[読書日記・映画感想」

2002年06月29日(土)
452,「まあだだよ

昨夜TVで見た黒澤明作品である、これで見るのが3回目だ。見れば見るほどその味わいが深くなる。
内田百聞とその門下生だった男達の心あたたまる物語である。 その内容は省くが、見るたびに新しい
味わいを感じる百聞の記念式典で花の贈り物を持ってきた生徒の孫に、思わず説教をする。
もちろん小学生低学年でその意味が解るはずがない。

その内容は普段私が本当に実感している事である。
「自分の好きな事を見つけなさい。そして周囲に惑わされる事なくやりなさい!
自分の持っている範囲で最大限やりなさい!」私の見る範囲では90㌫以上の人がそれができなかった人だ。
黒澤作品で目立たない作品ほど味がある。「夢」という作品もあまり評価は高くなかったが、
私の気に入っている作品だ。黒澤明の隠れテーマは「人間」である事に昨夜見ていて初めて気づいた。
昨夜の百聞の映画の最後の夢がよい、「子供の時の田舎の田圃でのカクレンボで、
ーもういいかいー まあだだよーという思い出の夢」の内容である。

  ー黒澤はやはり世界的映画監督である。