の
精神生活を解体してしまった。この生活様式の崩壊と日本人の内的世界の荒廃は、日本社会の自壊作用のメカニズムの基盤をなしていった。】
▼ 66年の人生の中で物質的貧困から豊かさになっていき、それが失われていくプロセスの登りと下りを国家と個人で、実体験してみた。
 まだ下りは道半ばだが、あと10年で日本は貧困国家に間違いなる。30〜40年前の、あの豊かさは何だったのか。あの経験はしないより、
 してみて良かった。笑うべき時に笑えばよい、いずれ泣くとき後悔が無くなる。腹の底から笑っておいて本当に良かった。 あとは自嘲か。
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3738, 自分の居場所のみつけかた ー?
2011年06月20日(月)
【  * 勝ち負け社会のカラクリ P−100       「自分の居場所のみつけかた」 ー 斉藤学著  
 だいたい、社会の価値システムなどというものはその時代がつくる幻想に過ぎない。今は市場社会ですから金儲けが価値観の基底にある。
金を儲けようとする企業家は市民大衆を導いて「消費者大衆」へと変身させることを考える。その際に用いられるのは「不安」です。
ヒットラーのナチズムからオウム真理教まで、大衆動員の手段は不安の醸成ですが、消費者大衆の動員も不安を動力として行われます。
まず市民たちの中に「無能力」や「醜悪」への不安を流す。たとえば「英語を巧みに操ることの能力が現代社会にとっていかに必要かを宣伝する。
それによってその能力が乏しい人の不安をかきたてれば、英語の教材屋や英語学校が繁盛する。言葉なんてその必要が出てくればいくらでも
使いこなせるようになるものですから、英語能力に関する不安などは将来という幻想の一つに過ぎない。将来なんて、あるかないかわからない
ものですから、それを実在と考えることそのものが幻想なのです。株で儲けたという人の話題は株ブームに乗り遅れる不安をかきたてています。
将来の不安というものがアチコチに散蒔かれているのが「勝ち負け社会」の特徴です。幻想に乗らない人は最初から勝ち負けゲームに乗りません。
世の中を地位、名誉、金の勝ち負けゲームと見なすと、このゲームにはゲームにつきものの公平のルールというものが決定的に欠けています。 
だいたい人生ゲームの参加者である子どもは自分に配分される親を選べない。この点ではトランプのカード配りに似ています。ゲームの最初から
勝つに決まっているようなよいカードが配られている参加者もいれば、勝ちようのない持ち札の人もいる。親の金力、人脈、知的資産、美貌に
恵まれない人は人生ゲームの負けが決まっている。しかし人生ゲームはトランプと違って、勝者だけが参加できる第二次、第三次、第四次の
ゲームが用意されているから、ひとまずの勝者だって、いずれ敗者になるというカラクリになっている。 要するに世の中をこの種のゲームと
見なすとすれば勝者はひと握り、敗者は圧倒的多数となります。ところで、この大衆社会の中で力を持っているのは少数派ですか多数派ですか? 
衣装やダンスの流行からお笑い芸人のハヤリスタリまで、カギを握っているのは一般大衆と呼ばれる「貧乏で無責任で無教養で悪趣味な多数派」
じゃありませんか。 世の中は彼ら向きにできているから、地位・名誉・金に恵まれた人々へのジェラシー(嫉妬)やエンヴィー(羨望)に
身を焼かれる必要などないのです。そこを間違えるから「敗者の恨み」にのたうつテロリストになってしまうのです。 】
 ▼それでも、負けるより勝つほうが良いに決まっている。 要は、いずれ巡ってくる負けの時に、どのように対処するかにある。
  現在の自分の現状は、まさに、人生も勝ち負けゲームと割り切ってしまえば楽である。「全米N0・1弁護士の勝ちセオリー」を書いて、
  日の経たないうちに、これだもの、支離滅裂か・・・ 勝ち負けに囚われないということか! 不安を利用し巧みに大衆を誘導するのが、
  ビジネスの背景といえば、これから10年は健康ビジネスが良くなる。<一般大衆と呼ばれる「貧乏で無責任で無教養で悪趣味な多数派」
  が世の中をほぼ占めているなら、あえて「敗者の恨み」にのたうつテロリストに自らなることもないか!>  我が内なる沼は清潔に!
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3373, 凄い時代
2010年06月20日(日)
 *「凄い時代ー勝負は2011年ー」堺屋太一
  「はじめに」の前半に、この本の要約がズバリ書いてある。まずは、その部分から。
ー 「凄い時代」である。一年前は「大昔」、二年先はまったく新しい世の中になるだろう。二年前の2008年の洞爺湖畔で
8ケ国のサミットが開かれた。それが一年後にはイタリアで、たった半日だけで、他は13ケ国の拡大会合や17ヶ国の会合に当てられたのは、
国際金融の建て直しと世界大不況の対策である。たった一年で、世界会議の枠組みも、語り合う議題も、変わってしまったのである。・・
2009年の世界経済は政策支援の「集中治療室」状態。各国とも生命維持装置のカテールが何本もつけてある。しかし、やがて抜きはじめる。
その時こそ、本当の衝撃が始る革命的改革期だ。それが2011年になるだろう。本当の「凄い時代」である。なぜそうなのか。
今次の不況が巨大な文明の転換に起因しているからだ。それは欧米で進む「知価革命」(情報革命)だ。「物財の豊かさが人間の幸せ」という
近代思想が失われ、「満足の大きさこそ人間の幸せ」という知価社会的的発想が広まった。これに対し中国を中心とする東アジアには、
近代工業社会の思想と体制が確立した。この文明的ズレこそが、世界経済の凸凹構造の基盤である。この凸凹が維持できたのは、
ドルを中心としたペーパーマネー体制があったから。赤字垂れ流しでも、ドルの地位と価値を保ったのは、借り手が存在したからである。
アメリカ金融界は、様々な借り手を創り出した。その究極がサブプライム・ローンである。
・・・ これからの世界は、人口問題の構造変化で動くだろう。色いろな条件の中で、再生を図らなければならない。
これは財政支出の垂れ流しの不況対策だけでは済まされなくなる。だから凄い時代」が続く。・・・ 
 ▼ 現在が「凄い時代は、誰でも分かっているが、ここで理路整然と分かりやすくダイジェストで書いてある。
私の知る限り、現在は集中治療室の中で管が繋がれている状態で、本当に大変なのは三年目の今年から5年間である。
その意味で、凄い時代=激変の時代になっていく。 ネット世界が、現実社会とは別に、いま一つできてしまった。
情報網が一般の人たちに張り巡らされて、殆どタダ同然に情報が手に入るようになった。
物理的なものより、その情報に価値を見出すことが優先されだしてきたのである。その傾向が日ごと進むことになる。
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2998,他人に厳しく、自分に甘く
 2009年06月20日(土)
 「世界は感情で動く」 ー3           読書日記
 ー 行動経済学からみる脳のトラップー
* 他人に厳しく、自分に甘く
 我われは「感情のトラップ」にはまっていることは自覚をしていたが、それを一つずつ解明している本である。
 前に「ピーク・エンドの法則」を取り上げてみたが、今回は「帰属のエラー」について取り上げてみる。
 17章の「他人には辛く、自分には甘い?帰属のエラー」である。
   ーまずは帰属のエラーとはー
 まわりに起きる社会的事象や、自分や他人の行動の原因を推理・推論することを「帰属」あるいは「原因の帰属」という。
 それを理論化したものが「帰属理論」。下記のような、色いろなエラー、ゆがみなどを「帰属のエラー」という。
1. 知覚的に目立った情報・刺激に左右されること。
2. 他者の行動に対しては性格・個性などの内面的要因を重視する。
3. 自分の行動に対しては極めてポピュラーで普通の反応であり、普通とは違ったとすれば状況、すなわち外的要因が異なったと思い込むこと。
4. 自分が成功すると、自分の内面に理由があり、失敗すると外部に要因を求めること。
 こうしたバランスの取れない判断は、とても奇妙な結果を生むこともある。
 2,3に関しては誰でも身に覚えがあるだろうし、他人の失敗は、元々あいつは、そういう奴だと非難するが、
  自分が失敗をするとタマタマ失敗しただけと、自分に言い含めてしまう傾向がある。
 「期限を守る」ということにかけては、自分の能力に信頼を置いているし、「期限を守る」他人の能力は高く評価する。
 でも、自分が期限が守れなかった場合は、「めったにないほど大変な事情があったからだ」と言い訳をしたりする。
 しかしながらその事情とやらは、距離を置いて眺めたり、他の人に当てはめたりしてみれば、少しも例外的なものでなく、
 どこにでもあることだとわかる。 かくして「期限を常習的に守らない人の言うことは信用するなかれ」という帰属のエラーにひっかかる。
▼「世界は感情で動く」というより、「世界は気分で動く」という題名の方が適切ではないかと読み込むほど思ってしまう。
  気分で90パーセントは動いているのだろう、人間は。 だから、それを如何に隠すか、目立たないように勤めなければならないのである。
  人生をふり返ってみた時に、そのことが鮮明に見えてくる。それほど人間は理性的ではない。特に人間は他人に厳しく、自分に甘くなる。
  そういう人は、評論家に向いている。特に引退した野球の選手に、それが露出して見える。 思わず、「それほどの選手だったの?」と
  言いたくなる評論が度々である。
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2634, 娘に贈る12の言葉  ー3
 2008年06月20日(金)
 ー2、大好きなことに情熱の全てを注ぎなさい。ー
・何かを始めるのに年齢なんて関係ない。好きな道を歩みなさい。
・素晴らしい人生を歩むためには「お金をもらえなくても、やりたいことをやるべきだ」。
・細部に注意を払えるかどうかが成功と失敗を分ける。
 →大半の人が成功できないのは、限られた範囲の、不十分な調査しかしていないからだ。
 →徹底的に調べる。それによって初めて他人よりも多くの知識を得ることが出来る。
 →大変な労力を要するが、そのステップこそが人に差をつけられるところだ。
 →情熱を傾けられることに打ち込みなさい。
 私は中国に価値があると「思っている」のではなく、中国に価値があることを「知っている」のだ。
  I thinkではなく I know なのだ。
解)「好きこそモノの上手けれ」「好きと嫌いじゃ どれほど違う 命ただやる ほど違う」 自分が好きなことを早めに見つけること。
ー 3、常識はそれほど常識ではない。 ー
・ほとんどの常識は間違っている。 危険な場所には誰も行きたがらないし、投資もしない。
 →だから全てのものが非常に安い。
・新聞だって、そのまま信じてはいけない。
 →時にはジャーナリズムが大衆をミスリードすることもある。人口の半数以上の知性は平均以下だということを覚えておきなさい
 解)そのことをどれだけ知っているかどうかである。大衆と違った視点で投資先を探せ! ということ。
   ことあるごとに「定説」を連発していた教祖様がいたが。
ー 4、世界を自分で見ておいで。 ー
・「イギリスだけしか知らないものに、イギリスが本当に理解できるはずがない。」
 →他を知ることで、他から眺めてみることで観察は深まる。 世界を視野に入れなさい 世界市民になってくれ。
BRICsの重要性を理解するんだ。ブラジル、ロシア、印度、中国などだ。その中で、特に中国が重要。
 解)知れば知るほど、自分が何も知らないことを知るからだ。  それと自分の世界の小ささを。
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2007年06月20日(水)
 2269, 家は大事である        *ヾ(´∀`o)+。才ノヽ…YΘ!
隣家が4年ほど前に新築に建てかえたが、日毎に家庭が明るくなっているのが、手に取るようにわかる。「家は大事」とつくづく感じる。
何か家によって家族のあり方が変化するようだ。「人間の器は育った家の器に大きく左右される」と聞いたことがあるが。
家はその天井の高さと、居間の広さがポイントになる。更に大事なのが、「風通し」と「太陽」と「湿気」の三つである。
     (字数制限のためカット 2011年6月20日)
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2006年06月20日(火)
1904, グーグル Google -9         ー読書日記    おっ w(゜Д゜)w ハァョ?
ロングテール」に関しては、『ウエブ進化論』の中に詳細があったが、大事なキーワードである。
情報の劇的なチープ化と、検索社会の象徴的な現象である。 私自身も図書館で気にいった本で、
既に廃刊されている本をアマゾン・コムから数分の一で買ったことがある。 以前なら有得ないことである。
この書の、めっき工場や羽田の駐車場は、ロングテールのアマゾン以外の卑近の事例として参考になる。 
 第四章 めっき工場が見つけた「ロングテール
パレートの法則という理論があり、広くマーケッテングに応用されてきた。
「20対80の法則」という名でしられている。20?の商品群が、80?の売り上げをつくっているとか、20?の富裕層が、
世界の80?の富を独占しているという法則だ。最近になってオンライン書店の「アマゾン」が、この法則を覆してしまった。
アメリカのアマゾン・コムの売り上げの半分以上が、販売部数ランキングの4万から230万位までの本の売り上げを
あげるようになったのだ。リアル書店では在庫をもてない「売れない本」でも、インターネット上にリスティングするコストは
ほぼゼロだから、230万点の書籍を扱えるのだ。しかも売れない本は競争が無いから、利幅も大きいという良いことずくめである。
   (字数制限のためカット 2011年6月20日)
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2005年06月20日(月)
1539, 秘境探検家の「幸福論」ー2
 この二人の会話には抽象的でない「実感としての幸福感」が伝わってくる。真・善・美とは何か?人間は如何あるべきか? 
人間は何が可能か? など難しい話はない。大自然の中で、ただ自然の中で生き、死んでいく未開の地の人々の純粋な
生き様のなかに、人間としての原点の共通点を見つめている。
ー関野: ・・・ほとんどの日本人は、本当は景気が悪くて困っているんじゃないよ。経済という唯一の価値観にがんじがらめに縛られて
困っている。苦しんでいる。景気がよくなったからって解決する問題ではない。人間が生きていて嬉しい瞬間って、
美味しいものを食べたとか、子供が成長を実感したとか、差別されてないとか、好きなところに住めるとか、
他人の誤解が解けたとか、そんなところにある。人類が生まれた時からこれはズット同じである。ところが、そんな喜びが
みんな経済に取り込まれてしまった。効率よくお金を儲けたら、こんなことみんな上手くいくと思い込んでしまった。
ー長倉: 「生きている実感がない」という人がいますね。 そういう人は間近で懸命に生きている人を見ていないんじゃないか。
(字数制限のためカット 2010年6月20日)
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2004年06月20日(日)
 1174, 哲学についてー6
ー経験主義哲学ー
合理主義に対してイギリスとアイルランドから経験主義哲学が生まれた。合理主義の「理性をとおしてのみ知識が得られる」
という主張に対して、「現実世界の知識は感覚器官をとおして得られる」という論である。感覚による経験を絶対視する考え方は、
合理主義に対してあまりにも対極にあるが、アメリカとイギリスなどの英語圏では現在の主流になっている。
ジョン・ロックがいみじくも残した言葉がある、「いかなる人にとって知識もその人の経験を超えることはできない」
経験主義は「人間は物体の観察可能な性質と運動しか観察できないのだから、それを理解する為にはその性質をとおす以外ない」
というロックの認識論が基本になっている。 「現実世界についての理解は感覚をとおした経験から導き出される」というのが
経験主義の中心になった。彼は自由主義的な民主主義の基礎づくりに貢献した思想家であった。ロックは、アメリ独立運動
フランスの革命に、大きな影響を与えた貢献は大きい。アイルランド出身のバークリーも経験主義者として、大きな位置を占めている。
「意識の内容は、その意識の主体にとって、経験されることのすべてである」それ以外のことは、存在していることさえわからないという、
いまでは当たり前のことを合理主義に対する一番いたいところをついた。経験主義の哲学者としては何といってもヒュームである。
彼は人間を「感覚の束」としてとらえている。彼はロックと同じく現実世界についての知識は、自分自身についても、他人についての経験も、
実際の経験を通してしか得られないと主張した。我々が内省をするとき、頭に出てくるのは、感覚をとおして得た経験や思索、
感情、記憶。「私とは感覚の束である」という彼の言葉あまりに有名である。心理学でいう観念連合ということである。
私たちの行動は欲望や情念によって目的が決められる。理性が介入してくるのは、目的を達成する為の手段を選び、
  適応する段階になってからである。 「理性は情念の奴隷」も、ヒュームが残した言葉である。
そして18世紀末から、ドイツ圏において古代ギリシャの時代に匹敵する哲学が開花していくのである。     ーつづく
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2003年06月20日(金)
 807, 心の構造進化 ー書き続けるということ
少し難しい話をすると、社会学者のレビィ・ストロースは、人間社会の基本形を「時計仕掛け型」と「蒸気機関型」に分けた。
・「時計仕掛け型」の社会は実質的に歴史を持たず、構造変化をしない社会ー南アメリカのアマゾン奥の部族の人達やアフリカのマサイや・・
・「蒸気機関型」は我々の社会のように進化をしていく社会をいう
 この両者の違いを、ストローは「書く」ことによるとしている。
 ーといって「どちらが文化的に優れているかというとむしろ『時計仕掛け型』ではないか!」といえるが、この問題は違う時に考えてみる。
社会だけでなく私たちの心も言葉にして書かない限り「時計仕掛け型」である。内語を書きとどめることによって、人間の心も言葉との
相互作用によって構造進化を始める、二年間書き続けてつくづくそれを実感する。
   (字数の関係でカット 09年06月20日
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2002年06月20日(木)
 443, 見せ金ーブランド志向心理
ヤクザが1万円札を財布にビッシリ入れ見せびらかす。詐欺の手口の応用である。俗にいう見せ金である。
中学の同級会で久々に出てきた男がまったく同じ事をしていた。 普段金に困っているから、逆に故郷に帰ってきたときぐらい
金を持っている振りをしたくなるのがミエミエである。銀座で永くクラブのマネジャーをしていた人の「人の見分け方」の話。
「高価な服装、靴、時計で身を固めている人が一番危ない!ツケはできない」という。外見が金持ちに見える人は、成金とか
バブルの成り上がりの人が多い。実用本位の質素の服装をしている人が一番信用できるという。何回か会社を潰した人が再び会社を興し、
少しうまくいくとベンツに髭に皮ジャンに高級クラブ、お決まりのコース。そして数年後夜逃げ、身辺でいくらでもある。
すぐに逆上せ上ってしまう。結局は事業はそれをしたかったための手段でしかなかったのだ。それと同じ事が、スナックで見かける
やり手ブスの中年女。ブランド品を上から下まで飾りつけ、香水の匂いを撒き散らす姿は喜劇。コンプレックスの裸の王様そのもので、
心理は見せ金と一緒。それに気がつかないから世の中面白いのだろう。日本人のブランド好きは上記のやり手ブスの心理そのもの。
それが人間の全ての集約した姿だ、自分の見えない姿でもある。
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2001年06月20日(水)
 [58] 一六会について
毎月の16日に第二新館近くの大橋ー料理屋で開かれる平均7?8人集まる会である。もともと花園のマルヒロ不動産の後藤会長が
開いていた会で、会長が元気な4年前までは20人以上集まっていた会であった。亡くなった後も続いていること自体不思議なことで、
やはり後藤会長の人柄だったのではないかと思われる。ただ酒を飲んで騒ぐだけなのだが、全く利害のない集まりで好きなことを
言っても喧嘩にもならないのが良い。ただ流れているのはやはり後藤会長の好きな連中の集まりというコンセプトだと思われる。
なんの気を使わず騒げる場もそうはない。平均年齢が65?70歳と少し高いが、それが何ともいえない味を出している。