2005年07月02日(土)
1551, わたしの酒中日記ー番外

わたしの酒中日記を書き出して、驚くほど昔の記憶が戻ってきている。
居酒屋やスナックのことから記憶と背景をたどっていくと、芋づる式に記憶が次から次へと出てくる。
その記憶をたどると、その時々に精一杯生きていた姿に驚かされる。
真面目?に不器用に生きていた当時の自分の姿が、輝いて思えてくる。

今まで後ろを振り返らないことをモットーにしてきたせいか、最近になって振り返ると、
その瞬間瞬間の記憶が生々しく新鮮に感じる。その時々の心のひだがドンドン思い出されてくる。
しかし書けないことは幾らでもある。 その辺がプロと素人の書き手の違いである。
本当のことは作家以外、そうは書けるものではない。

読み返してみると、若さ特有の自意識過剰がそのまま見てとれる。それが若さなのであろうが。
昔のことを書くのは気持ちが重いが、好きな酒を飲んだ思い出なら気楽に書ける。
その切り口からのTPOSの背景を書き出すのも面白い。
誰もがフラッシュ的な記憶の断片が脳裏に浮かぶ。しかし、それを書き出すということはなかなか出来ない。
そのフラッシュのように戻った一瞬の記億を、酒場にからめて書けばよい。

酒中日記を書いて、「人生は多くの何げない日常の断片から構成されている」ことに気づいた。
決して大きな塊ではないし、光り輝いた結婚式や旅行などだけにあるのではない。
何げない日常の中にこそ、深い人生の意味が詰まっている。

酒席のことを書いていたら、いくらでも昔のことが思い出される。
それが果たして良いのか、良くないのかまだ判断できない。このレベルなら、いくら思い出せるものだ。
人生は、日常の根っ子の地中の中にこそ、味わいと真髄があるようだ。

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