2004年06月21日(月)
1175, 哲学について −7
ードイツ哲学の時代

イギリスの経験主義哲学につづいて、ドイツ哲学の時代がくる。
18〜19世紀にかけて古代ギリシャに匹敵するほどの哲学がドイツを中心に発展する。
その先がけがカントで、それまでの合理主義哲学と経験主義哲学を統一させた。
「人が経験することができるのは、身体的なあり方によって枠組みをされており、
その枠組みのなかでしか、個々のものごとの存在を想像することができない」と説いた。
盲人にとって、見ることを理解することができない、嗅覚のない人も臭いについて理解するのは不可能である。
人間の理解は、その持っている機能の範囲内に限られる。
カントの文章は非常に深遠で難解で、理解することが非常にむずかしい。
カントの思想はショーペンファウアーによって受け継がれ、さらに豊かなものになっていく。

ヘーゲルは絶対的な観念論をうみだした。 
彼は「現実世界のすべてとその歴史を、精神的なものが発展していく姿」と考え、
世界と現実は自己認識に到達するための歴史的プロセスと考えた。
その過程は「正、反、合」の三つのプロセスを繰りかえし、
すべての変化の理由とした。
マルクスヘーゲル哲学を基礎として観念論から唯物論を導き出した。
 
ニーチェはあらゆる既存の道徳を攻撃した。彼は「神が死んだ」という有名な言葉を残した。
当時の価値観はギリシャ哲学とユダヤ教徒キリスト教の教えが土台になっていた。
しかし当時は、その信仰心が薄れていて、自らの価値観を求められていた。
その土壌の上で、多くの偉大な哲学者が輩出したのである。

この頃の哲学者が生み出した思想は現代哲学に大きく影響している。そして現代の哲学が現れてくる。

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