* 小説の作り方

哲学研究者の、ブライアン・マギー著『哲学人』を、半年がかりで読んでいる。
なかなか難しいが、時どき解りやすい部分もある。分野の違う人の「小説の作り方」も、
小説作法の全くの素人からみると新鮮で解りやすい。 自分の欠けていた部分を満たす作業としての小説も、
読んでいる方も、書いている方も、リアルに感じるだろう。 自分の体験を補充するなら事実に近い
深みのある内容になって当然である。 まずは、その内容から〜
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《 私の希望は、相思相愛の果てしない追求だったが、そうした愛を経験したことは一度もなかった。
経験できなかった理由は、私が愛されなかったからではなく、愛さなかったからである。
行き場のない強烈な感情の内海は私のなかでせき止められ、誰かが愛してくれたときでさえ、表に現れることはかなわず、
自由に流れることもできなかった。そのため大きな不満が募り、激しい感情に支えられた衝動が蓄積され、
私はそのはけ口を求めた。 そこで思いついたのが、小説を書いてこの衝動をつぎこむことだった。
その小説のなかでは、大海のごとき感情があふれ出ると同時に癒され、私に欠けていたことが、ある意味で達成される。
それも想像のなかだけではなく、現実のもの、自分の外に存在するもののなかで、である。
私はこれを『ラブ.ストーリー』と名づけようと思った。 驚くべきことに、このタイトルはその時点では
まだ使われたことがなく、少なくとも私の知りあいに過去の例を覚えている者はひとりもいなかったのである。
私の構想では、中心人物は最低でもふたり必要だった。 女と男がひとりずつ、これは当然である。
では、このふたりをどうするか? 単純に、彼らは恋愛中という設定にして、その愛を表現してみるのか?
それだけを二、三百ページにわたって情熱的に語っていくのか? これをうまくやってのけることが想像できなかった
わけではない。 私が、本来の私とは違う作家になれば、それも可能だったろう。
壮大な散文詩、淡々とした、それでいて、たゆまぬ愛の賛歌というわけである。ただし、作品自体がだれることなく
飛翔しつづけるためには、その勢いは単に力強いだけでなく、本質的に詩的でなければならない。
そしてこの場合、私の勢いに力はあるが、詩情はないとわかっていた。 この本の背後にある衝動は、何よりも
まず心理的、感情的なものだった。 私が探していたのはリピドーのはけ口だったのである。
それに、私にとって自然なはけ口とは、叙情的であるよりむしろ劇的であるべきだろうと感じてもいた。
波乱に富んでいて、望むらくは力強いものでなければいけないのだと。 しかし、だとすれば本のなかで何か
たいへんなことが起こらなくてはならない。 そして、このたいへんなことが本の内容に大きくかかわるのだとしたら、
恋愛関係に影響を及ぼすものでなければならないだろう。 さらに、それがささいなことでないとしたら、
重要なことでなくてはなるまい。いずれにしても、劇的な効果をあげるにはそうである必要がある。
考えれば考えるほど主人公たちの恋路を邪魔するもの、なんらかの障害でなければならないという思いが強くなっていった。
いわゆる三角関係についても、思いつくかぎりの可能性を検討してみた。だが、そのうちのどれかが読者の心を
つかんだとしても、本来無条件であるはずの主感情に制限を設けることになってしまう。 それは避けたかったので、
別の登場入物を巻きこまずとも、彼らの恋愛にとって大きな現実の脅威となるものを考えてみた。
浮かんできたのは、重大な病気や事故というアイデアだった。 》
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ここで、著者は「相思相愛」の経験が無かったと正直に告白している。
そのリピドーのはけ口を『ラブ・ストーリー』にしたのだと。相思相愛の恋愛結婚を何組かいる。
そういう人は、そのまま、脚色をすれば小説になる。 が、本当に面白いのは、著者の方である。
所詮は共同幻想、いや自己幻想、いや他幻想だから、『達成したことに何かを付け加えるより、達成できなかった
幻想の方が、むしろ新鮮味がある』と言える。 まあ、哲学人の書いた小説作用のリアルな切口である。

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2008年09月13日(土)

一昨日、「清水洋の経済セミナー・全3講ー有事に勝ち残る」を受講してきた。
4年前からのシリーズで、これで三回目である。30数名の参加者だが、行くたびに、講師の言うとおり、
経済が世界的にも国内的にも深刻度を増している。何時も暗い気持ちになって帰ってくる。 
 *印象に残っている順に書くと、
・この5年間で、中小・個人を含めた30?の事業所が閉鎖。ここに来て更に悪化している。
 (周りを見ていると、その通りになっている)
ハイパーインフレは、もう間ちかに来ている。来年は食品がインフレになる。
 5年〜10年先を想定して、金とか財政が優良な国家の債権などに、ヘッジをしておくこと。
 国家破綻とは、ハイパーインフレになり、庶民の資産価値が激減すること。
 ヘッジをしてあれば、六分の一になったら、逆に六倍の価値が上がることになる。
 金は現在二千八百円だが、六千〜七千が目安だろう。他のヘッジとして、
 カナダドルを持って、ケイマン諸島に預けておくとか、
・不動産のビッグバンがおきている。地方銀行の隠れた不良債権が膨大にあり、これから表面化してくる。
・変化は、ある日、一挙に起こる。
・10年後のイメージとして、国家予算が370兆円、70兆円が国債の発行。(ハイパーインフレのため)
 ガソリン千円。 首都圏移転が本格化。
・現在の夕張市の実情が、10年後の日本の姿。公共事業はゼロ。公務員の三分の一カット、給料の三分の一カット。
道州制は、早く導入されるだろう。そうしなければ、日本は持たない。官僚を解体するのに一番手っ取り早いからだ。
・日本政府は、隠れ資産が膨大にある。まずは東京の霞ヶ関の土地と建物。 首都移転で、数百兆円など軽く捻出できるし、
 ガソリン税などの特別目的税などの余剰の資金が国民の目から隠されている。 
 道路公団を民営化すれば膨大の株価から金が入るし、郵貯の株式も膨大な金額になる。
 それもこれも、道州制と首都移転から派生する。 まだまだ、国家は多くを隠蔽している。
 要は、これまでの固定観念を根本から変えること。グローバル、フラット化、情報が誰にでも手軽に入る時代になった。
 それは根こそぎ社会を変えようとしている、ということ。
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大まかに言えば、こんなものだ。 税務署が来て、明らかに理不尽なことをいう。
こと細かくメモを取っている。 もちろん、ここで後日に一連のヤリトリを公表するが、
彼らは、そういう官僚機構の末端である。 この国は狂っているとしか思えない。
取れる相手が3割しかないから、そこで理不尽なことをするしかない。
というより、世界的な混迷期に入ってしまったのだ。 知れば知るほど、この10年の変化が
タダゴトではない。特に日本は一番マイナスに働くであろう。
  明治維新の動乱など足元にも及ばない混乱が始ったのである。

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2007年09月13日(木)
2354, 閑話小題
 
ギリシャ旅行より帰ってー
明日からギリシャ旅行についての感想を書くが、大まかの感想をそのまま書いてみる。
エーゲ海は想像していたとおり素晴らしい!エーゲ海ブルーとは成る程言いえて妙の言葉である。
旅行をして感じるのは、その対象の背後にある広大な景色である。ただ対象を見るのではなく、
それを支えている背景が対象を光らせている。ギリシャ本土は緑豊かな南欧?といった雰囲気であり、
トルコとイタリアに挟まれた微妙な立地がギリシャ文明の色合いをつくっている。
8千年から一万年前のあまり知られてない文明もあった。
ー安部辞任ー
18時過ぎに家に帰ってTVをつけると、阿部首相の辞任のニュースが流れてきた。
遅かれ早かれ辞任は避けられない事態であったが、最悪の時点の辞任である。
小泉・安部政権の末路ということか。 ここにいたって、小泉チルドレンが小泉の再登場を画策しているようだが、
数日以内に世論で潰されるのは目に見えている。それほど日本の世論は狂ってはいないし、それほど馬鹿なはずはない。
あのチルドレン達が滑稽というより、憐れに見えてくる。阿部は小泉の直後でなく、その次を狙うべき!
という忠告を守らなかった。それが、この結果になったに過ぎない。アパの問題もそろそろ出てくるころだから、
これ以上は無理である。 既に小泉が潰してしまったのである。自民党を。 
それにしても、今朝の新聞の安部に対する酷評は辛らつである。
朝青龍が帰国してなかったー
本場前の帰国条件でモンゴルに帰ったのに、やはり帰ってなかった。この本場所終了後に廃業の可能性が大きいのか?
やはり新聞を見ていても彼のいない本場所はつまらない。でも無理だろう、出てきても誰も相手にしないからだ。
状況は、もう彼を受け入れる状態ではなくなっている。彼の精神が壊れたのではない、彼を受け入れる状況が
破壊されたのである。彼はそのことを知っているので、おかしくもなるのは当然である。
阪神が首位?−
帰りの飛行機の中で、新聞を見て驚いた。「阪神が首位」とあった。
でも、あとで新聞を読むと10日前は三位だったが2・5しか離れてなかったので
別に不思議ではない。 これで、面白くなってきたということか!

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2006年09月13日(水)
1989, 地元・中堅企業が二社倒産
              (\ Y /)(\ Y /)オハヨウ! ♪
ー石橋組の倒産ー
 一昨日の朝の新聞を見ると、柏崎のゼネコンの石橋組の倒産を報じていた。
公共事業の軸足をアパートの建売建設に移動しようとしていた矢先という。
新潟駅前に更地があるので、何回も営業から電話があった。「アパートを一括借りをするので建設をしないか?」
という話である。「この厳しい環境で20年~30年会社が存在するの?」とも聞けなかったが・・
家内が柏崎出身ということもあり、石橋組のことはよく知っていた。
柏崎原発工事で潤っていた時期もあったようだ。60億の負債という。建設マフィアのシステムの崩壊で、
地方の公共事業で潤ってきた建設業は音を立てて崩壊を始めた。さらに公共事業が10年前に比べ60%も減ったというから、
よほど自力がないと生存できなくなってきた、ということ。 新潟県は、農業の自由化と重なって体力が激減している。
ーボン・オオハシの倒産ー
 その夜、帰宅してTVのニュースをみたら、今度は長岡の焼きたてパン屋のチェーン店のボン・オオハシの倒産を報じていた。
最盛期に50店も出店していて華やかな時期もあった。最近あちこちの店を閉鎖をしていたが、まさか倒産とは驚きである。
自宅近くに7~8年前、焼きたてパンの繁盛店が引っ越してきた。それまでは住宅街にあったが、あまりの繁盛のため
近所の苦情が多くあり、500m先から近くの大通りに引っ越してきた店である。
家族経営の店だが、パン職人の典型の親父さんを中心に一生懸命に働いている好感の持てる店である。
朝6時半に開店するが、丁度散歩の途上あるので店の事情が見えてくる。
引っ越してきた2〜3年は車で店の前の道路は一杯になったが、この数年来は客が激減してしまった。   
見ていて気の毒なほどである。 美味しいが、2〜3割は高い! 
至近距離の200m先にに地元のスーパーが開店してから、更にお客数が減ってしまった。
ボン・オオハシの倒産の理由は、ハッキリしている。最近開店するスーパーは焼きたてパンの店をテナントに入れてくる。
そのテナント化を目指すべきであったが、既存のフリー・スタンディング店があるので出店しづらかったのだろう。
さらに最近は醗酵後に冷凍できるようになってしまった。(以前は冷凍生地を一度解凍した後、発酵させた)
そのため低投資で冷凍パンが気楽にスーパーの店頭で焼けるようになった。
これでは、中途半端なチェーン店では対応できなくなるのも必然。ユビキタスなどの隠れたIT化が
もたらした技術革新もある。その流れについていけなかった事例と言えよう。全く他人事ではない!身に沁みる問題だ。
合わせ鏡で、わが姿をみるにうってつけである・・昨夜のニュースで地元のスーパーの原信が支援をするという。
「そんなことができる立場?」と思うことだが、惣菜売り場の一つとしてノウハウに魅力?があるというのか? 
城下町・長岡的な恩情の世界でないと思うが・・・
                               \(^▽^*)バイ!
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2005年09月13日(火)
1624, あるラーメン屋での、とある話

十年ほど前に家内が友人から聞いた内容だが、今でも鮮明に記憶している。どこでもあるような何げない話だが印象深い。
ー家内の友人がラーメン屋に入ってすぐに、貧乏学生風の男が一人入ってきて、ライスの大盛りだけを注文した。
ライスだけなので、すぐに運ばれてきた。すると、やおらラー油と醤油をライスの上に振りかけて無我夢中で
美味しそうに食べ始めたという。11そして食べ終えてお金を払って無言のまま出て行った。
その間、食堂にいた総ての人が一切食べていたものを口にせず、呆気にとられて見ていたというー
たったこれだけの話だ。が、どういう訳か?その場面が目に浮かぶように憶えている。
さすがに学生時代に、その経験はなかったが。しかし何処でもありそうな内容である。
本人も、これだけ美味しいご飯は一生に一度?ではなかったのではないか。どんなご馳走より、美味かったはずだ!
そういえば下の子供が、ご飯そのものが大好きで、新米の時期にオカズも無しに「美味い美味い!」
と食べていていたが。去年のこと、駅前でホームレスがベンチで駅弁を一人で食べていた。
その隣のベンチでひとり座っていたやはりホームレスが生唾を飲んで羨ましそうに見ていた。
それを横目に見ながらワザト勝ち誇ったように食べている姿が、人間の原点を見るようであった。

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2004年09月13日(月)
1259, 「裏帳簿のススメ」ー読書日記 ー 岡本 吏郎 (著) 出版社: アスコム

この裏帳簿の意味は、けっして危ない脱税の裏帳簿ということでなく、
「役員賞与を目いっぱい取って、生活費の差額を別通帳にプールしておく、戦略的予備費のつくり方」、
要するに「副帳簿を作っておくべし!」という内容である。 我々中小企業の経営者は、こういう戦略的予備費
持つという考え方は持っていないで、日々の資金繰りに追われているのが大部分である。
前書の「会社にお金が残らない本当の理由」では、
・裏帳簿は絶対必要!その理由と作り方 ・決算書の数字はまったく意味がない理由
・経営をするうえで知らない人が多い、たった一つの数字ー本当の数字
・これに逆らったら、お金は貯まらない「ビジネス万有引力の法則」
・間違った節約、正しい節約 ・会社が稼いだお金の本当の価値
・資本主義の正体を知れば行動も変わる などを書いているが、
「会社を経営しようというなら、一億の金を個人名義で持っていろ!」と暗示している。
今度の本では、その技術論であるが、さしたて突っ込んだ内容ではないが。
経営の目的は「有利なポジショニングにつくこと」と看破、その為には、
「戦略的予備費としての合法的裏通帳を用意しておくべし」が要旨である。
デフレと恐慌に近い経済環境の中で、利益を確保することすら難しくなってきている。
戦略的予備費を如何して確保するかは長期スパンの結果である。
「今日明日どう生存するか」が中小企業の90?の問題点であるのに、何を今さらという感がする。
しかし、そうだとしてもやはり読むべき価値はある。「税務会計からみた中小企業戦略経営論」としてみると面白いが。
以前書いた前著についてをコピーしておきます。
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2004/01/17
1018, 「会社にお金が残らない本当の理由」 −1
                         ー読書日記
 (字数の関係でカット2008年09月13日)
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2003年09月13日(土)
892, 危険物取扱主任者講習会

 先日の午前中「危険物取扱主任者」の3年に一度の法定で義務付けられた講習会に出席してきた。
主に、ガソリンスタンドやタンクローリーや、大型ビルや、ホテルなどの軽油重油を扱う設備をおく事業所に
一人は必要な資格である。 この資格を取るには結構、試験が難しい? 一日4時間、2週間は集中しなくてはならない。
参考のために、宅建は夜間の講習会に5ヶ月通って、更に家で3時間平均 集中して勉強して、合否確率は50?である。
 この講習会の参加は7回目になる。これに宅建の講習会が数年に一度あるから、大変といえば大変だ。
今回の場所は三条の地場産業振興会館であった。第三セクターの豪華な、しかし有っても無くてもどうでもよい箱物である。
5百人は入る大会議場で、空気と温度は最適に保たれていた。そのせいか、ほとんどの人が講師の話を真剣に聞いていた。
いつもは三分の一は寝ている人がいるのだが。帝国ホテルやパレスホテルの会場より快適なのだ。
こんなものは、新潟県に一つや二つでよいはずだ。どうなっているのか?これも補助金ばら撒きの箱物の典型だろう。
 ホテルの場合は、全くといってよいほど注意することが無いので寝ていてよいのだが、
ガソリンスタンドの従事者の場合そうはいかない。何事もそうだが、関係ない話でも真剣に聞いていると結構面白い。
あれだけ硬い内容にかかわらずでだ。「何事も楽しんでやれ」と、思って聞いたからだろう。
 危険物を扱っている事業所は年々減っているようだ。ガソリンスタンドの廃業が増えているためだ。
それに比べて事故は年々増えているという。何処も経費節減のため、人手が足りず事故につながっているという。
「何処も同じ秋の空」ということだ。
 〜〜
 硬い内容だったので、駄洒落を一つ  ー空から鳥が落ちてきた・・・コトリ
 これじゃつまらないなら、私の創作連想駄洒落 ー空から人が落ちてきた ひとい
 つまらない?それじゃ ー空からストーカーが落ちてきた ー人〜か
  もっとつまらない?  いい歳をして! 朝っぱらから

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2002年09月13日
勉強方ー速読法−2

10年近く前までは、構造やキーワードなど二の次にして、初めのページから読んでいた。
そして本は汚さないようにして、古本屋に売る気もないのに!本棚は途中で投げ出した本の山であった。
月に2〜3冊を買ってきて、半分ぐらい読んで投げ出し、ただ読んだという満足感で終わっていた。
読み返しも大してしなかった。 大きい転機は近くに地方にしては大型の図書館が出来たことだ。
読みたい本が山ほどあった。借りてきて少し読んで1〜2週間で返した。そして再び借りる。
通って借りているうちにとりあえず目次と前書き、後書きを読むようになった。
そして2年前より借りられる量が5冊から10冊に増えた。ポイントはギリギリ借りて、居間のTVの横に
積み上げておく事である。2年前に速読法に興味を持った、必然である。丁度図書館に5〜6冊あったのだ。
それが前回書いた概容である。10年前からみれば10倍以上の速度と量になっている。
随想日記を含めたホームページを開いてからは、書き出す量が10倍いや20倍以上になった。
やはり、第三者にさらけ出すということ大事だ。アウトプットがあればインプットの力も強くなる。
そういう意味で物書きは、長い時間の中で膨大の循環がなされている。
生活とプライドをかけて書いているから、当然に違うわけだ!インプットとアウトプット力は数十倍になった。
といっても、あくまで10年前の自分との比較だが、ブラックボックスとしての自身の処理能力の革新である。

・・・・
2001/09/13
[143] 宗教戦争ー2

この事件はキューバ危機・ケネデ−暗殺・ソ連崩壊に位置ずけられるとんでもないテロである。
元大蔵省の榊原某と寺島実郎が言っていたのが一番本当だろう。
「恐慌とか株価が云云とかのレベルでない、とんでもない広がりの宗教戦争の本格的な始まりといってよい。」
世界中が今かたずをのんで、成り行きを見ている。株価の相場にしてみると、2000円の下げに値する出来事だ。
そうなると!もう違う頭の切り替えをしなくては。‘9月11日の前と後’というくらいの段差が出てくるだろう。
「彼らは世界恐慌を狙った!」と寺島実郎が言っていたが、戦略的に見るとふかい狙いだ。
我々の日常に関係ないといっていられない事態でもある。日本ももちろん巻き込まれるだろう。
ハイジャックの飛行機を4機同時に突っ込むなんて、考えられない事をするのが宗教の恐ろしさだ。
旧約聖書の世界に入りつつある。
イスラムユダヤ・キリスト宗教の宗教戦争の参考の為、以前書いた文をコピーしていく」
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ーH1105 イスラエル聖なる旅 
この旅行は、四千年の旧約・新約聖書に出てくる歴史と出会う旅であった。
四国の面積とほぼ同じ中に、数えきれないほどのドラマがあった。
現地の日本人ガイドのシャワ−のような説明が新鮮かつ面白く驚きと感激の連続であった。
その為か帰ってきて、新約・旧約聖書をじっくり読む事ができた事が最大の成果となった。
関連を含めると十冊を前後二ヶ月たらずで読んでしまった。考えてみたら私の人生の転機の度に
必ず聖書か聖書関連の本があった。人生のもっと早い段階で、じっくり読むべきであった!。
旧約は先入観で固く難しそうであったが、読んでみれば何もむずかしくない、ただただ面白い!内容であった。
旧約はユダヤユダヤ民族の歴史の書であった。また新約は出会い=イエスの心との出会いの書と言ってよかった。
印象の強い順に列記してみると、まずは何といってもエレサレムである。
イスラエルがそのまま凝縮されているといってよい。 四千年の昔から神の名と民族の誇りをかけ、
数え切れない戦いの舞台となった。そして現在も続いている。
この街を歩く事は世界の歴史の生き証人と出会い同行することかもしれない。
エスが十字架を背負って歩いた悲しみの道=ヴィア・ドロロ−サ。
磔刑に処せられたゴルゴダの丘。最後の晩餐の部屋。イスラム教の重要な寺院=岩のド−ムとアクサ寺院。
ユダヤ教徒にとって最も貴い嘆きの壁と広場、そしてダビデの塔。
旧市街を囲んでいる城壁は四千年の歴史の深さをそのまま物語っている。
次はモ−ゼの十戒で有名なシナイ半島シナイ山である。
深夜の二時に三時間かけて登って山頂からのご来光とシナイ山の山並み。
その麓にあるカタリ−ナ修道院と、神の声をきいたという“燃える柴”。
そして帰路にたちよったベトウィンの部落。 そして、そこで飲んだ紅茶。
マサダの要塞”=この旅行までは全く知らなかったが、キリストが死んだ四十年余り後に、
ロ−マ軍に追いつめられた熱心党員のユダヤ人九六七名がたてこもった自然要塞。
陥落の前日、そこの指揮者ベン・ヤイルの演説の後、七名を除く九六〇人の集団自決のあった場所であった。
その時の詳しい内容が生き残った者の証言で残った(ヨセフスの“ユダヤ戦記”に生々しく残っている)。
=「奴隷にされる前に...自由の状態におもむこうではないか。」
=自殺を厳禁しているユダヤ教徒の集団自決であるからその意味が違ってくる。
 (2008年09月13日字数の関係上カット)
 [1999.4.14〜4.24 -ryokou ]